KADOKAWA、AIは書かない小説エディタ

COPLUS AI NEWS
今朝のAIニュースまとめ
AIに書かせるのか、人が書くのを支えるのか

生成AIが創作の領域に入り込むほど、企業はどこまでAIにやらせるかを自ら宣言する必要に迫られています。KADOKAWAとはてなは、AIに物語を書かせない小説エディタを発表しました。一方でGoogleは、歌声まで含めて楽曲を生成するモデルの新版を公開しています。同じ生成AIでも、主役を人に置くか機械に置くかで設計はここまで変わります。

① KADOKAWA×はてな、AIが書かない小説エディタ「RIKU」

出典:株式会社はてな プレスリリース/ITmedia NEWS | 2026年7月30日

はてなとKADOKAWAは7月30日、共同開発した次世代小説エディタ「RIKU」を発表し、同日からクローズドβテストの参加者募集を開始しました。AIは着想の整理、キャラクターや世界観の構築、書き上げた原稿への感想や校正・校閲といった工程を担当します。両社が明確にしているのは、RIKUが物語そのものを書くわけではないという線引きです。

あわせて、RIKU上で書かれた作品はAIの学習には使わないことも明記されました。両社は2016年の小説投稿サイト「カクヨム」共同開発以来の協業関係にあり、書き手の権利への配慮が今回のサービス設計にも反映された形です。βテストは18歳以上が対象で、応募は8月17日まで受け付けられています。

💡 コプラスの視点

注目すべきは機能そのものより、AIの役割範囲と学習データの扱いを先に公表した点です。社内で生成AIを展開する際も、何をAIに任せ何を任せないか、入力した情報が学習に使われるのかを最初に文書化しておくと、現場の不安が一気に下がります。禁止事項を並べるより、支援の範囲を定義するほうが利用は進みます。

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② Google、音楽生成AI「Lyria 3.5」を公開

出典:ITmedia NEWS/窓の杜 | 2026年7月29日(現地時間)

米Googleは現地時間7月29日、Google DeepMindが開発する音楽生成モデルの最新版「Lyria 3.5」を発表しました。従来版と比べてメロディー構造が複雑になり、歌詞の再現性や曲の構成把握が改善。ボーカルの発音と感情表現も向上し、テンポや曲の長さといった制御もしやすくなったとしています。

提供先は同社のAI音楽制作プラットフォームGoogle Flow Musicで、発表と同日から利用できます。生成された楽曲にはGoogleの電子透かし技術SynthIDが埋め込まれ、AI生成物であることを識別できる仕組みが継続されています。なお性能に関する記述は同社の発表に基づくもので、第三者による独立検証の結果ではありません。

💡 コプラスの視点

販促動画やセミナー用のBGMを外注していた企業にとって、実用水準の楽曲生成は現実的な選択肢になりつつあります。ただし利用規約上の商用可否と、電子透かしの扱いは事前確認が必須です。EUではAI生成コンテンツの表示義務が8月2日から適用されるため、海外向けに発信する企業は表示ルールもあわせて整理しておくと安全です。

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本日のまとめ

創作分野で対照的な2つの発表が並びました。人が書き、AIが支えるRIKU。AIが生成し、透かしで出所を示すLyria 3.5。どちらが正解かではなく、自社が提供する成果物の主役を誰に置くかを決め、それを外に説明できるかが問われています。生成AIの導入は、機能選定より役割定義から始めるのが結局は近道です。

コプラス株式会社では、生成AIの社内ルール整備から実務での活用定着までを一貫してご支援しています。何から手を付けるべきか迷われている場合も、お気軽にご相談ください。