DeepSeek、API料金を最大12倍に
2026.08.14 MORNING
今朝のAIニュースまとめ
AIの値段は、上にも下にも動く
8月13日から14日にかけて、AIの利用料金をめぐる発表が正反対の方向で2件重なりました。中国のDeepSeekはAPI料金を8月17日から最大で約12倍に引き上げ、時間帯によって倍額になるピーク料金まで導入します。一方でGoogleは新モデル「Gemini 3.7 Flash」を年内半額の導入価格で公開しました。AIのランニングコストは、いま固定費として見積もれる状態にはありません。
① DeepSeek、API料金を最大約12倍に ピーク時間帯は倍額
出典: ITmedia AI+ / 2026年8月13日
中国のAI企業DeepSeekが8月13日、API料金の改定を発表しました。適用は8月17日午前1時からで、対象は「DeepSeek-V4-Flash」と「DeepSeek-V4-Pro」の2モデルです。報道によると、V4-Proでは入力のキャッシュヒット時で約12.1倍、出力で約4.5倍という大幅な引き上げになります。改定後の通常料金は100万トークンあたり、V4-Proが入力0.022ドル(キャッシュヒット時)、出力1.98ドルとされています。
あわせて、時間帯による変動料金も導入されます。日本時間の午前10時〜午後1時と午後3時〜午後7時は、通常料金の2倍が適用されます。今回の改定はV4-Pro正式版のリリースに合わせて発表されたもので、値上げの経営的な理由は明らかにされていません。低価格を武器に広がったモデルだけに、前提が変わる形です。
💡 コプラスの視点
安さを理由にモデルを選んでいた場合、4日後には採算が合わなくなり得るということです。とくに注意したいのはピーク料金で、日中の業務時間帯がまるごと倍額の対象に入っています。社内ツールにAPIを組み込んでいる会社は、月額いくらまでなら許容できるかの上限を先に決め、モデルを差し替えられる作りにしておくこと。1社のAPIに深く作り込むほど、値上げをそのまま飲むしかなくなります。
② Google「Gemini 3.7 Flash」公開、2026年内は半額の導入価格
出典: ITmedia AI+ / 2026年8月14日(発表は現地時間8月13日)
Googleが現地時間8月13日、新モデル「Gemini 3.7 Flash」を公開しました。価格は2026年12月31日までが導入価格として100万トークンあたり入力0.75ドル・出力3.75ドル、2027年1月1日からは入力1.50ドル・出力7.50ドルになります。実質的に年内は半額という位置づけで、前モデルの3.6 Flashにも同じ導入価格が適用されます。Google AI StudioやGemini API、Gemini Enterprise Agent Platformなどから利用でき、個人向けにはGeminiアプリのSparkで提供されます。
同社発表によれば、コーディング系の指標で前モデルを上回り、ベンチマーク「FrontierCode 1.1 Main」で43.6%(3.6 Flashは34.4%)、「DeepSWE v1.1」で65.3%(同49.0%)を記録したとしています。いずれも同社が公表した自己申告の数値で、第三者による独立検証の結果ではありません。推論にかける度合いをlow・medium・highから選べる点も特徴とされています。
💡 コプラスの視点
半額なのは年内までで、2027年1月に価格は倍になります。導入価格のうちに試すのは良い判断ですが、その値段のまま来期の予算を組むと年明けに跳ね上がります。試算は通常価格の1.50ドル・7.50ドルで置いておくのが安全です。また、推論の度合いを選べるモデルでは、簡単な処理までhighで回すと費用が膨らみます。用途ごとに設定を分けるだけでも、月々の請求はかなり変わります。
今日のまとめ
同じ日に、片方は最大12倍の値上げ、片方は年内半額。AIの利用料は競争のただ中にあり、いまの単価が来年も続く保証はありません。だからこそ、どのモデルを使うかより「差し替えられるようにしておくこと」と「通常価格で試算しておくこと」が効いてきます。安さで選んだ構成ほど、値上げの影響をまともに受けます。
コプラス株式会社は、生成AIの選定からコストを含めた運用設計までをご支援しています。ご相談はこちらからお気軽にお問い合わせください。


