Perplexity、機密は端末内で処理

COPLUS AI NEWS / 2026.09.03

クラウドに出さない、という設計

機密の扱いを端末側に閉じるAIと、顧客対応の入口をAIに置き換える証券会社。今朝は2本です。

AIをどこで動かすかという話が、性能ではなく情報の置き場所の問題として語られるようになってきました。Perplexityが9月1日に公開したハイブリッドコンピュートは、機密が含まれる処理だけを手元の端末に残す仕組みです。一方の楽天証券は、顧客からの問い合わせという最前線をAIエージェントに任せる判断をしました。守りと攻めが同じ日に並んだかたちです。

① Perplexity、機密データを端末内で処理するハイブリッドコンピュートをMacに

VentureBeat ほか / 2026年9月1日

Perplexityが、エージェント基盤にハイブリッドコンピュートと呼ぶ機能を追加したと報じられました。ひとつの作業のなかで、クラウド上の大規模モデルと、Apple SiliconのMac上で動く小型のオープンウェイトモデルに処理を振り分ける仕組みです。端末側の分類器が氏名・メールアドレス・口座番号・保護対象のファイルといった機微な情報を検知すると、その部分だけ端末に留める、該当箇所を伏せる、処理を拒否する、利用者に確認する、のいずれかが適用されます。ローカルで動かすモデルにはGemma 4 E4BやQwen3.6の派生モデルが挙げられており、利用にはApple SiliconのMacと有料プランが必要とされています。端末上で判定を行う個人情報の分類器そのものは、外部研究機関との共同開発としてオープンソースで公開されました。

💡 コプラスの視点

重要なのは、何を機密と判定したのかを後から確認できるようにした点です。AIの利用を止めずに情報漏洩を防ぐには、送らせない仕組みと、送らなかった記録の両方が要ります。自社で同じことを内製するのは現実的ではないので、契約しているAIサービスが入力データをどこで処理し、どこに残すのかを、この機会に一度確認しておくことをおすすめします。

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② 楽天証券、AIエージェント型のチャットサポートを提供開始

楽天証券(自社発表) / 2026年9月2日提供開始

楽天証券が9月2日、生成AIを使ったAIエージェント型のチャットサービスを提供開始しました。同社の説明によると、質問の意図をAIが読み取り、定型的な一問一答ではなく一度の会話で解決まで導くことを目指すものです。過去180日分のやり取りを保持して検索できるため、同じ内容を説明し直す手間が減るとしています。利用はログイン後のサポートページなどから。従来提供していた投資AIアシスタントのベータ版とプラスは、同日をもって終了しました。案内には、口座番号やパスワードなどの重要情報は入力しないよう注意書きが添えられています。

💡 コプラスの視点

注目したいのは、履歴を残して文脈を引き継ぐという設計です。問い合わせ対応でAIが効くのは、回答の賢さより、同じ説明を繰り返させない点にあります。あわせて、重要情報を入力させない注意書きが最初から添えられていることにも目を向けたいところです。顧客接点にAIを置くなら、入力してほしくない情報の線引きを先に決めておく必要があります。

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本日のまとめ

今朝の2本は、どちらも機密情報の扱いに一言添えていました。片方は仕組みで送らせない設計として、もう片方は利用者への注意書きとして。AIを業務に入れるとき、性能の比較より先に決めておくべきなのは、何を入れてよくて何を入れてはいけないかの線です。

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