Claude Codeのモデルを切り替える方法。変更の手順と使えるモデル一覧、会社での制限の設定

Claude Codeのモデル変更とは、Claude Codeが答えを作るときに使うAIモデル(Opus・Sonnet・Haiku・Fableなど)を、作業の中身に合わせて切り替えることです。手早いのは作業中に /model と打って一覧から選ぶ方法で、Enterで選べば次のセッションからもそのモデルが既定として残ります。会社として社員の選べるモデルを決めたいときは、管理者が管理設定(managed settings)の availableModels で範囲を絞ることになります。契約の種類や管理者の設定の全体像はClaude Codeを法人で使うときの契約と管理設定にまとめています。

※モデル名・設定項目・画面の動きは、2026年10月15日にAnthropicの公式ドキュメント(Claude Code Docsのモデル設定・VS Code・デスクトップ・プロンプトキャッシュ・管理設定の各ページ)で確認した内容です。いずれもAnthropic自身の説明(同社発表)で、第三者が検証したものではありません。ページに更新日の表記がないため、使う前に公式ドキュメントで最新の内容をご確認ください。

Claude Codeのモデルを変える5つの方法と優先順

Claude Codeのモデルを決める場所は5つあり、上にあるものほど強く効きます。Anthropicの公式ドキュメントでは、優先順は次のとおりと説明されています。

  1. 作業中に /model で切り替える(名前を付けずに打つと一覧の画面が開く)
  2. 起動するときに claude --model で指定する
  3. 環境変数 ANTHROPIC_MODEL を設定する
  4. 設定ファイル settings.json の model に書く
  5. 新しいセッションの既定として環境変数 ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL を設定する

上の方法ほど優先されるため、設定ファイルに opus と書いてあっても、起動時に --model sonnet を付ければその回はSonnetで動きます。実際に迷いやすいのは、どれがその回だけで終わり、どれが次回以降も残るのかという点でしょう。その回だけで終わるのは --model と ANTHROPIC_MODEL で、/model は一覧での選び方によって残る場合と残らない場合に分かれてしまいます。次の節から、1つずつ順に見ていきましょう。

やりたいこと別の早見

  • 今だけ別のモデルを試したい:/model の一覧で行を選び、s を押す
  • 今日から普段のモデルを変えたい:/model の一覧で行を選び、Enter を押す
  • このターミナルだけ別のモデルで動かしたい:claude --model sonnet のように起動する
  • シェルを開くたびに同じモデルにしたい:シェルの設定で ANTHROPIC_MODEL を決める
  • プロジェクトのメンバーで同じ既定にしたい:プロジェクトの設定ファイルに model を書く
  • 決まった版から動かしたくない:claude-opus-5-5 のような正式なモデル名で指定する
  • 会社として選べる範囲を絞りたい:管理設定の availableModels を配る

その回だけ効くのは、一覧での s、起動時の --model、環境変数 ANTHROPIC_MODEL の3つです。次回以降も残るのは、一覧での Enter、/model に名前を続けて打つ方法、settings.json の model、ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL となります。

/model コマンドで切り替える(Enterとsの違い)

作業中にモデルを替えるなら、/model コマンドを使う方法が手早くなります。入力欄に /model とだけ打って送ると、使えるモデルの一覧(ピッカー)が開きます。矢印キーで行を選んだあと、どのキーで決めるかによって動きが変わる点に気を付けてください。

  • Enter:モデルを切り替え、新しいセッションの既定としても保存する
  • s:このセッションだけ切り替え、既定は変えない

Enterで選んだモデルは、ユーザー設定ファイル(~/.claude/settings.json)の model に書き込まれます。Anthropicの公式ドキュメントでは、/model が選んだモデルを新しいセッションの既定として保存すると説明されています。そのため、少し試すつもりでOpusをEnterで選ぶと、翌日の作業もOpusで始まってしまいます。試しに使うだけのときは、Enterではなく s で選ぶのが安全です。

名前を続けて打つ方法

一覧を開かずに、/model opus や /model sonnet のように別名やモデル名を続けて打つことも出来ます。公式ドキュメントでは、この打ち方は一覧でEnterを押したときと同じ扱いとされ、既定として保存されます。保存したくない場合は、一覧を開いて s で選ぶ形にしてみてください。

/model
/model sonnet
/model opus
/model claude-opus-5-5

一覧に出る値段の表示

AnthropicのAPIに直接つないでいる場合は、一覧の各行に値段の目安が表示されます。Amazon Bedrockなどの他社のクラウド経由で使っている場合、値段の欄には何も出ません。公式ドキュメントでは、この値段は表示用のラベルで、請求額そのものを決めるものではないと書かれています。

なお、claude -p(対話をせずに1回だけ指示を実行するモード)の中で /model を使った場合も、その回だけの選択として扱われます。自動実行の処理でモデルを決めたいときは、起動のコマンドに --model を付けておくほうが分かりやすいでしょう。

起動時の --model フラグと環境変数 ANTHROPIC_MODEL

起動するときにモデルを決めるなら、claude --model に別名かモデル名を付けて立ち上げる方法になります。

claude --model sonnet
claude --model opus
claude --model claude-opus-5-5

--model で指定したモデルは、そのコマンドで立ち上げたセッションにだけ効きます。設定ファイルの中身は書き換わらないため、次に普通に claude と打てば、元の既定のモデルで始まるでしょう。公式ドキュメントでは、別々のターミナルで違うモデルを同時に動かしたいときは、それぞれに --model を付けて起動するよう案内されています。

たとえば、片方のターミナルではOpusで設計の相談をし、もう片方ではSonnetでテストの修正を進める、といった使い方が出来ます。どちらのターミナルで何のモデルが動いているかは、それぞれの画面で /status を打てば確かめられます。

環境変数 ANTHROPIC_MODEL で指定する

環境変数 ANTHROPIC_MODEL を使っても、起動したセッションのモデルを決めることが出来ます。扱いは --model と同じで、その環境変数を付けて起動したセッションにだけ当てはまります。

# macOS・Linux(その回だけ)
ANTHROPIC_MODEL=sonnet claude

# macOS・Linux(シェルを開くたびに効かせる。~/.zshrc や ~/.bashrc に書く)
export ANTHROPIC_MODEL=sonnet

# Windows PowerShell(そのウィンドウだけ)
$env:ANTHROPIC_MODEL='sonnet'
claude

シェルの設定ファイル(.zshrc や .bashrc)に書くと、そのシェルから起動するたびに効く形になります。この書き方をしていると、あとで /model で既定を変えても ANTHROPIC_MODEL のほうが優先されてしまいます。次のセッションで元に戻ったように見えるときの原因になりやすいため、シェルの設定に書いたかどうかを覚えておきましょう。

settings.json の model で既定のモデルを決める

毎回同じモデルで始めたいときは、設定ファイルの model に別名かモデル名を書いておく形が向いています。

設定する項目
・model:sonnet

設定ファイルはJSONという形式で、キーと文字列の値をそれぞれ半角の二重引用符で囲み、全体を波かっこでくくって書きます。書き方は公式ドキュメントのモデル設定のページに例があるので、その形に合わせてください。

ユーザー全体の設定は ~/.claude/settings.json に置きます。/model の一覧でEnterを押したときに書き込まれるのも、このファイルの model です。手で書き換えても、/model で選んでも、行き着く先は同じ1行になります。

すでに permissions などの設定が書かれているファイルなら、同じ波かっこの中に model の行を足してください。公式ドキュメントの例でも、permissions の設定と並べて model を書く形が示されています。

プロジェクトの設定と会社の管理設定

プロジェクトのフォルダに置く設定(project settings)や、会社が配る管理設定(managed settings)にも model を書くことが出来ます。こちらに model があるとユーザー設定より先に使われ、起動したときの見出しに、モデルを決めている設定ファイルの名前が表示されます。自分の設定どおりに動かないときは、まず起動時の見出しを読んでみてください。

ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL との違い

ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL は、新しいセッションを始めるときの既定を決める環境変数です。優先順は5つの中でいちばん下にあり、settings.json の model があればそちらが使われます。設定ファイルには手を付けず、環境変数の側で既定だけ決めておきたい場合に使う形と考えてよいでしょう。

特定の版に固定する

別名の opus や sonnet は、その系統の最新のモデルを指す仕組みです。版を固定したいときは、claude-opus-5-5 のような正式なモデル名を書くか、ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODEL のような対応する環境変数で別名の指す先を決めます。Claude Code自体が古いままだと新しいモデルを選べないことがあるため、使う前に claude update で最新版に更新してください。

claude update

使えるモデル一覧と別名の解決先

Claude Codeでは、モデルを opus や sonnet といった別名(エイリアス)で指定できます。公式ドキュメントに載っている別名は次のとおりです。

  • default:アカウントの種類ごとの既定に戻す特別な値
  • best:Fableが使えれば fable、使えなければ opus と同じ扱い
  • fable:ANTHROPIC_DEFAULT_FABLE_MODEL を設定していなければ Fable 5.1
  • opus:複雑な推論の作業向けの、最新のOpus
  • sonnet:日々のコーディング向けの、最新のSonnet
  • haiku:簡単な作業向けの、速く効率のよいHaiku
  • sonnet[1m]・opus[1m]:名前に [1m] を付けた別名
  • opusplan:プランモードでは opus、実行に移ると sonnet を使う

同じ別名でも、どのモデルを指すかは使っている提供元で変わります。2026年10月15日時点の公式ドキュメントの表をまとめると、次のようになります。

提供元opussonnethaiku
Anthropic APIOpus 5.5Sonnet 5.5Haiku 5.5
Claude Platform on AWSOpus 5.5Sonnet 4.6Haiku 4.5
Amazon Bedrock・Google Cloud's Agent PlatformOpus 5.5Sonnet 4.5Haiku 4.5
Microsoft FoundryOpus 4.6Sonnet 4.5Haiku 4.5

※2026年10月15日にAnthropicの公式ドキュメント(Claude Code Docsのモデル設定)で確認した表です。提供元ごとの解決先は更新されることがあります。

BedrockやFoundryで使っている会社では、sonnet と打ってもSonnet 5.5にはならない点に気を付けましょう。社内で版をそろえたいときは、別名に任せず、提供元の形式のモデルIDか環境変数で指す先を決めます。Bedrockなら、推論プロファイルのIDやARNがこの形式にあたります。社員ごとに違う版で動いていると、同じ指示でも結果が食い違い、原因を探す手間が増えてしまいます。

default の中身

default を選んだときに使われるモデルは、契約と提供元で決まります。公式ドキュメントでは、Pro・Max・Team・Enterprise・Anthropic API ではOpus 5.5、Claude Platform on AWS・Amazon Bedrock・Google Cloud's Agent PlatformでもOpus 5.5が既定とされています。Microsoft Foundryだけは既定がSonnet 4.5です。

Fableはどのプラン・どの提供元でも既定にはならず、使うときは自分で選ぶ必要があります。なお、Claude Codeを使えるのはPro・Max・Team・Enterprise・Consoleのいずれかの契約か、BedrockなどのクラウドのAPIを通す場合で、無料の claude.ai のプランには含まれません。

モデルの種類と使い分けの目安(Opus・Sonnet・Haiku・Fable)

どのモデルを使うかの目安には、公式ドキュメントの別名の説明がそのまま手がかりになります。Anthropicの公式ドキュメントでは、Opusは複雑な推論の作業向け、Sonnetは日々のコーディング向け、Haikuは簡単な作業向けの速く効率のよいモデルと説明されています。

実際の使い分けとしては、普段の修正やテストの追加はSonnet、設計の見直しや原因の分かりにくい不具合の調査はOpus、決まった形の作業を何度も回す処理はHaiku、という分け方から始めると迷いにくいでしょう。Fableは既定にならないモデルで、使うときは毎回自分で選ぶ形です。課金の扱いが他のモデルと違うことがあるため、後ろの節でまとめて取り上げます。

迷ったときは、まずSonnetで始めて、答えが浅いと感じたら effort を上げ、それでも足りない作業だけOpusに替える順番を試してみてください。モデルを上げる前に effort で深さを足せるため、使う量の増え方をゆるやかに出来ます。

OpusとSonnetの性能や得意分野の違いをもっと詳しく知りたい方は、Claude OpusとSonnetの違いで整理しています。

opusplan で計画はOpus、実行はSonnetに分ける

opusplan は、計画を立てる段階と手を動かす段階でモデルを自動で分ける別名です。公式ドキュメントでは、プランモードの間は opus を使い、実行に移ると sonnet に切り替わると説明されています。プランモードとは、Claude Codeにいきなりファイルを書き換えさせず、先に作業の手順を立てさせる使い方のことを指します。

/model opusplan
claude --model opusplan

設計の判断は上位のモデルに任せ、手数の多い書き換えはSonnetで進めたい場面に合う設定になります。毎回 /model で行き来する手間がなくなるため、切り替え忘れも起きにくいでしょう。

ただし、計画から実行に移る場面でモデルが替わる点は /model で替えるときと同じです。キャッシュはモデルごとに分かれているため、切り替わった直後は新しいモデルの側で会話を読み込み直すと考えておきましょう。プランモードで長く相談を重ねるほど、この読み込み直しの量も大きくなってしまいます。

effort(考える深さ)の調整と ultrathink

effort は、モデルが答える前にどれくらい深く考えるかを決める設定で、モデルの切り替えとは別に調整できます。公式ドキュメントでは、effort に対応するモデルの既定は high で、Opus 5.5・Sonnet 5.5・Haiku 5.5 だけは medium が既定と説明されています。段階は low・medium・high・xhigh・max の5つで、Opus 5.5・Sonnet 5.5・Haiku 5.5・Fable で選べます。

effort を変える方法は、公式ドキュメントで次のように案内されています。

  • /effort コマンドで選ぶ
  • /model の画面で左右の矢印キーを押す
  • 起動時に --effort を付ける
  • 環境変数 CLAUDE_CODE_EFFORT_LEVEL を設定する
  • 設定ファイルで決める

max は最も深く考える段階として公式に位置づけられていて、環境変数 CLAUDE_CODE_EFFORT_LEVEL で指定した場合を除き、今のセッションだけに当てはまります。毎回 max で始めたい方も、まずは難しい作業のときだけ上げる使い方を試してみてください。

1回だけ深く考えさせる ultrathink

プロンプトのどこかに ultrathink と書くと、セッションの effort を変えないまま、その1回だけ深く考えさせることが出来ます。公式ドキュメントでは、think や think hard という言葉はこの合図にはならないと説明されています。

ultrathink このエラーの原因を、ログの順番に沿って考えてください

モデルを上位に替える前に、effort を一段上げるか ultrathink を付けて試すと、同じモデルのまま答えの深さを比べられます。effort を途中で変えた場合も、キャッシュの効き方に影響することがあるため、後の節で触れる点とあわせて覚えておくと安心です。

fast mode はモデルの切り替えとは別の仕組み

fast mode は、Opusを速く動かすための設定で、モデルを選ぶ /model とは別に /fast でオン・オフを切り替えます。

公式ドキュメントでは、fast mode は別のモデルではなく、Opus 5.5・Opus 5・Opus 4.8 で使える設定と説明されています。SonnetやHaikuで使っているときにオンにすると、モデルもOpusに切り替わる点に気を付けてください。Pro・Max・Team・Enterpriseの契約では、fast mode の利用は使用クレジットからの支払いとなります。TeamとEnterpriseでは、組織のOwnerが先に有効にしておく必要があります。会社が許可リストに入れていないOpusに切り替わる場合は、/fast がそのまま拒否されてしまいます。

今のモデルを確認する(/status と /model)

今どのモデルで動いているかは、/status で確かめる方法が手早く済みます。公式ドキュメントでは、現在のモデルは /status の画面に表示され、アカウントの情報も一緒に確認できると説明されています。ステータスライン(自分で設定して常に表示しておける情報の行)を設定していれば、そこにもモデル名が出ます。

/status

起動したときの見出しに設定ファイルの名前が出ている場合は、プロジェクトの設定か会社の管理設定でモデルが決められている合図です。思っていたモデルと違うときは、/status と起動時の見出しの2つを順に見てみましょう。/model の一覧を開けば、自分が選べるモデルの範囲も分かります。

VS Code 拡張とデスクトップ版でモデルを変える

ターミナル以外でClaude Codeを使っている場合も、作業の途中でモデルを替えることが出来ます。

VS Code 拡張

VS Code 拡張では、コマンドメニューから Switch model… を選ぶと、セッションの途中でモデルを替えられます。入力欄の下に出ているモデル名をクリックしても、同じ一覧が開きます。新しい版の拡張なら、入力欄に /model と打って開くことも出来ます。

デスクトップ版

デスクトップ版では、送信ボタンの横にあるドロップダウンからモデルを選びます。セッションの途中で選び直すことも出来、ターミナルで --model sonnet を付けて起動するのと同じ役割をこの欄が受け持っています。

画面が違っても、会社の管理設定で許可されていないモデルが選べない点は変わりません。ただし、画面上でモデルが隠れたり薄く表示されたりするのは使いやすさのための表示で、それ自体が制限を守らせる仕組みではない点に注意が要ります。この違いは、管理者向けの節で詳しく取り上げます。

途中で切り替えたときの会話・キャッシュ・費用

作業の途中でモデルを替えても会話はそのまま続きますが、プロンプトキャッシュはモデルごとに作り直しになります。プロンプトキャッシュとは、同じ前置きや会話の履歴を毎回ゼロから処理し直さないよう、一度処理した内容を一時的に取っておく仕組みのことです。公式ドキュメントでは、キャッシュはモデルごとに別々に持たれ、モデルを替えると中身が同じでもリクエスト全体を計算し直すと説明されています。

長い会話の途中でOpusからSonnetに替えると、それまでの履歴を新しいモデルが最初から読み込む形になります。作業の途中で何度も行き来するほど、キャッシュが効かずに使う量が増えてしまいます。公式ドキュメントのヒントでも、モデルと effort はセッションの最初に決め、途中で変える回数が少ないほどキャッシュが当たりやすくなると案内されています。

TeamやEnterpriseの席で使っている場合、Claude Codeの利用量は、5時間ごとと1週間ごとに戻る席の枠から差し引かれます。その枠はチャットやCoworkとも共通です。モデルを行き来して枠を早く使い切ると、同じ席でのチャットまで使いにくくなってしまうでしょう。

大きく切り替えたいときは、区切りのいいところで新しいセッションを始めてから替えるほうが無難です。社員の一人ひとりがこうした細かな事情を知らないまま使っていると、同じ人数でも使う量が月ごとに大きく揺れることになります。

モデル選びを社員ごとに任せると、使う量も費用も読みにくくなります

モデルや課金の設定を一人ずつに任せず、使うAIの環境を会社で1つにそろえる方法もあります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。

選んだモデルにならない・次のセッションで戻る原因

次のセッションで別のモデルから始まるときは、選び方がその回だけだったか、より強い設定が上にあるかを疑うのが近道です。公式ドキュメントでは、新しいセッションが選んだものと違うモデルで始まる原因として、次の4つが挙げられています。

  • その回だけの選び方をしていた一覧での s、起動時の --model、claude -p の中での /model は、その回だけの選択です。次のセッションには残りません。
  • もっと強い設定が上にあるプロジェクトの設定や会社の管理設定の model、シェルの ANTHROPIC_MODEL、組織の既定の上書きがあると、ユーザー設定より先に使われます。プロジェクトや管理設定が決めているときは、起動時の見出しにファイル名が出ます。
  • 設定ファイルに書き込めていない~/.claude/settings.json に書き込めない状態だと、/model でEnterを押しても既定として保存されません。ファイルやフォルダの書き込み権限を確かめます。
  • --resume や --continue で再開した前の会話を claude --resume や claude --continue で再開すると、その会話で使っていたモデルがそのまま保たれます。

4つのうち、気づきにくいのは2つ目でしょう。会社が管理設定を配っている場合や、プロジェクトのリーダーが設定ファイルに model を書いている場合は、自分の /model より先にそちらが使われます。起動時の見出しにファイル名が出ていないかを、最初に確かめてみてください。

作業中にモデルが変わったように見えるとき

Fableを使っているときは、安全のための判定に当てはまった依頼が、別のモデルで答え直されることがあります。公式ドキュメントでは、Fable 5.1とFable 5で生物学に関わると判定された依頼はOpus 5で、サイバーセキュリティに関わると判定された依頼はOpus 4.8で再実行されると説明されています。社員から勝手にモデルが変わったと問い合わせが来たときは、まずこの仕組みを思い出してください。

会社の管理者が使えるモデルを絞っている場合も、許可外のモデルを --model で指定すると起動時に置き換えられます。自分の指定が効かないと感じたら、/status で今のモデルを確かめ、社内の管理者に許可されているモデルを聞いてみましょう。

サブエージェントのモデル指定

サブエージェントとは、Claude Codeが作業の一部を任せるために立ち上げる、別の担当役のことです。公式ドキュメントでは、/model でモデルを替えると、メインの会話のモデルを引き継ぐサブエージェントにも切り替えが届くと説明されています。メインをOpusに上げると、調べもの役のサブエージェントまでOpusで動き出し、使う量が思った以上に増えることがあります。

決まった作業だけを任せるサブエージェントを軽いモデルのまま使いたいときは、そのサブエージェントの定義に model を書いておきましょう。定義に model があれば、メインの切り替えに引っ張られずに動きます。

会社の管理者が availableModels を設定している場合、サブエージェントやスキルに書いた model にも同じ制限がかかります。許可していないモデルを定義に書いたサブエージェントは、そのままでは思ったモデルで動かないため、社内で共有している定義のファイルもあわせて見直してください。

Fableを選ぶときの注意(既定にならないモデルと使用クレジット)

Fableは、どのプランでも既定にならないモデルで、使うときは毎回はっきり指定する必要があります。

/model fable
claude --model fable
/model claude-fable-5

fable の別名は、ANTHROPIC_DEFAULT_FABLE_MODEL を設定していなければFable 5.1を指します。Fable 5を使いたいときは、/model claude-fable-5 のように正式な名前で選ぶ形です。

契約によっては、Fableの利用が席の枠ではなく、使用クレジット(席の枠を超えた分を別に支払う仕組み)から差し引かれます。その場合、/model の一覧のFableの行には「Requires usage credits」と表示され、対話しながら使っているときは課金の前に確認の画面が出ます。

一方で、公式ドキュメントでは自動実行の扱いが違うと説明されています。claude -p での自動実行やAgent SDKでは確認の画面が出ず、そのまま課金されます。夜間の一括処理や社内の自動化スクリプトで fable を指定していると、知らないうちに請求が積み上がってしまいます。自動実行のスクリプトにはFableを書かない決まりを、先に作っておくと安心でしょう。

会社の管理者が社員の選べるモデルを決める方法

会社の管理者が社員の選べるモデルを決めるには、管理設定(managed settings)の availableModels に許可するモデルを並べます。管理設定とは、会社が社員のClaude Codeにまとめて配る設定のことで、ユーザー自身の設定より先に使われます。

設定する項目
・availableModels:sonnet と haiku(2つを並べたリスト)

公式ドキュメントでは、この制限は /model、--model、ANTHROPIC_MODEL、設定ファイルの model、サブエージェントやスキルの model など、社員がモデルを指定できるすべての場所に効くと説明されています。許可していないモデルは一覧から隠れ、/model で選ぼうとするとエラーで止まります。--model などで起動時に指定した場合は、許可された別のモデルに置き換えて起動する形です。

enforceAvailableModels を付けないと、既定が抜け道になる

availableModels だけを書いた状態では、default を選んだときのモデルまでは縛れない点に注意が要ります。公式ドキュメントでは、model の設定は最初に選ばれるモデルを決めるもので、強制ではないと書かれています。

既定まで許可リストに従わせるには、enforceAvailableModels を true にして一緒に書きます。default の中身は多くの契約でOpus 5.5のため、sonnet と haiku だけを許可したつもりでも、この1行がないと既定のほうから許可リストの外のモデルが動く余地が残ってしまいます。

設定する項目
・availableModels:sonnet と haiku(2つを並べたリスト)
・enforceAvailableModels:true

特定の版だけを止める deniedModels と availableModelsMatch

別名ではなく特定の版だけを止めたいときは、deniedModels にモデル名を並べます。たとえば claude-opus-5-5 を書けば、その版だけを使えなくすることが出来ます。

設定する項目
・deniedModels:claude-opus-5-5(止めたい版を並べたリスト)

availableModelsMatch に exact を指定すると、許可リストに書いた名前と一致するものだけを許す扱いになります。新しい版が出た日に、全社員がいきなり新しい版を使い始めるのを避けたい場合に向いた書き方でしょう。ただし、exact が効くのは claude-opus-5 のように版の名前で書いた行だけで、opus のような別名の行は系統全体を許す扱いとなります。公式ドキュメントでは、deniedModels と availableModelsMatch の2つは管理設定からしか読み込まれないと説明されています。社員が自分の設定ファイルに書いても効かないため、必ず管理設定の側で配ってください。古い Claude Code はこの2つを読まないため、claude update で最新版にそろえ、requiredMinimumVersion で古い版の起動を止めておきましょう。

管理設定の届け方と、届かない環境(server-managed settings とMDM・管理設定ファイル)

管理設定を社員に届ける道は、管理画面から配る server-managed settings と、MDMや管理設定ファイルで端末に置く方法の2つに分かれます。

server-managed settings(管理画面から配る)

server-managed settings は、組織のOwnerが claude.ai の管理画面から設定をまとめて配る仕組みです。設定する場所は Organization settings > Claude Code > Managed settings になります。TeamとEnterpriseで使え、設定できるのはOwnerかPrimary Ownerに限られます。

設定は組織の全員に同じものが当てはまり、部署ごとに分けることはまだ出来ません。社員のClaude Codeには、次に起動したときか、1時間ごとの確認のタイミングで届きます。公式ドキュメントの表では、この方法で配ったモデルの許可リストは、ターミナル・IDE・デスクトップ版・Webのどれで使っても守らせる対象です(Claude Tag のセッションと、端末側で動く Cowork は除きます)。

MDM・管理設定ファイル(端末に置く)

MDM(会社の端末を一括で管理する仕組み)や管理設定ファイルで配る方法は、社員の端末の決まった場所に設定ファイルを置く形になります。公式ドキュメントに載っている置き場所は次のとおりです。

  • macOS:/Library/Application Support/ClaudeCode/
  • Linux・WSL:/etc/claude-code/
  • Windows:C:\Program Files\ClaudeCode\
  • WindowsのMDM:レジストリの HKLM\SOFTWARE\Policies\ClaudeCode

Windowsでは、以前の置き場所だった C:\ProgramData\ClaudeCode\managed-settings.json が読み込まれない点に気を付けてください。この方法で配った許可リストはターミナル・IDE・デスクトップ版で守らせる対象となり、Anthropic が用意するクラウドのセッションには届きません。なお、管理画面から設定を配っている間は、端末に置いた管理設定ファイルは使われない仕組みです。

BedrockやAPIキー運用には管理画面の設定が届かない

Amazon Bedrockなどの他社のクラウド経由でClaude Codeを使っている端末には、server-managed settings が届きません。既定と違う ANTHROPIC_BASE_URL を設定している場合も、管理画面の設定は効かなくなります。公式ドキュメントでは、こうした端末や、APIキーで認証して使っている端末には、MDMか管理設定ファイルで許可リストを配るよう案内されています。クラウド経由やAPIキーで使う会社は、管理画面の設定だけでは許可リストが届きません。

一覧で隠すことは強制ではない

claude.ai やデスクトップ版のモデルの一覧では、許可していないモデルが隠れたり薄く表示されたりします。公式ドキュメントでは、この一覧の表示は使う人の利便性のためのもので、許可リストそのものを守らせる仕組みではないと説明されています。

あわせて、server-managed settings は端末の側で効かせる仕組みで、セキュリティの境界ではないという注意書きもあります。会社が管理していない端末では、管理者の権限がなくても回避できるとされているため、私物の端末で業務に使わせるかどうかは別に決めておきましょう。

Enterpriseの組織モデル制限・組織の既定・effortの上限

Claude Enterpriseでは、claude.ai の管理画面からモデルごとに使える・使えないを切り替えられます。公式ドキュメントでは、制限は組織全体にもロールごとにも掛けられ、変更は1分ほどで新しいリクエストに反映されると書かれています。ただし、Haikuのモデルはいつでも使える扱いで、無効にすることは出来ません。

この管理画面のモデル制限はEnterpriseの機能で、Claude Console(APIの管理画面)にはモデルを制限する設定がなく、Enterprise以外の契約では管理設定の availableModels で絞る形になります。TeamプランでClaude Codeを使っている会社は、server-managed settings に availableModels を書いて配る方法が中心となるでしょう。

組織の既定モデル

Enterpriseの管理者は、Claude Codeを使うメンバーの既定のモデルを、組織全体かカスタムロールごとに決められます。公式ドキュメントでは、組織の既定は出発点で、制限ではないと説明されています。社員が自分で別のモデルを選べば、そちらが使われる仕組みです。

既定はSonnetにしたいけれど、必要な人にはOpusも使わせたい、という会社は、組織の既定と許可リストを組み合わせて考えてみてください。既定で決めるのは最初の1つで、使ってよい範囲は許可リストで決める、と役割を分けると設定の見通しがよくなります。

effortの上限(maxEffortLevel)

考える深さにも、会社として上限を掛けられます。公式ドキュメントでは、どのプラン・どの提供元でも、管理設定の maxEffortLevel で端末側の effort に上限を掛けられると説明されています。Enterpriseではこれとは別に、ロールごとの上限も決められます。

max は深く考える段階のため、全社で上限を決めておくと、一部の社員だけが使う量を大きく増やす事態を避けやすくなるでしょう。maxEffortLevel で上限を決めた場合、上限より高い段階を指定しても、上限の段階で動きます。上限を超える段階が /effort の一覧から消えるのは、Enterpriseのロールごとの上限を使った場合です。どちらの場合も、社員にはあらかじめ上限を伝えておいてください。

社員に配る managed settings のひな形

社員に配る管理設定は、会社の方針に合わせて3つの型から選ぶと組み立てやすくなります。どの型も、server-managed settings に貼るか、MDMで配る管理設定ファイルの中身として使えます。

型1:SonnetとHaikuだけを使わせる

全社員の日常の作業をSonnetとHaikuで回し、OpusとFableは使わせない型です。

設定する項目
・availableModels:sonnet と haiku(2つを並べたリスト)
・enforceAvailableModels:true
・model:sonnet

model に sonnet を書いておくと、起動したときに最初に選ばれるモデルがSonnetになります。enforceAvailableModels があるため、社員が default を選んでも許可リストの外には出られません。

型2:Opusまで許可し、effortに上限を掛ける

設計や調査でOpusを使う開発チーム向けに、Opusまで許可しつつ考える深さに上限を掛ける型です。

設定する項目
・availableModels:opus、sonnet、haiku(3つを並べたリスト)
・enforceAvailableModels:true
・model:sonnet
・maxEffortLevel:high(low・medium・high・xhigh・max のどれか)

既定はSonnetにしておき、必要な人だけが /model でOpusを選ぶ運用になります。maxEffortLevel の値は low・medium・high・xhigh・max の文字列で、公式ドキュメントでは max にすると上限なしの扱いになると説明されています。

型3:モデルの制限と権限の設定をまとめて配る

モデルの範囲に加えて、Claude Codeに触らせたくないファイルやコマンドも一緒に決める型です。公式ドキュメントの例をもとに、型1に権限の設定を足しています。

設定する項目
・availableModels:sonnet と haiku(2つを並べたリスト)
・enforceAvailableModels:true
・model:sonnet
・permissions の deny:Bash(curl *)、Read(./.env)、Read(./secrets/**) の3つを並べたリスト
・disableBypassPermissionsMode:disable

deny に書いたルールは、Claude Codeが書くコマンドの形に当てはまるものを止める仕組みです。公式ドキュメントでは、Bash(curl *) のルールは /usr/bin/curl や sh -c で包んだ curl までは止めないと注意されており、完全な防御にはなりません。権限の設定は、モデルの制限とは別に社内のルールとあわせて考えておきましょう。

配る前に確かめること

  • 自社の届け方に合っているかTeam・Enterpriseの席で使っているなら server-managed settings、Bedrockなどのクラウド経由やAPIキーで使っているならMDMか管理設定ファイルで配ります。両方の使い方が混ざっている会社は、両方で同じ中身を配ります。
  • enforceAvailableModels を入れたかavailableModels だけでは default の中身までは縛れません。既定まで許可リストに従わせたいなら、この1行を必ず入れます。
  • サブエージェントやスキルの定義を見直したか社内で共有している定義に、許可していないモデルが書かれていないかを確かめます。
  • 1台で試してから広げたか情シスや開発のリーダーの端末で起動し、起動時の見出しに管理設定のファイル名が出ること、/status が意図したモデルになっていることを確かめてから全員に広げます。server-managed settings で配った場合は、claude doctor の Managed settings (remote) の行で届いたかを確かめます。
  • 社員への周知を先に出したか配った翌日に、モデルが選べないという問い合わせが集まらないよう、次の節の周知文を先に出しておきます。

ひな形はそのまま使うより、自社の契約と使っている提供元に合わせて、許可するモデルの並びを決め直してから配ってみてください。とくにBedrockなどで使っている会社は、別名が指す版が他の提供元と違うことを前提に、許可リストに書く名前を選ぶ必要があります。

社内への周知文のひな形

管理設定を配る前に、何が変わるのかと困ったときの確かめ方を、社員に文章で伝えておきましょう。次の文面は、SonnetとHaikuだけを許可する型1を配るときの例です。会社の事情に合わせて、許可するモデルや問い合わせ先を書き換えてお使いください。

件名:Claude Code で使えるモデルの設定を変更します

開発で Claude Code をお使いの皆さまへ

〇月〇日から、会社の管理設定で Claude Code の使えるモデルを次のとおりに決めます。

■ 使えるモデル
・Sonnet(普段の作業の既定)
・Haiku(簡単な作業向け)

■ 変わること
・/model の一覧には、上の2つだけが表示されます
・許可されていないモデルを /model で選ぶとエラーになり、--model で指定した場合は許可されたモデルに置き換わって起動します
・default を選んだ場合も、許可されたモデルの中から使われます
・サブエージェントやスキルで別のモデルを指定していても、同じ制限がかかります

■ 自分で確かめる方法
・今のモデルは /status で確認できます
・管理設定ファイルで配った場合は、起動したときの見出しにファイル名が出ます
・管理画面から配った場合は、claude doctor で届いているかを確かめられます

■ 気を付けてほしいこと
・作業の途中でモデルを何度も切り替えると、使う量が増えやすくなります。モデルと effort は作業の最初に決めてください
・試しに別のモデルを選ぶときは、/model の一覧で Enter ではなく s を押してください

■ Opus が必要なとき
設計の見直しなどで Opus が必要な場合は、理由と期間を添えて〇〇までご相談ください。

問い合わせ先:〇〇(情報システム担当)

管理者向けの配布手順メモ

周知文とあわせて、管理者の側でも配る順番を1枚にまとめておくと、担当が替わっても同じ手順で進められます。次のメモは、Teamプランで server-managed settings を使う会社を想定した例です。

【Claude Code モデル設定の配布手順】

1. 型を決める
   ・型1(Sonnet・Haikuだけ)か型2(Opusまで許可・effortに上限)かを決める
   ・Opusが必要な人の申請先と、許可する期間の目安を決める

2. 1台で試す
   ・情シスか開発リーダーの端末で、管理設定ファイルを置いて起動する
   ・起動時の見出しに管理設定のファイル名が出るか確かめる
   ・/status で既定のモデルが意図したものになっているか確かめる
   ・/model の一覧に、許可したモデルだけが出るか確かめる
   ・server-managed settings で配った場合は、claude doctor の Managed settings (remote) の行で届いたかを確かめる

3. 周知文を出す(配る数日前)

4. 全員に配る
   ・claude.ai の Organization settings > Claude Code > Managed settings に設定を貼る(Owner か Primary Owner が作業)
   ・社員の Claude Code には、次に起動したときか1時間ごとの確認で届く
   ・Bedrock などのクラウド経由や API キーで使っている端末には、MDM か管理設定ファイルで別に配る

5. 配った翌日に確かめる
   ・社員に /status を打ってもらい、モデルが許可の範囲に入っているかを聞く
   ・問い合わせの内容を周知文の追記にまとめる

6. 新しいモデルが出たときに見直す
   ・別名の opus や sonnet は最新の版を指すため、指す先が変わったかを確かめる
   ・新しい版を止めるなら、許可リストを版の名前で書き直すか deniedModels に並べる
   ・社員には claude update で最新版への更新を案内する

手順の6番目は、見落とされやすいところになります。別名で許可リストを書いている会社では、新しい版が出ると社員が使うモデルの中身も一緒に変わるため、社内で試してから使わせたい場合は早めに方針を決めておきましょう。

Fableや使用クレジットを使わせる会社向けの追記

使用クレジットを有効にしていて、Fableを使わせる社員がいる場合は、次の段落を周知文に足しておくと誤解を防げます。

■ Fable を使うときの注意
・Fable は、席の利用枠ではなく使用クレジットから差し引かれる場合があります
・対話しながら使うときは、課金の前に確認の画面が出ます
・claude -p での自動実行や Agent SDK では、確認の画面が出ずにそのまま課金されます
・自動実行のスクリプトでは fable を指定しないでください
・安全のための判定に当てはまった依頼は、別のモデルで答え直されることがあります

周知文は配る数日前に出し、配った当日は問い合わせを受ける担当者を決めておくと落ち着いて対応できます。最初の1週間で寄せられた質問は、周知文の追記としてまとめ直してください。

自分で変える社員と、変えさせない処理の線引き

モデルの選び方は、全員を同じ型で縛るより、仕事の中身で2つか3つに分けて決めるほうが運用しやすくなります。

  • 設計や難しい調査を受け持つ開発のリーダー:Opusまで許可し、/model で自分で選んでもらう
  • 日々の修正を進める開発メンバー:SonnetとHaikuを許可し、既定はSonnetにする
  • 夜間の一括処理など人が見ていない自動実行:モデルと effort を起動のコマンドで固定し、Fableは指定しない

server-managed settings は組織の全員に同じ中身が当てはまるため、この3つを分けたい場合は、Enterpriseのロールごとの制限を使うか、MDMで端末のまとまりごとに別の管理設定ファイルを配る形を考える必要があります。Teamプランの会社は、まず全員に型1か型2を配り、Opusが必要な人の扱いは申請の手順で決める方法から始めてみてください。

自動実行の処理は人が画面を見ていないため、課金の確認も出ません。モデルと effort を固定して Fable を使わない設定にしておくのが無難です。

なお、会社のTeamやEnterpriseに入っていない、社員個人の契約のアカウントには、会社の管理画面から配る設定は届きません。業務で使うアカウントを会社の契約にそろえるところから始めると、管理設定の効く範囲がはっきりします。社員が会社の把握していないAIを使う問題については、野良AI(シャドーAI)の対策で整理しています。

開発者以外の社員にもAIを配るには

Claude Codeの管理設定で守れるのは、Claude Codeを使う開発者の範囲までになります。経理・総務・営業など開発以外の部署の社員は、ターミナルを開くことはほとんどなく、チャットの画面でAIを使う場面が中心でしょう。

そうした社員の中には、ChatGPTやGeminiのほうが使い慣れている方もいて、部署ごとに別々のサービスを契約したくなるかもしれません。サービスを分けて契約すると、学習に使わせない設定、使ってよいモデルの範囲、利用ログの確認を、サービスの数だけ繰り返すことになってしまいます。開発者にはClaude Codeの管理設定、開発以外の社員には会社で管理できる共通のAI環境、と分けて考えると、全社の方針を立てやすくなります。

複数のAIを1つの環境でまとめて使う考え方はマルチAIとは、社内のルールの作り方は生成AIの社内ガイドラインの作り方で詳しく取り上げています。

開発以外の社員にも、4つのAIを会社の環境で

UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです。入力した内容は全モデルで学習に使われない設定が標準で、開発者でない社員にもそのまま配れます。管理者ダッシュボードからは、利用ログや権限、使わせるモデルのON/OFFを確かめられます。会話の途中でもモデルを切り替えられ、会話履歴・利用ログ・アカウントは国内サーバー(AWSの日本リージョン)で管理します。料金は月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名・スタンダード6〜20名・プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。

UPGEAR AIの詳細を見る

よくある質問

Claude Codeでモデルを変えると、それまでの会話は消えますか?
消えません。/model で切り替えると、同じセッションのまま新しいモデルで続きます。ただし、プロンプトキャッシュはモデルごとに分かれているため、切り替えた直後は会話の履歴全体を新しいモデルが計算し直す形になり、使う量が増えやすくなります。モデルと effort は、作業の最初に決めておくのがおすすめです。
/model で選んだモデルが、次に起動すると元に戻るのはなぜですか?
よくある原因は4つです。一覧で s を押した・--model で起動した・claude -p の中で /model を使った、のようにその回だけの選び方をしていた場合、プロジェクトの設定や会社の管理設定やシェルの ANTHROPIC_MODEL など強い設定が上にある場合、~/.claude/settings.json に書き込めていない場合、claude --resume や --continue で前の会話を再開した場合です。起動時の見出しにファイル名が出ていれば、その設定がモデルを決めています。
今どのモデルで動いているかを確かめる方法はありますか?
/status を打つと、現在のモデルとアカウントの情報を確認できます。ステータスラインを設定していれば、そこにもモデル名が表示されます。プロジェクトや会社の管理設定でモデルが決められているときは、起動時の見出しに設定ファイルの名前が出ます。
opusplan とは何ですか?
プランモードの間は opus を使い、実行に移ると sonnet に切り替わる別名です。設計の判断を上位のモデルに任せ、書き換えの作業はSonnetで進めたいときに使えます。/model opusplan か claude --model opusplan で選びます。
Amazon Bedrockで sonnet と指定すると、どのモデルになりますか?
2026年10月15日時点の公式ドキュメントの表では、Amazon BedrockとGoogle Cloud's Agent Platformの sonnet はSonnet 4.5を指します。Anthropic APIの sonnet はSonnet 5.5を指すため、同じ別名でも提供元で版が変わります。版をそろえたいときは、提供元の形式のモデルID(Bedrockなら推論プロファイルのIDやARN)か ANTHROPIC_DEFAULT_SONNET_MODEL のような対応する環境変数で指す先を決めてください。
社員にOpusを使わせないようにするには、どうすればよいですか?
管理設定の availableModels に sonnet と haiku だけを書き、enforceAvailableModels を true にして配ります。enforceAvailableModels がないと、default を選んだときに許可リストの外のモデルが動く余地が残ります。Claude Enterpriseなら、claude.ai の管理画面でモデルごとに無効にする方法も使えます。BedrockなどのクラウドやAPIキーで使っている端末には管理画面の設定が届かないため、MDMか管理設定ファイルで配ってください。
Teamプランでも、管理画面からモデルを無効にできますか?
公式ドキュメントでは、claude.ai の管理画面でモデルを無効にする組織の制限はClaude Enterpriseの機能と説明されています。Teamプランでは、Organization settings の Claude Code の Managed settings から配る server-managed settings に availableModels を書く方法で、使えるモデルを絞ることが出来ます。
Haikuを管理画面で使えないようにできますか?
Claude Enterpriseの管理画面の組織モデル制限では、Haikuのモデルはいつでも使える扱いで、無効にすることは出来ないと公式ドキュメントで説明されています。
claude -p でFableを使うと、確認なしで課金されますか?
公式ドキュメントでは、Fableの利用が使用クレジットに課金される場合、対話中は課金の前に確認の画面が出ますが、claude -p での実行とAgent SDKでは確認の画面を出さずに課金すると説明されています。自動実行のスクリプトでは fable を指定しない決まりを作っておくと安心です。
サブエージェントだけ軽いモデルで動かせますか?
動かせます。サブエージェントの定義に model を書いておくと、メインの会話で /model を切り替えても、そのサブエージェントは定義に書いたモデルで動きます。定義に model がないサブエージェントは、メインの会話のモデルを引き継ぎます。
別々のターミナルで、違うモデルを同時に使えますか?
使えます。公式ドキュメントでは、別々のターミナルで違うモデルを同時に動かしたいときは、それぞれに --model を付けて起動するよう案内されています。--model はそのセッションにだけ効くため、片方の設定がもう片方に移ることはありません。
VS Codeの拡張やデスクトップ版では、どこでモデルを変えますか?
VS Codeの拡張では、コマンドメニューの Switch model… か、入力欄の下に出ているモデル名のクリックで一覧が開きます。デスクトップ版では、送信ボタンの横にあるドロップダウンから選びます。どちらもセッションの途中で選び直せます。
/model の一覧に値段が出ないのはなぜですか?
公式ドキュメントでは、一覧の値段はAnthropicのAPIに直接つないでいる場合などに表示され、Amazon Bedrockなどの他社のクラウド経由では表示されないと説明されています。表示される場合も値段は表示用のラベルで、請求額そのものではありません。
管理設定を変えると、社員の端末にはいつ反映されますか?
server-managed settings で配った設定は、社員のClaude Codeが次に起動したときか、1時間ごとの確認のタイミングで届くと公式ドキュメントで説明されています。Enterpriseの管理画面でモデルの使える・使えないを切り替えた場合は、1分ほどで新しいリクエストに反映されると書かれています。
effort を毎回 max にしておくことはできますか?
公式ドキュメントでは、max は環境変数 CLAUDE_CODE_EFFORT_LEVEL で指定した場合を除き、今のセッションだけに当てはまると説明されています。会社が管理設定の maxEffortLevel で上限を決めている場合は、上限より高い段階を指定しても、上限の段階で動きます。
Fable 5とFable 5.1は、どう選び分けますか?
fable の別名は、ANTHROPIC_DEFAULT_FABLE_MODEL を設定していなければFable 5.1を指します。Fable 5を使いたいときは、/model claude-fable-5 のように正式な名前で選びます。どちらもプランや提供元の既定にはならないため、使うときは自分で選ぶ必要があります。
Claude Codeは無料のプランでも使えますか?
公式ドキュメントでは、Claude CodeにはPro・Max・Team・Enterprise・Consoleのいずれかのアカウントが必要で、無料の claude.ai のプランには含まれないと説明されています。このほか、Amazon Bedrock、Google Cloud's Agent Platform、Microsoft FoundryといったクラウドのAPIを通して使う方法もあります。
TeamプランのClaude Codeの利用量は、チャットとは別に数えられますか?
別ではありません。公式ドキュメントでは、Claude Codeの利用量は5時間ごとと1週間ごとに戻る席の枠から差し引かれ、その枠はClaudeのチャットやCoworkと共有されると説明されています。枠の大きさは席の種類(StandardかPremium)で変わります。
モデルの版を固定して、勝手に新しい版に変わらないようにできますか?
できます。Anthropic APIなら claude-opus-5-5 のような正式なモデル名、BedrockやFoundry・Agent Platformなら提供元の形式のモデルID(Bedrockなら推論プロファイルのIDやARN)で指定するか、ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODEL のような対応する環境変数で別名の指す先を決めます。会社として新しい版を自動で許可したくない場合は、管理設定の availableModelsMatch に exact を指定する方法もあります。古い Claude Code はこの設定を読まないため、claude update で最新版にそろえ、requiredMinimumVersion で古い版の起動を止めてください。

まとめ

Claude Codeのモデルは、作業中の /model、起動時の --model、環境変数 ANTHROPIC_MODEL、settings.json の model、ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL の5か所で決まり、上にあるものほど強く効きます。/model の一覧ではEnterが既定として保存し、s がその回だけの切り替えになる違いを押さえておくと、次のセッションで戻る混乱をかなり減らせます。

同じ別名でも提供元で指す版が変わり、途中でモデルを替えるとキャッシュは作り直しになります。Fableは既定にならず、使用クレジットで課金される契約では、claude -p の自動実行で確認なしに課金される点にも気を付けたいところです。

会社として使えるモデルを決めるなら、availableModels と enforceAvailableModels を管理設定で配り、BedrockやAPIキーで使う端末にはMDMか管理設定ファイルで届けてください。法人のAI活用に関する他の記事はAI活用コラム一覧でご覧いただけます。