ソフトバンクが「SX銘柄2026」に2年連続選定

COPLUS MORNING AI BRIEF

AIが「期待」から「数字と評価」に変わる朝
ソフトバンクのSX銘柄2026選定と、キオクシアのAIメモリ決算を読み解く

2026年5月18日朝。今朝のAIニュースは、日本のテック大手2社の「AIによる企業価値」の話題が並びました。ソフトバンクは経産省・東証の「SX銘柄2026」に2年連続で選ばれ、情報通信業からは唯一の選定。一方、半導体のキオクシアは前週末の決算で、AIサーバー向けNAND需要を背景に第1四半期営業利益を前年同期比約29倍に拡大する見通しを示しました。長期戦略と短期業績、両面で「AIが日本企業の評価軸を書き換え始めている」ことが見える朝です。

① ソフトバンクが「SX銘柄2026」に選定、AIインフラ戦略を高評価

出典: ソフトバンク 公式ニュース/日本経済新聞・ITmedia 関連報道 / 2026年5月18日

ソフトバンクは5月18日、経済産業省と東京証券取引所が選定する「SX銘柄2026」に選定されたと発表しました。同社の選定は2年連続で、今回の「SX銘柄2026」では情報・通信業からの選定は同社のみとなります。評価ポイントとして公式リリースが挙げているのは、AI・テクノロジー発展社会からのバックキャスティングと、通信インフラ事業由来の技術・人材・ノウハウからのフォアキャスティングを掛け合わせた長期戦略の独自性、そして「Activate AI for Society」を成長戦略の核とし、分散型AIデータセンターや再生可能エネルギーを含む次世代社会インフラの構築に踏み込んでいる点です。通信キャリアという従来枠を超えてAIインフラ事業者として評価されたことが、今回の選定の特徴と言えます。

💡 コプラスの視点

SX銘柄は「サステナビリティ起点で企業価値を伸ばす」枠組みですが、その評価軸にAIインフラ戦略が組み込まれた点が中堅・中小にも示唆的です。脱炭素・人材確保・地域インフラなど従来のサステナ論点が、AIの電力・データ・スキル需要と一体で議論される段階に入っています。自社の中長期計画でも、AI活用と環境・人的資本の話を別資料に切り分けず、ひとつの戦略図に統合しておくことが「外部評価で見られる準備」になります。

▶ 公式リリースを読む →

② キオクシア、AIメモリ需要で第1四半期営業利益29倍見通し──日本企業最大級のAI恩恵

出典: 日本経済新聞 / ITmedia ビジネスオンライン / Bloomberg / 2026年5月15日決算発表

キオクシアホールディングスが5月15日に発表した決算は、AI需要が日本企業の損益に直接効くことを示す象徴的な内容となりました。報道によると、2026年4〜6月期(第1四半期)の見通しは売上高約1兆7,500億円、営業利益約1兆2,980億円(前年同期比約29倍)、純利益約8,690億円(同約48倍)。AIサーバー用途のデータ長期保存を担うNANDフラッシュ需要が拡大した上、競合他社がHBM(広帯域メモリ)の増産にリソースを振り向けたことで汎用メモリ供給が世界的に逼迫し、NAND市場の需給バランスが急改善しました。社長コメントとして「記録的な増収増益」と説明されたことが各社で報じられています。

💡 コプラスの視点

「AIの勝者はGPUベンダー」という見方が長く続きましたが、AIワークロードの実体は計算だけでなく、学習・推論を支える膨大な読み書きと長期保存です。記憶・保存レイヤを担う企業の業績が桁違いに動き始めたことは、AI投資の「裾野」がインフラ全体に広がっている合図です。中小企業視点では、自社が使うクラウドや生成AIサービスの裏側でストレージコストが構造的に上がる可能性があり、データ量・保管期間・ログ取得粒度を「コスト前提つきで設計する」習慣が一層重要になります。

▶ ITmedia の決算記事を読む →

本日のまとめ

ソフトバンクは長期戦略の文脈で「AIインフラ事業者」として外部評価を獲得し、キオクシアは直近四半期でAI需要を業績に直結させました。前者は「AIをどう経営戦略に統合するか」の物差し、後者は「AI需要が自社の収益・コスト構造をどう動かすか」の物差し──そのどちらも、これからの経営計画で日常的に問われる視点です。

コプラスは中小企業のAI活用と経営戦略のアップデートを伴走支援しています。AI投資の意思決定・補助金活用・現場運用の設計まで、まずはお気軽にご相談ください。