ChatGPTの画像読み込み。使い方と、業務の画像を上げる前に確かめたい学習の設定

ChatGPTの画像読み込みとは、写真やスクリーンショットをチャットに添付し、写っている内容をAIに読み取らせて質問や作業を頼める機能です。無料版を含むすべてのプランで使えますが、業務の画像を上げる前に、その画像がAIの学習に使われる設定になっていないかを確かめることが先になります。個人向けのプランは、設定を変えない限り会話の内容が学習に使われうる扱いだからです。PC・スマホ別の手順から、会社として画像の読み込みを認めるときの決め方までを順に見ていきましょう。

ChatGPTの画像読み込みとは|できることと向いている場面

ChatGPTの画像読み込みは、文字で説明しにくいものを画像のまま渡して、読み取りと整理をAIに任せられる機能です。OpenAIの公式ヘルプでは、画像入力はすべてのChatGPTモデルで受け付けられ、ウェブ版(chatgpt.com)とiOS・Androidのアプリを含むすべてのプラットフォームで使えると案内されています。

たとえば、ホワイトボードを撮った写真から議事メモを起こしたり、グラフの画像から傾向を読み取らせたりすることが出来ます。画面に出たエラー表示をスクリーンショットで渡し、原因の見当をつけてもらう使い方もよく見られます。

画像のほかに、PDFやWord、Excelといった文書ファイルも添付できますが、扱いは画像と少し違ってきます。公式のファイルアップロードFAQでは、ChatGPT Enterprise以外のプランで文書ファイルを読み込む場合、デジタルの文字だけを抜き出して画像は破棄すると説明されています。PDFの中の図やグラフを読ませたいときは、その部分を画像にして添付する方法があります。文書ファイルの扱いはChatGPTのファイルアップロードで詳しく整理しています。

文字だけでなく画像のような情報もまとめて扱えるAIは、マルチモーダルAIと呼ばれます。仕組みの全体像を知りたい方は、マルチモーダルAIとはもあわせてご覧ください。

画像読み込みと画像生成の違い

画像読み込みは、手元の画像をAIに渡して中身を読み取らせる使い方です。これに対して画像生成は、文章の指示から新しい画像を作らせる使い方で、同じChatGPTの中でも目的が逆向きになります。社内ルールを作るときも、上げる画像の扱いと、作った画像の扱いは分けて考えると整理しやすいでしょう。

ChatGPTで画像を読み込む方法【PC・スマホ別】

画像の追加方法は、入力欄の + アイコンから選ぶ、画像ファイルをドラッグする、コピーした画像を貼り付ける、の3通りになります。公式ヘルプが案内しているのはこの3つで、PCでもスマホでも基本の流れは変わりません。

PC(ブラウザのchatgpt.com)での手順

  1. chatgpt.com を開き、新しいチャットを始めます。
  2. 入力欄の + アイコンを押し、「写真とファイルを追加」を選んで画像を選びます。
  3. または、画像ファイルを入力欄へドラッグするか、クリップボードにコピーした画像を入力欄に貼り付けます。
  4. 画像を添えた状態で、頼みたい内容を文章で書いて送信します。

PCでは、撮ったスクリーンショットをファイルに保存しないまま、クリップボードから直接貼り付けられるのが便利な点です。スクリーンショットは画面全体ではなく、読ませたい範囲だけを切り取って撮ると、関係のない情報まで送らずに済み、読み取りの精度も上げやすくなります。

スマホ(iOS・Androidアプリ)での手順

  1. ChatGPTアプリを開き、画像について聞きたいチャットを開きます。
  2. 入力欄の + アイコンをタップし、「写真とファイルを追加」を選びます。
  3. 読み込ませたい写真や画像ファイルを選びます。
  4. 頼みたい内容を文章で添えて送信します。

公式ヘルプには、スマホのブラウザで開くChatGPT(モバイルWeb)ではサインインする前でも写真を添付できるとの記載もあります。ただ、業務の画像をサインインしないまま上げると、どの設定のもとで扱われたかを後から確かめにくくなってしまいます。会社で使う場合は、決められたアカウントでサインインしてから添付するようにしましょう。

1回に添付できる枚数と大きさ

画像は1枚あたり最大20MBまでで、1回に添付できる枚数は、画像の大きさや添える文章の量などによって異なると説明されています。決まった上限枚数が示されているわけではないため、多くの画像を一度に渡して読み落としが出るようなら、数枚ずつに分けて頼んでみてください。

ChatGPTの画像読み込みは無料版でも使える?回数の上限

画像の読み込みは無料版でも使えますが、ファイルのアップロードには1日あたりの上限があります。画像入力FAQには、画像入力は無料プランと有料プランで利用でき、プランごとの利用上限とアカウント設定が適用されると書かれています。

項目公式ヘルプの記載
画像入力を使えるプラン無料プランと有料プランの両方
使えるモデルすべてのChatGPTモデル
画像1枚の大きさ最大20MB
アップロードの上限(全体)3時間ごとに最大80ファイル
Free(無料版)の上限1日あたり3ファイルまで
混雑しているとき上限が引き下げられる場合がある

ファイルアップロードFAQによると、アップロードできるのは3時間ごとに最大80ファイルまでで、Free(無料版)のユーザーは1日あたり3ファイルまでです。混雑しているときは、これらの上限が引き下げられる場合があるとも書かれています。

1日3ファイルでは、請求書を何枚も読み取らせるような使い方にはすぐに足りなくなってしまいます。画像の読み取りを試しに体験してみる程度であれば、無料版でも十分でしょう。一方で、無料版は個人向けのプランにあたるため、学習の既定値も個人向けの扱いになります。業務の画像を扱う前に、後半のプラン別の既定値も確認してみてください。

ChatGPTの画像読み込みの活用例|業務で使える8つの場面

画像読み込みが役に立つのは、目で見れば分かるのに、文字に打ち直すと手間がかかる情報を扱う場面です。代表的な場面を、頼み方の例と、画像に写り込みやすい情報とあわせて表にまとめました。

業務の場面画像の例頼み方の例一緒に写り込みやすい情報
会議の記録ホワイトボードの写真決まったことと宿題を分けて箇条書きにして顧客名・案件名・金額
資料の読み取りグラフや表の画像増えた項目と減った項目を挙げて未公表の売上や社内の数値
手書きメモの清書手書きのメモや付箋の写真読める範囲で文章に起こして担当者名・電話番号
画面のトラブル相談エラー表示のスクリーンショット原因の候補と確認の手順を挙げて社内システム名・URL・ユーザー名
書類の項目整理見積書や請求書の画像品名・数量・金額を表にして取引先名・口座番号・金額
名刺の整理名刺の写真会社名・氏名・連絡先を表にして氏名・メールアドレス・電話番号
販促物の確認作成中のチラシの画像誤字と読みにくい箇所を指摘して公開前の企画や価格
現場の記録設備や商品の写真状態を報告書の文にして写真ファイルに付いた撮影場所の位置情報

表のいちばん右の列を見ると、業務で役に立つ画像ほど、社外に出してはいけない情報が一緒に写りやすいことが分かります。便利さと裏表の関係にあるため、使い始める前に、どの画像なら上げてよいかを決めておくことが大切です。

名刺や請求書のように日本語の文字が中心の画像は、読み取りを任せきりにせず、結果を元の画像と見比べて確かめましょう。公式ヘルプでも、日本語のようなラテン文字以外の文字を含む画像では性能が下がると注意されています。

部署ごとに見た使いどころ

部署使いどころの例特に気をつけたい情報
総務掲示物や社内報の誤字の確認、備品の写真から台帳の下書きを作る社員の氏名や顔が写った写真
経理請求書や領収書の項目の書き出し、表の数字の読み取り口座番号・取引先名・金額
営業名刺の整理、展示会で集めたチラシの要点整理顧客の連絡先、他社の著作物
情報システムエラー画面からの原因の切り分け、設定画面の説明書きの作成社内のURL・ユーザー名・設定値

どの部署でも、便利な使い方と注意すべき情報がセットになっている点は変わりません。部署ごとに、よく扱う画像と上げてはいけない情報を1枚にまとめて配ると、判断に迷う場面を減らすことが出来ます。

読み取りの精度を上げるプロンプトのコツ

精度を上げるには、画像のどこを見て、何を、どの形で返してほしいかを文章で具体的に伝えることが基本になります。画像だけを送って「これは何?」と聞くと、写っているものを広く説明するだけで、知りたい点に届かないことがよくあります。

コツ1:見てほしい場所と目的を書く

「右上の表の、10月の列だけを読み取ってください」のように、場所と範囲を言葉で絞り込むと、読み違いが減ります。公式ヘルプにも、アップロードする前に写真編集のマークアップ機能で画像に印を付けることを検討するよう書かれています。丸や矢印で囲んでから「赤い丸の中を読んで」と頼めば、文章だけで場所を説明するより伝わりやすくなります。

コツ2:返してほしい形を先に決める

出力の形は、表・箇条書き・報告文などから先に指定するのがおすすめです。「品名・数量・金額の3列の表にしてください」「200字以内の報告文にしてください」のように、列や字数まで書いてみてください。

目的プロンプトの例
議事メモこのホワイトボードの写真を読み取り、決まったことと宿題を分けて箇条書きにしてください。読めない文字は推測せず[判読不可]と書いてください。
グラフの読み取りこの棒グラフから、前年と比べて増えた項目と減った項目を挙げてください。数値は目盛りから読める範囲の概算であることを明記してください。
エラーの相談この画面のエラーメッセージを読み取り、考えられる原因を3つ挙げてください。それぞれ、確認する手順も添えてください。
書類の整理この見積書の品名・数量・単価・金額を表にしてください。各行の金額と合計が合っているかも確認してください。
販促物の確認このチラシの画像から、誤字と、読み手が迷いそうな表現を指摘してください。直した文案も並べてください。

コツ3:読めない部分は推測させない

画像の文字がかすれていたり小さかったりすると、AIがもっともらしい文字で補って答えることがあります。「読めない部分は推測せず、判読できないと書いてください」と一文添えるだけで、後から確認すべき箇所がはっきりします。金額や日付のように間違えると困る項目は、必ず元の画像と突き合わせて確認しましょう。

コツ4:画像そのものを読みやすく整える

公式ヘルプは、画像内の小さな文字は拡大して渡すこと、回転した画像や不鮮明な画像では結果の精度が下がる場合があることを挙げています。斜めから撮った書類は正面から撮り直し、必要な部分だけを切り抜いてから添付すると、読み取りの結果が安定しやすくなります。

コツ5:複数の画像は番号を付けて説明する

複数の画像を一度に渡すときは、「1枚目は先月の売上表、2枚目は今月の売上表です」のように、それぞれが何の画像かを文章で添えましょう。画像どうしの関係が伝わると、比べて違いを挙げるような頼み方にも答えやすくなるでしょう。

ChatGPTの画像読み込みの制限事項|対応形式と苦手な画像

ChatGPTに読み込める画像の形式はPNG・JPEG・アニメーションなしのGIFで、1枚あたりの上限は20MBです。形式と大きさの条件のほかに、読み取りそのものが苦手な画像の種類も公式ヘルプに挙げられています。

項目公式ヘルプの説明の要旨業務での受け止め方
対応形式PNG(.png)、JPEG(.jpeg、.jpg)、アニメーションなしのGIF(.gif)それ以外の形式は、PNGかJPEGにしてから添付する
大きさ画像は1枚あたり最大20MB大きい写真は切り抜くか解像度を下げる
英語以外日本語や韓国語など、ラテン文字以外の文字を含む画像の処理では性能が低下する日本語の書類は、読み取り結果を必ず見直す
大きな文字画像内の文字は拡大すると読み取りやすい小さな文字は拡大や切り抜きで大きくする
回転回転した画像は誤って解釈する場合がある向きを直してから添付する
視覚要素線の色やスタイルが異なるグラフの理解が難しい場合がある読んでほしい系列を文章で指定する
形状パノラマや魚眼の画像は苦手通常の画角で撮り直す
数のカウント画像内の物の数は概算で示される場合がある数を数える作業は人が行う
医療CTスキャンなどの専門的な医療画像の解釈には適していない専門的な判断には使わない
メタデータとサイズ変更元のファイル名やメタデータは処理せず、画像は分析前にサイズ変更される撮影日などを伝えたいときは文章で添える
PDFの中の画像Enterprise以外のプランでは、文書ファイルから文字だけを抜き出し画像は破棄する図やグラフは画像にして添付する

表の中で業務への影響が大きいのは、日本語の文字を含む画像で性能が下がるという点です。国内の会社で読ませたい画像の多くは日本語の書類や画面のため、読み取り結果をそのまま使わず、人の目で確認する工程を残すことになります。形式や上限の数字は変わることがあるので、社内の手順書に書き写す際は、公式ヘルプの最新の記載も確認してください。

ChatGPTで画像が読み込めないときの対処法

画像が読み込めないときは、形式・大きさ・回数の上限の3点を順に確かめると、原因を絞り込むことが出来ます。読み込めても内容を読み違える場合は、画像の写り方に原因があることが少なくありません。

起きていること考えられる原因対処
画像を添付できない対応形式(PNG・JPEG・アニメーションなしのGIF)以外のファイルPNGかJPEGで保存し直すか、スクリーンショットを撮って貼り付ける
画像を添付できない1枚が20MBを超えている必要な部分だけを切り抜くか、解像度を下げる
途中から添付できなくなったアップロードの上限に達した(Freeは1日3ファイル、全体は3時間ごとに80ファイル)。失敗したアップロードも数に含まれる場合があり、残りの回数は画面で確認できない時間をおいてから試す。毎日使うなら有料プランを検討する
混み合う時間帯だけ添付できない混雑時は上限が引き下げられる場合がある時間をおいてから試す
文字を読み違える日本語の文字、小さな文字、不鮮明な画像拡大や撮り直しをして、結果を元の画像と照合する
表やグラフの数字がずれる回転や斜め撮り、線の色や形が似たグラフ正面から撮り直し、読んでほしい系列を文章で指定する
PDFの図について答えないEnterprise以外では文書ファイルの画像は破棄される図の部分を画像にして添付する
数が合わない画像内の物の数は概算になる場合がある数を数える作業は人が行う

それでも解決しない場合は、同じ画像を別の方法(+ アイコン・ドラッグ・貼り付け)で添付し直してみてください。会社の端末では、社内の設定で外部サイトへのファイル送信が制限されていることもあるため、情報システムの担当の方に確認するのも一つの方法です。

読み取り結果が怪しいときの確かめ方

結果が怪しいと感じたら、読み取った内容を元の画像の該当箇所と照らし合わせるよう、続けて頼む方法もあります。ただ、AIによる見直しでも読み違いを見逃すことはあるため、最後は人の目で確かめてください。特に、桁の多い金額や、似た形の文字が並ぶ型番・口座番号は、読み違いが起きても気づきにくい項目になります。

アップロードした画像は学習に使われる?プラン別の既定値

アップロードした画像が学習に使われるかどうかは、画像だからではなく、使っているプランと設定で決まります。画像入力FAQには、画像を含むコンテンツの使い方の方針は各製品で同じと書かれており、画像も文章の入力と同じ扱いと読み取れます。

Free・Go・Plus・Proといった個人向けのプランでは、オプトアウトしていない限り、会話の内容がモデルのトレーニングに使われる場合があります。Free・Plus・Proの個人用ワークスペースは、学習へのデータ共有が既定で有効と案内されています。これに対して、ChatGPT Business・ChatGPT Enterpriseなど法人向けのプランは、既定では入力も出力もトレーニングに使われない扱いです。

プラン区分学習の既定値学習から外すには
Free個人向け学習に使われうる(既定で有効)本人が設定でオフにする
Go個人向けオプトアウトしていなければ使われうる本人が設定でオフにする
Plus個人向け学習に使われうる(既定で有効)本人が設定でオフにする
Pro個人向け学習に使われうる(既定で有効)本人が設定でオフにする
Business(旧Team)法人向け既定で使われない操作は不要(データ共有に明示的に同意した場合を除く)
Enterprise法人向け既定で使われない操作は不要(データ共有に明示的に同意した場合を除く)

以前のChatGPT Teamは、2025年8月29日時点でChatGPT Businessに名称が変わっており、名称のみの変更と案内されています。Teamの名前で社内規程を作っている会社は、表記を読み替えれば扱いは同じになります。

見落としやすいのは、学習をオフにしていても、回答に「良い回答」「良くない回答」といったフィードバックを送ると、その会話全体がトレーニングに使われることがある点です。画像を含む会話で評価ボタンを押すと、その会話ごと学習の対象になりえます。業務の画像を扱った会話では、評価ボタンを押さないよう社内で決めておくと安心でしょう。

個人のアカウントの設定は本人の画面で行うもので、会社側からは見えにくいのが実情です。社員が個人のアカウントに業務の画像を上げている状態は、会社が把握していないAI利用、いわゆる野良AI(シャドーAI)の一つになります。

個人の設定任せにせず、学習させない環境を会社で1つに

社員が個人のアカウントに画像を上げる状態は、使う環境を会社で1つにまとめて減らせます。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。

学習オフの設定手順と一時チャットの使い方

個人向けのプランで業務の画像を扱うなら、最初に「すべての人のためにモデルを改善する」の設定をオフにしておくことが欠かせません。この設定はアカウント全体に適用され、使う端末に関係なく反映されると案内されています。

PC(ウェブ版)での手順

  1. chatgpt.com にサインインし、プロフィールアイコンから設定を開きます。
  2. 「データコントロール」を開きます。
  3. 「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにします。

スマホアプリでの手順

  1. サイドバーのメニューを開き、プロフィールアイコンを押します。
  2. 「データコントロール」を開きます。
  3. 「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにします。

公式ヘルプの中には「データ管理」「すべてのユーザー向けにモデルを改善する」という表記もあり、画面によって呼び方が少し違う場合があります。プライバシーポータルで「私のコンテンツでトレーニングしない」(Do not train on my content)を選ぶ方法もあり、ChatGPTではどちらか一方で足りると説明されています。オフにした後は新しい会話が学習に使われなくなると案内されており、過去の会話の扱いまでは書かれていません。

一時チャットで画像を扱う方法

設定を変えずに、その会話だけを学習から外したいときは一時チャットが使えます。新しいチャットを開き、ページ右上にあるピル型の「一時」ボタンを押すと始められます。一時チャットの会話は履歴に表示されず、メモリを作ったり更新したりすることもなく、モデルのトレーニングにも使われないと説明されています。

ただし、安全上の理由から最長30日間はコピーが保管される場合があり、途中で保存すると通常のチャットになってアカウントの設定が適用されます。一時チャットは学習に使われないための手段で、どこにも残らないわけではない点を押さえておきましょう。

削除したデータが消えるまでの期間

画像を含むチャットやアカウントを削除すると、関連するファイルは30日以内にシステムから削除されると案内されています。セキュリティ上や法的な理由で保存が必要な場合などは例外とされているため、削除した瞬間に消えると考えないほうが安全です。

使い方学習への利用データの残り方
通常のチャット(学習の設定がオン)使われる場合がある履歴に残る
学習をオフにした通常のチャットオフにした後の新しい会話は使われない履歴に残る
一時チャット使われない(保存すると通常のチャットの扱い)履歴に出ないが、最長30日間コピーが保管される場合がある
評価ボタンでフィードバックを送った会話学習をオフにしていても、会話全体が使われる場合がある履歴に残る
チャットやアカウントを削除―関連するファイルは30日以内に削除(例外あり)

※学習の設定(モデルの改善)と、メモリの設定(パーソナライズ)は別の設定です。記載は2026年9月17日〜28日に確認したOpenAIの公式ヘルプ(画像入力FAQ・ファイルアップロードFAQ・データコントロールFAQ・一時チャットFAQほか)の内容で、画面の名称や上限は変わることがあります。

画像に写り込みやすい個人情報・機密情報のチェックリスト

学習の設定を整えても、上げてよい画像かどうかは別に判断する必要があります。写真やスクリーンショットには、撮った本人が意識していない情報まで一緒に写ってしまうためです。

  • 画面の端に映る別のウィンドウや通知スクリーンショットの端に、メールの差出人やチャットの通知が写っていないかを確かめます。
  • ブラウザのタブ名とアドレスバー社内システムのURLや、開いている顧客ページのタイトルが残っていないかを見ます。
  • 書類の隅にある氏名・印影・口座番号見積書や契約書は、読ませたい項目以外を切り抜くか塗りつぶしてから添付します。
  • 名刺や名簿に載った連絡先名刺の氏名や、氏名と結びついた連絡先は個人情報にあたるため、扱い方を社内ルールで決めてから使います。
  • ホワイトボードの消し残し前の会議の顧客名や金額が、端に残っていないかを確かめます。
  • 背景に写る人の顔や社員証写ることを想定していない方の顔や名札は、切り抜くかぼかしてから使います。
  • 表計算ソフトの別の列や別のシート給与・人事・健康に関する情報が、画面のどこかに見えていないかを確かめます。
  • スマホで撮った写真の位置情報写真のファイルには、撮影した場所の位置情報が付いていることがあります(次の項目で説明します)。

スマホ写真の位置情報(Exif)に注意

IPAの「情報セキュリティ10大脅威 知っておきたい用語や仕組み」(2025年7月)は、スマホやデジタルカメラで撮った写真がExif(イグジフ)という形式で保存され、撮影日時や機種、撮影場所の位置情報などが付くことを説明しています。一方で、ChatGPTの画像入力FAQには、モデルが元のファイル名やメタデータを処理しないとの記載があります。ただし、モデルが読まないことと、位置情報付きのファイルが送られないことは別の話です。IPAの資料にもあるとおりExifの情報は自分で削除できるため、自宅や取引先で撮った写真は削除してから添付すると安心でしょう。

個人情報保護委員会の注意喚起

個人情報保護委員会は2023年6月2日に「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」を公表しています。その中には、個人情報を含むプロンプトを入力する場合、利用目的の達成に必要な範囲内であることを十分に確認するよう求めるくだりがあります。本人の同意なく個人データを含むプロンプトを入力し、それが応答の出力以外の目的で扱われる場合は、個人情報保護法の規定に違反することとなる可能性があるとも述べられています。

そのうえで、こうした入力をする場合は、提供事業者が個人データを機械学習に利用しないこと等を十分に確認するよう求めているのが大事な点です。名刺や名簿の画像を上げることは、写っている方々の個人データをまとめて入力することにあたりうるため、学習の既定値の確認は欠かせません。

※注意喚起は個人情報取扱事業者などに向けた内容です。個別の場面で法令がどう当てはまるかは事情によって変わるため、判断に迷う場合は専門家にご相談ください。

文章で機密情報を入力する場合の考え方は、ChatGPTに機密情報を入力してよいかでも整理しています。

画像読み込みで気をつけたい著作権・肖像権

他人が作った画像や他人が写った写真を読み込ませるときは、著作権や肖像権への配慮も欠かせません。ここでは法律の解釈には踏み込まず、業務で迷いやすい場面と、社内で決めておきたい線引きを整理します。

  • 他社のWebサイトやカタログの画像は、内容の要約や比較に使う場面が多くなります。読み取った結果や元の画像を、そのまま自社の資料や広告に転載しない運用にしておくと無難です。
  • 購入した写真素材やイラストは、素材サイトの利用規約で、外部のAIサービスへのアップロードが認められているかを確認します。
  • 取引先から受け取った資料の画像は、取引先との契約や秘密保持の取り決めで、外部サービスへの入力が制限されていないかを確かめます。
  • 人が写った写真は、顔や名札で特定の方が分かる場合、個人情報として扱われることもあります。本人が知らないまま上げないようにします。
  • 画像を読ませて作った文章は、社外に出す前に、元の画像の表現をそのまま写していないかを人が確認します。

判断の目安として、画像を読み込ませる目的が中身の理解なのか、似たものを作ることなのかを分けて考える方法があります。要約や誤字の確認のように中身を理解するための使い方と比べると、他社の広告やデザインに似せた制作物を作る使い方は、社外に出たときの影響が大きくなります。後者に当たる使い方は、社内ルールで事前の相談を必須にしておくのも一つの方法です。

著作権や肖像権の扱いは、画像の種類や使い方、契約の内容によって変わってしまいます。社外に出す資料や広告に使う場合など判断に迷うときは、法務の担当の方や弁護士などの専門家に確認してみてください。

会社で画像読み込みを認めるときの社内ルールのひな形

社内ルールは、使ってよい環境・上げてよい画像・上げてはいけない画像の3点を決めれば、まず動かし始めることが出来ます。細かい規程を一度に作るより、下のひな形を自社の業務に合わせて書き換えるところから始めてみましょう。

項目記載例(〇〇は自社に合わせて書き換え)
1. 使ってよい環境業務の画像は、会社が指定したAIサービスとアカウントでのみ扱う。個人のアカウントには業務の画像を上げない。
2. 事前の設定個人向けのプランを使う場合は、「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにしてから使う。
3. 上げてよい画像社外に公開済みの資料、自分で作った図や下書き、個人や取引先が特定できないよう加工した画像。
4. 上げてはいけない画像顧客や取引先の個人情報が写った書類、契約書や請求書の原本、給与や人事の情報、未公表の数値、社員証やパスワードが写った画面。
5. 上げる前の確認画面の端・タブ名・書類の隅を確認し、不要な部分は切り抜くか塗りつぶす。スマホで撮った写真は位置情報を削除してから使う。
6. 読み取り結果の扱い金額・日付・氏名などの読み取り結果は、元の画像と照合してから使う。社外に出す文章は人が確認する。
7. フィードバック業務の画像を含む会話では、回答の評価ボタンを押さない。
8. 迷ったとき判断に迷う画像は上げずに、〇〇部(担当:〇〇)に相談する。
9. 見直しこのルールは〇か月ごとに見直す。利用するAIサービスの仕様が変わったときは、その都度更新する。

4の上げてはいけない画像は、前の節のチェックリストと照らし合わせて自社の具体例を足していくと、現場で判断しやすくなります。ルール全体の作り方は生成AIの社内ガイドラインの作り方、点検の項目は生成AIのセキュリティ対策チェックリストにまとめています。

注意したいのは、ひな形の1と2が、社員一人ひとりの操作に任せる形になっている点です。設定のし忘れや個人のアカウントでの利用が起きても、会社からは気づきにくいのが難しいところでしょう。

ルールを社内に配るときの伝え方

ルールは禁止事項だけを並べるより、使ってよい画像の例を一緒に示すほうが、現場で守られやすくなります。「公開済みのチラシは上げてよい」「顧客の名刺は上げない」のように、身近な画像で線引きを見せてみてください。配った後も、実際に迷った画像の例を集めて定期的に見直すことで、ルールを実態に合わせていくことが出来ます。

会社で画像読み込みを安全に使うための環境の選び方

会社として画像の読み込みを認めるなら、社員ごとの設定に頼らず、学習に使われない環境を会社で用意するのが近道になります。選ぶときに確かめたい点は、次の5つです。

  • 入力が学習に使われない設定が、全員に一律でかかっているか個人向けのプランのように本人の操作に任せる形では、設定の漏れを防ぎにくくなります。
  • 誰がいつ使ったかを、会社側で確認できるかたとえばChatGPT Businessでは、ワークスペース管理者が社員の会話履歴を閲覧・エクスポート・削除でき、データの保持期間も設定できると説明されています。
  • 必要な社員全員に配れる料金の形か1人あたりの月額課金では、費用の都合で配る相手を絞ることになりやすく、配られなかった方が個人のアカウントに流れることもあります。
  • 用途に合わせて複数のAIを使い分けられるか画像を読めるAIはChatGPTだけではなく、ファイルの上限や得意な作業もサービスごとに違います。
  • データの保管場所を取引先に説明できるか顧客の書類を画像で扱うようになると、会話履歴やファイルが、どの事業者のどこに保管されるのかを取引先から聞かれることがあります。サービスの説明資料で答えられるかを確かめます。

中でも学習の設定とログの確認は、利用が広がってから後付けしようとすると、手間が大きくなってしまいます。画像の読み込みを認める前の段階で、この2つが会社側の管理に入るかを先に確かめておきましょう。個人のアカウントで使われた会話やファイルは、どこに何が残っているのかを会社から把握しにくいためです。

画像やファイルの上限は、サービスによってかなり差があります。次の表は、各社の公式ヘルプで確認できた主な上限を並べたものです。

サービス1ファイルの大きさの上限数の上限など
ChatGPT画像は1枚20MB(ファイル全般は512MB)1回の画像の枚数は大きさや文章の量で変わる。3時間ごとに80ファイル(Freeは1日3ファイル)
Claude1ファイル500MB1つのチャットに20ファイルまで。画像は8000×8000ピクセルまで
Gemini動画以外は1ファイル100MB同じプロンプトに10ファイルまで
Perplexityすべての形式で40MBFree・Pro・Maxはアップロード数に週ごとの上限がある

※上限は2026年9月26日〜28日に各社の公式ヘルプで確認した内容です。プランや時期によって変わることがあります。

ChatGPTは日本語を含む画像で性能が下がると注意されているため、同じ画像を別のAIにも読ませて結果を見比べると、読み違いに気づきやすくなります。4つのAIの違いは主要4AIの違いと使い分け、1つの環境でまとめて使う方法はマルチAIとはで詳しく紹介しています。ChatGPTの法人プランそのものを検討する場合は、ChatGPTの法人プランの料金で各プランの違いを確認できます。

導入までの進め方

  1. 社内で画像の読み込みがどのくらい使われているかを、部署ごとに聞き取ります。
  2. 業務の画像を扱ってよい環境(プランやサービス)を1つに決めます。
  3. 社内ルールのひな形を自社向けに書き換え、使ってよい画像の例と一緒に配ります。
  4. 使い始めて1〜2か月たったら、迷った画像や困った場面を集めてルールを見直します。

いきなり全社に広げるより、画像を扱う機会の多い部署から試すほうが、ルールの穴に早く気づけます。聞き取りで個人のアカウントでの利用が見つかった場合も、責めるより、会社で用意した環境へ移ってもらう案内を先に出しましょう。社内で使われているAIを把握する考え方は、野良AI(シャドーAI)とはでも紹介しています。

業務の画像を扱う前に、学習させない環境を会社で1つに

UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で切り替えて使える法人向けAI基盤です。全モデルで学習非利用を標準適用し、会話履歴・利用ログ・アカウントは国内サーバー(AWSの日本リージョン)で管理します。管理者ダッシュボードでは、利用ログ・権限・モデルのON/OFFを扱えます。料金は月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。

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よくある質問

ChatGPTの無料版でも画像を読み込めますか?
読み込めます。画像入力は無料プランと有料プランの両方で利用できます。ただしファイルのアップロードは、Freeのユーザーで1日あたり3ファイルまでとされ、混雑時には上限が引き下げられる場合があります。業務で使う場合は、上限と学習の既定値の両方を確かめてから使い始めてください。
読み込める画像の形式と大きさの上限を教えてください。
PNG、JPEG、アニメーションなしのGIFに対応しており、1枚あたり最大20MBです。1回に添付できる枚数は固定ではなく、画像の大きさや添える文章の量などによって異なると公式ヘルプで説明されています。
アップロードした画像はChatGPTの学習に使われますか?
プランと設定によります。Free・Go・Plus・Proなど個人向けのプランでは、オプトアウトしていない限り学習に使われる場合があります。ChatGPT Business・ChatGPT Enterpriseなど法人向けのプランは、既定で入力と出力をトレーニングに使わないと説明されています。画像を含むコンテンツも、文章と同じ方針で扱われます。
学習をオフにすれば、画像はOpenAIに残りませんか?
学習のオフは、新しい会話をモデルのトレーニングに使わないための設定で、データが残らないという意味ではありません。通常のチャットは履歴に残り、削除した場合も関連するファイルが消えるのは30日以内とされています。一時チャットでも、安全上の理由から最長30日間コピーが保管される場合があります。
写真の位置情報もChatGPTに読まれますか?
画像入力FAQには、モデルは元のファイル名やメタデータを処理しないと書かれています。ただしファイルそのものは送られるため、撮影場所を知られたくない写真は、Exifの位置情報を削除してから添付すると安心です。
日本語の書類の画像は正しく読み取れますか?
読み取り自体はできますが、公式ヘルプは、日本語などラテン文字以外の文字を含む画像の処理では性能が低下すると注意しています。金額・日付・氏名など間違えると困る項目は、必ず元の画像と見比べてから使ってください。
旧Teamプランで画像を上げても学習に使われませんか?
ChatGPT Teamは2025年8月29日時点でChatGPT Businessに名称が変わり、名称のみの変更とされています。Businessは既定で入力と出力をトレーニングに使わない扱いです。ただし、データ共有に明示的に同意した場合は学習に使われることがあります。
PDFの中の図やグラフも読み取れますか?
ファイルアップロードFAQによると、PDFのビジュアル検索に対応しているのはChatGPT Enterpriseで、その他のプランでは文書ファイルからデジタルの文字だけを抜き出し、画像は破棄されます。図やグラフの中身を読ませたいときは、その部分をスクリーンショットなどの画像にして添付してください。
画像を含むチャットを削除すれば、すぐに消えますか?
ファイルを含むチャットやアカウントを削除すると、関連するファイルは30日以内にシステムから削除されると案内されています。セキュリティ上や法的な理由で保存が必要な場合などは例外とされているため、削除した瞬間に消えるわけではありません。
スクリーンショットを読み込ませるときに気をつけることは?
画面の端に写る通知や別のウィンドウ、ブラウザのタブ名やアドレスバーに、社内の情報や顧客名が残っていないかを確かめてください。画面全体ではなく読ませたい範囲だけを切り取って撮ると、関係のない情報を送らずに済みます。
社員に画像読み込みを使わせてもよいですか?
使ってよい環境と、上げてよい画像・上げてはいけない画像を決めてから認めるのが現実的です。個人のアカウントの設定は会社から見えにくいため、学習に使われない環境を会社で用意し、社内ルールと合わせて配ると管理しやすくなります。

まとめ

ChatGPTの画像読み込みは、入力欄の + アイコン・ドラッグ・貼り付けで画像を添えるだけで使え、無料版でも試すことが出来ます。一方で、個人向けのプランは、オプトアウトしない限り学習に使われうる扱いで、画像も文章と同じ方針で扱われます。

業務の画像には、画面の端のタブ名や書類の隅の氏名、写真の位置情報まで、意識していない情報が写りやすくなっています。上げる前に学習の設定を確かめ、上げてよい画像の線引きを社内で決めてから使い始めましょう。社員全員に安心して使ってもらうには、学習に使われない環境を会社で1つ用意することが近道になります。

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