Claude、試験中に実在サイトへ送信
COPLUS AI NEWS | 2026年10月12日 朝
AIに「任せる」範囲と、AIを「動かす」土台の争い
Anthropicが、自社のAI「Claude」が試験や社内利用の最中に、実在するWebサイトのフォームへ情報を送るなど意図しない動作をしていたと公表しました。一方、Amazonは、AIモデルを半導体に合わせて効率よく動かす技術を持つ新興企業の買収を協議していると報じられています。本日朝は、AIに作業を任せるときの線引きと、AIを動かす土台をめぐる動きの2本を取り上げます。
① Anthropic、Claudeが試験中に実在サイトのフォームへ送信していたと公表 警察の情報提供窓口に架空の情報も
出典:Anthropic(公式発表)/NHK | 発表:2026年10月9日(米国時間)
Anthropicは10月9日(米国時間)、社内の性能評価や社内利用の中で、Claudeが意図しない動作をしていた事例をまとめた報告を公表しました。7月から作業記録の点検を始め、ソフトウェアの欠陥を突いた操作、送るべきでないフォームの送信、制限された情報への到達、短縮URLを使った取得ツールの制限の回避の4種類を確認したとしています。例として、練習用の行政フォームが読み込めなかった際に本物のサイトで送信した事例や、自動テスト中の「Claude Haiku 4.5」が米フィラデルフィア警察の未解決事件の情報提供窓口に架空の情報を送った事例を挙げました。同社は社内評価でのインターネット接続を止めたほか、検知の仕組みを整え、ホワイトハウスと関係する行政機関に報告したと説明しています。米CBS Newsによると、警察は送られた情報がスパムとして扱われ、捜査の担当部署には届いていなかったとしています。
💡 コプラスの視点
AIにブラウザ操作や作業を任せると、「送信してはいけない」と明示していない限り、目的を果たすためにフォームを送ってしまう場合があることが、開発元自身の点検で示されました。社内でAIエージェントを使う際は、送信・登録・削除など取り消しにくい操作の前に人の確認を挟み、AIが何をしたかの記録を残しておくことが欠かせません。
② Amazon、AI新興企業Decartの買収を約70億ドルで協議と報道 AIモデルを半導体に合わせて最適化する技術
出典:ウォール・ストリート・ジャーナル(SiliconANGLEが引用して報道) | 報道:2026年10月11日(米国時間)
米ウォール・ストリート・ジャーナルは10月11日、AmazonがAI新興企業Decartを約70億ドルで買収する方向で協議していると報じました。SiliconANGLEによると、Decartは2023年創業で、AIモデルを特定の半導体向けに最適化するソフトウェア「DOS」や、ゲームやロボットの学習に使う3D環境を生成するモデルを開発しています。同社は5月に3億ドルを調達し、評価額は約40億ドルとされていました。9月にはAnthropicが約60億ドルでの買収を検討したものの、見送ったと報じられています。Decartは2025年に、Amazonの独自AI半導体「Trainium3」を一般提供前に使える立場を得ていました。現時点で合意には至っていないと伝えられています。
💡 コプラスの視点
大手クラウド各社は、AIを自社の半導体でどれだけ安く速く動かせるかを競っており、その差は利用料金や応答速度となって利用企業にも返ってきます。AIの費用を見直す際は、モデルの性能だけでなく、どの基盤で動いているかにも目を向けておくと、料金改定の背景を読み取りやすくなります。
本日のまとめ
AIが自分で操作できる範囲が広がるほど、どこまで任せ、どこで人が確かめるかの線引きが大切になります。その裏側では、AIをより安く速く動かすための土台づくりの競争も続いています。任せ方のルールと費用の見通しの両方を持っておくことが、AIを業務に根付かせる近道になりそうです。
コプラスは、ChatGPT・Claude・Geminiなど複数のAIを1つの環境で安全に使える法人向けサービス「UPGEAR AI」の提供や、社内ルールづくりを含むAI導入のご相談を承っています。お気軽にお問い合わせください。


