
AI議事録ボットが勝手に会議に入る問題とは、社員や取引先が登録した議事録サービスのボットが、カレンダーの予定を読み取って会議へ自動で参加してしまう状態のことです。会議中に気づいたら、まずは主催者がその場でボットを会議から外してください。そのうえでボットの持ち主の側で自動参加の設定を止めてもらい、次の会議での再発を防ぎます。会社としては、Teams・Zoom・Google Workspaceなどの管理画面で外部ボットや未承認のアプリを止め、使ってよい議事録ツールを決めるところまで進めると落ち着きます。
会社が把握しないまま入ってくるボットは、会社の許可なく使われるAI、いわゆるシャドーAI(野良AI)の一つにあたります。言葉の意味やリスクの全体像はシャドーAI(野良AI)とは?意味・リスク・対策にまとめてあるので、以下では取引先との会議にボットが入ってきた場面に絞って、止め方と同意の取り方を見ていきます。
AI議事録ボットが勝手に会議に入る仕組み
ボットが勝手に入ってくる原因の多くは、議事録サービスとカレンダーの連携にあります。社員が議事録サービスに登録するときにGoogleカレンダーやOutlookの予定を見る許可を与えると、サービスは予定に入っている会議のリンクを見つけて、その会議へボットを送り込むようになります。実際にFireflies.aiの公式ヘルプでも、初期設定のままだとウェブ会議のリンクがある会議すべてにボットが参加すると案内されています。取引先から届いた招待でも、社員のカレンダーに入っていれば対象になってしまいます。
アプリを消しても止まらないのは、許可が残るため
議事録サービスの拡張機能やアプリを消しても、ボットが来続ける場合があります。会議に入っているのはサービス側のボットなので、カレンダーを見てよいという許可がサービスに残っている限り、参加の仕組みは止まりません。止めるには、サービスの設定で自動参加を切ることと、GoogleアカウントやMicrosoftアカウントの側で与えた許可を取り消すことの両方が必要になります。Microsoft Entra IDの公式ドキュメントでも、同意の設定を変えて効くのは今後の同意だけで、すでに与えた許可は残ると書かれています。
勝手に入るボットはシャドーAI(野良AI)の一つ
社員が会社に断らずに登録した議事録サービスは、会社から見ると管理の外にあるAIです。取引先との会議の中身が、会社が契約も設定も確かめていないサービスに録音・保存されることになります。本人に悪気はなく、試しに登録しただけというケースも少なくないでしょう。叱って終わりにせず、設定と使ってよいツールの両方を会社が決めることが再発を防ぐ近道となります。
会議中にボットが入ってきたときの外し方
会議中に心当たりのないボットが参加者一覧に現れたら、主催者がその場で会議から外すのが最初の対応になります。録音や文字起こしは参加している間ずっと続くため、相手の了解を取る前でも外してしまって構いません。
Zoomの場合
Zoomでは、ホストか共同ホストがミーティング中のツールバーにある[Security]から[Remove participant]を選ぶと、その参加者を外せます。同じメニューには[Lock meeting]と[Enable waiting room]もあり、ロックすると新しい参加者は入れなくなります。待機室を有効にすれば、ホストが許可するまで参加者を待機室に留めておくことが出来ます。
Google Meetの場合
Google Meetでは、[全員を表示]から参加者の横にある[その他の操作]を開き、[通話から削除]を選びます。主催者向けの管理機能がオンの会議では、参加者を削除できるのは主催者と共同主催者で、確認の画面では[削除]か[ブロック]などを選べます。[ブロック]の対象は同じ会議コードの会議だけなので、別の会議では効かない点に注意してください。
Teamsの場合
Teamsには、管理者の設定でボットと判定された参加者をロビーで止め、開催者が許可するまで会議に入れない仕組みがあります。ロビーに議事録ボットらしき参加者が待っていたら、許可せずにそのままにしておけば足ります。判定の仕組みと設定の場所は、後半の管理者向けの節で取り上げます。
相手のボットを断るときの一言
取引先の方が連れてきたボットを外すときは、黙って外すより一言添えたほうが角が立ちません。たとえば次のような言い方が使えます。
「本日は社外秘の内容も含むため、録音や議事録のツールは外していただけますでしょうか。議事録はこちらで作成して、終了後にお送りいたします。」
会議のチャットで伝えるなら、短く「録音・議事録ツールのご利用はお控えいただけますと幸いです」と書くだけでも伝わります。断る理由と代わりの手段を一緒に示せば、情報の扱いを気にかける姿勢として受け取ってもらいやすくなります。
社外会議で起きること|取引先に通知と要約が届く
社外会議にボットが入ったときに困るのは、録音されることに加えて、要約や通知が取引先にまで届いてしまう点になります。社内だけの会議なら後から片付けられても、社外に出た情報はこちらの手で回収出来ません。
Zoom AI Companionの要約は社外の招待者にも届く設定がある
外部のボットとは別に、Zoomに組み込まれたAI Companionにも会議の要約を作る機能があります。管理者向けの設定には共有先を選ぶ[Share summary with]があり、選択肢は[Only meeting host]から[All meeting invitees including those outside of our organization]まで用意されています。ホストが共有を選んでいると、Zoomにサインインして参加した招待者に要約が自動で送られるため、社外の参加者の手元にも届くことになります。Zoomのヘルプでも、受け取った人は要約を保存したり転送したりできると注記されています。一度届いた要約は相手の手元に残るため、取り戻すことは難しくなってしまいます。
社外の参加者に見えるもの
社員のボットが取引先の会議に入ると、相手の参加者一覧にはそのボットが表示されます。相手から見れば、誰かが断りなく記録を始めたように映ってしまいます。誰のボットで、どこに記録が保存され、誰に要約が送られたのかを答えられないと、謝罪だけでは済まない場面も出てきます。
誤った要約がそのまま残る問題と人の確認
AIの要約には、聞き取りの誤りや発言者の取り違えが混ざることがあります。社内の打ち合わせなら後から直せても、取引先に届いた要約は相手の記録として残り、誤った内容が決まったことのように扱われるおそれも出てきます。AIで要約を作る場合も、社外へ送る前に人が読み直し、決まったことと宿題の部分だけでも確かめてから送ってみてください。送り先を人が選ぶ運用にすれば、自動で届いてしまう事故もあわせて防ぐことが出来ます。
ボットの持ち主の側で自動参加を止める
会議から外したあとは、ボットを連れてきた本人の側で自動参加の設定を止めないと、次の会議にもまた入ってきてしまいます。自社の社員のボットなら本人に、取引先のボットなら先方の担当者に、設定の変更をお願いすることになります。サービスの自動参加を切り、カレンダーとの連携を外し、最後にアカウント側の許可を取り消す、という順で進めましょう。
tl;dvの場合
tl;dvでは、[Automations]の中の[Auto-record calendar events]で、自動で記録する会議を[All meetings][Selected meetings][No meetings]から選べます。自動参加を止めるなら[No meetings]を選び、必要な会議だけを自分で記録する使い方に切り替えてみてください。
Fireflies.aiの場合
Fireflies.aiは、初期設定ではウェブ会議のリンクが入った会議すべてに参加すると公式ヘルプで案内されています。止めるには[Settings]の[Recording & Privacy]で[Auto-record meetings]をオフにします。または、ダッシュボードの[Calendar meeting settings]で[Only when I invite fred@fireflies.ai]を選ぶと、ボットのアドレスを招待した会議にだけ参加させる形に出来ます。後者を選んだ場合は、繰り返しの予定などの招待者一覧にボットのアドレスが残っていないかも、あわせて確かめておきましょう。
そのほかのサービス
ほかの議事録サービスは画面の名前がそれぞれ異なるため、公式ヘルプで自動参加とカレンダー連携の設定を探すことになります。サービス側の設定を止めても、GoogleアカウントやMicrosoftアカウントに与えた許可は別に残るので、アカウント側の許可も取り消しておくと安心です。会社のアカウントで同じことが繰り返されないようにするには、次の管理者側の設定が効いてきます。
社員が個別に登録したAIを一つずつ止め続けるより、使うAIの環境を会社で1つに決めておくと管理が楽になります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
会社の管理者がボットを止める設定(Teams・Zoom・Google Workspace・Entra ID)
社員一人ひとりの設定に頼らず、会社の管理画面でボットや未承認のアプリを止めておけば、同じ事故が別の社員で繰り返されるのを防げます。ここで挙げる画面名は、2026年10月4日時点で各社の公式ヘルプに載っている表記になります。
Microsoft Teams:外部ボットをロビーで止める
Teams 管理センターでは、[会議]→[会議ポリシー]→対象のポリシー→[会議参加とロビー]の中にある[外部ボットとその会議へのアクセスを管理する]で、ボットの扱いを決めます。選択肢は[ボットを検出しない]と[検出された場合は、参加する前に承認が必要です]の2つで、既定は後者になっています。後者のままなら、ボットとして検出された参加者は会議のロビー設定に関係なくロビーに置かれ、開催者が許可するまで入れません。ポリシーはユーザーやグループ単位で割り当てるものなので、まずは自社の会議ポリシーが既定のままかを確かめてみてください。
Microsoftは、ロビーから参加を許可できる人を開催者と共同開催者だけにする設定もすすめています。[ロビーから参加を許可できる人]の既定は開催者と発表者で、発表者が誤ってボットを入れてしまう余地が残るためです。ポリシーの変更が反映されるまでには最大24時間かかることがあります。公式の説明には、ボットとして検出されないものがあることや、人がボットと誤って判定される場合があることも書かれています。この設定だけで全部を防げるわけではないので、後で触れるアプリの許可の制限と組み合わせましょう。
Zoom:AI Companionの要約と共有先を管理者側で固定する
Zoomの管理者は、ウェブの管理画面の Settings > Zoom AI > Meeting にある[Meeting summary with AI]で、会議の要約機能を有効にするか無効にするかを決められます。鍵のアイコン[Lock]を掛けると、ユーザーが自分で設定を変えられなくなります。要約を使い続けるなら、[Meeting summary with AI]をロックしたうえで、[Share summary with]を[Only meeting host]や[Only meeting host and meeting invitees in our organization]のように社外へ届かない選択肢にしておけば、取引先へ自動で届く経路を会社として断つことが出来ます。待機室も Settings > Meeting > Security > Waiting Room で管理者が有効にでき、アカウントやグループ単位でロックした設定はホストが変えられません。
Google Meet:アクセスの種類で参加リクエストを通す
Google Meetには会議ごとの[アクセスの種類]があり、[公開][信頼済み][制限あり]の3つから選べます。企業向けアカウントの既定は[信頼済み]で、組織内の人とカレンダーの招待者はリクエストなしで参加出来ます。[制限あり]にすると招待者以外は参加のリクエストが必要になるため、取引先との大事な会議では、知らない参加者を主催者の判断で止めやすくなります。ただし、ボットのアドレスが招待者一覧に入っていればそのまま入れてしまうので、招待者一覧もあわせて見直しておきましょう。
Google Workspace:未設定のサードパーティ製アプリを制限する
Google Workspaceの管理コンソールでは、[セキュリティ]→[アクセスとデータ管理]→[API の制御]で、社員が使うサードパーティ製アプリの扱いを決められます。[未設定のサードパーティ製アプリ]で、管理者がまだ設定していないアプリへのアクセスを許可しない設定にすれば、社員が新しい議事録サービスにカレンダーの許可を与える経路を絞れます。すでに使われているアプリは[アクセス済みアプリ]の一覧で確かめられ、アプリごとに[信頼できる][限定][ブロック中]を設定出来ます。会社で認めた議事録ツールだけを[信頼できる]にし、それ以外の議事録サービスは[ブロック中]にする分け方がわかりやすいでしょう。
Microsoft Entra ID:ユーザーの同意設定と管理者の同意ワークフロー
Microsoft 365を使っている会社では、Entra 管理センターの[エンタープライズ アプリケーション]→[同意とアクセス許可]→[ユーザーの同意設定]で、社員が自分でアプリに許可を与えられる範囲を決めます。既定では、管理者の同意が要らない権限のアプリであれば、社員が自分で同意出来てしまいます。Microsoftは、検証済みの発行元のアプリだけに同意を認める設定をすすめています。あわせて[管理者の同意設定]で、自分で同意できないアプリについて社員が管理者の同意を要求できるようにし、レビューする担当者を決めておけば、必要なツールの申請が行き場を失うこともありません。設定を変えても効くのは今後の同意だけで、すでに与えた許可は残る点に気をつけてください。
※画面名・設定名は、2026年10月4日時点で各社の公式ヘルプ(Microsoft Learn、Zoom サポート、Google Meet ヘルプ、Google Workspace 管理者ヘルプ、tl;dv・Fireflies.ai の公式ヘルプ)に掲載されている表記です。Teams と Entra ID は日本語版ドキュメント、Zoom・tl;dv・Fireflies.ai は英語版ヘルプの表記で、画面は予告なく変わることがあります。
社外会議で参加者の同意を取る言い回し
社外の方が参加する会議でAI議事録を使うなら、会議の前と冒頭の2回、使ってよいかを相手に確かめるのが基本になります。録音や記録の法律上の扱いは場面によって異なるため、判断に迷う場合は専門家に確かめてください。以下では法律の話とは別に、取引先との信頼を保つための聞き方を3つの場面に分けて紹介します。
招待文に書く一文
会議の招待やメールの段階で知らせておけば、相手は社内で確認する時間を取れます。
「本打ち合わせでは、議事録作成のためにAIの文字起こしツール(〇〇)を使わせていただきたいと考えております。記録は私どもの社内の担当者だけで共有し、議事録の確定後〇日以内に削除いたします。ご都合が悪い場合は、ご遠慮なくお知らせください。」
〇〇にはツール名を、〇日には実際の保存期間を入れて使います。使う目的・共有する範囲・保存期間・断ってよいことの4点が入っていれば、相手も判断しやすくなります。
会議の冒頭で口頭で確かめる言い方
招待文で伝えていても、会議の最初に一言確かめると、当日から参加した方にも伝わります。
「始める前に一点だけ確認させてください。議事録のためにAIの文字起こしを使いたいのですが、よろしいでしょうか。差し支えがあれば、今日は手書きのメモで進めます。」
断りやすい選択肢を先に示しておくことで、相手が遠慮して承諾してしまうのを避けられます。一人でも難色を示したら、その会議ではAIの記録を使わないと決めておきましょう。
相手のボットに同意を求められたとき
相手から議事録ツールを使いたいと言われた場合は、記録の保存先と共有の範囲、要約が誰に送られるかを聞いたうえで判断して構いません。社内のルールで社外会議のAI記録を認めていない場合は、その旨を伝えて、議事録はこちらから送ると申し出るのが穏当でしょう。同意していない会議にボットが入ってきたら、前に挙げた外し方でその場で外してください。
社内ルールに入れる条文の例
同じことを繰り返さないために、AI議事録の使い方を社内ルールに短く書き足しておきましょう。既存の生成AIのガイドラインがあれば、そこに1条を加える形でも十分です。ガイドライン全体の作り方は生成AIの社内ガイドラインの作り方を参考にしてみてください。
第〇条(AI議事録・録音ツールの利用)
- 業務でAI議事録・録音ツールを使うときは、会社が認めたツールと会社のアカウントだけを使う。
- 議事録ツールとカレンダーの連携は、情報システム担当の承認を受けた場合に限る。自動参加の設定は原則としてオフにする。
- 社外の方が参加する会議で使うときは、事前に招待文で知らせ、会議の冒頭で参加者全員の了承を得る。一人でも了承しない場合は使わない。
- 要約や記録を社外へ送るときは、担当者が内容を確かめてから送る。社外への自動送付の設定は使わない。
- 記録の保存先は会社が指定した場所とし、定めた保存期間を過ぎたものは削除する。
- 意図せず社外会議に記録ツールが参加した場合は、気づいた時点で情報システム担当に報告する。
条文は会社の規模に合わせて削っても構いませんが、3と6の2つは残しておくことをおすすめします。報告した社員を責めない運用にすると、気づいた人が早く声を上げやすくなります。報告が早ければ、相手への連絡も記録の削除も、その日のうちに済ませることが出来ます。
10〜200名の会社での棚卸し手順
いま誰がどの議事録サービスをつないでいるかは、管理画面の許可の一覧から確かめるのが近道になります。社員に聞き取るだけでは、試しに登録して忘れているサービスまでは出てきません。次の順に進めれば、情報システム担当が兼任の会社でも無理なく進められるでしょう。
- 管理画面で、社員が許可したアプリの一覧を出すGoogle Workspace は[API の制御]の[アクセス済みアプリ]、Microsoft 365 は Entra 管理センターの[エンタープライズ アプリケーション]から確かめます。
- 議事録・文字起こし・録音のサービスに印を付ける見慣れない名前は公式サイトで機能を確かめ、使っている社員と部署を書き出します。
- 本人に使い道を聞く社外会議で使ったことがあるか、自動参加がオンになっているかを確かめます。責める聞き方は避けます。
- 残すツールと止めるツールを決める会社として認める議事録ツールを1〜2つに絞り、それ以外は自動参加を切ってもらったうえで許可を取り消します。
- 管理画面の設定を締める未設定のアプリの制限、ユーザーの同意設定、Teams の外部ボットの設定、Zoom の要約の共有先を見直します。
- 3か月後にもう一度一覧を見る新しく許可されたアプリがないかを定期的に確かめ、ルールが守られているかを見ます。
人数が10名ほどの会社なら、管理画面の一覧と合わせて、全員の議事録サービスの設定画面を一緒に見ながら確かめる方法も取れます。人数が増えるほど聞き取りでは漏れやすくなるため、管理画面の一覧を正として扱ってみてください。
事故が起きた後の対応と、取引先へのお詫び文
社員のボットが取引先の会議に入ってしまったら、記録を止める、消す、相手に伝える、社内で報告する、の順で当日中に動くのが基本になります。時間が空くほど、相手の側で要約が転送されたり社内で共有されたりする可能性が高まってしまいます。
対応の順番
- ボットの持ち主の社員に、自動参加を止め、カレンダー連携とアカウントの許可を外してもらう
- その会議の録音・文字起こし・要約がどこに保存されたかを確かめ、削除する
- 要約が自動で送られる設定だったかを確かめ、送られた先を書き出す
- 取引先の担当者に連絡し、経緯と削除したことを伝える
- 社内の情報システム担当と上長に報告し、同じ設定のアカウントがほかにないかを確かめる
要約がすでに相手に届いている場合、相手の手元の分は相手に削除をお願いするしかありません。その際も、こちらで削除した事実を先に伝えてから依頼したほうが、受け入れてもらいやすくなります。
取引先へのお詫び・説明文のひな形
連絡は電話で一報を入れたうえで、文面でも残しておくと行き違いを防げます。
件名:〇月〇日のお打ち合わせでの議事録ツールの参加について(お詫び)
いつもお世話になっております。〇月〇日のお打ち合わせで、私どもの社員が個人で登録していたAI議事録ツールが、設定の不備により自動で参加いたしました。事前のご説明もなく記録が残る形となり、ご不快な思いをおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
当該の録音・文字起こし・要約は〇月〇日に削除し、ツールの自動参加とカレンダーとの連携も停止いたしました。要約がお手元に届いている場合は、お手数ですが削除いただけますと幸いです。今後は社外の方とのお打ち合わせで記録ツールを使う際、事前にご了承をいただく運用に改めます。このたびは誠に申し訳ございませんでした。
削除した日付や止めた設定は、言える範囲で具体的に書くほうが、相手の不安を早く解くことが出来ます。原因の説明は社員個人の落ち度に寄せすぎず、会社として設定を管理できていなかったと書くほうが、相手の信頼を取り戻しやすいでしょう。
禁止だけでは減らない|使ってよい議事録ツールを会社で決める
AI議事録を一律に禁止しても、議事録を書く手間が減らない限り、社員が個人のアカウントで隠れて使い続ける形になりやすいものです。見えない利用を減らすには、会社が使ってよいツールと会社のアカウントを用意し、そのうえでルールとログで管理するほうが現実的になります。議事録ツールを選ぶときは、自動参加を管理者が止められるか、要約の送り先を制限できるか、記録の保存先と削除の方法が分かるか、といった点を見ておきたいところです。
無料で使える範囲や、会社で安全に使うための設定まで含めた選び方は、AI議事録ツールの選び方|無料の範囲と会社で安全に使う設定で詳しく取り上げています。公認のツールを決めたら、棚卸しで見つけた個人登録のサービスから、その公認ツールへ移ってもらうよう案内してみてください。禁止の通知だけで終わらせず、代わりに使える手段を一緒に示すと、ルールが守られやすくなります。
録音した会議の整理も、会社が管理するAI環境で
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約・1つの画面で使える法人向けサービスです。会議の録音や動画を読み込むことができ、管理者ダッシュボードで利用ログ・権限・モデルのON/OFFを管理出来ます。基盤はAWSの日本リージョンで稼働しています。月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名・スタンダード6〜20名・プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。
UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
AI議事録は危険ですか?
取引先のAI議事録ボットを断っても失礼になりませんか?
勝手に入ったボットの録音や要約は消せますか?
アプリを削除したのに、ボットが会議に入ってくるのはなぜですか?
会議の主催者側でボットの参加を防ぐ方法はありますか?
社員がつないだ議事録サービスを会社でまとめて止められますか?
まとめ
AI議事録ボットが勝手に会議に入るのは、議事録サービスとカレンダーの連携によって、ボットがサービス側から会議へ送り込まれるためです。会議中に気づいたらその場で外し、ボットの持ち主の側で自動参加・カレンダー連携・アカウントの許可を順に止めてもらいます。会社としては、Teamsの外部ボットの設定、Zoomの要約の共有先、Google Meetのアクセスの種類、Google Workspaceの[API の制御]、Entra IDの[ユーザーの同意設定]を確かめ、使ってよい議事録ツールを決めておきましょう。
社外の方が参加する会議では、招待文と冒頭の一言で同意を取り、要約は人が読み直してから送る運用にすると、取引先との信頼を損なわずに議事録の手間を減らすことが出来ます。生成AIの利用全体の点検には生成AIセキュリティチェックリストも使えます。ほかの記事はAI活用コラム一覧からご覧いただけます。
