AI研修のおすすめ。法人向けの選び方と比べる5つの軸

AI研修のおすすめとは、法人向けにAIの使い方を教える研修会社や講座を、比較記事などが目的別に並べて紹介したものです。一覧から自社に合う1社に絞るには、目的と対象者、受講形式と人数、自社業務への合わせ込み、価格の単位と助成金の対象、研修後のフォローと使い続ける環境、の5つの軸で比べるのが近道になります。記事に載っている順位や金額は、運営元と講座名を確かめてから比べましょう。研修の費用・助成金・定着までの全体像は、生成AI研修の選び方(費用・助成金・定着の全体像)で詳しく扱っています。

おすすめ記事の一覧から1社に絞るまでの5つの手順

おすすめ記事の一覧から1社に絞るには、記事を読み比べる前に自社の条件を決め、その条件で候補を3社ほどに減らしてから問い合わせる順番が向いています。何本も記事を読んだのに決められないのは、記事ごとに掲載社も順位も金額も違い、比べる物差しが記事の側にあるからです。物差しを自社の側に持てば、どの記事を読んでも同じ基準で候補を拾うことが出来ます。

生成AIの活用で、人材やノウハウの不足を感じている会社は少なくありません。帝国データバンク「生成AIに関する企業の動向調査(2026年3月)」(調査期間2026年3月17日〜31日、対象2万3,349社、有効回答1万312社・回答率44.2%)では、業務で生成AIを活用している企業は34.5%でした。規模別には大企業46.5%、中小企業32.4%、小規模企業28.0%と、規模が小さいほど低くなっています。懸念・課題(3つまでの複数回答)では専門人材・ノウハウ不足が41.3%にのぼり、外部の研修を検討する会社が多い背景の一つと考えられます。

研修会社を選ぶ手順は、次の5つに分けると迷いにくくなります。

  1. 自社の状況(受講人数・目的・予算・助成金を使うか)を判断表に当てはめ、当たる研修の形式と研修会社の種類を決める
  2. おすすめ記事は、運営元・掲載基準・更新日・価格がどの講座のものか、の4点を確かめてから読む
  3. 5つの軸で、候補を3社ほどに絞る
  4. 公式ページで公開価格を講座名の単位で書き写し、確認した日を残す
  5. 同じ問い合わせ文を候補の全社に送り、回答を同じ物差しで比べる

手順は上から順に進めるのが基本ですが、すでに候補が決まっている場合は手順4から始めても構いません。それぞれの手順で使う表とひな形は、このあとの節にそのまま使える形で載せています。研修の種類・形式・費用の目安そのものを先に知りたい方は、冒頭でご案内した生成AI研修の選び方の記事から読んでみてください。

おすすめ記事を読む前に確かめる4つの点

おすすめ記事は、運営元・掲載基準・更新日・価格がどの講座のものか、の4点を確かめてから読むと、順位に振り回されにくくなります。記事の順位は、書き手が何を基準に並べたかで決まるもので、研修の良し悪しを第三者が測った結果とは限りません。2026年10月3日にGoogleで「AI研修 おすすめ」を検索し、上位に表示された9本を確認したところ、本文を取得できなかった1本を除いて、掲載されている研修会社自身が運営する記事・ページが少なくとも6本ありました。自社のサービスを一覧に含める形や、自社の研修だけを載せる形があり、これ自体は珍しいことではありません。大切なのは、その記事が誰の立場で書かれているかを知ったうえで読むことです。

確認1:運営元はどこか

記事の末尾や運営者情報を見て、掲載されている研修会社と運営元が同じかどうかを確かめてみてください。同じ場合、その会社の研修が上位に置かれていても不自然ではなく、ほかの掲載社と同じ基準で並べた比較とは性格が違ってきます。運営元が研修会社であっても、選び方の解説や助成金の説明そのものが役に立つ記事は多くあります。運営元を知ったうえで、順位よりも選び方の部分を参考にする読み方が向いているでしょう。

確認2:何を基準に並べたか(掲載基準)

掲載基準が本文に書かれているかどうかも、読み方を変える手がかりになります。上位の比較メディアの中には、ほかのおすすめ記事に何回登場したかで順位をつけたと明記し、データの時点を2025年5月と書いているものがありました。この方式は、多くの記事で名前が挙がる会社を拾うには便利ですが、自社の目的に合うかどうかは別に確かめる必要があります。基準が書かれていない記事は、順位を参考程度にとどめ、掲載社の名前を候補集めに使うのが無難でしょう。

確認3:いつの情報か(更新日とデータの時点)

更新日が新しくても、中の料金や講座の情報が同じ時期のものとは限らない点に気を付けましょう。記事のタイトルに年号が入っていても、本文に書かれたデータの時点がそれより前ということもあります。生成AIの研修は講座の入れ替えや改定が多く、助成金も令和8年8月3日に要件が見直されています。金額や助成率を記事から拾ったときは、公式ページと厚生労働省の最新の資料で確かめてから、社内の資料に載せてください。

確認4:その価格はどの講座のものか

おすすめ記事の比較表にある価格は、会社全体の料金ではなく、その会社が出している講座のうち1つの価格です。同じ会社でも講座によって価格は大きく変わるため、価格を写すときは講座名と、1人あたりか、税込か会員価格か、をあわせて控えておきます。4つの点は、記事を開くたびに次のチェックリストで確かめてみてください。

  • 運営元は掲載されている研修会社と同じか同じなら、その会社の研修が上位にあっても自然です。順位より選び方の解説を参考にします。
  • 掲載基準と順位のつけ方が書かれているか書かれていない場合、順位は参考程度にし、名前を候補集めに使います。
  • 更新日と、本文のデータの時点はいつか料金・講座名・助成金の要件は、公式ページと厚生労働省の最新資料で確かめ直します。
  • 価格はどの講座の、どの単位のものか講座名、1人あたりか1回あたりか、税込・税抜・会員価格の別を控えます。

この4点を控えておけば、何本の記事を読んでも、同じ形で候補の情報を集めることが出来ます。記事を読むのは候補を集める段階までにとどめ、比べる段階では公式ページと問い合わせの回答を使うのが確実です。

料金相場の幅は、どの講座を集めた幅かを見る

おすすめ記事には、1人あたり何円から何円といった料金相場の幅が書かれていることがよくあります。この幅は、半日の入門講座から数か月の専門講座まで、種類の違う講座を集めて作られていることがあり、自社が検討している講座の相場とは限りません。相場の幅は予算の桁をつかむ目安にとどめ、実際の比較には、目的が同じ講座の公開価格か、同じ条件で取った見積もりを使ってみてください。相場が書かれている記事では、どの講座の価格から幅を作ったかが示されているかも確かめておきたい点です。

最大・No.1・最安といった表現の読み方

おすすめ記事や研修会社のページには、最大、No.1、最安といった言葉が出てくることがあります。こうした表現は、誰が、何と比べて、いつの時点で言っているかが書かれていなければ、その会社自身の言い方として受け取るのが無難です。キャンペーン価格も同じで、期間や条件、対象の講座が書かれているかを確かめてから、確認シートに書き写すかどうかを決めましょう。受講者数や導入社数のような数字も、いつの時点で、どう数えたものかが分からなければ、規模の目安にとどめておくのがよいでしょう。

同じ会社なのに記事ごとに価格が違って見える理由

おすすめ記事によって同じ会社の価格が違って見えるのは、記事が取り上げている講座や、記事を書いた時点が違うことが主な理由として考えられます。上位の記事を読み比べると、同じ研修会社でも、ある記事には44,000円、別の記事には27,500円と書かれていることがあります。たとえばスキルアップAIでは、上位の記事に対話型生成AI講座の価格として44,000円と書かれたものがありましたが、2026年10月3日時点の公式ページでは、対話型生成AI講座が27,500円、営業のための生成AI講座が44,000円(いずれも税込)となっています。記事に書かれた講座名と、公式ページの講座名・価格が一致しないこともあるため、価格を写すときは公式ページで講座名と価格を突き合わせることが大切です。

研修会社講座名1人あたりの受講料形式・長さ
スキルアップAIビジネスパーソンのための対話型生成AI講座27,500円(税込)eラーニング。動画講義約1.7時間、標準学習時間約3時間
スキルアップAI営業のための生成AI講座44,000円(税込)eラーニング。動画講義約3時間、標準学習時間約5時間。前提知識は対話型生成AI講座の修了相当
AVILEN生成AIリテラシー研修22,000円(税込)eラーニング形式のオンライン学習(所要時間は公式で確認できず)
AVILENCopilot for Microsoft 365 活用研修11,000円(税込)eラーニング+ワーク形式のオンライン学習(所要時間は公式で確認できず)

※受講料は2026年10月3日時点で各社の公式ページに表示されている金額です。価格差は講座の対象・内容・長さの違いによるもので、会社の優劣を示すものではありません。

スキルアップAIの2講座は、汎用の入門講座と営業担当向けの講座で、営業向けの講座は入門講座の修了相当を前提知識にしています。動画講義の長さも約1.7時間と約3時間で違い、公式ページでの価格差は講座の位置づけの差と読むのが自然です。AVILENの2講座も、生成AI全般のリテラシーを学ぶ講座と、Microsoft 365のCopilotの使い方に絞った講座で、教える範囲が異なります。上位の記事には、22,000円を生成AIリテラシー研修という講座名つきで載せたものと、講座名なしで11,000円〜と載せたものがありました。

記事の比較表で安い会社を探すと、入門講座どうしではなく、入門講座と専門講座を比べてしまうことになりかねません。価格を比べるときは、目的が同じ講座どうし、同じ単位(1人あたり・税込)どうしで並べてみてください。価格で会社を選ぶ前に、比べている講座の対象と長さがそろっているかを確かめましょう。そろっていない価格の差は、会社の差ではなく講座の差にすぎません。

税込・税抜・会員価格をそろえる

公開価格の書き方は会社によって違い、税込の受講料もあれば、会員価格のように条件の付いた価格もあります。たとえばインソースの生成AI研修一覧では、価格カードには税の記載がない一方、同じページの日程表の見出しは会員価格(税込)となっています。価格カードと日程表で書き方が違う場合は、どちらの表示から写したかと、税込かどうかをあわせて控えておくのが安全になります。月額で示されるeラーニングの料金も、1人1回の受講料とは単位が違うため、年間の総額に直してから並べます。単位をそろえる手間を惜しむと、社内の稟議で数字の根拠を聞かれたときに説明できなくなってしまいます。

自社に合う研修会社を絞り込む5つの軸

候補を絞り込むときは、目的と対象者、受講形式と人数、自社業務への合わせ込み、価格の単位と助成金の対象、研修後のフォローと使い続ける環境、の5つの軸で比べます。どの軸も、おすすめ記事の比較表には載っていないことが多く、公式ページか問い合わせで確かめる項目です。5つすべてで満点の会社を探すより、自社にとって外せない軸を2つ決め、そこで合わない会社を外していく使い方が現実的でしょう。

軸1:目的・対象者・レベルが自社と合うか

最初に決めるのは、誰に、何が出来るようになってほしいかです。全社員に安全な使い方と基本操作を身につけてもらうのか、特定の部署の業務を変えるのか、社内でAI活用を進める担当者を育てるのかで、当たるべき講座はまったく違ってきます。レベルも同じで、まだ一度も生成AIを使ったことのない方が多い会社と、すでに日常的に使っている方が多い会社では、入門講座の価値が変わります。目的を1文で書けない場合は、研修会社に相談する前に、社内で一度言葉にしてみてください。

目的は、受講後に何が出来るようになっているかの形で書くと、研修会社にも伝わりやすくなります。

  • 全社員:入力してはいけない情報と、社内で認めたAIの使い方を、全員が同じ言葉で説明できる
  • 部署:営業部が提案書の構成案づくりにAIを使い、作成にかかる時間を減らす
  • 推進担当:社内からの相談に答え、使い方の手順を部署ごとにまとめられる
  • 管理職:部下がAIで作った資料の確かめ方と、任せてよい作業の線引きが分かる

業務に生かす、のようにぼんやりした目的のままだと、どの研修会社も当てはまって見え、比べる意味がなくなってしまいます。対象者とレベルまで書いた目的があれば、研修会社の提案も具体的になり、候補どうしの違いが見えやすくなるでしょう。

この軸で研修会社に聞いておきたい点を、次に挙げておきます。

  • 自社の目的と対象者に合う講座はどれか、なぜその講座なのか
  • 受講者のレベルの差が大きい場合に、講座を分けるか、同じ講座で進めるか
  • 受講の前にレベルを確かめる方法(事前のアンケートや確認テスト)があるか

軸2:受講形式(対面・オンライン・eラーニング)と人数が合うか

受講形式は、受講する人数と、同じ時間に集まれるかどうかで決めるのが分かりやすい方法です。主な形式は、ほかの会社の方と一緒に受ける公開講座、自社だけのために講師が来るかオンラインでつなぐ一社向けの研修、各自が好きな時間に動画で学ぶeラーニングの3つになります。このほかに、研修の後も一定の期間、業務への当てはめを手伝う伴走型の支援もあります。

形式向く人数向く目的気を付ける点
公開講座(対面・オンライン)数名担当者がまず基本や特定の使い方を学ぶ日程は研修会社が決める。題材は一般的な業務になる
一社向けの研修(講師派遣・オンライン)部署単位〜全社共通の言葉づくり、自社の業務を題材にした演習1回あたりの見積もりになることが多い。準備に時間がかかる
eラーニング数十名〜全社全員に基本を広く身につけてもらう受講したかの管理が要る。質問できる相手がいないことがある
伴走型の支援部署単位研修後に業務の手順そのものを変える期間と回数で費用が決まる。社内の担当者の時間も要る

形式による違いのうち見落としやすいのは、同じ時間に集まる必要があるかどうかです。公開講座の日程は研修会社が決めるため、受けたい日に開催があるかを先に確かめてみましょう。たとえばトレノケートの「ChatGPTで学ぶ生成AIビジネス活用」は、オンラインLiveと教室の両方の形式が案内されていますが、2026年10月3日時点で掲載されていた日程5件はすべてオンラインLiveでした。教室で受けたい場合は、教室での開催があるかを問い合わせる必要があります。

形式については、次の3点も確かめてみてください。

  • 希望する時期に、希望する形式(対面・オンライン・eラーニング)での開催があるか
  • 一社向けの研修の場合、1回あたりの人数の上限と、オンラインと対面を組み合わせられるか
  • eラーニングの場合、受講の進み具合を会社の担当者が確かめられるか

軸3:自社業務に合わせたカスタマイズが出来るか

研修の演習を自社の業務に合わせられるかどうかは、受講後に現場で使われるかを左右する軸になります。公開講座やeラーニングは内容が決まっている分、価格が公開されていて比べやすい一方、題材は一般的な業務になりがちです。一社向けの研修では、自社の書類や業務の流れに近い題材で演習を組める場合がありますが、その分の費用と準備の時間がかかります。どこまで合わせられるかは会社ごと・講座ごとに違うため、問い合わせ文で具体的に聞いてみてください。

合わせ込みを頼むときに研修会社から求められやすいのが、演習に使ってよい資料と、使ってはいけない情報の線引きです。社内の実際の書類を演習に使う場合、その書類をどのAIに入力してよいかを会社が決めていないと、演習の設計そのものが止まってしまいます。この線引きは研修会社ではなく会社の側が決める事柄で、後の節で扱う社内で先に決める3つのことにつながっています。

合わせ込みについて聞いておきたいのは、次の3点です。

  • 演習の題材を自社の業務に寄せる場合、どこまで変えられるか
  • 合わせ込みに必要な準備の期間と、こちらで用意する資料
  • 合わせ込みに追加の費用がかかるか

軸4:価格の単位と人材開発支援助成金の対象になるか

価格を比べるときは、講座名、1人あたりか総額か、税込か税抜か会員価格か、の3点をそろえてから並べます。1人あたりの受講料は人数を掛けると会社の出費に直せるため、10名なら27,500円の講座で275,000円、44,000円の講座で440,000円(いずれも税込)となります。一社向けの研修は人数ではなく1回あたりで見積もられることもあり、同じ人数で比べるには見積もりの条件をそろえる必要があります。

助成金を使う予定があるなら、その研修が助成の対象になりそうかも、価格と同じ重さで確かめておきたい項目になります。厚生労働省の人材開発支援助成金のうち、事業展開等リスキリング支援コースの経費助成は中小企業で実費相当額の75%(中小企業以外は60%)とされていますが、これは要件を満たした訓練に限った率です。令和8年8月3日からの変更点では、生成AIを利用するために汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ訓練は、特定の業務への具体的な当てはめを伴わない汎用的な内容として、助成の対象外と示されました。一方で、生成AIを活用して商品提案書の構成案づくりや文章の作成・修正の方法を学ぶ営業担当者向けの訓練は、対象となる例として挙げられています。

全社員向けの入門研修は、内容によっては助成金の対象外になる点に気を付けてください。実訓練時間が10時間以上であることや、計画届を出す時期など、ほかにも要件があるため、研修会社の説明をうのみにせず、厚生労働省の資料と照らし合わせることが大切です。助成率と要件の詳しい読み方、人数別の計算の例は、冒頭でご案内した生成AI研修の選び方の記事にまとめています。

価格と助成金については、次の3点を聞いておきましょう。

  • 見積もりの単位(1人あたり・1回あたり)と、税込・税抜の別
  • 見積もりに含まれるもの(教材費・交通費・事前の打ち合わせ)
  • 助成金を使う場合に、対象になる見込みのコースと、訓練時間の設計

軸5:研修後のフォロー・伴走支援と、使い続ける環境があるか

研修が終わったあとに何が残るかも、候補を比べる大事な軸になります。研修会社によっては、受講後の質問受付や、一定期間の伴走支援、振り返りの回を用意しているところがあります。フォローの期間と方法(チャットか、定例の打ち合わせか)や追加費用の有無は、記事の比較表には載らないことが多いため、問い合わせで確かめてみましょう。

もう一つ見落とされやすいのが、研修で習った使い方を、社員がどの環境で続けるかという点です。研修の演習で使ったAIと、受講後に会社で使えるAIが違うと、習った手順をそのまま試せず、使われないまま終わってしまいます。会社として使えるAIの環境がまだない場合は、研修と並べて環境の準備も進めることを考えてみてください。

フォローについて聞いておきたいのは、次の3点です。

  • 研修の後に質問できる期間と方法
  • 伴走や振り返りの回の有無と、追加の費用
  • 研修の演習で使うAIツールと、受講後に使うAIが違う場合の対応

状況別の判断表:人数×目的×予算×助成金で当たる先を決める

受講人数・目的・予算・助成金を使うかの4つが決まれば、最初に当たる研修の形式と研修会社の種類はおおよそ決まります。研修会社の種類は、公開講座と講師派遣を幅広く持つ総合研修会社、IT研修を専門とする会社、AIの教育を専門とする会社(eラーニングや資格対策を含む)、業務への当てはめまで伴走する支援会社の4つに分けて考えます。同じ会社が複数の種類にまたがることも多いため、表は会社名ではなく当たる先の目安として使ってみてください。

状況受講人数主な目的予算の見方助成金最初に当たる形式当たる研修会社の種類
担当者がまず試しに学ぶ数名基本操作と注意点を知る1人あたり使わない公開講座かeラーニングIT研修・AI教育専門
全社員に基本を広げる数十名〜全社安全な使い方と基本操作1人あたり×人数、または年間の総額使わないeラーニング+社内の短い説明会AI教育専門(eラーニングを持つ会社)
全社員に共通の言葉とルールをそろえる部署単位〜全社社内ルールと使い方の共有1回あたり使わない一社向けの研修(オンライン可)総合研修会社
特定の部署の業務を変える部署単位提案書・報告書など特定業務への当てはめ総額使う業務を題材にした一社向けの研修(訓練時間の要件を満たす設計)総合研修会社・AI教育専門(カスタマイズに対応する会社)
Microsoft 365などのツールを全社で使っている全社今使っているツールのAI機能の操作1人あたり×人数内容によるツール別の講座(eラーニング+ワークなど)ツール別の講座を持つ会社
社内の推進担当を育てる1〜数名社内の相談役と手順づくり1人あたり+期間内容による公開講座の組み合わせ+伴走AI教育専門・伴走支援
研修後に業務の手順まで変えたい部署単位業務の置き換え月額または期間の総額内容による伴走型の支援伴走支援会社
開発者がAIを組み込む数名開発・実装の知識1人あたり+期間内容による専門講座・資格対策AI教育専門・IT研修

※助成金の列は使うかどうかの方針です。対象になるかどうかは訓練の内容・時間・計画届の時期などで決まるため、個別に確認が必要です。

表の中で迷いやすいのは、全社員向けの研修で助成金を使いたい場合です。前の節のとおり、汎用的なプロンプトの作り方だけを学ぶ訓練は対象外とされているため、全社員向けでも、部署ごとの業務への当てはめを含む内容に組み直せるかを研修会社に相談することになります。組み直しが難しい場合は、全社員向けの入門は助成金を使わずにeラーニングで行い、助成金は部署向けの業務研修に回すという分け方も考えられます。

予算の考え方も形式によって変わってきます。公開講座とeラーニングは1人あたりの価格に人数を掛ければ総額が出ますが、一社向けの研修と伴走型は、回数や期間、準備の手間で見積もりが変わるため、同じ人数で複数社の見積もりを取って比べるのが基本です。eラーニングを月額で契約する場合は、ID数×月額×契約月数で年間の総額に直してから、受講料と並べてみましょう。表のどの行にも当てはまらないときは、受講人数と目的の2つだけで近い行を選び、残りは問い合わせの回答で詰めていけば十分になります。

社員が少ない会社での当てはめ方

社員が数十名までの会社では、全員を同じ日に研修へ出すと業務が止まってしまうため、少人数ずつ受けられる形を組み合わせるのが現実的です。たとえば、推進役の方が先に公開講座を受け、全社員にはeラーニングを割り当て、推進役が社内で短い説明会を開く組み合わせが考えられます。判断表の行を1つに決めきれないときは、このように2つの行を組み合わせてみてください。組み合わせる場合も、受講後に全員が同じAIを使えるようにしておくことが前提になります。

研修で覚えた使い方を、会社の環境でそのまま続ける

受講後に全員が同じAIを使えるよう、使う環境を会社で1つにまとめる方法があります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。

研修会社の4つの種類と、おすすめ記事での見え方

おすすめ記事に並ぶ会社は、同じ一覧に入っていても、得意な形式も費用の出し方も違う4つの種類に分かれます。種類が違う会社どうしを同じ表の同じ列で比べると、価格も期間もかみ合わず、判断がつかなくなってしまいます。記事を読みながら、それぞれの会社がどの種類に当たるかを書き込んでおけば、比べる相手を正しく選ぶことが出来ます。

総合研修会社

総合研修会社は、ビジネスマナーや管理職の研修などと並べて生成AIの研修を出している会社で、公開講座と講師派遣の両方を持っていることが多い種類です。公開講座の価格を一覧で公開している場合があり、半日や1日の短い講座から選べることがあります。一方で、AIの専門的な内容や、研修後の長い伴走までは扱っていないこともあるため、軸5のフォローは個別に確かめてみてください。

IT研修を専門とする会社

IT研修の会社は、システムやクラウドの研修と同じ流れで生成AIの講座を出しており、講義と演習を組み合わせた講座を持っていることがあります。日程表に沿って開催されるため、軸2の日程と形式(オンラインか教室か)を最初に確かめるのが近道です。技術寄りの講座も並んでいるため、受講者のレベルに合う講座を選べるかもあわせて見ておきましょう。

AIの教育を専門とする会社

AIの教育を専門とする会社は、eラーニングの講座や資格対策を中心に、入門から開発者向けまで段階を分けた講座を持っていることが多い種類になります。1人あたりの価格を公開している講座もあり、確認シートのように講座名の単位で比べやすいのが利点です。業務への合わせ込みは、一社向けのプランを別に持っているかどうかで変わるため、軸3で確かめてみてください。

伴走まで行う支援会社

伴走型の支援会社は、研修そのものより、研修の後に業務の手順が変わるところまでを支援の範囲にしている会社です。期間や回数で費用が決まるため、1人あたりの受講料と並べると高く見えやすく、比べるなら業務が変わったかどうかという成果の定義で比べることになります。社内の担当者が打ち合わせに出る時間も必要になるため、担当者の手が空く時期かどうかもあわせて考えておきましょう。

4つの種類に優劣はなく、どれが合うかは判断表の状況で決まります。1社がいくつもの種類にまたがっていることも珍しくないため、会社の単位ではなく、検討している講座やプランの単位で種類を書き込んでみてください。

公式で確認できた公開価格の確認シート

資料請求の前に、公式ページで公開されている価格を講座名の単位で書き出しておくと、問い合わせの回答と見比べやすくなります。下の表は、上位のおすすめ記事に繰り返し名前が出る研修会社のうち、公式ページで価格を確認できた講座と、確認できなかった会社を分けて書き出したものです。表の価格差は講座の内容と長さの違いによるもので、会社の優劣を示すものではありません。

公開価格を確認できた講座

研修会社講座名公開価格価格の単位・税形式・長さ確認日
スキルアップAIビジネスパーソンのための対話型生成AI講座27,500円1名あたり・税込eラーニング。動画講義約1.7時間、標準学習時間約3時間2026年10月3日
スキルアップAI営業のための生成AI講座44,000円1名あたり・税込eラーニング。動画講義約3時間、標準学習時間約5時間2026年10月3日
AVILEN生成AIリテラシー研修22,000円1人あたり・税込eラーニング形式のオンライン学習(所要時間は確認できず)2026年10月3日
AVILENCopilot for Microsoft 365 活用研修11,000円1人あたり・税込eラーニング+ワーク形式のオンライン学習(所要時間は確認できず)2026年10月3日
インソースChatGPTプロンプトエンジニアリング研修~使いこなすための応用手法を学ぶ45,800円会員価格(価格カードに税の記載なし)オンライン/東京(講座の更新日2026年8月14日)2026年10月3日
インソース(半日研修)Microsoft 365 Copilotの使い方研修~Excel・PowerPoint操作を効率化する36,600円会員価格(価格カードに税の記載なし)オンライン(講座の更新日2026年9月25日)2026年10月3日
トレノケートChatGPTで学ぶ生成AIビジネス活用 ~仕事の生産性を高めるAIチャット入門~33,000円受講料・税込1日(13:00〜17:30)、講義+ハンズオン。オンラインLiveまたは教室2026年10月3日
ユースフル(法人向け)eラーニング(27コース)月額350円/ID~1IDあたりの月額・税別。年間契約で、初期導入費用は別途eラーニング2026年10月3日

公式ページで価格を確認できなかった会社

研修会社公式ページでの価格の扱い確認日
キカガク for Business料金の公開なし(問い合わせの導線のみ)2026年10月3日
DMM 生成AI CAMP(法人向け)料金は問い合わせ2026年9月17日
富士通ラーニングメディア公式ページで価格を確認できず2026年9月17日

※価格は表の確認日に各社の公式ページで表示されていた金額です。インソースの価格は会員価格の表示で、一覧の価格カードには税の記載がなく、同じページの日程表の見出しは会員価格(税込)となっています。一般価格と会員の条件は確認できていません。同社の一覧には複数の講座を組み合わせた公開講座セットプランも掲載されていますが、講座単位で比べるため表からは外しています。同社の一覧には「2日間で29,800円(税込)」とする秋の生成AIキャンペーンの表示もありますが、期間と条件を確認できていないため表には入れていません。ユースフルの価格は「~」の付いた最低価格の表示で、公式ページには、料金はすべて税別であること、eラーニングは年間契約で初期導入費用が別途かかることが書かれています。講座の内容・価格は変わることがあるため、申し込みの前に各社の公式ページでご確認ください。

表の価格を会社の出費に直すと、候補を社内で説明しやすくなります。同じ人数で計算すると、次のような開きが出てきます。

  • 30名が1人27,500円(税込)の講座を受けると、825,000円(税込)
  • 30名が1人22,000円(税込)の講座を受けると、660,000円(税込)
  • 30名が1人11,000円(税込)の講座を受けると、330,000円(税込)
  • 30名分のIDを月額350円で12か月契約すると、126,000円(税別・最低価格から計算。初期導入費用は別途)
  • 10名が受講料33,000円(税込)の講座を受けると、330,000円(税込)
  • 10名が会員価格45,800円の講座を受けると、458,000円(会員価格。価格カードに税の記載なし)

同じ30名でも講座の選び方で総額は数倍変わりますが、これは教える範囲と時間が違うためで、安い講座が劣っているわけでも、高い講座が優れているわけでもありません。総額を比べるときは、表の列にある形式と長さも一緒に社内の資料へ載せておきましょう。助成金を使った場合の実質の負担は、時間の要件や上限によって変わるため、この節では受講料の総額までにとどめています。

価格を公開していない会社の見積もりの取り方

価格を公開していない会社は、問い合わせて見積もりを取るまで金額が分かりません。見積もりを頼むときは、公開価格のある会社と比べられるよう、人数・時間・回数・形式の条件を同じにして伝えるのが基本です。一社向けの研修や伴走型の支援は、条件によって金額の出し方そのものが変わるため、1人あたりに割り戻した額と総額の両方を確認シートに書いておきましょう。見積もりの有効期限も控えておくと、稟議に時間がかかったときに金額が変わっていないかを確かめられます。

自社用の確認シートに入れる列

候補の会社を書き出すときは、上の表に次の列を足した形で控えておくと、問い合わせの回答をそのまま書き込めます。表計算ソフトに写して、候補ごとに1行ずつ埋めてみてください。

  • 研修会社名と講座名(記事の表記ではなく、公式ページの講座名のとおりに書く)
  • 公開価格と単位(1人あたり・1回あたり・月額)、税込・税抜・会員価格の別
  • 形式(公開講座・一社向け・eラーニング・伴走)と、時間または標準学習時間
  • 修了の条件(テスト・課題・受講時間など)
  • 演習で使うAIツールと、業務への合わせ込みの可否
  • 研修後のフォローの期間と方法、追加費用の有無
  • 助成金の対象になる見込みと、申請書類の準備で研修会社が手伝う範囲
  • 確認した日と、確認したページのURL

確認した日とURLを必ず残しておくのは、価格や講座が変わったときに、いつの情報で判断したかを後から説明できるようにするためです。社内で稟議に回すときも、日付の入った確認シートがあれば、数字の出どころを聞かれてもすぐに答えることが出来ます。

問い合わせの前に社内で決めておく3つのこと

研修会社に問い合わせる前に、使うAIツールと入力のルール、受講者の選び方、成果の測り方の3つを社内で決めておくと、見積もりと提案の精度が上がります。この3つが決まっていないと、研修会社はどの会社にも当てはまる一般的な提案を返すしかなく、候補どうしの違いが見えにくくなってしまいます。

1. 研修で使うAIツールと、入力してよい情報

研修の演習で何を使うかは、受講後に社員が会社で使えるAIと同じにするのが基本です。個人情報保護委員会は「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」(令和5年6月2日)で、個人情報を含むプロンプトを入力する場合は、利用目的の達成に必要な範囲内かを十分に確認するよう求めています。あわせて、本人の同意なく個人データを入力し、それが応答以外の目的で扱われると法に違反する可能性があるとして、機械学習に利用しないこと等を十分に確認するよう示しました。演習で社内の書類を使う予定があるなら、どの情報をどのAIに入力してよいかを、研修の前に社内のルールとして決めておきましょう。ルールの作り方は生成AIの社内ガイドラインの作り方で扱っています。

2. 受講者の選び方と順番

受講者は、手が空いている方ではなく、研修の後に業務で使う予定がある方から選ぶのが筋になります。部署向けの研修であれば、その業務を実際に担当している方と、手順を決められる立場の方を一緒に受けさせると、受講後の当てはめが進みやすいでしょう。全社員向けの研修は、管理職や推進担当が先に受けてから広げる順番も一つの方法です。

3. 成果の測り方

研修の成果を何で測るかを先に決めておくと、研修会社の提案を同じ物差しで比べられます。受講率や満足度のアンケートだけでなく、対象業務の作業時間や、AIを使った件数など、研修の後に数えられるものを1つは入れてみてください。成果の指標が決まっていれば、研修会社に研修の完了をどう定義するかを聞いたときの答えも比べやすくなります。

予算は研修の費用だけで考えない

予算を決めるときは、研修会社に払う費用だけでなく、研修の前後にかかる費用と時間も含めて考えておきたいところです。研修の費用だけで稟議を通すと、受講後に使うAIの環境や、フォローの費用が別に必要になったときに、改めて予算を取り直すことになってしまいます。主な費目は次の4つになります。

  • 研修会社に払う費用(受講料、一社向けの研修の見積もり、教材費・交通費)
  • 受講者が研修に使う業務時間(10名が1日の研修を受ければ、10人日分の業務が止まる)
  • 受講後に社員が使うAIの環境の費用(会社で契約するAIサービスの料金)
  • 研修後のフォローや伴走、社内での振り返りにかかる費用と時間

受講者の業務時間は見落とされやすいものの、部署向けの研修では大きな負担になることもあります。研修の日程を繁忙期から外し、受講中は通常の業務を減らす段取りも、予算と一緒に決めておきましょう。

ここまでの準備のうち、研修会社に任せられないのが、1つ目に挙げたAIツールの用意です。研修でAIの使い方を覚えても、会社として使える環境がなければ、社員は個人のアカウントで続けるか、使うのをやめるかのどちらかを選ぶことになってしまいます。個人のアカウントでの利用は、学習に使われない設定や利用の記録を会社が確かめられず、シャドーAI(野良AI)の入り口にもなります。

研修会社へ送る問い合わせ文のひな形

候補を3社ほどに絞ったら、同じ文面の問い合わせを全社に送ると、回答を同じ物差しで比べられます。下のひな形は、5つの軸と社内で決めた3つのことを、研修会社が答えやすい質問の形にしたものです。【 】の中を自社の内容に書き換え、要らない項目は消してからお使いください。

件名:生成AI研修のご相談(【会社名】・受講予定【人数】名)

【研修会社名】ご担当者様

はじめてご連絡いたします。【会社名】【部署名】で社内研修を担当しております【氏名】と申します。
生成AIの社内研修を検討しており、貴社の研修について、以下の点を教えていただけますでしょうか。

■ こちらの状況
・社員数:【 】名/受講予定:【 】名(【全社員/部署名】)
・研修の目的:【例:営業部が提案書の構成案づくりに生成AIを使えるようになること】
・受講者のレベル:【例:業務で生成AIを使ったことがない方が約半数】
・社内で使う予定の生成AI:【サービス名/未定】
・演習で使ってよい情報:【例:公開済みの資料のみ。顧客名・個人情報は使わない】
・希望の時期:【 】年【 】月ごろ
・希望の形式:【来社/オンライン/eラーニング/未定】

■ お伺いしたいこと
1. 上記の目的に合う講座の名前と、形式(公開講座・一社向けの研修・eラーニングの別)を教えてください。
2. 費用は1人あたりですか、1回あたりですか。税込・税抜の別と、見積もりの前提(人数・時間・回数・教材費・交通費)を教えてください。
3. 演習の題材を、こちらの業務に合わせていただくことはできますか。合わせられる範囲と、追加の費用・準備の期間を教えてください。
4. 研修の演習で使うAIツールは何ですか。こちらで使う予定のAIに合わせていただくことはできますか。
5. 受講者が演習で入力する情報の扱い(研修用のアカウントの有無、入力内容が学習に使われない設定かどうか)を教えてください。
6. 研修後のフォロー(質問の受付・伴走・振り返り)の期間と方法、追加の費用の有無を教えてください。
7. 研修の完了をどのように定義していますか。修了の条件と、受講後の効果の測り方を教えてください。
8. 人材開発支援助成金を使う場合、どのコースの対象になる見込みですか。訓練時間、計画届の時期、申請書類の準備で貴社に手伝っていただける範囲を教えてください。
9. 担当される講師の方の実務経験と、こちらと近い規模・業種での実施例があれば教えてください。

お忙しいところ恐れ入りますが、【 】月【 】日ごろまでにご回答いただけますと幸いです。
資料やお見積もりはメールでお送りいただければ、社内で比較したうえで、改めてご連絡いたします。

【会社名】【部署名】【氏名】
【電話番号】【メールアドレス】

質問の8つ目にある助成金の確認は、回答の時期によって使えるかどうかが決まることがあるため、早めに送ってみましょう。事業展開等リスキリング支援コースの計画届は、訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に出すことになっています。研修会社が申請書類の準備をどこまで手伝うかも会社ごとに違い、回答を読み比べる際の大事な項目になります。

送るときに気を付けたいこと

同じ文面を同じ日に送り、回答の期限をそろえると、返事の早さや丁寧さも比べる材料にすることが出来ます。電話やオンラインでの説明を求められた場合も、回答は文面で残してもらうようお願いしてみてください。口頭の説明だけでは、あとで社内に説明するときに根拠を示せず、候補どうしを公平に比べられなくなってしまいます。質問の数が多いと感じたら、自社にとって外せない軸に関わる質問を残し、ほかは後から聞く形にしても問題ありません。

回答が届いたら見る点(見積もり・助成金・実績)

回答が届いたら、価格の安さより先に、質問への答え方が具体的かどうかを見比べてみてください。自社の目的や業務に触れずに講座の一覧だけを返してくる回答と、目的に合う講座を1つか2つに絞り、理由まで書いてくる回答では、研修の後の手厚さにも差が出やすいものです。回答の中で特に確かめたいのは、見積もりの前提、助成金の扱い、実績の示し方の3つになります。

見積もりの前提をそろえる

見積書は、人数・時間・回数・講師の人数・教材費・交通費が含まれているかで、同じ金額でも中身が変わってきます。一社向けの研修で、ある会社は2回分の金額、別の会社は1回分の金額を出していることもあるため、前提をそろえてから比べるのが基本です。前提が書かれていない見積もりは、条件を書き足してもらうようお願いしてみましょう。

助成金の扱いを確かめる

助成金については、研修会社の説明と、厚生労働省の資料に書かれた要件が一致しているかを確かめます。事業展開等リスキリング支援コースの令和8年8月3日版の資料では、外部講師の謝金は実訓練時間1時間あたり3万円(税込)が上限とされ、賃金助成は所定労働時間内に受けた分だけが対象とされています。eラーニング・通信制の訓練は経費助成のみで、経費助成の額には上限が定められているため(詳しくは最新の支給要領で確認が必要)、受講料に助成率を掛けた額がそのまま出るとは限りません。さらに、eラーニングの訓練は同じ労働者につき1年度1回までとされ、同じ社員に複数のeラーニング講座を受けさせる計画は組み方に注意が必要です。支給申請は訓練が終わった翌日から2か月以内で、この助成金自体が令和8年度末までの時限措置とされている点も、研修の時期を決める材料になります。

定額制の訓練(いわゆる学び放題型のeラーニング)では、人への投資促進コースの対象になる場合があります。令和8年8月3日版の資料では、定額制訓練の経費助成の率は60%(中小企業以外は45%)で、賃金要件などを満たすと15%が加算され、限度は1人1か月2万円とされています。計画届は契約期間の初日の1か月前までで、事業展開等リスキリング支援コースとは提出の時期が違うことにも気を付けましょう。

助成率や上限は改定されることがあるため、申請の前には最新の支給要領を確認し、判断に迷う点は労働局に相談してみてください。研修会社のページや記事にある最大75%という表現は、中小企業が要件を満たした訓練で経費助成を受ける場合の率で、すべての研修に当てはまるわけではありません。助成金ありきで研修を選ぶと、対象外だったときに予算が足りなくなってしまいます。助成金が出なかった場合でも予算に収まるかを、あわせて確かめておくのが安全です。

講師と教材を確かめる

講師の実務経験は、研修の分かりやすさだけでなく、受講者の質問にどこまで具体的に答えられるかに関わります。回答に講師の経歴が書かれていない場合は、担当する講師が決まっているか、自社の業種に近い経験があるかを聞いてみましょう。生成AIの画面や機能は変わることが多いため、教材がいつ作られ、どのくらいの頻度で見直されているかも確かめたい点です。研修で使う教材を受講後も社内で使えるか、社内で配ってよいかといった扱いも、契約の前に確かめておくと安心でしょう。

実績・導入事例は、規模・業種・成果の出どころを見る

導入事例は、自社と規模や業種が近いか、研修の後に何が変わったか、その数字を誰が出したか、の3点で読むと参考になります。研修会社のページにある事例の多くは、研修会社か導入企業が公表したもので、第三者が効果を検証した結果ではありません。成果の数字が書かれている場合は、何を、いつ、どう測ったかが書かれているかも見てみましょう。受講者数や導入社数のような実績は会社の規模を知る手がかりですが、自社の目的に合うかどうかとは別の話です。

回答と事例を見比べたら、確認シートに書き込み、5つの軸ごとに丸と三角を付けていくと判断が楽になります。社内で稟議に回す比較表の形は、冒頭でご案内した生成AI研修の選び方の記事に、7つの確認項目とあわせて載せています。

助成金を使うなら、研修の開始日から逆算して動く

助成金を使う研修は、研修の開始日から逆算して、計画届を出せる期間のうちに研修会社を決めておく必要があります。事業展開等リスキリング支援コースの計画届は、訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に出すことになっており、研修会社が決まらないと計画届に書く内容も固まりません。研修会社の選定に時間をかけすぎると、希望の開始日に間に合わなくなるおそれがあるため、選ぶ順番と時期を先に決めておきましょう。

開始日を2027年1月15日にする場合の例

  • 計画届を出せる期間:2026年7月15日〜2026年12月15日(訓練開始日の6か月前から1か月前まで)
  • 研修会社の決定:計画届の作成に必要な訓練の内容・時間・費用がそろうよう、提出期限から余裕を持って決める
  • 計画届の提出:研修会社から受け取った訓練の内容・時間・費用をもとに作成する
  • 訓練の実施:2027年1月15日から(実訓練時間10時間以上)
  • 支給申請:訓練が終わった日の翌日から2か月以内

研修を1月15日に始める場合、計画届は前の年の7月15日から12月15日までの間に出すことになり、12月15日を過ぎると、その開始日では計画届が間に合いません。訓練が3月31日に終わる場合、支給申請は翌日から2か月以内のため、5月末までが期限の目安になります。このコースは令和4年度から8年度までの期間限定の助成金として作られ、令和8年度末までの時限措置とされています。令和9年度以降に始まる研修の扱いは、資料の公表を待って確かめる必要があります。時限措置の終わりが近い時期に研修を組む場合は、研修会社にもこの点を伝え、開始日の候補を早めに出してもらうよう頼んでみてください。

定額制のeラーニングを使う場合

学び放題型のeラーニングを人への投資促進コースの定額制訓練で使う場合は、計画届の期限が契約期間の初日の1か月前までになります。契約の開始日を決めてから逆算する点は同じですが、期限の数え方が事業展開等リスキリング支援コースとは違うため、混同しないよう気を付けましょう。どちらのコースが合うかは、研修の内容と契約の形で変わるため、研修会社の説明を聞いたうえで労働局に確かめるのが確実です。

研修会社の中には、申請書類の準備を手伝うと案内しているところもありますが、手伝いの範囲は会社によって違います。どこまで手伝ってもらえるかを確かめ、社内で誰が期限を管理するかを決めておくと安心でしょう。

例:社員60名の会社が研修先を絞り込むまで

ここでは、社員60名の会社で総務の担当者が研修先を探す場面を例に、手順を通して当てはめてみます。会社と状況は説明のための架空のもので、金額は前の節の確認シートにある公開価格を使っています。営業部10名は提案書づくりにAIを使えるようにしたいと考えており、残りの社員には安全な使い方を広く知ってほしい、という状況です。

手順1:判断表に当てはめる

この会社の目的は2つに分かれるため、判断表でも2つの行に当てはめます。全社員60名は全社員に基本を広げる行に当たり、eラーニングと社内の短い説明会から当たるのが目安になります。営業部10名は特定の部署の業務を変える行に当たり、業務を題材にした一社向けの研修で、助成金を使う方向で検討します。

手順2と3:記事を読み、5つの軸で絞る

おすすめ記事を3本読み、運営元・掲載基準・更新日・価格の単位を控えながら、名前が出た会社を候補として書き出します。全社員向けは、eラーニングを持ち、価格が公開されている会社を中心に3社を残しました。営業部向けは、軸3の業務への合わせ込みと、軸4の助成金の対象を外せない軸として、一社向けの研修に対応する会社を3社残しています。

手順4:公開価格を会社の出費に直す

全社員60名がeラーニングを受ける場合、1人22,000円(税込)の講座なら1,320,000円、1人11,000円(税込)の講座なら660,000円(いずれも税込)となります。月額350円/IDのeラーニングを60ID・12か月契約する場合は252,000円(税別・最低価格から計算。初期導入費用は別途)です。公開価格のある講座の参考としては、1人44,000円(税込)の営業向けeラーニングを10名が受けると440,000円(税込)になりますが、一社向けの研修は見積もりを取るまで金額が分かりません。この講座は標準学習時間約5時間のeラーニングのため、助成金の時間要件(10時間以上)を満たす訓練とは別の扱いになる点にも気を付けましょう。

全社員向けの3つの金額は大きく違って見えますが、教える範囲と長さ、契約の形がそれぞれ違います。全員に何を身につけてもらうかという目的に照らして、どの講座が合うかを先に決め、その講座の中で金額を比べるのが順番です。1つの講座で全社員の目的を満たせない場合は、組み合わせを検討してみましょう。

手順5:同じ問い合わせ文を送り、回答を比べる

営業部向けの候補3社には、ひな形の問い合わせ文を同じ日に送り、2週間後を回答の期限にしました。回答を確認シートに書き込むと、助成金の対象になる見込みと、訓練時間の設計、計画届の時期への言及に差が出たとします。この例では、提案書の構成案づくりを演習の題材にでき、訓練時間と計画届の時期まで具体的に書いてきた会社を第一候補にする判断になるでしょう。

第一候補が決まったら、確認シートと各社の回答を添えて、稟議のひな形に書き写します。営業部向けは助成金を使う予定のため、計画届の期限と、助成金が出なかった場合の負担もあわせて書いておくことにしました。決め手の欄には、価格ではなく、演習の題材を提案書づくりに寄せられることと、訓練時間の設計まで示されていたことを挙げています。

全社員向けは、研修の前に、受講後に全員が使える会社のAI環境と入力のルールを用意することにしました。研修で覚えた使い方を試せる場所がないと、受講した60名のうち多くの方が使わないまま終わってしまうおそれがあるためです。研修会社を比べるのと同じ時期に、社内の環境の準備も並べて進めてみてください。

最後の2社で迷ったときの決め方

候補が2社まで絞れて決め手がないときは、価格をもう一度比べるより、研修の中身を事前に見せてもらうほうが判断の材料が増えます。おすすめ記事や資料の段階では見えなかった違いが、講師と話したり、演習の題材を見たりすると、はっきりすることがあります。次のような頼み方を、迷っている2社に同じように試してみてください。

  • 演習で使う題材やワークシートのサンプルを見せてもらい、自社の業務に近いかを確かめる
  • 担当する講師と短い打ち合わせの時間をもらい、自社の目的をどう受け止めたかを聞く
  • 研修後のフォローで、実際にどんな質問にどう答えているかの例を聞く
  • 少人数で公開講座やeラーニングの一部を先に受け、教え方と教材の分かりやすさを確かめる
  • 研修の後の効果をどう測るか、測った結果をどう報告してもらえるかを聞く

サンプルや打ち合わせを頼んだときの対応も、研修が始まってからの対応を占う材料になります。自社の目的に合わせて資料を用意してくれる会社と、一般的な資料だけを送ってくる会社では、研修の中身の合わせ込みにも差が出やすいでしょう。それでも決めきれない場合は、研修後のフォローの期間が長いほう、または演習の題材を自社の業務に寄せられるほうを選ぶと、受講後に使われる見込みを高めることが出来ます。

選ばなかった会社への連絡

選ばなかった会社にも、検討の結果を短く伝えておくのが礼儀です。見積もりや提案に時間を割いてもらったお礼と、今回は見送ること、また機会があれば相談したいことを伝えれば十分でしょう。次の年度に別の部署で研修を組むときにも、同じ会社へ改めて相談しやすくなります。

社内の稟議に回すときの書き方(ひな形)

研修会社が決まったら、社内の稟議には、選んだ理由と費用の全体、研修後の環境までを1枚にまとめて回すと、決裁する方が判断しやすくなります。研修の費用だけを書いた稟議は、なぜその会社なのか、研修の後に何が変わるのかを聞き返されやすく、差し戻しの原因になってしまいます。下のひな形は、ここまでの手順で集めた確認シートと回答を、そのまま書き写せる形にしたものです。

件名:生成AI研修の実施について(伺い)

1. 目的
 【例:営業部が提案書の構成案づくりに生成AIを使えるようにし、提案書の作成時間を減らす】

2. 対象者と人数
 【部署名】【 】名(選んだ理由:【研修の後に業務で使う予定がある担当者】)

3. 研修会社と講座
 【研修会社名】【講座名】(形式:【一社向け/公開講座/eラーニング】、時間:【 】時間)

4. 費用
 受講料:【 】円(【税込/税抜】、【1人あたり/1回あたり】×【 】)
 その他:教材費【 】円、交通費【 】円
 受講者の業務時間:【 】名×【 】時間

5. 比べた候補と選んだ理由
 【候補の会社名】を同じ問い合わせ文で比較。決め手:【5つの軸のうち決め手になった点】

6. 助成金
 【使う/使わない】。使う場合のコース:【 】(助成の可否は要件と手続きで決まるため、確定ではない)
 計画届の提出期限:【 】年【 】月【 】日
 助成金が出なかった場合の負担:【 】円

7. 研修後の環境
 受講後に使うAI:【会社で契約しているサービス名】
 入力してよい情報のルール:【社内ルールの名称】

8. 成果の測り方
 【例:研修の前後で、提案書1件あたりの作成時間を比べる】(測る時期:研修後【 】か月)

9. 日程
 研修会社の決定:【 】/計画届:【 】/研修:【 】/振り返り:【 】

添付:確認シート、各社の回答、見積書

助成金の欄には、使う予定があっても確定ではないことを書き添えておきましょう。助成金が出なかった場合でも予算に収まるかを示しておけば、決裁する方も安心して判断できます。比べた候補と選んだ理由の欄には、価格ではなく、5つの軸のうちどれが決め手になったかを書くと、選んだ経緯を後から見ても分かる記録になるでしょう。

AIエージェント研修が混ざった記事の読み分け方

2026年のおすすめ記事には、生成AIの使い方を学ぶ研修と、AIエージェントを作る・社内に広げる研修が、同じ一覧に並んでいることがあります。AIエージェントは、指示を受けて複数の作業を自動で進めるAIの仕組みを指し、使う側の研修と作る側の研修では、対象者も期間も違ってきます。上位の記事の中には、研修を使う・作る・展開するの3つのタイプに分けて説明しているものもあり、この分け方は一覧を読むときの物差しとして便利です。

  • 使う:生成AIやAIエージェントを業務で使う方向け。全社員・部署向けの研修が中心
  • 作る:ノーコードなどで業務用のAIエージェントや社内向けの仕組みを作る方向け。推進担当や一部の担当者向け
  • 展開する:作った仕組みを社内に広げ、運用のルールを整える方向け。推進担当や管理職向け
タイプ主な受講者比べるときに見る点研修会社に聞くこと
使う全社員・部署業務の題材で演習できるか。受講後に使う環境と同じAIで学べるか演習で使うAIツールと題材
作る推進担当・一部の担当者作った仕組みを社内で動かせるか。使うツールが自社の環境と合うか作る演習で使うツールと、社内で運用する前提
展開する推進担当・管理職社内のルールや運用の決め方まで扱うか運用の手順やルールづくりの支援の有無

全社員向けの研修を探しているのに、作る研修の価格や期間を比べてしまうと、候補が必要以上に高く見えたり、物足りなく見えたりします。一覧のそれぞれの講座が3つのうちどれに当たるかを書き込んでから比べると、混ざった記事でも読み分けられます。まずは使う研修で土台をつくり、作る研修は社内で使い方が定着してから検討する順番が、無理のない進め方でしょう。

作る研修を検討する場合は、作った仕組みをどのAIの上で動かすかも、研修の前に決めておきたい点になります。研修で使ったツールと会社で契約しているツールが違うと、研修で作ったものを社内に持ち帰っても動かせないことがあります。研修会社に問い合わせるときは、作る演習で使うツールの名前と、会社のツールに合わせられるかを聞いてみてください。

研修のあとに会社で安全に使い続けるには

研修の効果を残すには、受講した社員全員が、学習に使われない設定とログの管理が効いた同じ環境でAIを使い続けられる状態を作ることが大切です。総務省と経済産業省の「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」(令和8年3月31日)は、共通の指針の一つに教育・リテラシーを挙げ、AIに関わる者が十分なレベルのAIリテラシーを確保するために必要な措置を講じることを求めています。研修はこの措置の一つですが、習ったことを毎日の業務で使える環境がなければ、身につけたリテラシーは保たれにくくなります。

会社で使う環境で確かめたい4つの点

  • 入力した内容がAIの学習に使われない設定を、会社が全員に一律で適用できるか社員ごとの設定に任せると、設定の漏れが起きやすくなります。
  • 誰がいつどのAIを使ったかの記録(ログ)を、会社側で確かめられるか研修で教えたルールが守られているかを、後から確かめる手段になります。
  • 研修を受けた社員全員に配れる料金の形か一部の社員にしか配れないと、配られなかった方が個人のアカウントで使い始めることがあります。
  • 用途に合わせて複数のAIを使い分けられるか調べもの・長い文書の読み込み・文章づくりなど、研修で扱った用途ごとに向くAIが違うことがあります。

4つのうち、研修と特に関係が深いのは3つ目の配り方です。研修で全員に同じ使い方を教えても、会社の環境を使えるのが一部の社員だけであれば、残りの方は習った手順を試す場所がなくなってしまいます。研修の受講者と、会社のAIを使える社員の範囲は、そろえて計画しましょう。複数のAIの使い分けは主要4AIの違いと使い分け、点検の項目は生成AIのセキュリティ対策チェックリストで詳しく扱っています。

研修とあわせて決めておく入力のルール

研修で使い方を教えるのと同じ時期に、何をAIに入力してよいかのルールも社員に示しておけば、研修の内容と社内のルールが食い違うことを防げます。ルールは細かく作り込むより、情報の種類で分けて、入力してよいかどうかを示す形が伝わりやすいでしょう。分け方の一つの例を挙げます。

  • 公開済みの情報(会社のWebサイトや公開資料)は、入力してよい
  • 社内向けの一般的な情報(議事録の下書きや社内向けの文書)は、会社で契約した環境でのみ入力してよい
  • 顧客から預かった情報や個人情報は、利用目的の範囲内かを確かめ、入力してよいかを部署の責任者が判断する
  • 契約で外に出さないと決めている情報は、入力しない

分け方は会社によって変わるため、上の例を自社の情報の扱いに合わせて書き換えてみてください。研修の演習でも同じ分け方を使ってもらえば、受講者は研修の場で、ルールに沿った使い方をそのまま練習できます。

研修で教えた使い方を社内で共有する

研修で作ったプロンプト(AIへの指示文)や手順は、受講者の手元に残すだけでなく、会社の環境で共有できる形にしておくと、受講していない方にも広がります。よく使う指示を部署ごとにまとめ、誰でも同じ手順で使えるようにすることは、研修の内容を業務の型として残す方法の一つです。共有する指示文に顧客名や個人情報が入っていないかは、公開の前に担当者が確かめるようにしてみてください。複数のAIを1つの環境でまとめて使う形については、マルチAIの解説も参考になります。

研修で教えた使い方を、全社員が同じ環境で続けられるように

UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約・1つの画面で使える法人向けサービスです。管理者ダッシュボードで利用ログ・権限・モデルのON/OFFを管理でき、よく使う指示と手順をBOTにして社内限定で共有するカスタムプラスで、研修で作った手順を業務の型として残せます。基盤はAWSの日本リージョンで稼働し、データの保管とログ管理は国内で行います。料金は月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。

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よくある質問

AI研修のおすすめ記事は、どれを信じればよいですか?
どれか1本を信じるより、運営元・掲載基準・更新日・価格がどの講座のものか、の4点を確かめて読むのがおすすめです。掲載されている研修会社自身が運営する記事もあり、その場合は自社の研修が上位に置かれていても不自然ではありません。記事は候補を集めるために使い、比較は公式ページと問い合わせの回答で行うと、判断がぶれにくくなります。
同じ研修会社なのに、記事によって価格が違うのはなぜですか?
記事ごとに取り上げている講座や、記事を書いた時点が違うことが主な理由として考えられます。記事に書かれた講座名と、公式ページの講座名・価格が一致しないこともあります。たとえばスキルアップAIの公式ページ(2026年10月3日時点)では、ビジネスパーソンのための対話型生成AI講座が1名27,500円(税込)、営業のための生成AI講座が1名44,000円(税込)と、講座によって価格が異なります。価格を写すときは公式ページで講座名と価格を突き合わせ、1人あたりかどうか、税込か会員価格か、をそろえて比べてください。公式ページでの価格差は講座の違いによるもので、会社の優劣ではありません。
AI研修の費用は1人あたりどのくらいですか?
確認シートに載せた講座の受講料では、1人11,000円(税込)から45,800円(会員価格)までありました(2026年10月3日時点の公式ページ)。ほかに複数の講座を組み合わせたセットプランや月額制のeラーニングもあり、内容と長さで価格は大きく変わります。目的が同じ講座どうしで比べるのが基本です。一社向けの研修や伴走型の支援は見積もりになることが多く、人数・時間・回数で金額が変わります。
人材開発支援助成金は、AI研修なら必ず使えますか?
必ず使えるわけではありません。事業展開等リスキリング支援コースでは、令和8年8月3日からの変更点で、生成AIを利用するために汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ訓練は対象外と示されています。実訓練時間10時間以上や、訓練開始日の6か月前から1か月前までの計画届の提出など、ほかの要件もあります。申請の前に最新の支給要領を確認し、迷う点は労働局に相談してください。
eラーニングと集合研修(対面・オンライン)はどちらがよいですか?
目的と人数で決まります。全社員に基本を広く身につけてもらうならeラーニングが向き、部署の業務を題材に演習するなら講師がいる研修が向いています。助成金を使う場合、eラーニングは経費助成のみで、同じ労働者につき1年度1回までとされている点にも注意が必要です。
研修会社に問い合わせるとき、何を伝えればよいですか?
受講人数、研修の目的、受講者のレベル、社内で使う予定のAI、演習で使ってよい情報、希望の時期と形式を伝えると、具体的な提案が返ってきやすくなります。そのうえで、講座名と費用、業務への合わせ込み、研修後のフォロー、助成金の扱いを、同じ質問で候補の全社に聞くと比べやすくなります。
AI研修は全社員に一度に受けさせるべきですか?
一度に受けさせる必要はありません。まずは研修の後に業務で使う予定がある方や、推進担当・管理職から受けてもらい、社内で使う環境とルールを整えてから広げる順番も考えられます。全社員に基本を広げる場合は、eラーニングと社内の短い説明会の組み合わせから検討すると、費用と時間を抑えやすくなります。
研修の効果はどうやって測ればよいですか?
受講率や満足度のアンケートに加えて、対象業務の作業時間やAIを使った件数など、研修の後に数えられる指標を1つは決めておくのがおすすめです。指標を先に決めておくと、研修会社の提案や研修の完了の定義も、同じ物差しで比べられます。
助成金を使う場合、研修会社はいつまでに決めればよいですか?
事業展開等リスキリング支援コースでは、計画届を訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に出す必要があるため、計画届に書く訓練の内容・時間・費用がそろうよう、その期限より前に研修会社を決めておく必要があります。たとえば2027年1月15日に始める研修なら、計画届の期限は2026年12月15日です。定額制のeラーニングで人への投資促進コースを使う場合は、契約期間の初日の1か月前までが期限になります。
おすすめ記事に載っていない研修会社は、候補にしないほうがよいですか?
載っていないことだけを理由に外す必要はありません。おすすめ記事の掲載社は、記事の運営元や掲載基準によって決まるため、自社の目的に合う会社が載っていないこともあります。取引のある研修会社や、地域で研修を行っている会社も含めて、同じ5つの軸で比べてみてください。
研修会社と、社内で使うAIサービスはどちらを先に決めるべきですか?
社内で使うAIサービスを先に決めるか、少なくとも同じ時期に決めることをおすすめします。研修の演習で使うAIと、受講後に会社で使えるAIが同じであれば、習った手順をそのまま業務で試せます。研修会社には、こちらで使う予定のAIに演習を合わせられるかを問い合わせの段階で聞いておくと、候補を比べやすくなります。
研修を受けたあと、社員はどのAIを使えばよいですか?
会社として契約し、入力内容が学習に使われない設定と利用ログの管理ができる環境を使うのが基本です。研修の演習で使ったAIと同じものを受講後も使えるようにすると、習った手順をそのまま業務で試せます。社員が個人のアカウントで使い続ける形は、会社から利用の状況が見えなくなるため、避けることをおすすめします。

まとめ

AI研修のおすすめ記事から1社に絞るには、記事の順位や金額をそのまま比べるのではなく、自社の条件を決めてから5つの軸で候補を減らす順番が向いています。5つの軸は、目的・対象者・レベル、受講形式と人数、自社業務への合わせ込み、価格の単位と助成金の対象、研修後のフォローと使い続ける環境です。記事を読むときは、運営元・掲載基準・更新日・価格がどの講座のものか、の4点を確かめてみてください。

候補が3社ほどに絞れたら、公式ページで公開価格を講座名の単位で写し、同じ問い合わせ文を送って回答を比べましょう。助成金は令和8年8月3日から要件が見直されており、汎用的なプロンプトの作り方だけを学ぶ訓練は対象外とされています。研修の後に社員が同じ環境で使い続けられるかどうかも、研修会社選びと並べて決めておきたい点になります。

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