ChatGPTの最新アップデート|Business・Enterpriseの管理者が確認する変更

ChatGPTのアップデートとは、新しいモデルや機能が加わるだけでなく、会社の管理者が決める利用の許可や移行の期限まで変わる更新のことです。Business・Enterpriseの会社であれば、社員の画面に何が増えたかより先に、どの機能を許可して、いつ社内に知らせるかを確かめておくのがよいでしょう。直近では、dotの管理者プレビューとカスタムGPTの移行が、期限までに判断の要る変更となります。
ChatGPTの最新アップデートを会社向けに整理
会社にとっての更新は、新しい機能そのものと管理者の設定を分けて読むと、ぐっと整理しやすくなります。社員が新しい画面を見られるかどうかと、会社がその使い方を認めるかどうかは、同じ話ではありません。特にEnterpriseでは、管理者の設定しだいで使えるかどうかが変わる機能も出てきます。まずは契約しているワークスペースと、社員の方が実際に使っている機能を照らし合わせてみてください。
2026年10月7日には、チャットタブでGPT-6とIntelligent UIの提供が順次始まりました。10月26日にはWork・Codex向けのGPT-6.1 Terraが案内されています。11月4日には、対象となるEnterprise・Edu・Healthcareのワークスペースでdotsが一般提供となり、同じ日に画像機能のImages 2.6も案内されました。こうした日付をひと続きの新機能として読んでしまうと、管理者が対応すべき期限を見落としてしまいます。
| 更新 | Businessで見る点 | Enterpriseで見る点 | 管理者の次の動き |
|---|---|---|---|
| GPT-6とIntelligent UI | チャットタブへ順次提供 | 既存のモデルアクセス設定に従う | 社員の画面と管理者設定を確認 |
| GPT-6.1 Sol・Terra | Work・Codexへ順次提供 | Solは管理者による有効化が必要 | チャットとWorkのモデルを分けて記録 |
| dots | Business Premiumの対象ユーザーへ段階提供 | 管理者プレビュー後に既定で利用可・課金開始 | 11月18日までの設定判断 |
| カスタムGPT | 全プランで廃止予定 | 対象ワークスペースでは新規作成停止 | 作成者と利用者を調べて移行 |
| APIクレジット特典 | 有料シートがある対象ワークスペース | 対象外 | API組織のオーナーと受け取り可否を確認 |
表にある「順次」は、全社員の画面が同じ日に切り替わるという意味ではありません。社内に知らせる前に対象のプランと管理者の設定を確かめておけば、使えると聞いたのに見当たらない、という社内の混乱を減らすことが出来ます。更新日だけで社内への案内を決めず、対象のプランと設定の状態をいっしょに記録してください。機能を試す担当の方と、全社員へ案内する担当の方を分けておくと、どこまで確かめたかも残しやすくなるでしょう。
出典は、ChatGPT release notesとEnterprise and Edu release notesで、どちらもOpenAI自身による説明となります。11月7日の時点では日本語版の更新が英語版より遅れていたため、管理者が見に行く先には英語版も入れておきましょう。
※更新内容は2026年11月7日に取得したOpenAIの公式説明を基にしています。提供状況はプランとワークスペースの設定で変わります。
GPT-6世代とIntelligent UIは何が変わったか
GPT-6世代は、チャットとWork・Codexで、同じ日に同じモデルへ切り替わったわけではありません。2026年10月7日に始まった更新では、Plus・Pro・Business・EnterpriseのチャットタブにGPT-6 Solが順次届いています。Free・GoのチャットタブはGPT-6 Lunaとなり、こちらは翌日からの開始と案内されました。この更新で、WorkとCodexのモデルは変わっていません。
部署から「GPT-6が来たからCodexも変わったの?」と聞かれたら、まずはどのタブを使っているかを確かめてみてください。チャットで文章を整える場面と、WorkやCodexで作業を進める場面とでは、更新の流れが別々になります。社内の試用記録にも、プラン・タブ・表示されたモデル名を書き添えておけば、あとから結果を比べることが出来ます。
Intelligent UIとEnterpriseのアクセス設定
Intelligent UIも、GPT-6とあわせて案内されています。画面の見え方が変わった部署では、社員の方がこれまでの回答と同じつもりで結果を受け取ってしまうこともあるでしょう。資料へ結果を書き写す業務であれば、元のデータと出力の前提を人が見直す手順は残しておきましょう。
Enterpriseで使えるかどうかは、ワークスペース管理者の設定しだいとなります。既存のGPT-6 Solのアクセス設定がそのまま使われ、管理者はアクセスを止めることも出来ます。今回の更新には、新しい管理者プレビューの期間は設けられていません。Enterpriseでは、新機能を社内に知らせるより先に、今のGPT-6 Solの設定を見直す流れになります。全社員向けの案内に「使えます」と書く前に、対象のロールで本当に見えるか試してみましょう。
Sol・Terra・Astraを混同しない
Work・Codexでは、2026年9月29日にGPT-6.1 Solが案内されました。Proから始まり、Plus・Business・Enterprise・Eduへと広がっていく更新になります。Enterprise・Eduの場合は、オーナー・管理者が「Workspace settings > Permissions & roles」でアクセスを有効にしなければなりません。利用者の方からモデルが見えないと相談されたときも、まだ提供前なのか、権限がないだけなのかを分けて確かめることが出来ます。
2026年10月26日には、GPT-6.1 TerraがWork・Codex向けに順次提供されました。対象にはPlus・Pro・Business・Enterprise・Eduが入っていますが、プラン全体の利用上限は変わらないとのことです。一方のGPT-6 Astraは、dotsを動かすモデルとして説明されています。モデル名だけで比較表を作ると用途が混ざってしまうので、チャット、Work・Codex、dotsの列は分けて管理しましょう。
モデルの更新と社内規程の更新を、必ずしも同じ日に済ませる必要はありません。ただ、許可していない業務の情報を新しい画面へ入れてしまわないよう、試す範囲だけは先に決めておいてください。使う部署、入力してよい資料、回答を確かめる担当の方まで書いておけば、試した結果をそのまま正式利用の判断につなげることが出来ます。生成AIの社内ガイドラインも、モデル名ではなく、入力する情報の扱いを中心に見直すのがよいでしょう。
ChatGPT Work・Codex・Spaceと画像機能の扱い
Work・Codex・Spaceの更新は、チャットの新しいモデルとは別に、使える対象と社内で共有する範囲を見ていくことになります。Work・Codexには、前の節で触れたSolとTerraが順次広がっています。SpaceはPagesやファイルをまとめる場所として、対象のPro・Business・Enterpriseに案内されました。管理されたワークスペースで共有するときは、組織の設定に従う形となります。
Spaceを使う部署があれば、まずは誰が資料を置いて、誰と共有するのかを決めましょう。共有できるかどうかと、どんな資料なら共有してよいかは、別々に判断することになります。EnterpriseのSpace共有は、オプトイン(有効にした場合に使える形)のプレビューと案内されています。社員の方から共有の画面が出てこないと連絡が来たら、使える対象かどうかに加えて、設定のほうも確かめてみてください。
2026年10月16日には、ChatGPT Slidesが、Spaceを使えるPro・Business・Enterpriseの対象ユーザーへ順次案内されました。みんなで作る資料は、原稿や数字、公開前の内容が一つの場所に集まりやすくなります。社外へ出す資料であれば、生成された言い回しを人が確かめる工程を入れておきましょう。新しい作成画面が使えることと、確認なしで外へ送れることは、分けて考えておきたいところです。
デスクトップ側の機能を確認する
macOSのComputer Historyは、Pro・Business・Enterprise向けに案内された機能で、最初の設定はオフになっています。BusinessとEnterpriseでは、管理者が許可しない限り、メンバーが自分でオンにすることは出来ません。デスクトップで使う機能は、ブラウザーのチャット画面だけを見ていると、設定の確認から漏れてしまいがちです。対象の端末を使う部署があるかどうか、管理画面と端末側の両方で確かめてみてください。
Enterprise・EduのChatGPT for Wordも、管理画面から使うかどうかをオン・オフ出来ます。あわせて、Microsoft 365の管理者がアドインを許可する必要もあります。2026年10月1日からは最初からオンの状態と案内されているので、Word側だけで使えないときは、両方の設定を見てみましょう。管理者が別々の部署にいる会社なら、問い合わせ先を一つに決めておくと、確認がずっと早くなります。
Images 2.6とGIF生成は業務の優先度で考える
2026年11月4日のImages 2.6では、画像の生成が速くなり、編集しても細かい部分を保ちやすくなったとOpenAIは説明しています。GIFの作成が順次始まり、保存した参照画像を名前で呼び出して使い回す機能も案内されました。ただ、この更新の本文には、どのプランが対象かは書かれていません。画像の機能を全社員向けに使えると知らせる前に、対象の画面で確かめてください。
画像を使う部署では、まず自社で使ってよい素材を選び、作ったあとに確かめる方を決めておきましょう。参照画像を使い回せるようになると、同じ素材を次の制作へそのまま持ち込む流れになります。営業資料と採用広報のように公開先が違う画像を、一度の試用結果だけでまとめて判断しない方がよいでしょう。GIFが業務で要らないのであれば、今回の対応の順番を後ろに回しても困ることはありません。
複数のAIを業務ごとに使い分けている会社なら、ChatGPTの更新だけで社内の選択肢を決めてしまう必要もないでしょう。4つのAIの使い分けを考えるときも、更新された機能がどの業務で必要になるのかを先に書き出してみてください。必要な方へ必要な機能だけを案内できれば、全社一斉の試用に時間を取られずに済むことになります。
dotの管理者プレビューで11月18日までに決めること
dotは常に動き続けるエージェント(作業を任せられるAIの仕組み)として案内されていて、Enterprise・Edu・Healthcareでは、管理者が期限までに判断しなければならない機能となります。2026年9月29日の案内では、ProとBusiness Premiumの対象ユーザーへ段階的に提供され、Enterpriseではベータとして最初はオフの状態でした。11月4日の案内で、対象となるEnterprise・Edu・Healthcareのワークスペースへの一般提供が始まり、管理者プレビューは11月18日までと示されています。
プレビューの間は、オーナー・管理者がアクセスを有効にするか、オプトアウト(使わない選択)をするかを選べます。11月18日からは、オプトアウトしない限り、最初から使える状態に切り替わります。同じ日から、有効なdotsへの課金も始まると案内されています。Enterpriseでは11月18日より前に、使い始めるかオプトアウトするかを決めてください。社員の方が自分でdotを作り始めてから設定を考える順番だと、想定していた使い方の範囲とずれてしまいます。
有効化の前に確認する設定
設定の場所は「Workspace settings > Permissions & roles > Permissions > Workspace default > Workspace capabilities」の中にある「Use dots」です。使えるメンバーを指定するだけでなく、SlackやMicrosoft Teamsへdotを追加する権限も別に用意されています。ローカルコンピューターへのアクセスは、メンバーのPCにあるファイルを使ったりコマンドを動かしたりすることを含み、Enterpriseでは最初の設定がオフとなります。カスタムルールも、Enterpriseでは同じく最初はオフのままです。
クラウド側にも、ブラウザーの利用、ネットワークへのアクセス、コンピューターの利用という設定があり、パスワードマネージャーの利用はまた別の項目になります。「使える」という一つの判断で全部を許可したつもりにならず、実際の設定項目ごとに、どこまで許したかを記録してみてください。dotを有効にしても、メンバーのdotが自動で作られるわけではありません。全部のアプリやサイトに触れられるようになるわけでもない、と説明されています。
| 決める順番 | 管理者が記録する内容 | 社員への伝え方 |
|---|---|---|
| 使うかどうか | 有効化またはオプトアウトの判断と担当者 | 試用の対象と開始の案内 |
| 誰に渡すか | 対象のメンバーと権限 | 対象外の方にも問い合わせ先を共有 |
| 何へ接続するか | チーム連携、PC、クラウドの各設定 | 許可された接続先だけを案内 |
| 使い始めた後 | dotと接続の閲覧、一時停止、利用量、管理操作の確認 | 問題を見つけたときの連絡先 |
オーナー・管理者は、使えるメンバーの指定、dotsとその接続の閲覧、一時停止と再開、利用量と管理操作の確認が出来ます。dotの削除は、オーナーが扱う操作となります。これから試す会社であれば、作ることやつなぐことだけでなく、誰が一時停止を判断するのかも決めておきましょう。問い合わせを受けた方に操作の権限がなくても、オーナーへつなぐ流れさえあれば、慌てずに対応することが出来ます。
Business Premiumも段階的な提供の対象ですが、Enterpriseと同じ11月18日の管理者プレビューとして扱わないようにしてください。自社のプラン名を確認したうえで、利用者の画面での見え方と管理画面の権限を、それぞれ見ておきましょう。利用枠については、9月29日の案内で、今後1か月はPro・Business・Enterpriseの利用枠に数えないとされていました。その後の条件は、プランごとに案内するとのことでした。OpenAIのdotの利用案内では、対象のEnterpriseワークスペースについて、11月4日から18日までのプレビュー中は無料で、11月18日から有効になっているdotsすべてに課金が始まると案内されています。dotがWork・Codexに任せた作業は、通常の料金で別に課金される扱いです。課金の対象は一時停止していないdotsで、管理者が一時停止すればそのdotの課金は止まると説明されています。
dotの設定は、機能に詳しい担当の方だけで決めるより、実際に使う部署の責任者といっしょに確かめた方が現実的でしょう。任せたい作業を一つ挙げて、そのために必要な接続だけを見てみてください。作業の途中で社内の資料を読むのであれば、その資料を使う権限も確かめておきましょう。OpenAIのdots管理説明は、設定を担当する方の確認先として使うことが出来ます。
部署ごとに複数のAIを使っていて、個人の契約が増えてきているなら、会社として認める使い方の環境を先に決めておく流れにもなります。社員ごとに使える機能の違いを、導入の担当者が説明できる形に整えておきましょう。
複数のAIを会社で使うなら、契約と管理の入口をそろえる方法もあります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
カスタムGPT廃止とプラグイン移行の手順
カスタムGPTを業務で使っている会社は、廃止の予定日が来るより前に、作った方と使っている方を調べておく必要があります。OpenAIは2026年9月11日に、全プランでカスタムGPTを廃止する予定で、プラグインへ移るための手段を用意すると案内しました。標準の廃止予定日は12月11日となります。廃止日までは今あるGPTを使えますが、その日が来るとGPTとそのページは開けなくなってしまいます。
対象のEnterpriseワークスペースでは、10月26日から新しく作ることが出来なくなりました。FedRAMPのワークスペースは、この停止の対象から外れています。まだ移していない既存のGPTは、廃止日まで使えますし、編集も出来ます。新しく作るための仕組みとしては、Plugin Creatorが案内されています。社員の方に新しいGPTを作るようお願いする前に、そもそも自社のワークスペースで新しく作れるのかを確かめてみてください。
最初に作る棚卸し表
部署ごとに、GPTの名前、作った方、使う方、使う業務、置き換えが要るかどうかを一行ずつ書き出しましょう。管理画面で見える一覧だけでは、誰が毎日の仕事で使っているのかまでは分からないこともあります。実際に使っている方へ、作業のどの場面で開いているのかを聞いてみてください。そうすれば、もう使われていないものと、毎日の作業を支えているものとを分けることが出来ます。
作った方がもういないGPTは、早めに扱いを決めておく必要が出てきます。使う権限があるだけでは移行の権限にはならず、作った方がいないと、ほかの方が使っているGPTを移すことが出来ません。Enterpriseであれば、プラグインが有効なら管理者も移行することが出来ます。移行表には使う方だけでなく、移行を操作できる作成者も必ず入れてください。作成者がすでに退職しているなら、管理者がどこまで扱えるかを先に確かめておきましょう。
移行前に確かめる状態
下書きのままのGPTは直接移すことが出来ず、公開済みになっている必要があります。ここでの公開は、誰でも見られる一般公開だけを指すわけではありません。社員の方が使っている下書きを見つけたら、公開の状態と共有の範囲を確かめてから移行を進めてください。慌てて公開の範囲を広げてしまわないよう、作った方へ手順を伝えておくと安心でしょう。
移したあとの元のGPTは、読み取り専用になります。GPTで選んでいたモデルも、引き継がれない仕組みです。移したら終わりにせず、使っている方に同じ業務を試してもらって、出てきた結果を見直しましょう。元のGPTとの過去の会話は廃止後も残ると案内されていますが、それはGPTのページを開けるということとは別の話となります。必要な手順や指示は、会話の履歴だけに頼らず、きちんと管理できる場所へ移しておくのがよいでしょう。
標準の廃止予定日とは別に、FedRAMPのワークスペースと、延期が承認された一部のEnterpriseワークスペースには、2027年2月11日という予定が示されています。これを全部のEnterpriseに当てはめないよう注意してください。自社が延期の対象だと確かめられない限りは、標準の日付で作業表を作っておく方が安全でしょう。OpenAIの移行FAQは、作った方にも共有しておきましょう。
棚卸しをしてみると、同じ指示を複数の部署で少しずつ変えて使っていた、と分かることもあります。そんなときは、移行先を一つにまとめる前に、どの部署の手順がどう違うのかを聞いてみてください。プラグインへ置き換える作業と、業務の手順をそろえる作業を同時に始めると、どちらの変更で結果が変わったのか分かりにくくなってしまいます。まずは今の使い方がそのまま続く状態を作り、整理はそのあとに回しましょう。
作成者と利用者で作業を分ける
移行の担当を決めるときは、ふだんそのGPTを使う方と、実際に移行を操作する方を分けて書いておくと迷いにくくなります。たとえば営業部が使っているGPTを別の部署の方が作っていた場合、営業部にだけ移行をお願いしても作業は進みません。営業部には使い方の確認を、作った方には移行の操作をお願いする流れになります。Enterpriseなら、プラグインが有効であれば管理者も移行できるので、作った方の状況も含めて担当を決めてみてください。
移行表の利用者の欄は、代表の方一人だけで済ませず、使っている部署も残しておきましょう。同じGPTでも、提案書の下書きに使う部署と、社内文書の整理に使う部署とでは、移行後に確かめる中身が変わってきます。代表の方が一つの使い方だけを試して「大丈夫」と判断すると、別の部署が初めて使ったときに違いに気づく、ということになってしまいます。まずは業務の種類を分けてから、確かめる方を選んでください。
下書きのまま置かれているGPTは、使われているものと同じ優先順位にしなくてもよいでしょう。ただ、下書きでも業務で試している方がいるなら、公開の状態は確かめておく必要があります。移せる状態に直すのか、作るのをやめるのかを、作った方と相談してみてください。公開は一般公開だけを指すわけではないので、範囲を誤って広げないよう気をつけたいところです。
移行後の確認を業務で試す
移行後の確認には、元のGPTでふだん使っていた指示をそのまま使うと、変わったところに気づきやすいでしょう。たとえば文章の下書きであれば、どの部分を人が直していたのかを利用者の方に聞いてみてください。モデルの選択は引き継がれないため、返ってくる答えが違ったときは、指示を移したことによる違いなのか、モデルの違いなのかを分けて確かめる必要が出てきます。正しい結果がほしい場面ほど、実際の業務資料を使う前に、公開してもかまわない題材で試してみましょう。
移行が済んだ元のGPTは、読み取り専用となります。作った方があとから元の設定を書き換えて調整する、という進め方は出来ません。直したい点があれば、移行先の担当の方へ集めてください。過去の会話が残るという案内も、廃止後にGPTのページを開けるという意味ではありません。手順のよりどころを会話の中に置いている場合は、必要な内容を別にまとめてから期限を迎えるのがよいでしょう。
ロック付きチャットと個人ワークスペースの移行
会話を画面から隠す機能と、会社の保存方針とは、別のものとして考えることになります。2026年10月20日に出たロック付きチャットは、選んだ会話を通常の履歴やピン留め、検索から隠してくれる機能です。会話そのものを消す機能ではありません。対象はFree・Go・Plus・ProとEnterprise・Eduで、順次の提供となります。11月7日時点のリリースノートには、Businessは書かれていません。開くときには、4桁のPINか端末の認証を使う仕組みになっています。社員向けに説明するときは、ロックすれば会社の記録からも消える、と受け取られないように気をつけましょう。
Enterpriseでは、組織の保存方針とコンプライアンスの要件がそのまま当てはまります。ロックした会話も、OpenAI Compliance Platformのログに含まれると案内されています。ロック付きチャットは表示を隠す仕組みで、会社の記録から消す仕組みではありません。業務の会話をどこまで残すかは、今ある社内のルールで確かめてみてください。
認証済みドメインのEnterprise・Eduで生じる7日間
2026年10月23日には、認証済みドメインのEnterprise・Eduワークスペースで、個人のChatGPTワークスペースから移る必要がある利用者に、7日間の猶予を設けると案内されました。数え始めるのはワークスペースに追加された時点からで、管理者がこの日数を変えることは出来ません。期限が来る前であれば、会話のコピーを書き出しておくことが出来ます。対象の方へ案内を出すタイミングも、招待の作業といっしょに決めておきましょう。
社内向けの文面なら、たとえば次のように伝えることが出来ます。「会社のワークスペースへ追加された方は、個人ワークスペースからの移行に7日間の猶予があります。必要な会話のコピーは期限前に書き出しておきましょう。移行に迷うときは管理担当までご連絡ください」。日付を全社一斉の通知で決めてしまわず、各自が追加された時点から数えると書き添えると、誤解を減らすことが出来ます。
担当の方は招待した方の一覧を手元に持ち、案内がきちんと届いたかを確かめてみてください。個人側の会話を会社へ持ち込むべきかどうかは、業務の内容と私的な内容を分けて、ご本人と確かめる必要があります。全員に同じように会話の書き出しを求めるより、必要な方が期限の前に自分で判断できる案内にしましょう。個人アカウントでの業務利用についても、この機会に様子をつかむことが出来ます。
プロフィール共有と利用の見え方
Businessでは、同僚がワークスペースのプロフィールを見られるかどうかを、管理者が決められます。共有できることと、全社員が共有を望んでいることは、同じではありません。新しい画面が出てきた部署では、管理者が共有の範囲を決めてから案内してみてください。Spaceの共有も組織の設定に従うため、機能ごとに公開の範囲を確かめていく流れになります。
入力してよい情報、残してよい会話、外へ出してよい成果物は、一つの新機能の説明だけでは決めきれません。生成AIのセキュリティ対策チェックリストに沿って、社員の方が実際に使う画面で、社内のルールを確かめていきましょう。ロックや共有といった機能名を並べるより、困ったときに誰へ相談すればよいかを示した方が、ずっと伝わりやすくなります。
招待の前後で伝える内容を変える
7日間の猶予を使う方には、招待の前に移行が必要になることを知らせ、追加されたあとにご本人の期限を伝える形が分かりやすいでしょう。全社員に同じ締め切り日を送ってしまうと、あとから追加された方には短すぎ、先に追加された方には長すぎる案内となってしまいます。管理者が猶予の日数を変えられない以上、社内の案内で数え始めの日を間違えないことが大切です。
個人ワークスペースに業務の会話がある方には、必要なコピーを期限の前に書き出せることを伝えましょう。ただし、個人の会話を全部会社へ渡すよう求める案内にはしない方がよいでしょう。何を残すべきか迷う方がいれば、業務の記録と私的な内容を分けたうえで、管理担当へ相談してもらうことが出来ます。招待の担当の方は、案内を送ったことだけで終わらせず、対象の方が自分の期限を知っているかまで確かめてみてください。
ロック付きチャットについても、使い方の説明と保存方針の説明は分けて伝えることが出来ます。社員の方には、通常の履歴や検索から隠れること、開くときにPINか端末の認証を使うことを伝えます。管理者には、Enterpriseの保存方針がそのまま続き、ログにも含まれることを確かめてもらいましょう。表示の操作を教える資料だけで保存の扱いまで説明したつもりになると、誤解が残ってしまいます。
Businessの利用枠とAPIクレジットを費用に直す
料金の話では、ChatGPTのシート、Work・Codexの利用枠、APIの特典を、それぞれ別々に数える必要があります。2026年10月29日には、ProとBusiness PremiumでWork・Codexの利用枠が増えたと案内されました。一方で、GPT-6.1 Terraの案内では、プラン全体の利用上限は変わらないとされています。モデルが増えたことを、そのまま全社員の利用枠が増えたと読まないようにしてください。
2026年10月28日には、対象のProとBusinessの契約者に向けて、OpenAI APIで使える販促用のクレジットが案内されました。Businessで対象になるのは、有料のStandardまたはPremiumシートがあるワークスペースです。Plusと無料トライアルは対象外で、Enterprise・Eduはこの特典の対象外となります。この特典で、ChatGPTのチャットの枠が増えるわけではありません。
シート数から月の特典を計算する
Pro側の対象プランとしては、Pro 100・Pro 200・Pro 500が挙げられています。名前に数字が入っていても、Businessのシートごとの特典と同じ計算にはなりません。会社の契約がBusinessであれば、まずStandardとPremiumの有料シートがそれぞれ何席あるかを確かめましょう。Pro側の条件を、そのままBusinessの予算に入れてしまわないよう気をつけてください。
Businessでは、有料のStandardシート1席あたり20ドル、Premiumシート1席あたり100ドルを合算する形になります。ワークスペースごとの上限は月500ドルです。たとえばStandardが10席だけなら、20ドル×10席で月200ドルとなります。Premiumが4席なら、100ドル×4席で月400ドルの計算です。Standard10席とPremium4席を組み合わせると合計600ドルになりますが、上限があるため、満額の月でも特典は月500ドルに抑えられます。なお、請求期間の途中で有効化した最初の付与は残りの期間に応じて按分されるため、この額より少なくなることがあります。
会社の費用表には、席数から出した合計額と、月500ドルの上限の両方を書いておいてください。上限を超えて席を増やしても、特典が同じ割合で増えていくわけではありません。年払いの場合は、年6,000ドルが上限と案内されています。社員のシートを選ぶときに、特典だけを理由に上位のシートへ変えてしまうと、実際の使い方と合わなくなることもあるでしょう。
有効化できるのは、ChatGPTワークスペースと、受け取る側のAPI組織、その両方のオーナーになります。管理者という役割だけでは足りない点に注意が必要です。一つのワークスペースがつなげられるAPI組織も、一つだけとなります。APIを使う部署がいくつもある会社なら、どのAPI組織で受け取るのかを、オーナー同士で先に決めておきましょう。有料の契約が7日以上続いていることも条件で、提供の対象や国によっては表示されない場合もあると案内されています。
月ごとに付与される分は請求期間の終わりで失効し、翌月へ繰り越すことは出来ません。使わなかった分がたまっていく前提で、年間の利用額を見積もらないようにしてください。特典は今後、変更や終了の場合もあると案内されています。受け取り方や対象を確かめるときは、OpenAIのAPIクレジット説明を見ておくと安心でしょう。
会社の支出を比べるときの分母
会社の支出は、1席の単価だけを見ていても分かりません。対象になる方の人数、標準と上位のシートの内訳、APIを実際に使う部署を、いっしょに並べてみてください。たとえばStandard10席の特典は月200ドルになりますが、これをシート代そのものの値引きとして請求額から差し引く計算にはしないでおきましょう。ChatGPTの利用枠も増えないため、クレジットと会話の量を同じ欄で足し引きしない方が、表がずっと読みやすくなります。
利用枠が足りないと感じている方にだけ上位のシートを割り当てるのか、まず業務での使い方を見直すのかを決めましょう。社員全員の契約を一度に変える前に、実際に上限へ当たっている部署を確かめることが出来ます。複数のAIを使う場合の費用の見方は、生成AIのコスト管理のコラムにもまとめてあります。料金を比べるときは、契約の数だけでなく、会社が管理する範囲もそろえて比べてみてください。
APIを使わない会社は特典を値引きと数えない
有料シートから計算した金額は、APIで使える販促用のクレジットとして受け取ることになります。たとえばStandardが5席、Premiumが2席なら、20ドル×5席と100ドル×2席を足して月300ドルです。この金額をChatGPTのシート代から引いて「毎月300ドル安くなる」と見積もると、支出の表を読み違えることになってしまいます。APIを使う予定がないのであれば、特典を受け取れることと、実際に使うことは分けて記録しておきましょう。
Standard20席とPremium2席の場合、上限の前の計算では20ドル×20席と100ドル×2席で月600ドルになります。実際に受け取れる特典は、上限の月500ドルです。こうした組み合わせを見ると、シートを増やせば特典もどこまでも増える、というわけではないことが分かります。席の選び方は、社員がWork・Codexをどれくらい使うかから考え、特典は別の欄で確かめるようにしてください。
月払いの場合、受け取ったクレジットはその請求期間の終わりに失効し、繰り越すことは出来ません。年払いのBusinessでは1年分がまとめて付与され、年の請求期間の終わりに失効する扱いです。たとえば使い道が決まらないまま受け取っても、次の期間へ持ち越してまとめて使う、という計画は立てられないことになります。担当の方はAPI組織のオーナーと使う部署を確かめ、毎月どれくらい使いそうかを分けて見てみましょう。特典が今後変わったり終わったりする場合があることも、年間の支出表に決まった額として入れない理由になってきます。
利用枠の変更とモデルの変更を別に記録する
10月29日の案内は、ProとBusiness PremiumでWork・Codexの利用枠が増えた、という内容です。一方でTerraの提供については、プラン全体の利用上限は変わらないとされています。社内で説明するときは、新しいモデルが使えることと、以前より多く使えることを、一つの文にまとめない方がよいでしょう。問い合わせが来たら、使っているタブ、シート、モデルの三つを確かめてみてください。
Enterprise・Eduでは、10月28日に、Instantからより深い思考への自動切り替えが終わりました。関係する「Workspace settings > Models」の設定も、画面に表示されなくなっています。設定の項目を探しても見つからないときは、権限が足りないと決めつけず、更新で画面からなくなった項目ではないかを確かめましょう。Plus・Proでは、同じ切り替えの終了が9月14日に案内されています。
公式リリースノートを使った社内の更新手順
ChatGPTの更新を追う担当の方は、全プラン向けとEnterprise・Edu向けの、二つの公式リリースノートを見ておくことになります。前者は利用者が目にする機能の変化をつかみやすく、後者には管理者向けの設定が載っています。新機能の紹介だけを読んで社内への案内を作ると、最初からオンなのか、誰が許可するのかといった肝心な点を落としてしまいます。確認先は、二つともブックマークに入れておきましょう。
2026年11月7日に確かめた時点では、日本語版の最新の日付は10月16日でした。英語版の全プラン向けとEnterprise・Edu向けには、11月4日の案内まで載っています。日本語版に見当たらない更新を「まだ発表されていない」と決めつけないためにも、担当の方は英語版の見出しも確かめておきましょう。社内へは、公式に書かれている対象プランと設定だけを訳して伝えれば、それで十分でしょう。
更新を見つけてから社内へ伝えるまで
まずは確認の担当の方が、日付、機能名、対象プラン、最初の設定、設定の場所、期限を一行にまとめます。次に管理者が、実際のワークスペースで表示と権限を確かめる順番です。そのあと、使う部署の責任者へ業務で試してもらうようお願いしましょう。最後に、全社へ知らせるのか、対象の部署だけに知らせるのかを決める流れになります。
dotのように期限がある更新は、見つけた時点で、設定を判断する担当の方を割り当てます。カスタムGPTのように移行が必要な更新は、作った方の棚卸しから先に始めることになります。Images 2.6のようにプランの記載がなく、業務での優先度も部署によって違う更新は、対象の画面で確かめてから案内するかどうかを決めましょう。同じ更新表でも次に何をするかは違うので、それを一列書き添えておくと判断しやすくなるでしょう。
記録には、「使える」「使えない」だけでなく、確かめたときのプランとロールも残しておいてください。Businessの管理画面とEnterpriseの管理画面で、同じ説明をそのまま使い回さないためです。社員の方から問い合わせがあったときにも、何をどの権限で確かめたのかが分かるようになります。社内の更新表には、機能名より先に、対象プラン・設定・期限をそろえましょう。
新しいモデルが出るたびに全社の手順書を書き換えるより、使える機能の一覧と、入力してよい情報のルールとを分けて管理する方が楽になります。前者は更新に合わせて変わっていきますが、後者は会社の業務に合わせて決めていく内容です。部署ごとの試用の結果が集まってきたら、必要なところだけ直してみてください。AI活用コラム一覧も、具体的な使い方を考えるときの入口として使うことが出来ます。
会社でChatGPT以外のAIも使うのであれば、それぞれの契約と管理の仕方を並べて確かめる必要があります。社員の方が自分のアカウントで複数のAIを使い始めているなら、複数AIの利用環境と法人向けサービスの比較もあわせて見てみてください。新機能の案内だけで終わらせず、会社が認める入口を決めておきましょう。
新機能が見えないときの確認順
社員の方から「リリースノートに載っているのに使えない」と連絡が来たら、最初にその方のプランとシートを確かめてみてください。Business Premiumに段階的に届くdotsと、Enterpriseで管理者プレビュー中のdotsとでは、同じ機能名でも判断が変わってきます。次に、使っている場所がチャットなのか、Work・Codexなのかを聞いてみましょう。GPT-6 Solのチャット向けの更新だけを見て、Workのモデルも変わったと思い込んでしまうと、原因を探す方向がずれてしまいます。
プランと使う場所が合っているなら、次は管理者の設定を確かめます。EnterpriseのGPT-6 Solは今あるアクセス設定に従い、Work・CodexのGPT-6.1 Solは管理者が有効にしなければ使えません。ChatGPT for Wordであれば、ワークスペース側とMicrosoft 365側の許可を、別々に見ることになります。設定を変える前に、どのロールで何が見えなかったのかを残しておけば、試した結果をあとからたどることが出来ます。
最後に、その案内が順次の提供かどうかを読み直してみましょう。対象のプランであっても、全員の画面が案内の日に切り替わるとは限りません。Images 2.6は公式の更新本文に対象プランが書かれていないため、使えるかどうかは実際の画面で確かめる方が確実でしょう。確かめられた画面だけを「利用可能」として記録し、見えない方には、もう一度確かめる担当の方を伝えてあげてください。
管理者の判断と社員向け告知を二段階にする
社内への案内には、最初から全部の機能の一覧を詰め込まない方が伝わりやすくなります。dotであれば、管理者が期限までに有効化かオプトアウトかを決める、という案内を先に出します。そのあとで、使ってよいと認めたメンバーへ、接続先と問い合わせ先を伝える流れになります。カスタムGPTなら、作った方には移行の操作を、使っている方には移行後の業務の確認をお願いする形がよいでしょう。
案内の文には、誰が対象か、何が変わるのか、いつまでに何をするのかを短く書いておいてください。管理者だけが操作する更新であれば、社員全員へ設定画面の手順を送る必要はありません。社員が動く必要のある更新なら、自分に関係する期限がひと目で分かるようにしておきましょう。7日間の移行猶予のように数え始めが人によって違う場合は、全社共通の日付を期限として書かないようにすることが大切です。
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最後に、更新を読むときに迷いやすいところをまとめて確かめておきます。社内向けの案内を作る方は、自社のプランと管理者の設定を横に置きながら読んでみてください。
ChatGPTのアップデートはどこで確認できますか?
BusinessのチャットがGPT-6 Solになったら、WorkとCodexも同時に変わりますか?
Enterpriseのdotは11月18日までに何を決めますか?
カスタムGPTはいつまで使えますか?
ロック付きチャットにすれば、会社の記録から会話が消えますか?
BusinessのAPIクレジットはChatGPTの利用枠を増やしますか?
管理者の方がまず動くなら、dotの期限、カスタムGPTの作成者、Enterpriseで移行の対象になる方の三つから確かめてみましょう。モデルや画像の新しい機能は、そのあとで使う部署に試してもらえば十分です。会社の業務に必要な変更から順に手をつけていけば、次々に出てくる更新に追われずに済むでしょう。
