
AI研修の助成金とは、業務に直結するAIの研修を社員に受けさせた会社に対して、国が研修費と研修中の賃金の一部を後から支給する仕組みのことで、中心になるのは厚生労働省の人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)です。中小企業なら研修費の75%(1人あたりの上限あり)と、所定労働時間内に受講した1時間あたり1人1,000円が戻る可能性があり、そのためには訓練開始日の1か月前までに計画届を、訓練終了日の翌日から2か月以内に支給申請を出すことになります。令和8年8月3日以降に出す計画では、汎用的なプロンプトの作り方だけを学ぶ研修は対象外とされているため、研修の中身を自社の業務に結びつけて組むことが欠かせません。なお、支給の可否は労働局の審査で決まり、計画届を出しただけで支給が約束されるわけではない点も押さえておきましょう。
研修会社の選び方や、研修後に社内へ定着させる手順まで含めた全体像は生成AI研修の選び方と費用の総額で扱っています。助成金について、いくら戻るのか、いつまでに何を出すのかを先に知りたい方は、このまま読み進めてみてください。
※助成率・上限額・期限などは、2026年10月3日時点で厚生労働省の公表資料(人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コースの令和8年8月3日版パンフレット、および「令和8年8月3日からの変更点」)で確認した内容です。制度は年度の途中で変わることがあるため、申請の前に厚生労働省のページと管轄の労働局で最新の要件をご確認ください。
AI研修の助成金は人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースが本命です
AI研修に使う助成金を探すなら、まず人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースを確認するのが近道となります。このコースは、新しい事業への展開や、社内のデジタル化・DX化に関わる業務に必要な専門的な知識と技能を身につけさせる訓練を対象にしています。生成AIを使って業務の進め方を変える研修であれば、このうちデジタル化・DX化に関連する訓練として計画を組む形が考えられます。助成の中身は、研修にかかった経費の一部を出す経費助成と、研修を受けている間の賃金の一部を出す賃金助成の2本立てです。厚生労働省はこのコースを令和4年度から8年度までの期間限定の助成金として設けており、パンフレットには令和8年度末までの時限措置と記載があります。
対象になる訓練の柱は3つで、事業展開に伴う訓練、デジタル化・DX化やグリーン・カーボンニュートラル化に関連する業務の訓練、そして企業内の人事及び人材育成に関する計画に基づく訓練となっています。どの柱で申請する場合も、受講する社員の職務に直接関連する専門的な内容であることが求められます。
人材育成支援コース・人への投資促進コースとの違い
人材開発支援助成金には、ほかにもAI研修で名前の挙がるコースがあります。人材育成支援コースは職務に関連した訓練を広く対象にしたコースで、賃金助成は1人1時間あたり800円(中小企業以外は400円)で、訓練後に受講者の賃金を5%以上引き上げるなどの賃金要件等を満たすと1,000円(同500円)に加算されます。賃金要件等の加算がない場合で比べると、中小企業が10時間の研修を10人に受けさせるとき、リスキリング支援コースなら10万円、人材育成支援コースなら8万円となり、2万円の差が出ます。人への投資促進コースの定額制訓練は、月額で複数の講座を受けられるサービスを使う場合の枠で、経費助成の率は60%(中小企業以外は45%)、賃金要件等を満たすと15%上乗せの75%(同60%)となり、上限は1人1か月2万円です。どちらが合うかは研修の目的と形式で変わるため、迷ったら計画を出す前に管轄の労働局へ相談してみてください。ここから先の金額と期限は、AI研修で中心になるリスキリング支援コースを前提にしています。
補助金や自治体の制度とは目的も窓口も別です
研修費を対象にする人材開発支援助成金とは別に、ソフトウェアの導入を後押しする国の補助金として、デジタル化・AI導入補助金があります。こちらは公募要領で示されたソフトウェアの購入費やクラウドの利用料などを補助する制度で、研修の受講料を対象にした助成金とは申請の窓口も審査の仕組みも異なります。自治体が独自に研修費の助成を設けている場合もあるため、所在地の都道府県や市区町村のページも一度のぞいてみましょう。ただし、同じ経費や同じ研修について複数の助成金・補助金を申請すると、どちらか一方しか支給されない場合がある点には注意が必要です。
厚生労働省のパンフレットにあるデジタル化・DX化の例
厚生労働省のパンフレットには、デジタル化・DX化の訓練としてどのような計画が想定されているかの例が載っています。オンラインによる診察やAIを活用した問診など、診療領域のDX化を進めるために、医療に従事する従業員にDXの訓練を受けさせる例もその1つです。RPAで請求書や伝票、日報・労務管理データの電子化と自動化を進め、AIで配送ルートを最適化するためのデジタル人材育成の訓練を受けさせる例も挙げられています。どちらも、どの業務をデジタル技術で変えるのかがはっきりしている点が共通しており、AI研修の計画を書くときの手本となります。
いくら戻るか|経費助成と賃金助成の2本立て
中小企業の場合、戻る額は研修費の75%と、所定労働時間内の受講1時間につき1人1,000円を足したものが目安となります。どちらにも1人あたりの上限があり、研修費が高いほど上限に当たりやすくなる仕組みです。
| 項目 | 中小企業 | 中小企業以外(大企業) |
|---|---|---|
| 経費助成の率 | 75% | 60% |
| 賃金助成(1人1時間あたり) | 1,000円 | 500円 |
| 経費助成の上限(1人1訓練・実訓練10時間以上100時間未満) | 30万円 | 20万円 |
| 経費助成の上限(100時間以上200時間未満) | 40万円 | 25万円 |
| 経費助成の上限(200時間以上) | 50万円 | 30万円 |
| eラーニング・通信制の経費助成の上限 | 15万円 | 10万円 |
| 定額制サービスの経費助成の上限 | 1人1か月2万円 | 1人1か月2万円 |
| 賃金助成の上限 | 1人1訓練1,200時間 | 1人1訓練1,200時間 |
| 1事業所が1年度に受けられる額 | 1億円 | 1億円 |
※厚生労働省「人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース」パンフレット(令和8年8月3日版)の助成額・助成率と支給限度額の表をもとに作成しています。1年度は支給申請日を基準とした4月1日から翌年3月31日までです。設備投資加算(中小企業50%)は研修と一緒に機器を導入する場合の上乗せのため、この表では省いています。
経費助成は中小企業75%・大企業60%です
経費助成は、研修会社に払った受講料や教科書代などの実費に、中小企業なら75%、それ以外の企業なら60%を掛けて計算します。中小企業に当たるかどうかは支給申請の時点の企業規模で判断されるため、申請までに増資や採用で規模が変わりそうな会社は、事前に確かめておくと安心でしょう。
経費助成の上限は時間に応じて1人30万・40万・50万円です
経費助成には1人1訓練あたりの上限があり、中小企業では実訓練時間が10時間以上100時間未満なら30万円、100時間以上200時間未満なら40万円、200時間以上なら50万円となっています。大企業では同じ区分で20万円・25万円・30万円です。10時間台や20時間台のAI研修であれば、30万円の区分に入ることになります。100時間未満の研修では、1人あたりの研修費が40万円を超えた部分に助成はつきません。
賃金助成は1人1時間1,000円で所定労働時間内だけが対象です
賃金助成は、研修を受けている時間の賃金の一部を補うもので、中小企業は1人1時間あたり1,000円、大企業は500円です。対象になるのは所定労働時間内に受けた時間だけで、所定労働時間外や休日(振替休日は除く)に実施した時間には賃金助成がつきません。それでも所定外や休日に受講させた場合、会社は割増賃金を含めた賃金を適正に支払う必要があり、出費だけが増える形となってしまいます。また、eラーニング・通信制・定額制サービスによる研修は経費助成のみで、賃金助成はもともとありません。10〜30時間程度のAI研修なら、200名全員が受講して経費助成が上限に達しても合計は6,600万円で、1億円の上限には届かない計算になります。
人数×時間×研修費で見る実質負担の試算表
研修費・時間・人数を振って計算すると、中小企業が所定労働時間内に通学制か同時双方向型のオンラインで研修を行い、満額が認められた場合には、研修費の自己負担はおおむね4分の1まで下がります。下の表は、その前提で経費助成と賃金助成を計算した目安です。
| ケース | 1人あたり研修費 | 実訓練時間 | 人数 | 研修費の総額 | 経費助成 | 研修費の自己負担 | 賃金助成 | 助成の合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A 基本形 | 10万円 | 10時間 | 10人 | 100万円 | 75万円 | 25万円 | 10万円 | 85万円 |
| B 研修を厚くする | 20万円 | 20時間 | 10人 | 200万円 | 150万円 | 50万円 | 20万円 | 170万円 |
| C 人数を増やす | 10万円 | 12時間 | 30人 | 300万円 | 225万円 | 75万円 | 36万円 | 261万円 |
| D 上限に当たる | 50万円 | 30時間 | 5人 | 250万円 | 150万円(1人30万円が上限) | 100万円 | 15万円 | 165万円 |
| E 100時間以上で上限が上がる | 50万円 | 100時間 | 5人 | 250万円 | 187.5万円 | 62.5万円 | 50万円 | 237.5万円 |
| F Aを土曜日(所定外)に実施 | 10万円 | 10時間 | 10人 | 100万円 | 75万円 | 25万円 | 0円 | 75万円 |
| G eラーニング | 5万円 | 標準学習15時間 | 20人 | 100万円 | 75万円 | 25万円 | なし | 75万円 |
| H Bを大企業が実施 | 20万円 | 20時間 | 10人 | 200万円 | 120万円 | 80万円 | 10万円 | 130万円 |
※満額が認められた場合の目安です。計算式は、経費助成=1人あたり研修費×75%(Hは60%)と1人あたり上限の小さいほう×人数、賃金助成=1,000円(Hは500円)×実訓練時間×人数です。研修費は助成の対象になる受講料等の額として計算しており、研修中の賃金そのものは会社が通常どおり支払います。Fは休日分の割増賃金の支払いが別に必要です。実際の支給額は労働局の審査で決まり、減額や不支給になる場合があります。
表のDとEを比べると、同じ研修費でも実訓練時間が100時間以上になると上限が30万円から40万円に上がり、経費助成が1人37万5,000円まで増えることが分かります。一方でFのように土曜日に研修を入れると、賃金助成の10万円が消えるうえ、休日分の割増賃金も別に支払うことになってしまいます。研修はすべて所定労働時間内に収めることが、賃金助成を受け取る前提になります。賃金助成は研修中に払った賃金の一部を補うお金なので、研修費の自己負担とは分けて考えるのが実務的です。社内で予算を通すときは、研修費の総額、経費助成、自己負担の3つを並べて見せると話が早く進むでしょう。
上限に当たる境目は1人あたりの研修費で決まります
経費助成の上限に当たるかどうかは、人数ではなく1人あたりの研修費で決まります。中小企業の場合、実訓練時間が100時間未満なら1人あたり40万円、100時間以上200時間未満なら約53万3,000円、200時間以上なら約66万7,000円を超えたところで、75%を掛けた額が上限に届きます。人数が増えても1人あたりの自己負担の割合は変わらないため、10人でも30人でも、上限に届かない研修なら研修費の4分の1が自己負担の目安です。たとえばケースAを1人あたりで見ると、研修費10万円のうち経費助成が7万5,000円、自己負担が2万5,000円で、別に賃金助成が1万円つく計算となります。高額な研修を少人数に受けさせるか、手頃な研修を多くの社員に受けさせるかを比べるときは、この境目を目安にしてみてください。
| 形式・実訓練時間 | 経費助成の上限(中小企業・1人) | 上限に届く1人あたり研修費 |
|---|---|---|
| 通学制・同時双方向型 10時間以上100時間未満 | 30万円 | 40万円 |
| 通学制・同時双方向型 100時間以上200時間未満 | 40万円 | 約53万3,000円 |
| 通学制・同時双方向型 200時間以上 | 50万円 | 約66万7,000円 |
| eラーニング・通信制 | 15万円 | 20万円 |
対象になるAI研修・ならないAI研修の判断表
対象になるかどうかの分かれ目は、研修の中身が受講する社員の職務にどれだけ直接結びついているかにあります。生成AIの研修であっても、誰にでも共通する使い方だけを教える内容は対象外と判断されることがあるため、カリキュラムの段階で確かめることをおすすめします。
前提は実訓練10時間以上のOFF-JTです
対象になる研修は、通常の業務から離れて行うOFF-JT(業務の遂行の過程の外で行う研修)で、実訓練時間が10時間以上あることが前提です。実訓練時間には、昼食などの休憩、移動時間、助成の対象にならない内容の時間は含まれません。受講前の予習や受講後の宿題・確認テストといった予習・復習の時間も訓練時間に数えないため、10時間ちょうどの研修は、対象外の時間が少しでも混じると要件を割ってしまいます。自社の会議室で研修を行う場合は、受講中に通常の業務をしていないかを労働局が審査で確認することがあるので、電話当番を外すなどの段取りも決めておきましょう。
令和8年8月3日以降の計画で対象外になる研修
厚生労働省は、令和8年8月3日以降に提出する計画届について、職務に間接的に必要な知識の訓練や、職業人として誰にでも共通に必要な内容の訓練は、DX化に関する訓練であっても対象外とする扱いを示しています。生成AIについては、汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ訓練は対象外、営業担当者が商品提案書の構成案作成・文章生成・修正方法を学ぶ訓練は対象、という例が挙げられました。このほか、DXの概念やデジタル技術の概要を学ぶだけの訓練、既存のアプリやシステムを購入してその操作方法を覚えるだけの訓練、自社で使う機器や端末の操作説明も対象になりません。研修名にAIと付いているかではなく、どの職務のどの作業にAIを使う訓練かが判断の軸となります。
| 研修の例 | 判断の目安 | 根拠・理由 |
|---|---|---|
| 汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ研修 | 対象外 | 厚生労働省「令和8年8月3日からの変更点」の対象外の例 |
| 営業担当者が生成AIで商品提案書の構成案作成・文章生成・修正方法を学ぶ研修 | 対象の例 | 同じ資料の対象の例 |
| DXの概念、デジタル技術の概要、データ活用の考え方を学ぶ研修 | 対象外 | 同じ資料の対象外の例 |
| 職種を問わず全社員に同じ内容を教える生成AIの基礎講座 | 対象外になりやすい | 職業人として共通に必要なものは、8月3日以降の計画ではDX関連でも対象外 |
| 導入したAIツールの操作方法だけを覚える研修 | 対象外 | 既存のアプリやシステムを購入してその操作方法を習得するだけの訓練は対象外 |
| 経理担当者が生成AIを使った請求書・伝票の確認手順の組み方を学ぶ研修(例示) | 対象になり得る | 受講者の職務への具体的な当てはめがある |
| 研修の時間内に自社の業務マニュアルそのものを作り上げる内容 | 対象外になり得る | 通常の事業活動として遂行されるもの(例:品質管理のマニュアル等の作成や改善)は対象外 |
| 講師がAI導入や業務改善を指導するコンサルティング | 対象外 | コンサルタントによる指導は対象外 |
| AI時代に向けた意識改革・マインドセットの研修 | 対象外 | 意識改革研修は対象とならないOFF-JTの例 |
| 対象の研修を土曜日や終業後に実施 | 経費助成は対象、賃金助成は対象外 | 所定労働時間外・休日の時間は賃金助成の対象外 |
※厚生労働省の公表資料に例として載っているのは、汎用的なプロンプトの作り方・営業担当者の提案書作成・DXの概念の3つです。経理や業務マニュアルの行は、パンフレットの「対象とならないOFF-JT」の考え方を業務に当てはめた例示で、実際に対象になるかの最終判断は管轄の労働局が行います。カリキュラムの一部に対象外の内容が含まれる場合は、その時間を除いた実訓練時間で10時間以上が必要です。令和8年8月2日以前に研修会社との契約や申込を済ませた研修には経過措置があるため、詳しくは支給要領でご確認ください。
判断に迷う研修は、カリキュラムと受講する社員の職務内容を持って、計画届を出す前に労働局へ相談するのが確実でしょう。研修会社には、受講者の職種に合わせた演習を何時間入れられるかを最初に聞いておくと、計画が立てやすくなります。
カリキュラムに書いておきたいこと
対象かどうかの確認を早く進めるには、研修会社から受け取るカリキュラムに、受講者の職種と、AIを使う具体的な作業を書き込んでもらうのが近道です。たとえば営業担当者向けなら、提案書の構成案づくり、顧客への説明文の下書き、修正の手順といった作業ごとに、演習の時間を割り振る形が考えられます。反対に、AIの仕組みの説明や一般的な使い方の紹介が大半を占めるカリキュラムは、汎用的な内容と見られるおそれがあります。社内の誰がどの作業でAIを使うのかを総務と現場の責任者で先に書き出し、それを研修会社に渡して組み立ててもらうと、事業展開等実施計画にも書きやすくなるでしょう。
研修を受けたあとも、社員が使うAIの環境は会社で1つにそろえておくと続けやすくなります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
同時双方向・eラーニング・定額制の3形式を比べると
研修の形式によって、上限額・賃金助成の有無・受けられる回数が大きく変わります。同じ内容の研修でも、どの形式で受けるかで戻る額に差が出るため、申し込む前に形式を確かめてみてください。
| 項目 | 通学制・同時双方向型の通信訓練 | eラーニング・通信制 | 定額制サービス |
|---|---|---|---|
| 形のイメージ | 教室の講義や、講師とその場で質疑応答できるライブ配信 | LMSで進捗を管理する動画教材など、各自が進める形 | 同じ料金で複数の講座を受けられるサービス |
| 経費助成の上限(中小企業) | 実訓練時間に応じて1人30万・40万・50万円 | 1人15万円 | 1人1か月2万円 |
| 賃金助成 | あり(所定労働時間内のみ) | なし | なし |
| 10時間の数え方 | 実訓練時間 | 標準学習時間10時間以上または標準学習期間1か月以上 | 修了した講座の標準学習時間の合計が10時間以上 |
| 受講回数の制限 | 1人1年度3回まで | 3回のうち、令和8年8月3日以降の計画届に基づくものは1人1年度1回まで | 人への投資促進コースの定額制訓練などと合わせて1人1年度3回まで |
| 計画届の起点 | 訓練開始日の6か月前から1か月前まで | 契約期間(受講可能期間)の初日を基準に1か月前まで | 契約期間の初日の1か月前まで |
| ほかの形式との組み合わせ | eラーニングと組み合わせ可(それぞれの要件を満たす)。ただし組み合わせると経費助成の上限は15万円になり、eラーニングの年度1回の制限にも数える | 自社主催の事業内訓練をeラーニングで行う場合は対象外 | ほかの形式と組み合わせ不可 |
| 支給申請で求められる主な記録 | OFF-JT実施状況報告書、出勤簿、賃金台帳の写し | 実施結果報告書、修了証、LMSの受講記録の写し | 実施結果報告書、受講時間10時間以上の者の一覧表 |
※同時双方向型の通信訓練は、一方的な講義ではなく受講中に質疑応答ができるなど、同時かつ双方向に行う遠隔講習を指します。eラーニングは、LMS(受講管理システム)などで進捗を管理できる遠隔講習で、同時双方向型を除いたものです。いずれも厚生労働省のパンフレット(令和8年8月3日版)の定義によります。
社員10〜200名の会社で多くの社員に基礎を学ばせたい場合、eラーニングは手軽な一方で、1人15万円の上限と年度1回の制限、賃金助成なしという3つの条件が重なります。業務に当てはめる演習を厚くしたい部署はライブ形式、全員に共通する基礎は社内の勉強会や手順書で補う、と分けて設計すると、助成の取りこぼしを抑えることが出来ます。eラーニングを使う場合は、同じ社員が同じ年度に2本目のeラーニングで助成を受けられない点も計画に入れておきましょう。
1人が1年度に受けられるのは3回までです
受講回数の上限は1人1年度3回までで、AI研修を段階に分けて何本も受けさせる計画では、この回数が効いてきます。たとえば基礎・部署別の演習・応用の3本を同じ年度に組むと、その社員はその年度にほかの研修で助成を受けられなくなります。単独で受けられる研修を組み合わせても、内容に連続性があって一連のものとして目的を達成する場合は1つの訓練コースとして申請できるため、研修会社と組み方を相談してみましょう。
助成金で払える費用・払えない費用
助成金で戻るのは研修そのものにかかった費用で、研修が終わったあとに社員がAIを使い続けるための費用は、この制度の外にあります。事業外訓練(研修会社などが企画し主催する研修)で対象になる経費は、受講に必要な入学料・受講料・教科書代などで、受講案内などであらかじめ定められたものに限られます。定額制サービスであれば、基本料金に加えて初期設定費用やアカウント料など、教育訓練に直接必要なオプション料金も対象に含まれます。自社で企画する事業内訓練では外部講師への謝金も対象になり、実訓練時間1時間あたり3万円(税込)が上限となっています。
| 費用 | 助成金での扱い | 補足 |
|---|---|---|
| 研修会社の入学料・受講料・教科書代 | 経費助成の対象 | 受講案内などであらかじめ定められたもの |
| 外部講師への謝金(事業内訓練) | 経費助成の対象 | 実訓練時間1時間あたり3万円(税込)まで |
| 定額制サービスの基本料金・初期設定費用・アカウント料 | 経費助成の対象 | 教育訓練に直接要するもの |
| 研修中の社員の賃金 | 賃金助成で一部を補う | 所定労働時間内の分のみ |
| 返金やキャッシュバックを受けた受講料 | 支給を受けられない | 会社が経費を全額負担したことにならない |
| AI導入のコンサルティング費用 | 対象外 | コンサルタントによる指導は対象外 |
| 研修後に業務で使い続けるAIサービスの利用料 | この助成金の枠の外 | AI研修とセットで導入したAIツールの費用も対象経費ではないと厚生労働省が明記 |
研修後にAIを使い続ける費用は別の予算です
見落としやすいのが、研修で覚えた使い方を、翌日からどの環境で続けるかという点です。研修の会場では講師が用意したアカウントで練習できても、職場に戻ると、個人で登録した無料版のAIで続きを試す方が出てきてしまいます。会社が把握していない個人アカウントに業務の情報が入力されると、いわゆるシャドーAI(野良AI)の状態となり、研修で教えた入力ルールが守られているかも確かめようがありません。研修費とは別に、研修後に全社員が同じ条件でAIを使える環境の費用を予算に入れておきましょう。研修で教えたプロンプトの型や社内ガイドラインで決めた入力禁止のルールは、全員が同じ環境で使えて初めて定着の土台になります。
対象になる会社と社員の条件
助成金を受けられるのは、雇用保険の適用事業所の事業主で、職業能力開発推進者の選任と、事業内職業能力開発計画の策定・周知を済ませている会社です。推進者の選任と計画の策定がまだの場合でも、計画届を出す日までに整えれば間に合います。推進者には研修や人事を担当する課長などを充てる形が示されており、小さな会社では総務の責任者が兼ねる形が現実的でしょう。
推進者の選任と社内計画の周知も支給の要件です
事業内職業能力開発計画と計画届は、労働組合などの意見を聴いて作成し、その内容を社員に周知していることが支給を受ける会社の要件の1つです。AI研修をきっかけに初めて整える会社であれば、推進者の選任と計画の周知を、計画届の準備と同じ時期に済ませる段取りを組んでみてください。研修期間中も受講者に賃金を適正に支払っていることや、審査に必要な書類を整えて5年間保存していることも、支給を受ける会社の要件に含まれます。eラーニングや通信制で受ける研修であっても、業務として受けさせる以上は労働時間に当たるため、受講中の賃金を払う必要がある点も見落とさないようにしましょう。
中小企業に当たるかは業種ごとの資本金か従業員数で決まります
中小企業かどうかは、主たる事業の業種ごとに、資本金等の額か、企業全体で常時雇用する労働者の数のどちらかが基準以下であれば中小企業として扱われます。
| 主たる事業 | 資本金の額または出資の総額 | 企業全体で常時雇用する労働者の数 |
|---|---|---|
| 小売業(飲食店を含む) | 5,000万円以下 | 50人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| その他の業種 | 3億円以下 | 300人以下 |
どちらか一方を満たせばよいため、従業員が120名のサービス業の会社でも、資本金が5,000万円以下なら中小企業に当たります。個人や医療法人・社会福祉法人のように資本金を持たない事業主は、常時雇用する労働者の数だけで判断されます。業種の区分は総務省の日本標準産業分類に基づくため、自社の主たる事業がどこに当たるかを先に確かめてみてください。
受講する社員は雇用保険の被保険者であることが条件です
研修を受ける社員は、申請する会社の雇用保険適用事業所で雇用保険の被保険者であり、計画届に添える対象労働者の一覧に名前が載っている必要があります。パートやアルバイトの方でも雇用保険の被保険者であれば対象になり得る一方、役員や業務委託の方を受講者に入れる場合は、その方が雇用保険の被保険者に当たるかを先に確かめる必要が出てきます。所長や役員だけが受講する研修を考えている場合は、とくにこの点が分かれ目になります。計画届を出したあとに受講者が入れ替わる場合は、どの手続きが必要かを労働局で確かめましょう。
支社や営業所がある会社は本社でまとめて申請できます
支社や営業所ごとに雇用保険の適用事業所が分かれている会社でも、本社で支社の分をまとめて申請することが出来ます。まとめて申請できるのは、受講する研修コースが同じで、同じ時期に実施する場合に限られます。一括で申請すると、経費助成と賃金助成はすべて本社に支給されるため、支社の予算で研修費を払う会社は社内の精算方法も決めておきましょう。定額制サービスによる研修はこの一括申請の対象から外れており、別の取り扱いになる点に注意が必要です。
いつまでに何を出すか|計画届から支給申請までの逆算
手続きは、計画届の提出、研修の実施、支給申請の3段階で、いちばん早く来る締切は研修開始日の1か月前の計画届です。研修を始めてから計画届を出しても、原則としてその研修は助成の対象になりません。研修会社と日程を決める時点で、締切から逆算しておく必要があります。
計画届は訓練開始日の6か月前から1か月前までに出します
計画届は、訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に、事業所の所在地を管轄する労働局へ出します。たとえば訓練開始日が7月15日なら、提出できるのは1月15日から6月15日までで、期限が土日や休日に当たるときは翌開庁日が期限となります。郵送の場合は労働局に届いた日が提出日となり、消印は基準にならないため、期限の直前に出すなら窓口か電子申請のほうが確実です。電子申請は雇用関係助成金ポータルから行え、利用にはGビズIDを取得しておくことが必要となります。計画届を紙で出した場合は、そのあとの変更届や支給申請も電子申請では出せないので、最初にどちらで進めるかを決めておきましょう。研修の開始日を1か月以上後ろへずらす場合は、変更届ではなく計画届を出し直すことになる点にも気をつけてください。計画届と一緒に出す主な書類は、次のとおりです。
| 主な書類 | 必要になる場面 |
|---|---|
| 職業訓練実施計画届(様式第1-1号) | すべての研修 |
| 事業展開等実施計画(様式第1-3号) | このコースを使うとき(作成することが支給の要件の1つ) |
| 対象労働者の一覧(様式第3-1号、定額制は第3-2号) | 受講者を記載。ここにない社員は対象外 |
| 研修会社との契約書、または受講案内・申込書の写し | 研修会社が主催する事業外訓練。名称・所在地・契約期間・受講料が分かるもの |
| 事前確認書(様式第11号) | すべての研修 |
| 訓練カリキュラム・受講案内(実施日時・内容・実訓練時間数・受講料が分かるもの) | すべての研修 |
| OFF-JT講師要件確認書(様式第10号) | 自社で企画する事業内訓練 |
※主な書類だけを抜き出しています。提出書類の全体は、厚生労働省のパンフレットの計画届の提出書類の一覧でご確認ください。様式は計画届を出す日の時点のものを使います。
支給申請は訓練終了日の翌日から2か月以内です
支給申請は、訓練終了日の翌日から2か月以内に行う決まりで、この期限は厳守とされています。ここでいう訓練終了日は、実際に最後に受講した日ではなく、計画届の訓練の実施期間の最終日に書いた日を指します。たとえば実施期間の最終日が9月30日なら、申請期限は11月30日です。申請までに研修費を全額支払い終えている必要があるため、研修会社の請求書の支払日も、この2か月の中に収まるよう段取りしておきましょう。
途中で退職者が出たときやeラーニングを早く終えたとき
受講者の誰かが自己都合で退職して研修を中止した場合でも、ほかの受講者が最終日まで受けていれば、中止した方を含めて通常どおり支給申請を出します。eラーニングで全員が実施期間の最終日より前に修了した場合は、修了した日の翌日から申請することも出来ます。ただし、どちらの場合も最終的な期限は訓練終了日の翌日から2か月以内で変わりません。通学制や同時双方向型の研修では、受講時間が実訓練時間の8割に届かない社員は支給の対象から外れるため、欠席が続く社員がいないかを研修の途中で確かめてみてください。
日付で見る逆算の例
下の表は、架空の日程に当てはめた逆算の例となります。
| 例 | 研修の実施期間 | 計画届を出せる期間 | 支給申請の期間 | 気をつける点 |
|---|---|---|---|---|
| 例1 年内に実施 | 2026年12月9日(水)〜12月17日(木) | 2026年6月9日〜11月9日(月) | 2026年12月18日〜2027年2月17日(水) | 11月9日に労働局へ届いていることが必要 |
| 例2 1月に実施 | 2027年1月15日(金)〜1月29日(金) | 2026年7月15日〜12月15日(火) | 2027年1月30日〜3月29日(月) | 計画届の締切が年末の繁忙期に重なる |
| 例3 2月に実施 | 2027年2月15日(月)〜3月1日(月) | 2026年8月15日〜2027年1月15日(金) | 2027年3月2日〜5月1日(土) | 支給申請の期間が令和8年度末をまたぐ。期限が土曜日に当たる場合の扱いも労働局で確認 |
※日付は説明のための架空の例です。計画届の期間は、パンフレットに載っている「訓練開始日7月15日なら1月15日から6月15日まで」と同じ数え方で当てはめています。支給申請の期限は、訓練の実施期間の最終日の翌日から2か月以内として計算しています。実際の期限は管轄の労働局でご確認ください。
令和8年度末までの時限措置と年度末の扱い
このコースは令和8年度末までの時限措置とされており、令和8年度末は2027年3月31日にあたります。ただし、計画届の提出・研修の実施・支給申請のどの時点が年度内であればよいかは、最新の支給要領と管轄の労働局で確認してください。上の例3のように支給申請の期間が4月以降にずれ込む日程は、とくに早めに労働局へ確かめておきたいところです。時限措置である以上、年度内に研修と支給申請を終えられる日程を基本に組むのが安全でしょう。
研修費はいったん会社が全額を支払う後払いの制度です
この助成金は、会社が研修費を全額支払い、研修中の賃金も払い終えたあとで、審査を経て支給される後払いの仕組みです。支給申請の時点で研修費の支払いを終えている必要があるため、100万円の研修なら100万円をいったん手元の資金から出すことになります。審査は支給申請のあとにまとめて行われ、確認項目が多いため、ほかの助成金より支給の可否が決まるまで時間がかかると厚生労働省も案内しています。入金の時期を当て込んで資金繰りを組むと、想定より遅れたときに手元の資金が細ってしまいます。研修費は自己資金で払い切れる範囲に収め、戻ってきたお金は次の研修や利用環境の整備に回す、という順で考えてみましょう。研修会社から受講料の返金やキャッシュバックを受けると、全額を負担したことにならず支給を受けられません。「助成金を使えば実質無料」とうたう勧誘には厚生労働省も注意を呼びかけているので、条件をよく確かめることが大切です。助成金を使う場合だけ受講料を高く設定しているようなケースでは、通常の受講料との差額が経費として認められないこともあります。
資金繰りの目安を数字で見る
試算表のケースCで考えると、研修費300万円をまず支払い、支給が決まれば経費助成225万円と賃金助成36万円が後から入る流れとなります。研修費の支払いから入金まで間が空くため、その間は300万円がまるごと会社の持ち出しになってしまいます。月々の資金繰り表に研修費の支払月を書き込み、入金が遅れた場合も並べておくと、経営者への説明もしやすくなります。支給されなかった場合でも研修費の全額を自社で負担できるかを、申し込む前の判断基準にしておくのが無理のない考え方です。
支給は労働局の審査で決まり保証されたものではありません
計画届を出したことで支給が確実になるわけではなく、支給・不支給は支給申請後の審査で決まります。助成金は予算の範囲内で支給されるもので、支給・不支給の決定は行政不服審査法上の不服申立ての対象にもなりません。審査では出勤簿や賃金台帳などの原本を確認されたり、事前の連絡なく事業所への調査が入ったりすることもあり、協力しない場合は受給できなくなります。提出した書類は会社の都合であとから差し替えたり訂正したりすることが出来ないため、写しは原本を複写機でコピーしたものを使い、出す前に2人で読み合わせておくと安心です。不正受給と判断されると、返還額に年3%の延滞金と20%の違約金が加わり、会社名が公表されることもあります。令和8年8月3日以降の支給申請からは、自主申告のない不正は支給決定の前でも原則として公表の対象になる特例も設けられました。
申請は自社でも社労士に頼んでも進められます
計画届と支給申請は、会社の総務担当者が自分で作って出すことも、社会保険労務士に手続きを依頼することも出来ます。自社で進める場合、必要になるのは職業訓練実施計画届、事業展開等実施計画、訓練のカリキュラムや受講案内、研修会社との契約書または申込書の写しなどで、様式は厚生労働省の人材開発支援助成金のページからダウンロードできます。研修会社の中には計画届の書き方の案内や、支給申請に必要な受講記録の発行に対応しているところもあるため、申し込み前に対応範囲を聞いてみてください。ただし、申請書の作成や提出の代行は社会保険労務士の独占業務とされており、研修会社が受講料の一部として申請手続きを代行する形には厚生労働省が注意を呼びかけています。社会保険労務士に依頼する場合の報酬は依頼先によって決め方が異なるため、着手金や成功報酬の有無を含めて見積もりを書面で受け取り、比べてみましょう。申請を代わりに出してもらっても、申請するのはあくまで会社で、不正を助言した代理人や社会保険労務士にも会社と同等のペナルティが科される仕組みです。書類の中身に責任を持つのは会社自身なので、出勤簿や賃金台帳の写しは自社で必ず確かめてから渡すようにしてください。
| 比べる点 | 自社で申請する | 社会保険労務士に依頼する |
|---|---|---|
| 向いている会社 | 総務に手続きの担当者がいて、研修が1〜2本の会社 | 初めての申請で、研修が複数部署にまたがる会社 |
| 社内の手間 | 様式の作成・提出・問い合わせ対応をすべて社内で担う | 書類の作成は任せられるが、出勤簿などの写しは社内で用意する |
| 費用 | 人件費のみ | 依頼先ごとの報酬(見積もりで確認) |
| 責任の所在 | 会社 | 申請者は会社。不正に関与した代理人も同等のペナルティの対象 |
初めて申請する会社では、1回目を社会保険労務士に依頼して書類の流れをつかみ、2回目以降を自社で進める形も選択肢の1つとなります。自社だけで進める場合も、判断に迷う点は計画届を出す前に管轄の労働局へ相談すると、記入の誤りに早く気づけます。提出した書類はあとから差し替えられないため、最初の1回をていねいに作ることが、次の申請の型にもなるでしょう。
申請前に確かめるチェックリスト
最後に、計画届を出す前と支給申請の前に確かめたい項目をまとめました。研修会社に先に頼んでおく書類も入れているので、研修の申し込みと同時に確認してみてください。
- 研修の中身が受講者の職務に直接結びついているか汎用的なプロンプトの作り方やDXの概要だけの内容になっていないか。どの職務のどの作業にAIを使う研修かを、カリキュラムに書けるかを見ます。
- 実訓練時間が10時間以上あるか休憩・移動・予習復習・対象外の内容を除いて数えます。10時間ちょうどの研修は余裕がありません。
- 研修をすべて所定労働時間内に入れたか土日や終業後の時間は賃金助成がつかず、割増賃金の支払いも必要になります。
- 受講者全員が雇用保険の被保険者か役員や業務委託の方を含める場合は先に確認し、計画届の対象労働者の一覧に全員を載せます。
- 職業能力開発推進者の選任と事業内職業能力開発計画の策定・周知を済ませたかまだの場合は、計画届を出す日までに整えます。
- 計画届が訓練開始日の1か月前までに労働局へ届く日程か郵送は届いた日が提出日です。期限が土日・休日なら翌開庁日になります。
- 今年度すでにeラーニングで助成を受けた社員がいないか令和8年8月3日以降の計画届に基づくeラーニングは、1人1年度1回までです。
- 研修費を支給申請までに全額支払える資金があるか返金やキャッシュバックがある契約になっていないかも確かめます。
- 研修会社に支給申請承諾書(様式第12号)の記入を頼んだか事業外訓練では支給申請のときに必要です。受講料等の価格設定に関する疎明書(様式第28号)の準備も合わせて確認します。
- 出席や受講の記録をそろえられるかライブ形式ならOFF-JT実施状況報告書(様式第8-1号)、出勤簿またはタイムカードと賃金台帳の写し、eラーニングなら修了証とLMSの受講記録の写しが要ります。
- 支給申請を出す担当者と日付を決めたか訓練の実施期間の最終日の翌日から2か月以内です。担当者の休暇や決算の時期と重ならないかも見ます。
- 研修後に社員が使うAIの環境と予算を決めたか研修後の利用料は助成金の枠の外です。研修が終わった翌日から全員が同じ環境で使い続けられると、定着が早まります。
関係書類は支給決定のあとも5年間保存する決まりなので、申請に使った書類は1つのフォルダにまとめて残しておきましょう。支給申請に添える書類の全体は、パンフレットの申請書類の一覧で研修の形式ごとに確認できます。
研修で教えた使い方を、全社員が同じ環境で続けられるように
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で切り替えて使える法人向けAI基盤です。全モデルで学習非利用を標準適用し、会話履歴・利用ログ・アカウントは国内サーバー(AWSの日本リージョン)で管理します。研修で教えた指示と手順は、カスタムプラス(よく使う指示と手順を社内限定で共有できるBOT)にして全員で使えます。料金は月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。
UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
AI研修の助成金は、いくら戻りますか?
パートやアルバイトの社員も対象になりますか?
役員だけが受講する研修でも申請できますか?
支社の社員の分も本社でまとめて申請できますか?
研修を始めたあとで助成金を申請できますか?
オンラインのAI研修でも賃金助成は出ますか?
ChatGPTの使い方を学ぶ講座は対象になりますか?
助成金はいつ振り込まれますか?
ほかの補助金と併用できますか?
申請は電子申請でもできますか?
研修後に社員が使うAIの利用料も助成されますか?
まとめ
AI研修の助成金は、人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースを中心に考えるのが基本です。中小企業なら研修費の75%と、所定労働時間内の受講1時間あたり1人1,000円が戻る可能性があり、1人あたりの上限は実訓練時間に応じて30万・40万・50万円となります。令和8年8月3日以降に出す計画では、汎用的なプロンプト講座や誰にでも共通する内容は対象外とされ、職務に当てはめた研修であることがいっそう問われるようになりました。手続きの締切は、訓練開始日の1か月前までの計画届と、訓練終了日の翌日から2か月以内の支給申請の2つです。研修費はいったん全額を会社が払い、支給は審査で決まるため、資金計画は自己資金で払い切れる範囲で組んでみてください。そして助成金で払えるのは研修の費用までで、研修のあとに社員が使い続けるAIの環境は、別の予算で用意することになります。
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