味の素、AI加工画像を謝罪

COPLUS AI NEWS | 2026.08.17 夕版

出す前に、誰が見たか

AIに任せた部分ほど、人の確認が抜けやすい。今日はその境目が見えた5本です。

味の素が公式Xに投稿した商品画像で、AIによる加工の結果ラベルの文字が崩れていたとして謝罪しました。明るさと背景を整えるだけのつもりの処理が、商品名という最も間違えてはいけない部分を壊していた形です。一方でマイクロソフトは明日8月18日から個人向けCopilotの一部機能を終了し、LINEヤフーは専門家の知見をAIに載せる新サービスを始めました。作る側・使う側の双方で、確認と設計の粒度が問われた一日です。

① 味の素、AI加工でラベルが崩れた投稿画像を謝罪

出典:ITmedia AI+ / 2026年8月17日

味の素が、レシピサイト「AJINOMOTO PARK」の公式Xに8月14日に投稿した画像について謝罪しました。めんつゆのレシピを紹介する投稿で、写り込んだ「ほんだし」のパッケージのラベル文字が崩れており、利用者からAI生成ではないかと指摘が相次いだものです。同社は、元の写真に対して明るさと背景をAIで調整した際に文字やラベルが崩れたと説明し、確認が不十分だったとして謝罪。加工前の写真をあらためて掲載しました。

💡 コプラスの視点
生成ではなく「補正」のつもりでも、いまの画像AIはピクセルを描き直すため文字は容易に壊れます。危ないのは、担当者本人が生成AIを使った意識を持ちにくいことです。商品名・価格・ロゴが入る画像は、AI処理を通したら必ず別の人が原本と見比べる。この一手順を運用ルールに書いておくだけで防げます。

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② 個人向けCopilot、8月18日にDeep Researchなど終了

出典:PC Watch / 2026年8月15日

マイクロソフトが、個人向けとビジネス向けに分かれていたCopilotアプリを1つに統合すると発表しました。これに伴い、個人向けCopilotでは複雑な問いに対して出典付きのレポートを作るDeep Researchが8月18日に提供終了となります。ほかにPodcasts、Group Chat、Copilot Labs、音声のMicoも終了または移行の対象です。Microsoft 365 Premium契約者は後継のResearcherを利用でき、作成済みのレポートはWord形式で書き出せるとしています。

💡 コプラスの視点
個人プランのAI機能を業務調査に使っている社員がいると、明日から手順が止まります。SaaSのAI機能は予告なく整理される前提で、成果物は必ず自社側に書き出して残す運用にしておくのが安全です。あわせて、誰がどのプランで何を使っているかの棚卸しを一度かけておくと、こうした仕様変更に振り回されずに済みます。

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③ LINEヤフー、専門家の知見をAIに載せた「エキスパートAI」

出典:LINEヤフー プレスリリース / 2026年8月17日

LINEヤフーが8月17日、Yahoo!ニュース エキスパートに参加する専門家の知見をAIエージェント「Agent i」との対話で引き出せる「エキスパートAI」の提供を始めました。第1弾は料理研究家ふらお氏によるレシピ提案で、今日は考えたくない、豚肉とキャベツがある、といった曖昧な入力に対し、候補を並べるのではなく1品を選んで返すのが特徴です。詳しい手順は本人の元記事へ誘導します。同プログラムには2026年8月時点で約1600人の専門家が参加しており、第1弾は9月30日までの提供です。

💡 コプラスの視点
注目したいのは、候補を並べずに1つに絞って返す設計です。社内向けのAIでも、選択肢を5つ出されると結局人が悩みます。誰の知見に基づく答えかを明示したうえで、1案に絞って根拠資料へリンクする。この形は問い合わせ対応や社内ヘルプデスクにそのまま応用できます。

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④ PFNが語る、国産AIをゼロから作る理由

出典:ITmedia AI+ / 2026年8月17日

Preferred Networksが、既存の海外モデルを流用せずフルスクラッチで大規模言語モデル「PLaMo」を開発する理由をITmediaの取材に説明しました。設計方針・学習データ・トークナイザーを自社で決められることが国産の中身だとし、独自トークナイザーにより日本語の処理に必要なトークン数を海外モデル比で2〜3割減らせるとしています。誤った出力が出た際に、どのデータが原因かを説明して直せる点も自社開発の利点として挙げました。同社は国内の計算基盤づくりも2027年に向けて進めています。

💡 コプラスの視点
日本語のトークン効率は、そのまま利用料と応答速度に効きます。ただし数値は同社の説明であり、自社の文書で試して比べるのが確実です。海外モデルが使えなくなる事態への備えという観点も含め、国産・海外のどちらか一本に絞らず併用できる形にしておくと、価格改定や提供停止があっても業務を止めずに済みます。

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⑤ 生成AIの信頼度はSNS超え、検索には届かず

出典:日本ダイレクトマーケティング学会 / 2026年8月17日

日本ダイレクトマーケティング学会が8月17日、生成AIの利用経験がある20〜60代1009人を対象にした調査結果を公表しました。情報源としての信頼度を5段階で聞いたところ、生成AIを信頼できる(4〜5)と答えた人は33.4%で、SNSの19.1%を14ポイント以上上回りました。一方で検索エンジンや知人の紹介には及ばず、最高評価を付けた人は5.7%にとどまります。回答者の約半数はどちらとも言えないを選んでおり、評価が定まりきっていない状況もうかがえます。

💡 コプラスの視点
顧客の3人に1人はAIの回答を一定信頼して購買を検討している、という読み方ができます。自社サイトの情報がAIに正しく拾われているかは、これから問い合わせの入り口を左右します。製品仕様・料金・対応範囲を曖昧な表現のまま置かず、事実として書き切っておくことが、そのまま対策になります。

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明日への展望

明日8月18日は個人向けCopilotの機能終了が実際に効き始めます。社内で使っている人がいれば、代替の段取りを今日のうちに決めておきたいところです。あわせて、味の素の件が示したように、AIを通した成果物を誰が最終確認するかを決めていない組織ほど、同じ形の事故を起こしやすくなります。ツールの入れ替えよりも、出す前の一手順を明文化するほうが効果は早く出ます。

今日のまとめ

AIが仕事に入り込むほど、失敗は導入の可否ではなく確認の抜けから起きます。加工画像のチェック、機能終了への備え、モデルの選択肢の確保。どれも大きな投資ではなく、決めごとを一つ増やすだけで守れる範囲です。

コプラスは、社内ルールづくりから業務での実装まで、企業の生成AI活用を支援しています。ご相談はこちらからお気軽にどうぞ。