Gemini 3.6 Flash登場、値下げも
おはようございます。本日は「AIをどれだけ安く動かせるか」と「その計算基盤をどう押さえるか」という、いま最も大きな2つの潮流が同じ週にそろって動きました。GoogleはFlash系モデルを刷新して実効コストを下げ、AMDはAnthropicへの巨額出資とGPU供給を発表。使う側・支える側の双方で競争が加速しています。
① Google、「Gemini 3.6 Flash」など新3モデルを発表 ― 値下げと効率化
Googleは、Geminiの「Flash」系に新モデル「Gemini 3.6 Flash」「Gemini 3.5 Flash-Lite」「Gemini 3.5 Flash Cyber」の3つを追加すると発表しました。主力の3.6 Flashはコーディングやナレッジワーク、マルチモーダル性能を高めつつ、従来の3.5 Flash比で出力トークンの使用量を平均17%、一部ベンチマークでは最大65%削減したとしています。出力料金も100万トークンあたり9.00ドルから7.50ドルへ引き下げられました。あわせて画面を認識して操作を自動化する「Computer Use」がAPIで利用可能になり、次期「Gemini 4」も予告されています。
性能向上と同時に「同じ処理をより少ないトークンで・より安く」という方向が鮮明です。生成AIの運用コストは出力トークン量に大きく左右されるため、業務で日常的にAPIを使う企業ほど、モデル更新時のコスト再計算が効いてきます。まずは自社の高頻度ワークフローから対応モデルを見直すのが実務的です。
② AMD、Anthropicに最大50億ドル出資 ― 最大2GWのGPU供給で提携
半導体大手のAMDとAnthropicが戦略的提携を発表しました。AnthropicはAMDのラックスケール基盤「Helios」に最大2ギガワット規模の「Instinct MI450シリーズ」GPUを導入し、最初の1ギガワットは2027年前半に稼働開始予定です。あわせてAMDはAnthropicへ最大50億ドルの出資を行い、両社はClaudeを使ってGPU向けの処理最適化やROCmソフトの開発を進めるとしています。GPU供給を軸に資本と技術で結びつく、AI計算基盤の争奪を象徴する動きです。
巨額のGPU確保競争は一見遠い話に見えますが、供給の広がりは中期的にAI利用料の安定や選択肢の増加につながります。特定のチップやクラウドに固定されすぎない設計を意識しておくと、価格や供給の変化に振り回されにくくなります。基盤の動向は「どこに乗るか」を決める材料として押さえておきたいところです。
「使う側のコスト」と「支える側の基盤」が同時に動いた一日でした。モデルの値下げは日々の運用に、基盤の提携は中期の選択肢に効いてきます。自社が高頻度で使うワークフローのコストと、依存先の集中度を、この機会に一度見直してみてください。
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