Claude Codeを法人で使うには。契約の選び方と管理者の設定

Claude Codeの法人利用とは、会社が契約したアカウントで社員にClaude Codeを使わせ、設定と利用状況を管理者が押さえられる状態にすることです。契約は個人のProやMaxではなく、全席にClaude Codeが含まれるTeamかEnterpriseを選び、使った分だけ払いたい場合はAPIのConsoleで入ることになります。管理者はclaude.aiの管理画面にあるManaged settingsで社員の端末での動きを決め、利用分析の画面で誰がどれだけ使っているかを確かめられます。人数別の円での総額と、そのまま使える社内ルールのひな形も載せました。

Teamの料金表の全体と税込の総額はClaude Teamの料金|円・税込の人数別総額と法人契約で詳しく扱っています。ここでは、会社でClaude Codeを使わせるときの契約の選び方と、管理者が行う設定に絞ってお伝えしていきます。

※料金・機能・設定画面の名前は、2026年10月3日時点でAnthropicの公式ページ(claude.com の料金ページ、support.claude.com のヘルプ記事、code.claude.com のClaude Codeのドキュメント)に表示されている内容です。どれもAnthropic自身による説明(自己申告)であり、外部の機関が検証した内容ではありません。料金は米国向けの税抜のドル表示で、円の金額は1ドル=150円で計算した場合の参考値です。

契約ルートの違い|Team・Enterprise・Console・クラウド経由

Claude Codeを会社で使う入り口は、Team、Enterprise、APIのConsole、外部クラウド経由の4つに分かれます。個人向けのProとMaxでも使えますが、会社の管理画面には入らないため、法人利用の候補からは外して考えましょう。公式のセットアップ手順には、Claude Codeを使うにはPro、Max、Team、Enterprise、Consoleのいずれかのアカウントが必要で、無料プランには含まれないと書かれています。Amazon Bedrock、Google CloudのAgent Platform(Vertex AIの現在の表記)、Microsoft Foundryといった外部のクラウド経由でも使うことが出来ます。

公式がすすめる既定はTeamかEnterprise

管理者向けの導入ガイドは、Claude Codeとclaude.aiを1席ごとの契約にまとめ、運用するサーバーも要らない形として、TeamとEnterpriseを既定のおすすめに挙げています。Teamではすべての席に、Enterpriseでは新規とセルフサービス型の契約の席に、Claude Codeが含まれる仕組みです。スタンダードとプレミアムのどちらの席を選んでもClaude Codeは付いてくるため、開発者用に別の契約を足す必要はありません。チャットのClaudeと同じ席で使えるので、席の配り方さえ決めれば準備の大半は終わります。

API従量のConsoleと、外部クラウド経由

同じガイドは、APIを中心に使う会社や、使った分だけ払いたい会社にはConsoleを挙げています。Consoleは前払いのクレジットを買って使う形で、クレジットは購入日から1年で失効し、返金もされない決まりです。AWSで使う場合は、BedrockのClaudeの料金がAWSの請求書に載り、Amazon Bedrockではなくモデル提供元の項目として表示されます。すでにAWSやGoogle Cloudの契約と請求の流れがある会社なら、そこに乗せる選び方も考えられるでしょう。ただし、後で触れる管理画面からの設定や利用分析は、外部クラウド経由の利用には届かない点に気を付けてください。

契約Claude Code費用の形管理画面からの設定(Managed settings)claude.aiの利用分析SCIM・監査ログ学習利用の既定
Pro・Max(個人)使える個人の月額(Proは年払いで月17ドル、Maxは月100ドルから)対象外(組織の管理画面がない)対象外なし本人が設定で外す(Opt-out)
Team全席に含まれる席の定額(スタンダード年払い月20ドル、プレミアム年払い月100ドル)使える(Owner・Primary Ownerが編集)使えるなし既定で学習に使わない(None by default)
Enterprise席に含まれる席料(年払い月20ドル)+使用量をAPIレートで使える使える(Analytics APIもあり)あり既定で学習に使わない(None by default)
Console(API)使えるトークンの消費量(前払いクレジット)対象外対象外―商用の扱い(学習に使わない)
Bedrock・Agent Platform・Foundry使える各クラウドの請求(BedrockはAWSの請求書)効かない集計されない―商用の扱い(学習に使わない)

社員10〜200名でも、Claude Codeの席を配るのが開発者の数名から数十名という会社なら、まずTeamで始め、席が150を超えるときや、SCIMや監査ログが必須になった時点でEnterpriseを考える順番が無理のない進め方となります。法人で使うなら、管理画面が届くTeamかEnterpriseを基本に考えるのが近道です。

Teamの席料金と人数別の総額(円)

Teamの席は、スタンダードが年払いで1席月20ドル、月払いで月25ドル、プレミアムが年払いで月100ドル、月払いで月125ドルになります。どちらも税抜の表示で、2026年4月1日からは日本の消費税10%が加算されると公式のヘルプに書かれています。契約できるのは2〜150席で、スタンダードとプレミアムを混ぜて配ることも出来ます。料金表の細かな条件は冒頭で紹介した記事に任せ、ここではClaude Codeをよく使う開発者にプレミアムを配った場合の会社の出費に直してみましょう。

1ドル=150円で計算した場合の、年払いでの年額は次のとおりです。

  • 10名(全員スタンダード):年2,400ドル=36万円(税抜)、消費税10%を加えると39万6,000円
  • 30名(スタンダード25席+プレミアム5席):年12,000ドル=180万円(税抜)、税込198万円
  • 50名(スタンダード45席+プレミアム5席):年16,800ドル=252万円(税抜)、税込277万2,000円
  • 100名(スタンダード90席+プレミアム10席):年33,600ドル=504万円(税抜)、税込554万4,000円
  • 150名(スタンダード135席+プレミアム15席):年50,400ドル=756万円(税抜)、税込831万6,000円

プレミアムは標準の5倍の利用枠が付く席で、料金もちょうど5倍に設定されています。5席をスタンダードからプレミアムに変えるだけで、年72万円(税抜)の上乗せとなってしまいます。上限によく当たる開発者だけに絞って配るのが現実的でしょう。月払いを選ぶと、10名全員がスタンダードでも年3,000ドル=45万円(税抜)となり、年払いより9万円多く払う計算です。席を増やすと日割りで即時に請求され、減らす変更は次の更新日まで反映されないため、最初は少なめの席数で始めてください。151名以上に配る場合はTeamでは足りず、Enterpriseへ移ることになります。

席料とAPI従量を並べた判断表

使った分だけ払うAPI(Console)では、Claude Codeの費用はトークンの消費量で決まります。公式のコスト解説によると、企業での導入の平均は開発者1人の稼働日1日あたり約13ドル、1か月あたり150〜250ドルで、利用者の90%は1日30ドル未満に収まっていると説明されています。いずれもAnthropicが公表している自己申告の数字で、第三者が検証したものではありません。1ドル=150円で計算した場合、1日13ドルは約1,950円、月150〜250ドルは2万2,500〜3万7,500円にあたります。一方でTeamの席に含まれる利用枠の中なら、使った量はドルで計られません。

契約費用の決まり方1人あたりの目安(1ドル=150円・税抜)上限に当たったとき向く使い方
Team スタンダード席の定額(年払い月20ドル)月3,000円枠は5時間ごとと週ごとに戻る。使用クレジットと支出上限を設定すれば続けられるチャットが中心で、Claude Codeはときどき使う社員
Team プレミアム席の定額(年払い月100ドル)月15,000円スタンダードと同じ(枠は5倍)Claude Codeを毎日使う開発者
Enterprise席料(年払い月20ドル)+使用量をAPIレートで席料は月3,000円、使用量は別セルフ型は前払いクレジットが尽きると停止、営業支援型は支出上限で管理151名以上、SCIMや監査ログが必須の会社
Console(API)トークンの消費量企業平均で月2万2,500〜3万7,500円(自己申告)前払いクレジットの残高まで席を持たない自動処理、使った分だけ払いたい会社

席料は上限のある定額、APIは上限を自分で決める従量と考えると、比べやすくなります。開発者のほとんどが毎日長時間使うなら、まずプレミアム席で上限に当たる頻度を確かめ、それでも足りない分を使用クレジットで補う順に試してみてください。夜間の自動処理など、人の席に結び付かない使い方が多い場合は、Consoleの従量のほうが整理しやすいこともあるでしょう。席の枠の中で使う分は、APIの企業平均と同じ物差しでは比べられません。平均の数字は、従量にした場合の上限を考える目安として使うのが向いています。

利用枠はチャット・Coworkと共有

Teamの席でClaude Codeを使うと、その量はチャットやCoworkと同じ席の利用枠から差し引かれます。公式の説明では、席ごとの利用枠は5時間ごとに入れ替わる枠と週ごとの枠の2つでリセットされ、大きさは席の種類で決まるとされています。ヘルプ記事によると、スタンダードはProの1回のセッションあたりの枠の1.25倍、プレミアムは6.25倍です。スタンダードにはすべてのモデルにまたがる週の上限も設けられています。この倍率は席全体の枠についての説明で、Claude Codeだけに使える量を示したものではない点に注意が必要です。

日中はチャットで資料を作り、夕方からClaude Codeで長い作業を任せると、同じ枠を食い合ってしまいます。開発者にプレミアムを配るかどうかは、上限に当たった回数を聞いてから決めましょう。目安としては、1〜2週間ほどスタンダードで使ってもらう期間を取ると判断しやすくなります。枠を超えて使わせたい場合は、管理画面のOrganization settings > Usage(Claude Codeのドキュメントでは Admin settings > Usage と表記)で使用クレジットを有効にし、組織全体とメンバーごとに支出上限を決めることが出来ます(Enterpriseではグループ単位も可)。使用クレジットは、以前はextra usageと呼ばれていた機能です。

個人のPro・Maxのまま使わせるリスク

社員が個人で契約したProやMaxでClaude Codeを使っている状態は、会社から設定も利用量も見えない状態です。開発者が自分のカードで先に使い始めている会社は、ここから確かめていきましょう。

学習の設定が本人任せになる

料金ページの比較表では、個人向けの4つのプランは学習利用が「Opt-out」、TeamとEnterpriseは「None by default」と書かれています。個人プランでは、社員それぞれの設定(モデルの改善)を確かめる必要があり、その確認は本人に頼ることになります。

退職や異動のときに手が届かない

個人の契約は本人のものなので、退職しても会社が止めることは出来ません。Teamなら、管理者がメンバーを外すと非公開のチャットやプロジェクトはほかの人から見えなくなり、組織で共有したプロジェクトは会社に残ります。外したメンバーのデータは、組織のデータエクスポートにも残る仕組みです。同じメールアドレスで追加し直すと、チャット・プロジェクト・スキルが戻ってくることも覚えておくと便利でしょう。

管理画面の設定も利用分析も届かない

後で紹介するManaged settingsと利用分析の画面は、TeamとEnterpriseの組織に向けた機能になります。個人契約のままでは、読ませないファイルも利用量も、会社で決めることも見ることも出来ません。

個人アカウントから組織へ移すとき

仕事用のメールで作った個人アカウントは、社員が自分で組織へ移すことが出来ます。移るのはチャット、プロジェクト、アップロードしたファイル、Claudeのメモリーなどで、カスタムスキル、連携アプリのサインイン、公開したアーティファクト、チャットの共有リンクは移りません。個人のProやMaxの課金は自動で解約され、使っていない分の返金は約24時間後と案内されています。移行は一方向で元には戻せないため、移す前に貼り直しが要る共有リンクを洗い出しておきましょう。移さずに個人アカウントを残し、画面左下の名前から2つのアカウントを切り替えて使うことも出来る仕様です。

社員が自分のお金で契約してまで使っているのは、会社の用意が追いついていない合図でもあります。禁止を言い渡すより、同じことが会社の管理下で出来る環境を先に用意したほうが、見えない利用は減らしやすくなります。会社が把握していないAIの使われ方は野良AI(シャドーAI)と呼ばれ、Claude Codeも例外ではありません。

個人契約に流れる前に、AIを使う場所を会社で1つに

社員が自分で契約し始める前に、会社が管理できるAIの使い場所を決めておく考え方もあります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。

Enterpriseが要る条件|最低席数・SCIM・監査ログ

Enterpriseを選ぶ理由になるのは、150席を超える人数か、Teamにない管理機能が必須になったときです。席料は年払いで1席月20ドル(税抜)とTeamのスタンダードと同じで、使った分はすべてAPIレートで別に請求されます。セルフサービス型は最低20席でカードかACH、営業支援型は最低50席で請求書払いにも対応し、どちらも年間契約に限られます。Enterprise全体の機能と料金の仕組みは記事「Claude Enterpriseとは」で詳しく紹介しているので、ここではClaude Codeの管理に関わる差だけを見ていきましょう。

SSO・SCIM・監査ログなど管理機能の範囲

料金ページの比較表では、SSO(シングルサインオン)、ドメインの検証、利用分析、コネクタの管理はTeamにも含まれています。Enterpriseにしかないのは、SCIMによるアカウントの自動連携、監査ログ、Compliance API、ロールベースのアクセス権限、データ保持期間の個別設定、IP許可リストなどです。SCIMは、社内のID管理の仕組みと連動して、入社や退職に合わせてアカウントを自動で作ったり止めたりする仕組みを指します。監査ログは、誰がいつ何をしたかを後から確かめるための記録になります。取引先の審査でSCIMや監査ログを求められている会社は、最初からEnterpriseで見積もりを取ってみてください。Claude Codeの利用分析をAPIで社内の仕組みに取り込むEnterprise Analytics APIも、Teamでは使えません。

セルフサービス型のEnterpriseは期の途中で席を減らせず、前払いのクレジットが尽きると、OwnerかPrimary Owner、または請求の管理権限を持つ人が買い足すまで利用が止まる仕組みです。開発者の使い方が月ごとに大きく揺れる会社は、支出上限の置き方まで決めてから移るとよいでしょう。

管理者が最初に設定すること|Managed settingsと端末の権限

TeamとEnterpriseでは、組織のOwnerがclaude.aiの管理画面からClaude Codeの設定をまとめて配ることが出来ます。場所はAdmin Settings > Claude Code > Managed settingsで、編集できるのはOwnerかPrimary Ownerに限られます。配った設定は、社員がClaude Codeを次に起動したときか、1時間ごとの確認のタイミングで反映される仕組みです。

最初に入れておきたい拒否の設定の例

公式の例には、permissionsのdenyに、読ませないファイルや使わせないコマンドを並べる書き方が載っています。社員10〜200名の会社なら、まず次の4つを初期値にしてみましょう。

  • Read(./.env):パスワードやAPIキーを置くことの多い.envファイルを読ませない
  • Read(./secrets/**):secretsフォルダの中身を読ませない
  • Bash(curl *):curlで外部とやり取りするコマンドを止める
  • disableBypassPermissionsModeをdisableにする:権限の確認を省いて実行するモードを使わせない

ただし、こうした拒否の設定は完全な防御ではありません。公式の注記でも、Bash(curl *)はClaudeが書いたとおりのcurlにだけ当てはまり、/usr/bin/curlやsh -cを通した呼び出しまでは止められないと説明されています。また、サーバーから配る設定は端末側で効く仕組みで、セキュリティの境界ではないというのが公式の位置付けです。会社が管理していないパソコンでは、管理者権限がなくても設定を外せてしまいます。業務で使う端末を会社の管理下に置くことと組み合わせて、初めて意味を持つ設定と考えてください。

全員一律で、グループ別には分けられない

いまのManaged settingsは組織の全員に同じ内容が当たり、部署やグループごとに変えることはまだ出来ません。開発部門と営業部門で許すことを変えたい場合は、厳しいほうに合わせるのが確実な方法となります。BedrockやAgent Platformなど外部クラウド経由で使う場合や、接続先(ANTHROPIC_BASE_URL)を既定から変えている場合も、サーバーから配る設定は効かない仕様です。

Windowsの端末に置く場合の場所

端末に設定ファイルを置いて配る方法もあり、managed-settings.jsonを置くフォルダはWindowsならC:\Program Files\ClaudeCode\になります。以前使われていたC:\ProgramData\ClaudeCode\のファイルは読まれないため、古い手順書を使っている会社は置き場所を見直してください。macOSは/Library/Application Support/ClaudeCode/、LinuxとWSLは/etc/claude-code/が置き場所です。MDM(端末をまとめて管理する仕組み)で配る場合は、WindowsのレジストリHKLM\SOFTWARE\Policies\ClaudeCodeも使うことが出来ます。

利用分析で使われ方を確かめる

Claude Codeがどれだけ使われているかは、claude.ai/analytics/claude-codeの画面で確かめられます。見られるのは、TeamではOwnerとPrimary Owner、EnterpriseではそれにAdminを加えた役割の人で、採用されたコードの行数、提案の採用率、1日あたりの利用者数とセッション数などが並びます。GitHubと連携した場合の貢献の指標(公開ベータ)、利用者の順位表(Leaderboard)、CSVでの書き出しも用意されています。公式の説明では、これらの数字は意図して控えめにとった推計で、実際よりも少なく出るとのことです。

外部クラウド経由の利用はこの画面にもAnalytics APIにも含まれないため、契約ルートを混ぜる会社は集計が分かれてしまいます。毎月1回CSVを書き出し、席の配り直しと上位席の見直しに使いましょう。使われていない席が見つかれば、次の更新日に向けて席数を減らす判断の材料にもなります。

学習利用とデータの保持期間

TeamとEnterprise、API、外部クラウド経由の商用の契約では、Claude Codeに送ったコードやプロンプトは、原則として学習に使わないとAnthropicは説明しています。例外は会社が学習への提供を選んだ場合で、Development Partner Programへの参加などが当たります。この参加は管理者がConsoleから申し込むもので、公式のAPIに限られ、BedrockやAgent Platformの利用者は対象外です。

注意したいのは、社員が/feedbackや/bugで送った内容が5年間保管される点になります。送らせたくない場合は、環境変数で送信の機能そのものを切っておきましょう。公式のドキュメントに載っている主な環境変数は次のとおりです。

  • DISABLE_FEEDBACK_COMMAND=1:/feedbackの送信を止める
  • CLAUDE_CODE_DISABLE_FEEDBACK_SURVEY=1:セッションの評価アンケートを止める
  • DISABLE_TELEMETRY=1、DISABLE_ERROR_REPORTING=1:利用状況とエラーの送信を止める
  • CLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFIC:必須でない通信をまとめて止める

商用の契約での標準の保持期間は30日となります。社員のパソコンにも会話の記録が~/.claude/projects/に既定で30日、平文のまま残るため、端末の管理とあわせて保存日数(cleanupPeriodDays)を決めておくと安心でしょう。データの保持期間を会社ごとに決められるのはEnterpriseだけで、Teamは標準の扱いになります。

支払い方法と経理の扱い

Teamの支払いはクレジット・デビット・プリペイドの各カードに限られ、銀行振込や請求書払いには対応していません。請求書はOrganization settings > Billingの請求書の欄から開いてダウンロードでき、組織の請求先メールにも自動で届きます。宛名を支払いカードの名義と変えたい場合は、Ownerが支払い方法を登録するときに「Use a different name on invoices」にチェックを入れる流れです。Anthropicは適格請求書発行事業者として登録されており(登録番号T7700150134388)、消費税の額は円で表示され、法人は仕入税額控除を受けられます。住所や税の情報を変えても、すでに発行された請求書は直せない点には気を付けましょう。

請求書払いが必須なら、営業支援型のEnterprise(最低50席)が候補になります。AWSの請求にまとめたい場合は、Bedrock経由で使う方法も選べます。BedrockのClaudeはAWS Marketplace経由でAWSの請求に載り、AWSのよくある質問には適格請求書を提供しているとの説明があります。Consoleは前払いのクレジットが基本で、月ごとの後払いの請求書は営業と特別な契約を結んだ組織向けとされています。

社内ルールのひな形

Claude Codeを配る前に、少なくとも次の項目を社内ルールに書いておきましょう。開発者だけでなく、席を割り当てる総務や情シスの方が判断に迷わない細かさで書くのがコツです。

  • 入力・読み込みさせないもの顧客の個人情報、パスワードやAPIキー、.envファイルやsecretsフォルダ、取引先から預かった資料。Managed settingsのdenyにも同じ内容を入れる。
  • 誰に席を配るかClaude Codeを毎日使う開発者はプレミアムを検討、チャットが中心の社員はスタンダード。席の申請先と承認者を決める。
  • 個人アカウントの扱い業務での個人のPro・Maxの利用は認めない。仕事用メールの個人アカウントは組織へ移すか、業務には使わない。
  • 退職・異動のとき最終出社日にメンバーから外す。席数は次の更新日まで減らないため、空いた席は次の人に割り当てる。
  • Managed settingsの初期値.env・secrets・curlの拒否、権限の確認を省くモードの無効化。変更できるのはOwnerだけと決めておく。
  • 送信と記録の扱い/feedbackや評価アンケートの送信を止める環境変数、端末に残る会話の記録の保存日数。
  • 使う端末会社が管理する端末でだけ使う。拒否の設定は管理外の端末では外せるため。
  • 上限と費用の確認使用クレジットを使うか、組織・メンバー単位の支出上限、毎月のCSVを誰が見るか。
  • 外部ツールとの連携コネクタ(外部のツールとのつなぎ込み)は管理者の許可制にする。

ルール全体の作り方は生成AIの社内ガイドラインの作り方、点検する項目は生成AIのセキュリティ対策チェックリストも参考にしてください。

小さく試して段階的に広げる進め方

最初から全社に配るより、数名の開発者で1か月ほど試し、部門、全社の順に広げるほうが、失敗を小さく抑えられます。Teamは最低2人から契約でき、月払いから年払いへは途中で切り替えると、残りの月払いの期間分がクレジットとして戻ると案内されています。

  1. 試行(2〜5名):Teamを月払いで始め、Managed settingsの初期値と社内ルールの下書きを用意する
  2. 部門へ:利用分析とCSVで使われ方を確かめ、プレミアムを配る人と支出上限を決める。続けると決めたら年払いへ切り替える
  3. 全社へ:社内ルールを周知し、151名以上に配る場合や、SCIM・監査ログが必要になった場合はEnterpriseを検討する

始め方は、仕事用のメールでclaude.ai/loginから組織を作り、Teamを選ぶだけです。Gmailなどの個人向けメールでは組織の作成者になれない点に注意が必要になります。社員はターミナルでclaudeと入力し、「Claude account with subscription」を選んで組織を指定し、Authorizeを押せばClaude Codeを使い始められます。ターミナルが苦手な方には、VS Codeの拡張機能やデスクトップアプリ、ブラウザのclaude.ai/codeから使う方法もあります。

研修や導入支援を外部に頼むかどうか

開発者が数名いて、ここまでの設定を自分たちで読めるなら、外部の支援がなくても始めることは出来ます。社内に開発者がいない会社や、Managed settingsの中身を決められる人がいない会社では、研修や設定の代行を検討してもよいでしょう。頼む場合も、契約と席の配り方は自社で決め、支援先には設定と教育を任せる分担にしてみてください。

導入事例を読むときの注意

導入事例に削減時間などの数字が出てきたときは、誰が測った数字なのかを確かめるようにしましょう。発表した会社の自己申告なのか、第三者が検証したものなのかで、稟議での重みは変わってきます。社内の説明には、自社の試行で測った利用分析の数字のほうが使いやすいはずです。

稟議の説明材料と投資対効果の見せ方

稟議では、費用、守る仕組み、効果の測り方の3つがそろっていると、承認する側が判断しやすくなります。費用は、この記事の円の年額に、使用クレジットの支出上限を足した数字を上限として示しましょう。守る仕組みは、学習に使わない既定、Managed settingsで配る拒否の設定、退職時の手順の3点で説明できます。効果は、試行期間の利用分析にある採用されたコードの行数や利用者数を使い、控えめな推計であることも添えて伝えてください。APIの企業平均の月150〜250ドルを引用する場合は、Anthropicの自己申告の数字であると書き添えるのが安全です。

稟議書には、次の項目を並べると説明が短くなります。

  • 目的と対象者(どの部門の誰が使うか)
  • 契約(Teamの年払い・月払い、スタンダードとプレミアムの席数)
  • 年額(1ドル=150円などの前提と、税抜・税込の両方)
  • 支出上限(使用クレジットを使う場合の組織・メンバー単位の上限)
  • 管理の設定(Managed settingsの初期値、利用分析を見る担当)
  • データの扱い(学習に使わない既定、/feedbackの扱い、保持期間)
  • 試行期間と評価の指標、見直しの時期(次の更新日の前)

費用の見方は生成AIのコスト管理でも取り上げています。

社員全体のAI利用は別に考える

Claude Codeは、コードを書いたり端末でファイルを操作したりするエンジニア向けの道具です。社員全体が日々のメールや資料作りで使うチャットのAIは、別の物差しで用意を考えたほうが整理しやすくなります。会社で安全に使う条件は、入力が学習に使われないこと、利用ログを会社で持てること、社員へ配りやすいこと、用途に応じて複数のAIを使い分けられることの4つにまとめられます。

Teamの席でチャットも使えますが、1人ずつの席課金なので、全社員に配ると人数に比例して費用が増えてしまいます。業務ごとに向くAIが違うとしてChatGPTやGeminiも使いたい声が出ると、それぞれの法人プランを席ごとに足すことにもなりかねません。1人ずつの席課金と、利用人数に上限がなく利用量でプランを選ぶ会社定額を、全社員に配った年額で並べてみてください。開発者にはTeamの席でClaude Codeを、社員全体には会社定額のチャット環境を、と分けて持つ形も選択肢になるでしょう。

ChatGPTの法人プランはChatGPTの法人プランの料金、4つのAIの得意分野は主要4AIの違いと使い分けで取り上げています。複数のAIを1つの環境で使う形はマルチAIとは、法人向けサービスの横並びは法人向け生成AIサービスの比較が参考になります。

社員全体のAIは、1つの契約と1つの管理画面で

UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの画面で使える法人向けサービスです。管理者ダッシュボードで利用ログ・権限・使えるモデルを管理でき、基盤はAWSの日本リージョンで稼働しています。料金は月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。

UPGEAR AIの詳細を見る

よくある質問

Claude CodeはTeamプランの料金だけで使えますか?
使えます。Teamはすべての席にClaude Codeが含まれ、スタンダードの席(年払いで1席月20ドル・税抜)でも使えます。ただし利用枠はチャットやCoworkと共有で、5時間ごとと週ごとにリセットされます。枠を超えて使わせたい場合は、使用クレジットを有効にし、組織やメンバーの単位で支出上限を決めます。
社員が個人で契約したProのClaude Codeを業務に使わせてもよいですか?
おすすめしません。個人プランは学習利用の扱いが本人の設定次第で、会社のManaged settingsも利用分析も届かず、退職時に会社が止めることも出来ません。仕事用のメールで作った個人アカウントなら、社員が自分で組織へ移すことが出来ます。
Managed settingsで.envの読み込みを禁止すれば情報漏洩は防げますか?
完全には防げません。公式も、サーバーから配る設定は端末側で効く仕組みでセキュリティの境界ではなく、会社が管理していない端末では管理者権限なしで外せると説明しています。拒否の設定は、会社が管理する端末で使うことと、入力してはいけない情報を決めた社内ルールと組み合わせて使います。
管理者はClaude Codeの利用状況を確認できますか?
TeamではOwnerとPrimary Owner、EnterpriseではそれにAdminを加えた役割の人が、claude.ai/analytics/claude-codeの画面で、採用されたコードの行数、提案の採用率、1日あたりの利用者数とセッション数などを確認できます。数字は意図して控えめにとった推計と説明されています。Bedrockなど外部クラウド経由の利用は集計に含まれません。
Claude Codeに入力したコードは学習に使われますか?
TeamとEnterprise、API、外部クラウド経由の商用の契約では、会社が提供を選ばない限り学習に使わないとAnthropicは説明しています。ただし、社員が/feedbackなどで送った内容は5年間保管されるため、送らせたくない場合は環境変数で送信の機能を止めます。
Claude Teamで請求書払いはできますか?
できません。Teamの支払いはクレジット・デビット・プリペイドの各カードに限られます。請求書払いが必要な場合は、最低50席の営業支援型のEnterpriseが候補になります。AWSの請求にまとめたい場合は、Bedrock経由で使う方法もあります。

まとめ

Claude Codeを会社で使うなら、契約は全席にClaude Codeが含まれるTeamかEnterpriseが基本で、使った分だけ払いたい場合はConsoleが入口になります。社員10〜150名ならTeamの年払いで始め、151名以上やSCIM・監査ログが必須の場合にEnterpriseを選ぶ流れが無理のない順番です。契約したら、Admin Settings > Claude Code > Managed settingsで読ませないファイルと使わせないコマンドを決め、利用分析で使われ方を毎月確かめましょう。拒否の設定は完全な防御ではないため、会社の管理する端末で使うことと、社内ルールでの線引きを組み合わせることが欠かせません。

会社でClaudeを使う場合の契約の選び方は、Claudeの法人契約にまとめています。

社員全体のチャットの使い方は、Claude Codeとは分けて、全社員に配った場合の年額と管理のしやすさで考えてみてください。法人のAI活用に関するほかの記事はAI活用コラム一覧でご覧いただけます。