社内チャットボットを自作する前に確かめる5つの条件と費用の内訳

社内チャットボットの自作とは、社内の規程やマニュアルを探して答えさせる仕組み(RAG)を、クラウドの部品やAPIを組み合わせて自社で作ることです。法人プランのGPT・Gem・Claudeのプロジェクトで試した後に自作へ進むのは、保守を引き継げる人がいて、人ごとに見せる資料を分ける必要があるなど、条件がそろった時だけで充分でしょう。条件がそろわないうちは、法人プランの機能のまま答えさせる範囲を絞るほうが、手間も費用も小さく抑えられます。法人プランで最初の1本を作る流れは、社内チャットボットを生成AIで作る手順にまとめてあります。

社内チャットボットの自作とは|RAGで社内資料を答えさせる仕組み

ここで言う自作は、資料を探して答えを組み立てる部分を、自分たちで用意することを指します。法人プランのGPTやGem、Claudeのプロジェクトに資料を入れて答えさせるのも手作りの一種ですが、資料を探す仕組みそのものは提供元が持っています。自作に進むと、その探す部分を自社で持つことになります。

RAG(検索拡張生成)は、質問に近い資料を先に探し出し、その中身を生成AIに渡して回答を作らせる仕組みです。実際に組む時は、文書の解析(パース)、分割(チャンク)、埋め込み(ベクトル化)、ベクトルデータベースへの保管と検索、生成モデルによる回答という順に部品をつなぎます。どの段にもクラウドの料金と設定、権限の管理がついて回り、1か所でも止まると回答が出なくなってしまいます。

Microsoftの技術文書(Microsoft Learn)も、RAGは考え方こそ単純でも、実装では大きな課題にぶつかると説明しています。たとえば質問の言葉と文書の言葉が一致しないと従来のキーワード検索は外れますし、関係の薄い文書を拾えば、根拠付きでも不完全な回答になり得ます。

AI型とシナリオ型の違い

社内チャットボットには、大きく分けてAI型とシナリオ型があります。シナリオ型は、決めた質問と答えの組み合わせを選択肢でたどらせる形で、用意した範囲の外には答えられません。AI型は生成AIが文章で答えるため、言い回しが違う質問にも対応出来る反面、資料にないことをもっともらしく答えてしまう場面が出てきます。

自作を考え始めるのは、多くの場合このAI型を社内資料で動かしたい時でしょう。手順が決まっていて答えが毎回同じ質問なら、シナリオ型や社内のFAQページで足りることも少なくありません。どちらで答えさせるかを、質問ごとに分けて考えてみてください。

自作に進む前に確かめる5つの条件

自作に進んでよいのは、下の5つの条件がそろった時です。法人プランで試して不満が出たとしても、不満の中身が探す仕組みではなく資料の側にあるなら、作り直しても同じところで止まってしまいます。まずは表で、自社がどちらの列に近いかを見てみましょう。

確かめる条件自作に進んでよい状態まだ早い状態
1. 法人プランで試した結果足りない点を具体的に言える(例:人ごとに見せる資料を分けたい)まだ試していない、または不満の中身が資料の古さや不足
2. 保守の担当者作る人のほかに、引き継げる人がもう1人いる1人で作って1人で直す
3. 資料の置き場と版原本の場所と最新版が決まっている同じ規程の新旧が共有フォルダに混在している
4. 閲覧権限人ごとに見せる資料を分ける設計と、その点検に手間をかけられる権限の違う資料を1か所にまとめて入れるつもり
5. 更新の頻度改訂の連絡がボットの担当者に届く流れがある改訂は各部署の判断で、知らせる流れがない

5つのうち1つでも右の列に当てはまるなら、自作はまだ早い段階と考えてよいでしょう。特に2つ目の保守の担当者は、作る時より作った後に効いてきます。引き継げる人がいないうちは、自作に進まないほうが安全です。作った人が異動や退職でいなくなると、仕組みごと止まってしまいます。

答えさせる範囲と目的を先に絞る

判断の前に、何の質問に答えさせたいのかを1つの部署の範囲まで絞っておきます。総務の規程、情シスのパスワード再設定、経理の経費精算のように、部署ごとに資料の置き場も更新の頻度も違うからです。範囲が広いままだと、どの資料を入れるか、誰が直すかが決まらず、作る前に止まってしまうでしょう。

自作のメリットとデメリット

自作の良いところは、探す仕組みや画面、権限の分け方を自社の都合に合わせられる点になります。社内の別のシステムとつなぐ、部署ごとに見せる資料を分けるといった作り込みも、自分たちで決めることが出来ます。一方で、部品ごとの料金と設定、資料の更新、障害の対応まで、すべて自社で持つことになってしまいます。情シスが1人か2人の会社では、この保守の重さが作る手間より大きくのしかかるでしょう。

自作で詰まる点|資料・版・権限・更新・担当者

自作で手が止まるのは、AIの性能より、入れる資料の側と作った後の運用であることがほとんどです。よく詰まる点を順に挙げますので、自社の資料に当てはめながら読んでみてください。

参照させる資料の棚卸しと版の整理

入れる資料は、形式と版を先にそろえる必要があります。スキャンした画像のPDFは文字として読めない場合があり、結合セルの多いExcelは表の行と列の関係が崩れて読まれてしまいます。改訂前と改訂後の規程が両方入っていると、古い版の条文で答える場面も出てきます。サービスによってはファイルの容量にも上限があり、Claudeのプロジェクトでは1ファイル30MBまでと案内されています。棚卸しでは、資料ごとに最新版かどうか、原本がどこにあるかを一覧にしておきましょう。

元の文書を改訂したときの更新の反映

自作の場合、元の文書を改訂しても、読み込み直す仕組みを作らない限り、ボットの側の資料は古いまま残ります。規程を改訂した日と、ボットの資料を入れ替えた日がずれると、その間は古い答えが出続けることになります。改訂の担当者とボットの担当者が別の人なら、改訂の連絡がボット側に届く流れまで決めておく必要が出てきます。

閲覧権限が引き継がれない

共有フォルダで部署ごとに見られる人を分けていても、その資料をまとめて読み込ませると、ボットの回答からは誰でも中身を読めてしまいます。Microsoft Learnも、元資料の閲覧権限を管理しないと、権限のない人に機密が回答として出てしまうおそれがあると注意しています。OWASPがまとめたLLM向けのリスク一覧(2025年版)でも、ベクトルと埋め込みの弱点(LLM08)として同じ問題が挙がり、権限を意識した保管の仕組みが対策に示されているところです。人ごとに見せる資料を分けたい会社ほど、自作の難しさは上がります。

根拠のない回答と、答えられない時の返し方

AI型のボットは、資料に答えがない質問にも、それらしい文章で答えてしまうことがあります。検索で外れた資料を拾った時も同じで、根拠を示していても中身が不完全なまま返ってくる場合があるでしょう。指示文では、資料に書かれていないことには答えず、担当部署の問い合わせ先を返すように決めておくのが基本になります。答えた時に、どの資料のどこを根拠にしたかを一緒に出させると、社員が自分で原文を確かめることが出来ます。

担当者が辞めると止まる

自作のボットは、作った人の頭の中に設定の理由が残りがちです。担当者が異動や退職でいなくなると、部品の料金の請求先や、資料を入れ替える手順が分からなくなってしまいます。作る前から、設定の記録と、代わりに触れる人を1人決めておくことをおすすめします。ボットが止まった時に社員がどこへ戻るかまで考えておけば、慌てずに対応出来るでしょう。

保守を1人で抱える前に、使う環境を会社で1つに

自作の保守を担当者1人に背負わせず、社内資料で答えさせる場所ごと会社の環境にまとめる道もあります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。

作り方別の費用の内訳|法人プラン・クラウドの部品・API・外注

自作にかかる費用は、部品の料金より、作る人と直す人の時間のほうが大きくなりやすいものです。作り方ごとに、初期・月額・人件費・保守のどこにお金と時間がかかるかを並べてみましょう。人件費や外注の金額は会社ごとの差が大きいため、ここでは金額の目安は書かず、内訳だけを並べています。

法人プランの機能で作る場合

ChatGPT Businessはスタンダードシートで1ユーザーあたり月払い25ドル、年払いなら月額20ドルで、2席から契約出来ます。割り当てていない席も含めて全シートが課金の対象となるため、10人分なら月払いで毎月250ドルになります。Claude Teamも標準シートなら年払いで月額20ドル、月払いで25ドルの設定で、2〜150名で使うことが出来ます。この形では、月額は人数分のライセンス料が中心で、人件費は資料を選んで入れる作業と指示文の手直しに限られるでしょう。保守も、提供元が探す仕組みを持っているため、資料の入れ替えが中心で済みます。

※料金は2026年10月15日時点でOpenAIとAnthropicの公式ヘルプに表示されている金額です。米ドル表示で、税は含めていません。

ローコード・クラウドの部品で作る場合

クラウドの部品を使う場合、初期には設計と設定の時間がかかり、月額は部品ごとに別々の料金が積み上がる形になります。Google CloudのRAG Engineなら、解析は既定のパーサーであれば無料ですが、埋め込みには使ったモデルの料金が、保管と検索にはSpannerの料金が別にかかります。Azure AI Searchは、専用の構成だと検索ユニット単位の時間課金でクエリごとの課金はなく、サーバーレスの構成はプレビューで使用量に応じた課金と案内されています。セマンティック ランカーのような機能は、さらに別の料金です。Amazon BedrockにもKnowledge BasesというRAG向けの機能があり、部品の選び方で料金のかかり方が変わってきます。

同じクラウドの部品でも、課金の単位がそれぞれ違う点に気を付けてください。人件費は設定とつなぎ込みに、保守は部品の設定変更と請求の確認に、それぞれ継続してかかります。

API+自前実装で作る場合

APIを呼び出して画面や検索まで自前で作る場合、初期の人件費が大きくなりやすい作り方です。APIの料金は使った分だけの従量課金で、月額は利用量によって上下します。OpenAIは、2023年3月1日以降にAPIへ送られたデータを、利用者が明示的に共有を選ばない限りモデルの学習や改善に使わないと説明しています。ただし不正利用の監視のためのログは既定で作られ、最長30日保管されるため、社内規程と照らして扱いを決めておきましょう。保守では、画面・ログ・権限・障害対応まで、すべて自社の担当者が持つことになってしまいます。

外注する場合

開発会社に外注すると、初期は委託費が中心で、自社の人件費は要件を決めて確かめる時間に寄ります。月額はクラウドやAPIの利用料に加え、保守も委託するならその委託費が毎月かかります。見積もりを取る時は、資料の入れ替えや権限の変更を誰がやり、その作業が保守費に含まれるかを確かめてください。含まれない場合、改訂のたびに追加の依頼が必要になってしまいます。

社内データを入れる前のチェック|個人情報と閲覧権限

どの作り方でも、資料を入れる前に、入れてよい資料かどうかを一度確かめる必要があります。個人情報保護委員会は令和5年6月2日の注意喚起で、個人データを含む入力が回答を出す以外の目的で扱われる場合、個人情報保護法に違反するおそれがあると示しました。人事や給与、契約書のように見られる人が限られる資料は、とくに慎重に扱いましょう。

  • 個人情報が入っていないか氏名・連絡先・人事評価・給与などが入っている資料は外すか、該当箇所を消した版を作ってから入れます。
  • 取引先との契約で外に出せない情報がないか守秘義務のある契約書や取引先の資料は、外部のサービスに渡してよいかを契約の条項で確かめます。
  • ボットの利用者全員に見えても困らないか部署限定の資料は、回答として誰にでも出る前提で判断します。Microsoft 365のエージェント ビルダーでは、アップロードしたファイルの情報はエージェントにアクセスできる全員が見られると案内されています。
  • 最新版か、原本はどこにあるか同じ規程の新旧を両方入れないようにし、原本の置き場所を一覧に残します。
  • 改訂した時に誰が入れ替えるか資料ごとに改訂の担当者とボットの担当者を決め、連絡の流れを作ります。
  • 学習に使われない契約か、ログがどこに残るか使う契約ごとに提供元の説明を確かめ、社内に説明出来る状態にしてから入れます。

チェックで外した資料は、無理にボットへ入れず、これまでどおり担当者が答える範囲として残してください。

公開前のテスト|過去の問い合わせで試す観点

公開前のテストは、作り方にかかわらず、過去に実際に来た問い合わせで試すのが確実です。新しく考えた質問だけで試すと、作った人が答えを知っている言い回しに寄ってしまい、外れが見えにくくなります。メールやチャットの履歴から、よくある質問とまれな質問を混ぜて20件ほど選んでみてください。

  • 資料の内容と合った答えを返したか
  • 根拠にした資料と、その箇所を示したか
  • 資料にない質問に、答えずに問い合わせ先を返したか
  • 権限のない人の立場で聞いて、見せてはいけない資料の中身が出ないか
  • 改訂前と改訂後の版がある質問で、新しいほうの内容で答えたか

合否は割合で決めるより、外れた質問を1件ずつ見て、原因が資料・検索・指示文のどこにあるかを分けるほうが直しやすいでしょう。見せてはいけない資料の中身が1件でも出たら、公開は見送ってください。経済産業省と総務省のAI事業者ガイドライン(第1.2版・2026年3月31日)も、人間の判断を介在させる利用を検討するよう示しています。回答を人が確かめる工程を残した形で公開するのが安心です。

利用状況とKPIの見方

公開した後は、使われた回数より、答えられなかった質問と担当者への問い合わせの変化を見るほうが役に立ちます。答えられなかった質問は、資料が足りないのか、検索で拾えていないのかを見分ける手がかりになります。担当者への同じ質問が減っていなければ、ボットの存在が社内に知られていない可能性もあるでしょう。周知の文面と最初の30日の点検は、冒頭で紹介した手順の記事にひな形がありますので、そちらを使ってみてください。

公開後の改善と保守の担当者

改善の作業は、外れた質問の記録、資料の追加や差し替え、指示文の手直しの3つが中心となります。自作の場合は、ここに部品の更新や障害の対応が加わってしまいます。月に1回など日を決め、担当者と代わりの人の2人で見直す形にしておきましょう。

作らずに済ませる選択肢|法人プランの機能で足りる範囲

社内の規程やマニュアルに答えさせる程度なら、自作せずに法人プランの機能で足りる場面が多くあります。Claudeのプロジェクトは、TeamとEnterpriseのプランで組織内に共有でき、閲覧のみ(Can view)と編集可(Can edit)を分けて渡すことが出来ます。有料プランでは、資料が多くなると自動でRAGに切り替わり、設定は要らないと同社のヘルプで案内されています。GeminiのGemも知識としてファイルを追加でき、共有は組織のドライブ共有設定で管理する形です。

Microsoft 365のエージェント ビルダーでは、命令と公開Webサイトに基づく宣言型のエージェントは追加料金なしで作れ、SharePointなどの社内データを使うものは、Microsoft 365 Copilotのライセンスがない利用者では従量課金になり、既定ではオフになっています。ChatGPTのカスタムGPT(GPTs)は2026年12月11日に提供終了の予定で(Enterpriseで延期が承認された場合は2027年2月11日)、プラグインへ移行し、共有の設定は引き継がれません。これからGPTsで社内ボットを作るなら、提供終了後の移し替えまで見込んでおきましょう。各サービスの違いはAIチャットボットの比較で並べていますので、自社の契約に近いものから確かめてみてください。

法人プランでの作成画面の手順

法人プランで作る時の画面の操作は、冒頭で紹介した手順の記事に順を追ってまとめています。自作に進むかどうかは、その手順で1本作り、過去の問い合わせで試してから判断しても遅くはないでしょう。試した結果、足りない点が5つの条件のどれに当たるかが見えれば、次に何をするかも決めやすくなります。

会社で安全に使うには|学習させない設定・ログ・配布・使い分け

自作するかどうかにかかわらず、社内のボットを会社で安全に使うには、学習させない設定・ログの管理・社員への配布・複数AIの使い分けの4つをそろえる必要があります。学習させない設定は、使う契約ごとに提供元の説明を確かめ、社内に説明出来る状態にしておきましょう。ログは、誰がいつ何を聞いたかを会社の側で見られるかどうかが分かれ目になります。

社内のボットを一部の部署にしか配らないと、配られなかった方が個人のアカウントで生成AIを使い始めることがあります。自作のボットが保守の止まった時に使えなくなると、社員はそれまでの個人の使い方に戻ってしまいます。ボットを作っただけでは、個人アカウントでの利用は止まりません。会社が把握していないAIの利用は野良AI(シャドーAI)と呼ばれ、配布の範囲とあわせて考える必要が出てきます。

質問によって向いているAIは違うため、社内資料への回答だけでなく、調べものや文章の下書きまで同じ環境で使えると、個人のアカウントに流れる理由も減っていきます。複数のAIを1つの環境で使う形はマルチAIの記事で、社内ルールの作り方は生成AIの社内ガイドラインの作り方で詳しく扱っています。点検の項目は生成AIのセキュリティ対策チェックリストにまとめてありますので、あわせて使ってみてください。

社内資料で答えるBOTも、4つのAIも、会社の管理下で

UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです。GPTs・Gem・Claudeプロジェクトの社内版にあたるカスタムプラスで、よく使う指示と手順をBOTにして社内限定で共有でき、社内文書RAGで自社資料を読み込ませて回答させることも出来ます。管理者ダッシュボードで利用ログ・権限・モデルのON/OFFを管理でき、学習非利用を標準で適用し、国内サーバー(AWSの日本リージョン)で運用しています。月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。

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よくある質問

社内チャットボットは自分で作れますか?
作れます。法人プランのGPT・Gem・Claudeのプロジェクトに資料を入れて答えさせる形なら、プログラムを書かずに始めることが出来ます。資料を探す仕組みまで自分で組むRAGの自作は、クラウドの部品やAPIをつなぐ設計と、作った後の保守を担う人が必要になります。まずは法人プランの機能で範囲を絞って試し、足りない点が具体的になってから自作を検討するのが無理のない順番です。
社内チャットボットを自作する費用は、どこにかかりますか?
初期は設計と設定の人件費、月額はクラウドの部品やAPIの利用料、それに資料の入れ替えや障害対応といった保守の人件費がかかります。クラウドの部品は、解析・埋め込み・保管と検索で課金の単位が違うため、部品ごとに料金を確かめる必要があります。外注する場合は、資料の入れ替えや権限の変更が保守費に含まれるかも、見積もりの段階で確かめてください。
GPTsで作った社内ボットは、この先も使えますか?
ChatGPTのカスタムGPT(GPTs)は、2026年12月11日に提供終了の予定と案内されています(Enterpriseで延期が承認された場合は2027年2月11日)。プラグインへの移行が案内されており、共有の設定は引き継がれません。これから作る場合は、移し替えの手間を見込んだうえで判断してください。
社内資料を入れると、AIの学習に使われませんか?
提供元と契約によって扱いが違います。たとえばOpenAIのAPIは、2023年3月1日以降に送られたデータを、利用者が明示的に共有を選ばない限り学習や改善に使わないと説明しています。一方で、不正利用の監視のためのログは既定で最長30日保管されます。使う契約ごとに提供元の説明を確かめ、社内に説明出来る状態にしてから資料を入れてください。
部署ごとに見せる資料を分けたい場合はどうすればよいですか?
資料をまとめて読み込ませると、ボットの回答から権限のない人にも中身が見えてしまうおそれがあります。法人プランの機能で作るなら、部署ごとにボットと共有の範囲を分けるのが手軽な方法です。1つのボットで人ごとに見せる資料を変えるには、権限を意識した検索の仕組みが必要になり、自作でも難しい部分になります。

まとめ

社内チャットボットの自作は、RAGの探す部分を自社で持つことを意味し、作った後の保守まで自社で背負う選択になります。法人プランで試して足りない点が具体的で、保守を引き継げる人がいて、資料の版と権限が整っている時に、はじめて進む価値が出てきます。それまでは、答えさせる範囲を絞り、過去の問い合わせで試しながら、法人プランの機能で回してみてください。どの作り方を選んでも、学習させない設定とログの管理を会社の側で持てるかどうかを最初に確かめましょう。法人のAI活用の記事はAI活用コラム一覧にまとめています。