
AI研修の費用とは、社員が生成AIの使い方を学ぶための受講料・講師料・教材費などの支出です。公式ページで価格を確認できた講座では、1人22,000円〜55,000円(税込)が目安になります。ただし研修後に業務でAIを使う環境の費用を足すと、公開講座1日分(33,000円)とChatGPT Businessの1年分(36,600円)で1人69,600円となり、研修費の2倍を超えてしまいます。研修会社の選び方は生成AI研修の選び方、候補の一覧はAI研修のおすすめにまとめています。
AI研修の費用相場は形式で決まる:eラーニング・公開講座・講師派遣・伴走型
AI研修の費用は、どの形式で受けるかによって金額の決まり方から変わります。1人ずつ申し込むeラーニングと公開講座は、1人あたりの価格を公式ページに載せている講座があり、横に並べて比べることが出来ます。自社のために講師を呼ぶ講師派遣や、数か月かけて業務への定着まで付き添う伴走型は、内容と人数を聞いてから金額を出す見積もり制で案内されることがあります。
公式ページで価格を確かめられた4つの講座は、次のとおりです。
- トレノケート「ChatGPTで学ぶ生成AIビジネス活用」は1人33,000円(税込)で、1日(13:00〜17:30)の講義とハンズオン演習を組み合わせた公開講座になります。
- スキルアップAI「ビジネスパーソンのための対話型生成AI講座」は27,500円/1名(税込)で、動画講義が約1.7時間、標準学習時間は約3時間です。
- スキルアップAI「AIリテラシー講座」は55,000円/1名(税込)で、動画講義が約2.5時間(演習時間を除く)、標準学習時間は約5時間となります。動画は共有日から1年間見ることが出来ます。
- AVILEN「生成AIリテラシー研修」は22,000円/人(税込)で、eラーニング形式のオンライン学習になります。
※価格は2026年10月6日時点で各社の公式ページに表示されている金額です。トレノケートの講座は、2026年9月17日時点で掲載されていた日程がすべてオンラインLiveでした。
確かめられた範囲では、eラーニングが1人22,000円〜55,000円、1日の公開講座が1人33,000円(いずれも税込)となります。4講座はどれも学習時間が10時間未満で、後で説明する人材開発支援助成金の時間要件を1講座だけでは満たしません。助成金を予算に入れるつもりなら、講座の値段より先に時間数を見ておきましょう。
講師派遣と伴走型は、料金を公式ページに出していない研修会社もあります。たとえばDMM 生成AI CAMPの法人向けページは、料金を問い合わせで案内しています。この2つの形式は、見積書を取り寄せて中身をそろえて比べる進め方になるでしょう。見積書で確かめる項目は、後半のチェックリストにまとめました。
社員全員にまず基礎を学んでもらうなら、1人単位で申し込めるeラーニングか公開講座から入る形が始めやすくなります。部署ごとの業務にAIを当てはめる練習まで進めたい場合は、一社向けの講師派遣や伴走型も候補に入ってくるはずです。
研修費の内訳と、費用が変わる5つの要因
研修費の内訳:講師料・教材費・会場費・交通費・フォロー費
見積書の研修費は、講師料・教材費・会場費・交通費・フォロー費の5つに分けて読むと、他社の見積もりと比べやすくなります。講師料は、研修の中身を組み立てて当日に教える講師への対価です。人材開発支援助成金の経費の計算では、自社で講師を招く事業内訓練の場合、外部講師の謝金は実訓練時間1時間あたり3万円(税込)が上限とされています。
教材費には、テキスト代のほかに演習で使うAIのアカウント代が入る場合もあります。会場費と交通費は講師が会社へ来る形や会議室を借りる形で発生し、オンラインの研修ならかからないこともあるでしょう。見落としやすいのはフォロー費で、研修後の質問対応や追加の回が見積書に書かれていないと、あとから別料金となってしまいます。
費用が変わる5つの要因
- 人数によって変わります。公開講座とeラーニングは人数に比例して増え、一社向けを1回の料金で見積もる場合は人数が多いほど1人あたりが下がります。
- 時間によって変わります。半日・1日・数日と延びるほど講師料が増え、10時間以上かどうかは助成金の対象になるかどうかにも関わってきます。
- 形式によって変わります。eラーニング、ほかの会社の方と一緒に受ける公開講座、自社だけの講師派遣、定着まで付き添う伴走型の順に、自社の業務に合わせる度合いが高くなります。
- カスタマイズの量によって変わります。自社の書類や業務を題材にした演習を作ってもらうと、その準備の分が上乗せされるでしょう。
- フォローの有無によって変わります。研修後の質問窓口や、数週間後の振り返りの回を付けると、その分が加わってしまいます。
見積もりを取る前に、人数と時間数と形式の3つを社内で決めておきましょう。この3つが決まっていないと、研修会社ごとに前提の違う見積書が届き、比べようがなくなってしまいます。
見落としやすい、研修後にAIを使う環境の費用
研修費の見積書は研修そのものの費用なので、研修のあとで社員が毎日AIを使うための環境の費用は別に考える必要があります。研修で覚えた使い方も、会社のAIアカウントがなければ翌日から使えず、研修費がそのまま無駄になってしまいます。帝国データバンク「生成AIに関する企業の動向調査」(2026年3月17日〜31日実施・有効回答1万312社・回答率44.2%)では、業務で活用している企業は34.5%で、懸念・課題(3つまでの複数回答)では「専門人材・ノウハウ不足」が41.3%に上りました。
研修後の環境として代表的な法人向けプランの料金を、1人1年あたりに直すと次の3つです。
- ChatGPT Businessは、年払いの円表示で1人月3,050円となり、1年で36,600円です。月払いは月3,850円で、1年では46,200円になります。
- Claude Team(スタンダードシート)は年払いで1人月20ドルです。1ドル=150円で計算した場合、1年で36,000円となります。
- Google Workspace Business Standardは1人月1,600円(税別・年間契約)で、1年では19,200円です。GeminiはWorkspaceに含まれますが、ドキュメントやスプレッドシートでGeminiを使えるのはStandard以上のプランになります。
※ChatGPT Businessの料金は日本から見た料金ページの円表示で、税の記載はありません。請求時に消費税が加わる場合があります(2026年9月19日確認・最低2シート)。Claude Teamは米国向けの表示で税別です(2026年10月6日確認)。Google Workspaceは2026年10月6日時点の公式ページの表示です。
並べてみると、ChatGPT BusinessやClaude Teamを全員に配る場合、1人あたりの年額は公開講座1日分の33,000円とほぼ同じ水準になります。研修費は1回きりでも、環境費は研修費と同じくらいの額が毎年かかり続けます。しかも厚生労働省のパンフレットは「AI研修費用は対象経費ですが、AIツール導入費用は対象経費ではありません」としており、この部分は助成金で戻ってきません。
1人ずつ課金されるプランでは、人数が増えるほど環境費も比例して増えます。費用を抑えようと一部の社員にだけアカウントを配ると、研修を受けたのに使えない社員が出てしまいます。そうした社員が自分の個人アカウントで業務に使い始めると、会社から見えないシャドーAI(野良AI)の入り口になりかねません。
研修で覚えた使い方を全員が続けられるよう、使う環境を会社で1つにまとめる方法もあります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
10名・20名・50名の1年総額:研修費+研修後の環境費
研修費に研修後の環境費を足した1年総額は、10名で約70万円、20名で約139万円、50名で約348万円となります。前提は、全員がトレノケートの公開講座(1人33,000円・税込)を受け、研修後はChatGPT Businessを年払いの円表示(1人月3,050円)で全員に配る形です。
あわせて、助成金を使う場合の見込みも並べました。この公開講座は10時間未満で助成の対象にならないため、こちらは一社向け研修を研修会社に委託し(事業外訓練)、実訓練12時間、受講料を1人あたり10万円(税込)と仮に置いて計算しています。10万円は計算のための仮の金額で、実在の講座の価格ではありません。
| 人数 | A:公開講座+環境費の1年総額 | B:一社向け12時間(仮置き)+環境費の1年総額 | Bの助成見込み(経費+賃金) | Bの実負担 |
|---|---|---|---|---|
| 10名 | 696,000円 | 1,366,000円 | 870,000円 | 496,000円 |
| 20名 | 1,392,000円 | 2,732,000円 | 1,740,000円 | 992,000円 |
| 50名 | 3,480,000円 | 6,830,000円 | 4,350,000円 | 2,480,000円 |
※環境費はChatGPT Business(年払いの円表示・税の記載なし。請求時に消費税が加わる場合があります)の1人1年36,600円で計算しています。研修費は税込です。助成見込みは中小企業が事業展開等リスキリング支援コースを使う場合で、経費助成75%と賃金助成1人1時間1,000円(12時間すべてを所定労働時間内に実施)を当てはめた金額です。支給は審査で決まり、確実ではありません。
表のAを10名で確かめると、研修費が33,000円×10名で330,000円、環境費が36,600円×10名で366,000円です。研修費より環境費のほうが大きく、2年目以降は環境費の366,000円だけが毎年続いていきます。Bの助成見込みは、経費助成が10万円×75%×10名で750,000円、賃金助成が1,000円×12時間×10名で120,000円となります。
この仮置きの金額では、助成金が見込みどおり認められた場合、実負担がAを下回ります。ただし賃金助成は研修中に払う給与への助成で、受講料が値引きされるわけではありません。助成金は支給申請のあとで審査を経て入るため、最初は総額をいったん全額支払うことになります。資金繰りの表には、Aなら総額を、Bなら総額と入金の時期をずらして書いておきましょう。
月払いと年払いの差も、人数を掛けると無視できない額になります。ChatGPT Businessを月払い(1人月3,850円)にすると1年で1人46,200円となり、年払いとの差は10名で96,000円、50名では480,000円に広がります。Claude Teamを年払いで選ぶ場合も、1ドル=150円で計算すると1人1年36,000円で、ChatGPT Businessとほぼ同じ水準です。Google Workspaceをすでに契約している会社は、Business Standard以上ならドキュメントなどでGeminiを使えるため、環境費を別に足さずに始められる場合もあるでしょう。
公開講座とChatGPT Business(年払い)を組み合わせた1年総額は、1人あたり69,600円になります。稟議では研修費だけでなくこの合計を人数分で示すと、2年目以降に残る環境費まで含めて判断してもらえます。
人材開発支援助成金で戻る分と、対象外になるもの
AI研修の費用に当てられる助成金の1つが、人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースです。研修費の一部と研修中の賃金の一部が対象で、中小企業なら経費助成が75%(大企業60%)、賃金助成が1人1時間1,000円(大企業500円)となります。経費助成には1人1訓練あたりの限度があり、実訓練10時間以上100時間未満なら中小企業で30万円までとされています。対象になるのは、事業展開や社内のデジタル化(DX化)などに必要な専門的な知識・技能を身につける訓練に限られます。
助成の対象になりうるもの
- 実訓練時間が10時間以上の研修が対象になります。予習・復習や確認テストの時間は、この時間数に含めません。
- 生成AIを特定の業務に当てはめる内容の研修も対象になりえます。厚生労働省の資料では、営業担当者が生成AIで商品提案書の構成案作成・文章生成・修正方法を学ぶ訓練が対象の例に挙がっています。
- 受講料・入学料・教科書代など、受講案内であらかじめ決まっている経費が経費助成の対象です。
- 所定労働時間内に受けた研修時間の賃金が、賃金助成の対象となります。
助成の対象外になるもの
- 研修後に使うAIツールの利用料や導入費用は対象外です。パンフレットに「AIツール導入費用は対象経費ではありません」と明記されています。
- 生成AIを使うために汎用的なプロンプトの作り方を学ぶだけの訓練は、特定の業務に当てはめる内容を伴わないため対象外とされています。
- 単に既存のアプリやシステムを購入して操作方法を覚える研修や、コンサルタントによる指導は対象になりません。
- 実訓練時間が10時間未満の研修は、一部を除いて対象外です。
- 所定労働時間外や休日(振替休日を除く)に受けた時間は、賃金助成の対象になりません。
- eラーニング・通信制は経費助成のみで、賃金助成はありません。経費助成の上限は中小企業で1人15万円です。
- アンケート協力金や営業協力金などで実質の負担を減らす形は、経費助成の対象外になります。
線引きでつまずきやすいのは、研修とAIツールをセットで売る提案です。厚生労働省のパンフレットは、AIツールの導入費用まで研修費用として申請できるという営業に注意を呼びかけています。研修後の利用料は助成の対象外として、最初から自社の負担で予算に入れておきましょう。令和8年8月3日以降に提出された計画届に基づくeラーニングは、同じ労働者について1年度1回までとなりました。
計画届と支給申請の期限
助成金は、研修を始める前の届け出がなければ受けられません。計画届は訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に、事業所を管轄する労働局へ出す決まりです。パンフレットの例では、訓練開始日が7月15日なら提出期間は1月15日から6月15日までとなります。研修が終わったら終了日の翌日から2か月以内に支給申請を出し、それまでに研修費を支払い終えておく必要があります。
計画届を出しても、助成金が確実に支給されるわけではありません。支給は予算の範囲内で、審査は支給申請のあとにまとめて進められ、決まるまでに時間がかかります。この制度は令和8年度末までの時限措置とされているため、申し込む前に最新の支給要領を確認し、管轄の労働局にも問い合わせてみてください。
「実質無料」とうたう勧誘にも気をつけましょう。返金などで会社が経費を全額負担していないと不支給になり、社会保険労務士でない研修会社が報酬を得て申請書の作成や提出代行を引き受けることは、社会保険労務士法第27条で禁じられています。
※助成率・限度額・対象外の例は、厚生労働省「人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース」パンフレット(令和8年8月3日版)と「8月3日からの変更点」によります。2026年10月6日時点で制度ページに掲載されている最新版です。中小企業の範囲は業種ごとに資本金か常時雇用する労働者数で決まり、たとえばサービス業は資本金5,000万円以下または100人以下となります。
AI研修の費用を抑える方法
AI研修の費用を抑えるには、全員に同じ研修を一度に受けてもらうより、基礎と業務別の2段に分けるのが近道です。まず全員がeラーニングや公開講座で基礎をそろえ、そのうえで業務にAIを当てはめる研修を部署ごとに受ける形にすると、一社向けの研修を必要な人数に絞れます。スキルアップAIの「AIリテラシー講座」のように動画の視聴期間が1年間ある講座なら、研修後の復習にも使うことが出来ます。
一社向けの研修を1回の料金で見積もる場合は、受講する人数をまとめるほど1人あたりの金額が下がります。研修の中身を業務に当てはめる形にしておけば、実訓練10時間以上などの要件を満たしたうえで助成金を申請する道も開けます。汎用的なプロンプトの作り方だけを学ぶ内容は対象外なので、題材は自社の業務にしてください。
環境費は、契約の払い方と配り方で差が出ます。ChatGPT Businessなら、年払いにするだけで10名あたり1年96,000円が浮く計算になります。研修で使うAIと研修後に使うAIを同じものにそろえると、研修の演習がそのまま翌日の仕事につながり、使われないアカウントも減らせるでしょう。
社内の誰がどの業務でAIを使うかを先に洗い出しておけば、研修を受ける人数とアカウントを配る人数を同じ表で決められます。AIの利用料を人数と使い方から見積もる考え方は、生成AIのコスト管理でも整理しています。
見積書で確認する9つの項目
見積書を受け取ったら、金額の大小より先に、何が入っていて何が入っていないかを確かめましょう。次の9項目に答えられない見積書は、研修会社に書き足してもらうのが確実です。
- 受講料は1人あたりか、1回(1社)あたりか人数が変わったときに金額がどう動くかが分かります。人数が増減したときの再見積もりの条件も聞いておきます。
- 実訓練時間は合計で何時間か助成金を使うなら10時間以上が必要です。予習・復習や確認テストの時間は数えないため、それを除いた時間で確かめます。
- カリキュラムが自社の業務にAIを当てはめる内容になっているか汎用的なプロンプトの作り方だけを学ぶ訓練は、助成の対象外とされています。
- 教材費と演習用アカウントの費用が含まれているかテキスト代や演習で使うAIのアカウント代が別の請求にならないかを見ます。
- 講師の交通費・宿泊費と会場費の扱い講師派遣では実費で別に請求される場合があります。オンラインか会場かで変わるかも確かめます。
- 研修後のフォローの中身と期間質問窓口や振り返りの回が何回・いつまで付くのかを書面で残します。
- AIツールの利用料が研修費に混ざっていないかAIツールの導入費用は助成の対象外です。研修とセットの見積書は、研修部分とツール部分を分けてもらいます。
- 「実質無料」や申請代行の約束がないか会社が経費を全額負担していないと不支給になります。社会保険労務士でない研修会社が報酬を得て申請手続きを代行することは法律で禁じられています。
- 支払い時期と方法助成金の支給申請までに研修費を支払い終えている必要があります。請求書の支払期限が、申請の期限に間に合うかを見ます。
研修後に使うAIの環境費は、研修会社の見積書とは別に見積もりを取る必要があります。2つを並べておけば、次の稟議にそのまま書き写すことが出来ます。
稟議に書く3段のひな形:総額・助成見込み・実負担
稟議には、1年の総額・助成見込み・実負担の3段を、この順で書くのがおすすめです。決裁する方がまず知りたいのは会社から出ていくお金の全体で、助成金はそのあとで差し引く見込みとして示したほうが誤解を招きません。次のひな形の〇〇を埋めれば、そのまま使うことが出来ます。
件名:生成AI研修の実施と、研修後のAI利用環境の導入について 1.1年の総額 研修費:〇〇円(受講料〇〇円×〇名、税込) 研修後の利用環境:〇〇円(月〇〇円×〇名×12か月、年払い) 合計:〇〇円 2.助成見込み(人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース) 経費助成:〇〇円(対象経費〇〇円×75%、中小企業の場合) 賃金助成:〇〇円(1,000円×実訓練〇時間×〇名、所定労働時間内の分のみ) ※支給は審査で決まり、確実ではありません。研修後の利用環境の費用は対象外です。 3.実負担 合計−助成見込み=〇〇円 ※助成金は支給申請後の審査を経て入金されるため、研修費はいったん全額を支払います。 ※2年目以降は、研修後の利用環境の費用(〇〇円/年)が続きます。 添付:見積書、カリキュラム(実訓練時間の分かるもの)、計画届の提出予定日
20名で公開講座とChatGPT Businessを組み合わせる場合なら、1段目は研修費660,000円と環境費732,000円で合計1,392,000円となります。この公開講座は10時間未満のため2段目の助成見込みは0円で、3段目の実負担も1,392,000円のままです。助成金を使う一社向け研修に切り替える場合は、2段目に経費助成と賃金助成を分けて書き、支給が確実ではないことを1行添えておきましょう。
決裁する方から2年目以降の費用を聞かれたときに備えて、環境費だけが続くことも書き添えてください。20名なら2年目からは毎年732,000円の環境費が残り、研修を追加しなければ研修費はかかりません。
安さだけで選ぶ失敗と、研修後に使われなくなる失敗
AI研修でよく起きる失敗は、研修の値段だけで選んでしまうことと、研修のあとに使う場がないことの2つです。
値段だけで選ぶと、汎用的な使い方の紹介で終わり、自社の業務に当てはめる練習がないまま研修が終わってしまいます。この形の研修は助成金の対象からも外れやすく、安く見えても戻ってくる分がありません。見積書の金額を比べる前に、カリキュラムに自社の業務の題材が入っているかを確かめてみてください。
もう1つの失敗は、研修を受けたのに会社にAIの環境がなく、覚えた使い方が数週間で薄れていくことです。研修の日程が決まったら、研修の翌日から全員が使えるアカウントを用意する段取りも同時に進めましょう。定着のためのフォローを研修会社に頼むかどうかも、この段階で決めておきます。
研修で覚えた使い方を、会社で安全に続けるには
研修のあとも安全に使い続けるには、学習させない設定・ログの管理・全員への配布・複数AIの使い分けの4点を会社側でそろえる必要があります。ChatGPT BusinessやClaude Teamは、既定では入力した内容をモデルの学習に使いません。個人情報保護委員会は2023年6月2日の注意喚起で、個人データを含むプロンプトを入力する場合は、それが機械学習に利用されないことなどを十分に確認するよう呼びかけています。
ログの管理は、誰がいつどのAIをどう使ったかを会社が後から確かめられる状態を指します。ChatGPT Businessでは、ワークスペースの管理者が社員の会話履歴を閲覧・書き出し・削除できます。全員への配布が欠けると、研修を受けたのに使えない社員が個人アカウントに流れてしまいます。入力してよい情報などの社内ルールは、生成AIの社内ガイドラインで決めておきましょう。
複数のAIを使い分けられる環境なら、研修で触れたAIとは別のサービスが業務に合っていた場合でも、契約を増やさずに切り替えることが出来ます。4つのAIの得意分野は主要4AIの使い分け、複数のAIを1つの環境で使う形はマルチAIの記事で紹介しています。
研修費の見積もりを取る段階で、研修後の環境まで1つの予算として組み立てておきましょう。そうすれば、研修で覚えたことが翌日からの仕事に変わる道筋を、稟議の場で示すことが出来ます。
研修で教えた使い方を、全社員が同じ安全な環境で続けられるように
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で切り替えて使える法人向けプラットフォームです。全モデルで学習非利用を標準適用し、管理画面では誰が・いつ・どのAIを・どう使ったかを一覧で確認でき、特定のモデルの利用を止めることも出来ます。データの保管とログ管理は国内サーバー(AWSの日本リージョン)です。料金は月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。
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