ChatGPTの会話、委託先が閲覧と報道
COPLUS AI NEWS | 2026.09.16
人が見る範囲、AIに任せる範囲
ChatGPTの実際の会話を、外部の契約スタッフが読んで評価していると米メディアが報じました。もう1本は、2027年中に東京で完全無人のタクシーを走らせることを目指す3社の計画です。
本日の2本は、AIと人の役割の境目に関わる動きです。1本目は、OpenAIが数百人規模の契約スタッフにChatGPTの実際の会話を読ませ、回答を評価させているという米404 Mediaの報道。2本目は、GO・Waymo・日本交通の3社が、2027年中に東京で完全無人の自動運転タクシーの商用運行を目指すという発表です。
① OpenAI、契約スタッフにChatGPTの実際の会話を評価させていると報道 個人情報の見落としも
出典:404 Media/ 2026年9月14日(米国時間)報道(国内ではGIGAZINEが9月15日に報道)
米メディアの404 Mediaは9月14日(米国時間)、OpenAIが「Project Lily」と呼ばれる取り組みで数百人規模の外部の契約スタッフを使い、実際のユーザーとChatGPTの会話を読ませて回答を評価させていると報じました。スタッフはChatGPTの回答を採点・批評しており、404 Mediaが入手した社内文書によると、ChatGPTが利用者に迎合しすぎないこと、自らを人間のように振る舞わせないことを学ばせる作業も含まれるとされます。
レビュー画面ではユーザー名が伏せられる一方、ChatGPTが保持するメモリの要約が表示される場合があり、過去の利用内容やおおまかな居住地域が含まれることもあると伝えられています。OpenAIは個人情報を取り除く処理をしているものの、文脈によっては見落としがあり得ることを認めているとのことです。GIGAZINEによると、設定の「データコントロール」にあるモデル改善の項目(日本語画面では「すべての人のためにモデルを改善する」)をオフにすると以降の新しい会話はトレーニングに使われず、ChatGPT Business・Enterprise・Eduは標準で会話をモデル改善に使わない設定です。
💡 コプラスの視点
社員が個人のアカウントで、モデル改善の設定がオンのまま業務の相談をしていれば、その会話が社外の人の目に触れる可能性があるということです。OpenAI自身も、個人情報を自動で取り除く仕組みが、珍しい固有名詞や文脈で意味が変わる情報を見落とす場合があると説明しています。取引先名や顧客名を伏せたつもりでも、前後の文脈から相手が分かる情報は残り得ると考えておくべきでしょう。まずは業務で使われているAIのアカウントが個人契約か法人契約かを確かめ、個人契約のまま使っている場合はモデル改善の設定を確認するところから始めたいところです。
404 Mediaの記事を読む(英語) →(404 Media・英語)
国内報道:GIGAZINE
② GO・Waymo・日本交通、2027年中に東京で完全無人の自動運転タクシー運行を目指す
出典:GO株式会社・Waymo・日本交通株式会社(共同発表)/ 2026年9月15日
GO、Waymo、日本交通の3社は9月15日、東京での自動運転タクシーの商用化に向けた戦略的パートナーシップに合意したと発表しました。2027年中に、運転席に誰も座らない自動運転レベル4の完全無人走行で商用タクシーを運行し、段階的に100台規模まで広げることを目指します。利用者はタクシーアプリ「GO」とWaymoのアプリの両方から利用できるようにする計画です。正式な開始時期は、安全性の確認と必要な許認可の取得を終えてから決めるとしています。
3社は2025年から都内7区で試験走行を重ねており、現在は日本交通の乗務員が同乗する形で自動走行試験を続けています。役割分担は、GOがタクシー事業者との連携とWaymoの技術をタクシー産業に組み込む全体設計、Waymoが自動運転技術と運用基盤・車両管理システムの提供、日本交通が現場の運行管理と営業所の運営です。AI Watchによると、当面の運行車両は第5世代のWaymoドライバーを搭載したジャガーのI-PACEになる予定です。
💡 コプラスの視点
人の判断が欠かせないとされてきた運転の仕事でも、AIに任せる範囲を広げる計画が、時期と台数を添えて示されました。乗務員が同乗する試験から完全無人へと、段階を踏んで進める形は、社内業務へのAI導入にも通じます。どの作業からAIに任せ、人はどこで監督するのかを段階ごとに決めておくことが、導入を前に進める鍵になりそうです。
GOの記事を読む →(GO株式会社のプレスリリース)
国内報道:AI Watch
本日のまとめ
OpenAIが数百人規模の契約スタッフにChatGPTの実際の会話を評価させていると報じられ、個人情報を取り除く処理にも見落としがあり得ることが伝えられました。GO・Waymo・日本交通は、乗務員が同乗する試験を経て、2027年中に東京で完全無人のタクシーを走らせることを目指すと発表しています。AIに渡した情報を誰が見るのか、AIにどこまで任せるのかを、使う側があらかじめ決めておくことが大切になると考えます。
コプラスでは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityの4つを、会話履歴・利用ログを国内で保管し、学習非利用を標準適用した環境で一括利用できる法人向けプラットフォーム「UPGEAR AI」を提供しています。誰が・いつ・どのAIを・どう使ったかを会社側で把握できる状態を作りたい企業様は、UPGEAR AIのご案内をご覧ください。


