ChatGPTプロンプト集。会社で配れる業務別の実物と、誰が使っても同じ前提で動かす共有の固め方

ChatGPTのプロンプト集とは、ChatGPTへの指示文を業務ごとにまとめ、誰でもコピーして使えるようにしたものです。会社で配るなら、指示文そのものに加えて、誰が使っても同じ前提で動く置き場所まで決めて、はじめて効き目が出てきます。総務・経理・営業・人事・情シスでそのまま配れる実物は、下の目次から業務を選んでコピーして使えます。配っても人によって答えがばらつく場合は、指示文より先に、使う人ごとの設定の違いを疑ってみてください。

配る前に決める3つの約束

プロンプト集を配る前に、差し込み欄の書き方、入れてよい情報の線引き、出力を確認する人の3つを決めておきましょう。ここがそろっていないと、同じ指示文でも部署ごとに使い方が変わってしまいます。

このページのプロンプトは、会社名や日付、金額など人によって変わる部分を〔 〕の差し込み欄にしてあります。〔 〕の中だけを書き換え、それ以外の文は変えずに使う、という約束を最初に伝えておけば、後から直す場所が1か所に絞れます。各プロンプトの下には、入れてよい情報と入れてはいけない情報を1行で添えました。

  • 差し込み欄は〔 〕だけを書き換え、条件の行は消さない
  • 氏名・住所・電話番号・メールアドレス・契約金額・パスワードは入れない(仮の名前や記号に置き換える)
  • 社外に出す文章や数字の入った文書は、使う前に担当者以外の1人が読む

3つ目の約束は、手間に見えても外さないでください。プロンプトが整っていても、ChatGPTの出力には誤りが混ざることがあります。確認する人を決めておくと、配った後に「誰の責任で出した文章か」で揉めることがなくなります。入れてはいけない情報の区分や、台帳での管理の仕方は、ChatGPTプロンプトの書き方と社内共有のルールで詳しくまとめています。

業務シーン別のコピペ用プロンプト例(文書・メール・お客様対応)

ここからのプロンプトは、そのままコピーしてChatGPTに貼り、〔 〕を埋めるだけで使える形になっています。社外とのやり取りが多い営業・総務・お客様窓口で、最初に配りやすいものを並べました。

ビジネスメール(依頼・お礼・お詫び・催促・日程調整)を1本で書き分ける

メールの種類ごとに別のプロンプトを配ると、どれを使えばよいか迷う方が出てきます。種類を1行で選ぶ形にすれば、1本で5種類を書き分けることが出来ます。

あなたは〔会社名〕の〔部署名〕で働く、社外とのやり取りに慣れた担当者です。
次の条件で、取引先へのメールを書いてください。

【メールの種類】依頼/お礼/お詫び/催促/日程調整 のうち〔1つ選ぶ〕
【相手】〔会社名・部署名〕のご担当者様(個人名は入れない)
【伝えたいこと】〔箇条書きで2〜4点〕
【期限・候補日】〔あれば記入〕
【これまでの経緯】〔1〜2行〕

条件:
・1行目に件名を付ける
・本文は〔400〕字以内とし、結論を最初の3行に書く
・催促の場合は、相手を責める言い方をしない
・お詫びの場合は、原因を断定せず、分かっている事実と今後の対応だけを書く
・日程調整の場合は、候補日を箇条書きにする
・分からない情報は推測で埋めず、〔要確認〕と書く

【入れてよい情報】用件・期限・社名や部署名 / 【入れてはいけない情報】相手の氏名・メールアドレス・電話番号・契約金額

長い文書を要約する(読み手を先に決める)

文章の要約は、誰に読ませるかを先に決めるだけで、出力の長さと言葉選びが大きく変わります。社長向けと現場向けで、同じ文書から別の要約を作ることも出来ます。

次の文書を、〔読み手:社長/現場の社員/取引先〕向けに要約してください。

条件:
・最初に結論を〔1〕文で書く
・次に要点を〔3〕つ、箇条書きで書く
・読み手が取るべき行動があれば、最後に1行で書く
・文書にない情報は付け足さない
・数字・日付・固有名詞は原文のまま残し、言い換えない

文書:
〔ここに貼り付け〕

【入れてよい情報】公開済みの資料・社内向けの一般的な文書 / 【入れてはいけない情報】未公表の決算数値・契約書の本文・個人名の入った人事資料

文章を校正・リライトし、文体をそろえる

校正を頼むときは、直した理由を表で出させると、確認する人が一目で判断できるようになります。社内の表記ルールを差し込み欄に入れておけば、部署ごとの書き方の揺れもそろえられます。

あなたは社内報の編集担当です。次の文章を校正してください。

手順:
1. 誤字脱字、表記の揺れ、主語と述語のねじれを直す
2. 文体を〔です・ます調〕にそろえる
3. 意味が変わる直しはしない
4. 直した箇所を、元の文・直した文・理由の3列の表で示す
5. 最後に、直した後の全文を示す

表記のルール:〔例:数字は半角、会社名は正式名称で書く〕

文章:
〔ここに貼り付け〕

【入れてよい情報】社内報・案内文・公開前の説明文 / 【入れてはいけない情報】お客様や社員の個人名が入った文章(仮名に置き換えてから貼る)

英文メールを翻訳・チェックする

翻訳では、英文だけを受け取ると中身が合っているかを確かめられません。英文の下に日本語へ訳し戻した文を付けさせれば、英語が得意でない方でも確認がしやすくなります。

次の日本語を、取引先に送る英文メールにしてください。
英文を自分で書いた場合は、下の原文の代わりに英文を貼るので、誤りと不自然な表現を表で指摘してください。

条件:
・丁寧さは〔初めての相手/何度かやり取りした相手〕に合わせる
・英文の下に、英文を日本語に訳し戻した文を付ける
・日本語の原文にない約束や条件を加えない
・日付と金額の書き方は〔相手の国の書き方〕にそろえる

原文:
〔ここに貼り付け〕

【入れてよい情報】用件・納期の目安・製品の一般的な説明 / 【入れてはいけない情報】見積金額・契約条件・相手の氏名や連絡先

クレームへの返信文を下書きする

お客様対応の返信は、分かっていることと確認中のことを混ぜると、後で約束を守れなくなる恐れがあります。プロンプトの中で2つを分けて書かせるのが、効き目の大きい工夫になります。

あなたは〔業種〕の会社で、お客様対応を担当しています。
次のお問い合わせに対する返信の下書きを作ってください。

条件:
・最初に、ご不便をおかけしたことへのお詫びを1文で書く
・事実として確認できていることと、確認中のことを分けて書く
・原因や補償について、〔確認済みの内容〕以外は約束しない
・次に何をするか、いつまでに連絡するかを書く(期限は〔 〕)
・全体で〔300〕字以内

お問い合わせの内容(お名前・連絡先・注文番号は消してから貼る):
〔ここに貼り付け〕

【入れてよい情報】お問い合わせの要旨・社内で確認済みの事実 / 【入れてはいけない情報】お客様の氏名・住所・電話番号・注文番号・支払い情報

問い合わせへの一次回答案とFAQを作る

一次回答で困るのは、ChatGPTが資料にないことまで答えてしまう場面です。回答の根拠を資料から引用させ、書かれていないことは担当部署へ回すよう指示しておきましょう。

あなたは〔製品・サービス名〕の問い合わせ窓口の担当者です。
下の社内資料だけを根拠に、お問い合わせへの一次回答案を作ってください。

条件:
・資料に書かれていないことは答えず、〔担当部署〕に確認して折り返すと書く
・回答の根拠にした資料の箇所を、回答の下に引用する
・専門用語は、お客様が分かる言葉に言い換える
・最後に、同じ質問が来たときのためのFAQを、質問と回答の1組で書く

社内資料:
〔ここに貼り付け〕

お問い合わせ:
〔ここに貼り付け〕

【入れてよい情報】公開している製品説明・料金表・利用案内 / 【入れてはいけない情報】非公開の社内マニュアル・お客様の契約内容や個人情報

管理部門の定型文を作るプロンプト(情シス・総務・経理・人事)

管理部門の定型文は、年に数回しか書かないのに急ぎで求められることが多く、プロンプト集にしておく効果が大きい分野になります。どれもダミーの情報で下書きを作り、最後に人が実名や日付を差し込む形で使えます。

情シス:不審メールへの注意喚起文

不審メールが社内に届いたときは、早く出すことと、開いてしまった人が隠さずに連絡できる書き方の両方が求められます。責める言い方を禁じる1行を入れておくのが、このプロンプトの要になります。

あなたは社内の情報システム担当です。
社員向けに、不審なメールへの注意喚起文を書いてください。

届いているメールの特徴:〔件名の傾向・送信元の見せかけ・添付やリンクの有無〕

条件:
・最初の2行で、何をしてはいけないかを書く(リンクや添付を開かない、など)
・見分け方を〔3〕つ、箇条書きで書く
・開いてしまった場合に最初にすることと、連絡先〔内線番号・窓口名〕を書く
・怖がらせる言い方や、開いた人を責める言い方はしない
・社内チャットに貼れるよう、〔400〕字以内

【入れてよい情報】件名の傾向・手口の特徴 / 【入れてはいけない情報】届いたメールの丸ごとの貼り付け(社員のアドレスや署名が含まれるため)

情シス:退職者のアカウント停止を各部署へ依頼する連絡文

退職者のアカウント停止は、止める対象が部署ごとに散らばっているため、依頼文の抜け漏れがそのまま停止漏れにつながってしまいます。止める対象を一覧にさせ、引き継ぎの確認まで同じ文に入れておくと安心です。

あなたは社内の情報システム担当です。
〔月〕末で退職する社員について、各部署の担当者にアカウント停止の準備をお願いする連絡文を書いてください。

条件:
・対象者は〔Aさん〕のような仮の呼び名で書く(実名は送る前に人が差し込む)
・止める対象を箇条書きにする:〔業務システム名・共有フォルダ・外部サービス名〕
・各部署に確かめてほしいこと(引き継ぐデータ、共有ファイルの持ち主の変更)を書く
・返信の期限は〔日付〕
・PC入れ替えの案内を兼ねる場合は、回収日〔 〕と返却物〔 〕も書く
・丁寧だが短く、〔300〕字以内

【入れてよい情報】停止する仕組みの種類・期限 / 【入れてはいけない情報】退職者の実名・社員番号・退職理由

総務:災害時の安否確認メッセージと防災訓練の案内

安否確認のひな形は、災害が起きてから作ろうとしても間に合いません。平時に作って配り、防災訓練の案内も同じプロンプトで作っておけば、訓練のたびに文面を見直す機会にもなります。

あなたは総務担当です。
地震や大雨などの災害が起きたときに、社員へ一斉に送る安否確認メッセージのひな形を作ってください。

条件:
・スマートフォンで読む前提で、〔200〕字以内
・返信してほしい項目を番号付きで短く並べる(本人の状態、出社できるか、など)
・家族の状況などの答えにくい項目は任意と書く
・返信の方法は〔社内チャット/安否確認システム〕とする
・不安をあおる言い方をしない
・同じ書き方で、防災訓練の案内文(日時〔 〕・集合場所〔 〕・持ち物〔 〕)も作る

【入れてよい情報】返信の方法・集合場所の名称・訓練の日時 / 【入れてはいけない情報】社員の住所・家族構成・持病などの健康情報

経理:取引先への適格請求書の登録番号の確認依頼

取引先に登録番号を確かめるお願いは、相手に手間をかけるぶん、目的と答えてほしいことを短く示すのが礼儀でしょう。制度の説明をChatGPTに書き足させると誤りが混ざりやすいため、説明を足さない1行を入れておきましょう。依頼の前に、国税庁の公表サイトで番号を確かめられる取引先もあります。

あなたは経理担当です。
取引先に、適格請求書発行事業者の登録番号を確かめさせていただくお願いのメールを書いてください。

条件:
・最初に目的(請求書の処理のため、登録番号を確かめていること)を書く
・答えていただきたいこと:登録番号、登録している名称〔 〕
・答えていただく方法と期限:〔このメールへの返信で/日付〕
・請求書にすでに番号が書かれている取引先向けに、確認のみで返信は不要と書き分けた版も作る
・制度の説明や、法令の条文を書き足さない

【入れてよい情報】取引先の業種・依頼の期限 / 【入れてはいけない情報】取引金額・口座番号・相手担当者の氏名

総務・人事:社内規程の改定案内

規程の改定案内は、条文の変更点をそのまま並べても、社員には自分の何が変わるのかが伝わりません。働き方で何が変わるかを先に書かせ、規程にない解釈を足させないことが大切です。

あなたは総務担当です。社内規程の改定を社員に知らせる案内文を書いてください。

改定する規程:〔規程名〕
改定の要点(旧→新):〔箇条書き〕
施行日:〔日付〕

条件:
・最初に、社員の働き方で何が変わるかを〔2〕行で書く
・旧と新を表で並べる
・規程本文の置き場所〔社内ポータルの場所〕と、問い合わせ先〔窓口名〕を書く
・規程に書かれていない解釈や例外を書き足さない

【入れてよい情報】改定の要点・施行日・規程名 / 【入れてはいけない情報】改定のきっかけになった個別の事案や社員名

採用・人事:求人票の下書きと面接質問を作る

求人票は、仕事の中身が伝わらないと応募が集まりにくくなります。入社後の1日の流れを書かせ、面接で聞く質問まで同じプロンプトで出すと、採用担当の方の手間がまとめて減らせます。

あなたは〔業種〕の会社の採用担当です。次の内容で求人票の下書きを作ってください。

職種:〔 〕
主な仕事:〔箇条書き〕
必須の経験・資格:〔 〕
働き方:〔勤務地・勤務時間・在宅勤務の有無〕
給与・待遇:〔確定した内容だけを記入〕

条件:
・仕事内容は、入社後の1日の流れが分かるように書く
・性別や年齢で応募者を限る書き方をしない
・記入のない項目は作らず、〔要記入〕と残す
・最後に、この求人に合う面接の質問を〔5〕つ、見るポイントを添えて出す

【入れてよい情報】確定した募集条件・仕事内容 / 【入れてはいけない情報】応募者の履歴書・面接の記録・現職社員の給与

総務:来客・会議室の案内文

来客への道順の案内は、書いた情報以外をChatGPTが補ってしまうと、駅からの所要時間などが実際と違ってしまうことがあります。推測で足さないという条件を必ず入れてください。

次の情報から、来客向けの道順と受付の案内文を作ってください。

・最寄り駅と出口:〔 〕
・建物名と階:〔 〕
・受付の方法:〔内線で呼び出す/受付の端末で登録する〕
・会議室名:〔 〕

条件:
・メールに貼れる形で〔200〕字以内
・所要時間や目印は、ここに書いた情報以外を推測で足さない

【入れてよい情報】公開している所在地・会議室名 / 【入れてはいけない情報】入館用の暗証番号・来客の氏名

企画・分析・Excelで使うプロンプト

企画や分析のプロンプトは、渡した情報と推測を分けて書かせることが、使える答えを得る近道になります。数字や根拠がない表現が紛れ込みやすい分野なので、条件の行でそれを止めておきます。

販促案・キャッチコピーのアイデアを出す

アイデア出しは数を出させてから選ぶ使い方が向いています。根拠を確かめられない言い回しを禁じる1行を入れておけば、そのまま広告に使って困る表現を減らせます。

あなたは〔業種〕の販促担当です。
〔商品・サービス名〕の販促案を、次の条件で出してください。

売りたい相手:〔 〕
伝えたい強み:〔確かめた事実だけを書く〕
使える予算と期間:〔 〕

条件:
・販促案を〔5〕つ、かかる手間の大小を添えて出す
・それぞれにキャッチコピーを〔2〕案ずつ付ける
・No.1や業界初など、根拠が確かめられない言い回しは使わない
・最後に、いちばん試しやすい案を1つ選び、理由を書く

【入れてよい情報】商品の公開情報・確かめた強み / 【入れてはいけない情報】未発表の新商品の詳細・取引先名・原価

SWOT分析で論点を整理する

SWOT分析のような枠組みは、ChatGPTが一般論で枠を埋めてしまいやすい使い方です。渡した情報から言えることと推測を分けさせると、会議で使える材料になります。

次の情報をもとに、〔事業・商品名〕のSWOT分析をしてください。

・強み・弱み(社内の事実):〔箇条書き〕
・市場や競合について分かっていること:〔箇条書き〕

条件:
・4つの枠ごとに〔3〕点まで
・私が渡した情報から言えることと、あなたの推測を分けて書き、推測には〔推測〕と付ける
・最後に、強みを機会に当てる打ち手を〔2〕つ出す

【入れてよい情報】公開情報・社内で共有済みの事実 / 【入れてはいけない情報】未公表の売上や利益の数字・取引先ごとの条件

提案書・プレゼンの骨子を組む

提案書は、いきなり本文を書かせるより、1枚ごとの見出しと言いたいことを並べた骨子から作るほうが、後で直しやすいでしょう。

〔相手先の業種〕向けの提案書の骨子を作ってください。

提案の目的:〔 〕
相手の困りごと(聞き取れた範囲):〔 〕
提案する内容:〔 〕

条件:
・スライド〔10〕枚以内の構成案にする
・1枚ごとに、見出しと、そのスライドで言いたいことを1文で書く
・相手が決めるのに必要な情報(費用・期間・体制)をどのスライドに置くかを示す
・数字は私が渡したものだけを使う

【入れてよい情報】提案の目的・一般的な課題 / 【入れてはいけない情報】相手先の社名と担当者名・見積金額(骨子の段階では仮の記号にする)

SNS投稿文とプレスリリースの下書きを作る

同じお知らせから、SNSの投稿文とプレスリリースを一度に作らせると、言っている事実が食い違わずに済むという良さがあります。最上級の言い回しを足させない条件は、どちらにも効いてきます。

次のお知らせをもとに、2種類の文章を作ってください。

お知らせの内容:〔新商品・イベント・受賞など〕
確かめた事実:〔日付・場所・価格など〕

1. 会社の公式SNSに載せる投稿文を〔3〕案(各〔140〕字以内)
2. プレスリリースの下書き(見出し、リード文、本文、問い合わせ先の順)

条件:
・事実にないことや、最高・唯一などの最上級の言い回しを足さない
・プレスリリースは、誰が・いつ・何を・なぜを最初の段落に入れる

【入れてよい情報】公表日が決まった情報・確かめた事実 / 【入れてはいけない情報】公表前の数字・社外秘の取引先名

ペルソナを作り、アンケート結果を分析する

アンケートの分析は、個人が分からない形に集計してから貼るのが前提になります。集計表から言えないことを分けて書かせれば、足りない調査も同時に見えてきます。

次のアンケート結果(個人が分からない形に集計したもの)を分析してください。

〔集計表を貼り付け〕

手順:
1. 回答の傾向を〔3〕つにまとめる
2. 自由記述を、似た内容ごとに分けて件数を数える
3. 結果から、主なお客様像(ペルソナ)を〔2〕人分、年代・困りごと・選ぶ理由で書く
4. 集計表から言えないことは、〔要追加調査〕として分けて書く

【入れてよい情報】集計済みの数字・個人が分からない自由記述 / 【入れてはいけない情報】回答者の氏名・メールアドレス・回答ごとの生データ

Excel関数・VBAを書かせ、中身を説明させる

Excelの式は、動いても中身が分からないままだと、表の形が変わったときに誰も直せなくなってしまいます。式の各部分を説明させ、VBAは関数で無理なときだけに絞るのが、社内で長く使うための工夫です。

Excelで次の作業をしたいです。

・表の場所:〔シート名、A列〜F列、2行目から〕
・やりたいこと:〔例:取引先ごとに今月の請求額を合計する〕
・使っているExcel:〔Microsoft 365/買い切り版など〕

条件:
・まず関数だけでできる方法を示し、無理な場合だけVBAを出す
・式の各部分が何をしているかを、1行ずつ説明する
・VBAを出す場合は、実行前に元のファイルを複製するよう一言添える

(SQLやほかのコードを確かめてほしいとき)
処理の目的:〔 〕
コード:〔ここに貼り付け〕
誤りと直し方を、行番号・問題・直し方の表で返してください。

【入れてよい情報】列の名前・表の形・ダミーの数値 / 【入れてはいけない情報】実際の顧客名や金額が入った表・社内システムの接続情報やパスワード

商談・面接のロールプレイ相手をさせる

ロールプレイは、ChatGPTに簡単に納得しない相手役を演じさせると練習になります。終わりの合図と振り返りの形を決めておくと、1回ごとに直す点が残ります。

あなたは〔業種〕の会社の〔役職〕で、〔商品・サービス〕の導入を迷っている立場です。
私は営業担当として提案します。ロールプレイの相手をしてください。

条件:
・あなたの懸念は〔費用/手間/社内の反対〕とし、簡単には納得しない
・1回の発言は〔3〕文以内
・私が〔終了〕と書いたら、良かった点と直す点を〔3〕つずつ挙げる

(面接の練習に使うときは、あなたの立場を〔面接官〕に置き換える)

【入れてよい情報】商品の公開情報・よくある懸念 / 【入れてはいけない情報】実在の商談相手の社名・担当者名・提示した金額

1本ずつではなく、業務の流れで続けて使う3本組

プロンプトは単発で配るより、業務の順番どおりに3本をつなげて配ると、前の出力をそのまま次に渡せるぶん手戻りが減ります。ここでは会議の後の作業を例に、1本目で整理し、2本目で議事録にし、3本目で参加者へのメールにする流れを示します。

会議メモから決定事項・ToDo・担当・期限を抜き出す(1本目)

【1本目:会議メモの整理】
次の会議メモを整理してください。

・決定事項、ToDo、持ち越しの論点の3つに分ける
・ToDoは担当・期限の列を持つ表にし、メモに担当や期限がない行は〔未定〕と書く
・メモにない決定を足さない

会議メモ:
〔ここに貼り付け〕

整理した内容を議事録の形に整える(2本目)

【2本目:議事録にする】
1本目で整理した内容を、社内向けの議事録にしてください。

・先頭に、会議名〔 〕、日時〔 〕、出席者〔役職だけ〕を置く
・決定事項は番号付きで書き、ToDoは1本目の表をそのまま使う
・持ち越しの論点は、次回までに誰が何を調べるかの形にする

参加者へのフォローメールにする(3本目)

【3本目:フォローメール】
2本目の議事録をもとに、参加者へ送るフォローメールを書いてください。

・ToDoのうち、〔相手先〕が担当するものだけを抜き出してお願いする
・期限の近い順に並べる
・本文は〔200〕字以内とし、議事録を添付する旨を書く

【入れてよい情報】役職・議題・決まったこと / 【入れてはいけない情報】出席者の実名(役職で書き、送る前に人が差し込む)・未公表の数字

3本は、後で説明する共有プロジェクトの中に、同じ順番で置いておくのがおすすめです。同じチャットの中で続けて使えば、2本目と3本目は前の出力を貼り直さずに動かせます。ファイル名の先頭に1・2・3と番号を付けておくと、初めて使う方も順番を迷いません。

書き方の基本は短く押さえ、詳しくは別記事へ

自分でプロンプトを書き足すときの基本は、役割・目的・背景・制約・出力形式の5つを渡すことに尽きます。書き方の型や例文の直し方は、ChatGPTプロンプトの書き方で詳しくまとめていますので、ここでは配るプロンプトを直すときに必要なところだけを押さえておきます。

書き方のコツ(役割・目的・背景・制約・出力形式を渡す)

このページのプロンプトは、すべて同じ順番で組んであります。最初の1行で役割(あなたは〜の担当です)を渡し、次に目的と背景、最後に条件の行で制約と出力形式を指定しています。新しいプロンプトを足すときも、この順番をそろえておくと、読む人がどこを直せばよいかすぐに分かります。

プロンプトの型(深津式・ゴールシーク)は入口として使う

深津式は、命令・制約条件・入力・出力を見出しで区切って書く型として知られています。ゴールシークは、最終的に欲しいものだけを伝え、足りない情報をAIに質問させながら進める型として紹介されることが多いでしょう。どちらも書き始めの手がかりには向いていますが、会社で配るときは型の名前より、差し込み欄と入れてはいけない情報がそろっているかを優先して見てください。

悪い例と良い例を並べると違いが分かります

同じ依頼でも、渡す情報の量で答えの使いやすさは大きく変わります。

悪い例良い例何が変わるか
取引先に催促のメールを書いてあなたは経理担当です。〔会社名〕のご担当者様へ、〔書類名〕の提出が〔日付〕の期限を過ぎていることを伝え、〔新しい期限〕までのご提出をお願いするメールを〔300〕字以内で。責める言い方はしない用件・期限・長さ・口調が決まり、直す回数が減る
この資料を要約して〔社長〕向けに、結論1文と要点3つで要約して。資料にない情報は足さない読み手と形がそろい、誰が使っても同じ形で出てくる

Few-shot(手本を見せる)で形式をそろえる

Few-shot(フューショット)とは、出してほしい形の手本を1〜2個、プロンプトの中で見せる書き方のことです。社内で使っている案内文の過去の良い例を、個人名を消したうえで手本として貼ると、書式や言い回しがそろいやすくなります。手本は多すぎると、内容までそれに引きずられることがあるので、形をそろえたい部分だけを見せるのがよいでしょう。

プロンプト自体をAIに作らせる・直させる

新しいプロンプトを一から書くのが難しいときは、ChatGPTにプロンプトの下書きを作らせる方法もあります。

社内で配るプロンプトを作りたいので、手伝ってください。

やりたい業務:〔例:取引先への見積書送付の案内メールを作る〕
使う人:〔部署名・ChatGPTに慣れていない人も含む〕

条件:
・まず、プロンプトを作るのに足りない情報を、私に〔3〕つまで質問する
・完成したプロンプトでは、人によって変わる部分を〔 〕の差し込み欄にする
・入れてはいけない情報を、プロンプトの下に1行で書く

作ったプロンプトは、そのまま配らずに、次の節から説明する手順で試してから配ってください。

配っても人によって答えがばらつく原因

同じプロンプトを配っても答えがばらつくとき、原因は指示文そのものより、使う人ごとの設定や置き場所の違いにあることもあります。ChatGPTには、使う人の好みや過去のやり取りを答えに反映させる仕組みがあるためです。

1つ目に挙がるのは、個人のカスタム指示になります。カスタム指示とは、毎回の会話の前提として自分で登録しておく指示のことで、敬語の度合いや答えの長さを決めている方もいます。2つ目はメモリで、過去の会話から覚えた内容が答えに使われます。同じプロンプトでも、Aさんのアカウントでは箇条書きで短く、Bさんのアカウントでは長い文章で返ってくる、ということが起こりえます。

3つ目は、プロジェクトのメモリの範囲になります。OpenAIのヘルプでは、Enterprise・Edu以外のプラン(Businessを含む)で既定のメモリ設定のプロジェクトは、プロジェクトの外の会話も参照しうると説明されています。個人のアカウントで思い思いに使っている限り、配ったプロンプトの答えはそろいにくくなってしまいます。4つ目として、差し込み欄の埋め方の違いもありますが、これは3つの約束で防げる部分です。なお、同じ人が同じ設定で使っても言い回しは毎回少しずつ変わるため、見本と比べるときは、出力の形と条件の守られ方を見てください。

前提をそろえるには、個人の設定が入り込まない場所でプロンプトを使ってもらう必要があります。ChatGPTの中では、次に説明する共有プロジェクトがその役割を果たします。会社として使う環境を1つに決めてしまえば、誰がどのアカウントで使ったのかという心配もまとめて減らせます。

配ったプロンプトを、会社の同じ環境で使う

個人の設定に左右されない場所で配るなら、使う環境を会社で1つにそろえる方法もあります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。

配ったプロンプトを共有プロジェクトで固める手順

ChatGPTの中で配ったプロンプトの前提をそろえるなら、共有プロジェクトに置くのが公式の機能に沿ったやり方です。プロジェクトとは、関連するチャット・ファイル・指示を1つにまとめる機能のことで、サイドバーの「New project」から作れます。

共有プロジェクトでは、個人のメモリとカスタム指示が使われません

OpenAIのヘルプには、共有したプロジェクトは自動的にプロジェクト専用のメモリになり、メンバー個人のメモリやプロジェクトの外の文脈にはアクセスしないと書かれています。メンバー個人のカスタム指示も、共有プロジェクトからは参照されません。Businessの場合は、共有した時点で、それまでのメモリ設定にかかわらずプロジェクト専用のメモリに切り替わるとされています。

さらに、プロジェクトの指示は、そのプロジェクトの中だけで効き、個人のカスタム指示より優先されます。共通の前提はプロジェクトの指示に書き、個々のプロンプトはその中で使ってもらうのが基本の形です。たとえば、プロジェクトの指示に「です・ます調で書く」「分からないことは〔要確認〕と書く」「社名や個人名は出力に含めない」といった全プロンプト共通の約束を書いておけば、各プロンプトの条件の行を短くできます。プロジェクトの指示は、「•••」から「Project settings」を開いて追加してください。

chat権限とedit権限で、正本を直せる人を絞る

共有プロジェクトに招待するときの権限は、chat権限とedit権限の2種類に分かれています。edit権限を持つメンバーは、指示の変更、ファイルの追加や削除、ほかの人の招待が出来ます(今いるメンバーを外すことは出来ません)。chat権限のメンバーは、プロジェクトのチャット・ファイル・指示を見て使えますが、ほかの人を招待することは出来ない仕組みです。メンバーの削除や権限の変更、プロジェクトの名前の変更と削除は、オーナーが行います。

配るプロンプトの正本を守るなら、edit権限はプロンプトを管理する1〜2名だけに付け、ほかの社員はchat権限で招待してみてください。そうすれば、誰かが指示を書き換えて版が分かれる、という事故を仕組みで防げます。Business・Enterprise・Eduでは、個人のほかワークスペースのグループ単位でも招待でき、ワークスペースのリンクで全員を招待した場合は既定でchat権限になるため、この形を作りやすいでしょう。

  1. 管理担当者がプロジェクトを作り、名前に業務名と用途を入れる(例:総務の定型文)
  2. プロジェクトの指示に、全プロンプト共通の約束を書く
  3. プロンプト本文と、入れてよい情報・入れてはいけない情報をまとめたファイルを追加する
  4. 管理担当者だけをedit権限、ほかのメンバーはchat権限で招待する
  5. 後の節「配る前に一時チャットで試す」の試運転に合格したものだけを、プロジェクトに追加する

Businessなら、プロジェクトを作れる人も決められます

Business・Enterprise・Eduでは、ワークスペースのオーナーが「Workspace settings」の「Permissions & roles」でプロジェクトへのアクセスを管理できると、OpenAIのヘルプに書かれています。Projectsの項目で、役割ごとの権限により、誰がプロジェクトを作成・共有できるかを決められる仕組みです。似たプロンプト集が部署ごとに乱立するのを防ぎたいときは、作成と共有を管理部門に限る設定も検討してみましょう。

共有プロジェクトで気をつけたいこと

共有プロジェクトに追加したファイルは、メンバー全員が見られ、ダウンロードも出来ます。メンバーが追加したファイルの内容が、ほかのメンバーに見える回答に含まれることもあるので、置いてよいのはメンバー全員に見せてよい資料だけになります。共有プロジェクトのチャットは同時に書き込む形ではなく、分岐(branch)していく形だと説明されています。共有プロジェクトの回答には、同じプロジェクト内のほかのメンバーのチャットも参照されることがあります。試しの会話や不要になったチャットは、作った本人が削除しておくと前提がぶれにくくなります。

アカウントの種類ファイルの上限一緒に使える人数の上限
Business・Enterprise・Edu(ワークスペース)40件100人
個人のPro40件100人
個人のPlus・Go25件10人
Free5件5人

社員が数十名いる会社で、個人のPlusで作った共有プロジェクトを使おうとすると、人数の上限にすぐ届いてしまいます。個人のアカウントの共有プロジェクトは、オーナーと、内容を追加した全員が「Improve the model for everyone」(全員のためにモデルを改善する)をオンにしている場合だけ、モデルの改善に使われうるとも書かれています。一方、Business・Enterprise・Eduのワークスペースの内容は、既定ではモデルの学習に使われません。プロジェクト自体は、対象のプランに追加料金なしで含まれています。

※共有プロジェクト・共有リンク・一時チャットの内容と上限は、2026年9月26日時点のOpenAIヘルプ(英語版)の記載に基づきます。画面の表記と上限は変わることがあるため、使う前にヘルプの最新の記載をご確認ください。同時にアップロードできるファイルは10件までとされています。画面の名称は英語表示の場合の表記で、日本語表示では訳語が異なることがあります。

共有リンクは、うまく動いた会話を見せるには便利ですが、プロンプト集の正本として配る置き場所には向いていません。届く範囲を細かく絞れず、期限も設けられず、内容が作った時点のまま止まってしまうためです。

確かめる点個人のアカウントで作ったリンクBusiness・Enterprise・Eduで作ったリンク
開ける人リンクを持っている人なら誰でも見られる同じワークスペースの対象メンバーだけ
中身の更新作成・更新した時点の内容。その後のやり取りは自動では入らない後から追加したメッセージも含まれうる
相手ごとの制限・有効期限どちらもないどちらもない
転送リンクを開ける人は転送も出来る転送できても、開けるのはワークスペースのメンバーだけ
共有リンクを全体で止める設定なしEnterprise・Eduは管理者が止める設定がある(提供されている場合)。Businessにはワークスペース全体で止める設定がない

受け取った人がリンク先で会話を続けると、その人のアカウントに別の非公開の会話ができます。リンクを消しても、相手が保存したコピーは消えないと説明されています。個人のアカウントで作った共有リンクで、社内のプロンプト集を配るのはやめましょう。リンクは検索エンジンに載せる前提のページではないものの、それで非公開になるわけではない、とOpenAIのヘルプ自身が注意しているためです。

共有リンクを使うなら、手本として見せる会話だけに限り、正本は共有プロジェクトに置く、と社内のルールに書いておくと迷いません。作ったリンクは、設定のデータコントロールにある共有リンクの管理画面から、一覧で確かめて削除することが出来ます。共有する内容に、健康情報、金融の情報、パスワード、口座番号などの機微な情報を含めないよう、ヘルプでも注意が書かれています。

配る前に一時チャットで試す

配る前のプロンプトは、一時チャットの「Unpersonalized」(パーソナライズなし)で試すと、個人の設定に左右されない素の答えを確かめられます。Unpersonalizedでは、メモリ・カスタム指示・プラグインが使われないと説明されているためです。

  1. 新しいチャットで「Temporary」(一時チャット)を選ぶ
  2. 最初のメッセージを送る前に「Unpersonalized」を選ぶ(会話を始めた後は切り替えられない)
  3. 配る予定のプロンプトに、ダミーの情報を差し込んで送る
  4. 条件の行がすべて守られているか、推測で足された情報がないかを確かめる
  5. 合格した出力をコピーし、見本のファイルとして共有プロジェクトに追加する(一時チャットそのものはプロジェクトに移せません)

作った人のアカウントで普段どおりに試すと、その人のカスタム指示やメモリに助けられて、うまく動いているように見えることがあります。素の状態で合格したプロンプトであれば、誰が使っても同じ条件から出発できます。

一時チャットは履歴に残らず、メモリを作ったり更新したりもしません。一時チャットのままの間はモデルの改善に使われませんが、安全のために最大30日間、OpenAIが写しを保持することがあるとされています。学習に使われないからといって、一時チャットに何を入れてもよいわけではありません。試運転でもダミーの情報を使う、という約束は変えずに運用してください。

合格した出力見本を残し、モデルが変わったら再実行する

配ったプロンプトは、一度合格しても、ChatGPTのモデルや機能が変わると答えの形が変わることがあります。そこで、プロンプトごとにダミーの入力と合格とした出力の見本を1組残しておき、変化があったら同じ入力で試し直す運用をおすすめします。

見本は、プロンプト本文と一緒に共有プロジェクトのファイルとして置いておくと、使う人も「この形で出れば正しい」と分かります。モデルや機能の変更は、OpenAIのヘルプにあるリリースノートで確かめられます。変更を見つけたら、一時チャットのUnpersonalizedで同じダミー入力を送り、見本と比べてみてください。

  • 条件の行(字数・箇条書きの数・〔要確認〕の書き方)が守られているか
  • 入力にない情報や数字が足されていないか
  • 口調や敬語の度合いが見本から大きく外れていないか

ずれが出たプロンプトだけを直し、直した日付と理由を残します。半年ごとなど期間を決めて見直すだけだと、途中でモデルが変わったときの変化を見逃しやすくなるので、変更をきっかけに点検する形を足しておくと安心でしょう。版の残し方や台帳の項目は、ChatGPTプロンプトの書き方と社内共有のルールにまとめてあります。

会社で安全に使うための設定と配り方

プロンプト集を会社で安全に使うには、入れてはいけない情報の約束、学習に使われない環境、人による確認、利用の記録の4つをそろえる必要があります。どれか1つが欠けると、プロンプトが整っていても事故の芽が残ってしまいます。

機密情報・個人情報を入れない約束と、学習に使われる設定の確かめ方

各プロンプトの下に添えた【入れてはいけない情報】は、配布のたびに見える位置に置いておくのが大切です。氏名や連絡先、契約金額、パスワードは、仮の名前や記号に置き換えてから入れる、という約束を全社でそろえてください。

学習の扱いは、アカウントの種類で変わります。OpenAIのヘルプでは、ChatGPT Businessのワークスペースのデータは既定で学習に使われず、通信中も保存時も暗号化されると説明されています。無料版や個人の有料版を仕事で使う場合は、本人の設定次第となってしまうため、社員の端末ごとに確かめる手間が残ります。法人プランの違いと料金はChatGPTの法人プランの料金で比べられます。

ハルシネーション(もっともらしい誤り)を前提に人が確認する

ハルシネーションとは、AIが事実と違う内容を、もっともらしい文章で出してしまうことです。このページのプロンプトには「推測で足さない」「渡した数字だけを使う」「分からないことは〔要確認〕と書く」といった条件を入れてありますが、それでも誤りがなくなるわけではありません。社外に出す文章、数字や日付が入った文書、制度や法令に触れる文書は、使う前に必ず人が元の資料と照らし合わせてください。

ChatGPTで作った文章はバレるのか

OpenAIは、AIが書いた文章かどうかを判定する自社のツールを、精度が低いことを理由に2023年7月20日で提供終了しています。ほかの判定ツールがどこまで見分けられるかは一概に言えないため、会社としては、見分けられるかどうかより、社外に出す文章に人が手を入れて責任を持つ工程を決めておくほうが大切になります。取引先やお客様に出す文章は、担当者が自分の言葉で読み直し、事実を確かめてから送る、という流れをルールにしておきましょう。

ログの管理と、よく使う指示を配る先の選び方

ChatGPT Businessでは、各ユーザーのチャット履歴は本人のものとされ、ほかのメンバーが自動で見られるわけではありません。利用状況の分析は会話の中身を見ることとは別で、Businessのワークスペースからはデータのエクスポートも出来ないと説明されています。誰がどのプロンプトをどう使ったかを会社として把握したい場合は、この点を前提に、使う環境を選ぶことになります。

よく使う指示を配る先として、ChatGPTのカスタムGPT(GPTs)を思い浮かべる方もいるでしょう。ただ、OpenAIはカスタムGPTの提供終了を予定し、プラグインへの移行を勧めるとヘルプで案内しています(2026年9月時点)。対象のEnterpriseワークスペースは2026年12月11日に提供終了の予定とされ、その他のプランも同じスケジュールの予定と書かれています。これからプロンプト集を配る先としては、GPTsではなく共有プロジェクトを選びましょう。

社員に配るときは、プロンプトの本文だけでなく、置き場所、入れてはいけない情報、確認する人、困ったときの連絡先を1枚にまとめて渡すと定着しやすくなります。社内ルールの作り方は生成AIの社内ガイドラインの作り方、社員が個人のアカウントで使ってしまう問題は野良AI(シャドーAI)で詳しく扱っています。

よく使う指示をBOTにして、社内限定で共有する

UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1契約で使える法人向けサービスです。カスタムプラスで、よく使う指示と手順をBOTにして社内限定で共有でき、管理者ダッシュボードで利用ログ・権限・モデルのON/OFFを管理できます。月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名・スタンダード6〜20名・プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。

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よくある質問

ChatGPTで最強のプロンプトは?
どの業務にも効く1本のプロンプトはありません。答えの質を決めるのは、役割・目的・背景・制約・出力形式を渡しているか、出してほしい形の手本を見せているか、分からないことを推測で埋めさせない条件があるか、の3点です。会社で使うなら、1本の強いプロンプトを探すより、業務ごとに差し込み欄をそろえたプロンプトを配り、個人の設定が入らない場所で試してから使うほうが、誰が使っても同じ前提で動かしやすくなります。
ChatGPTで作った文章はバレる?
OpenAIは、AIが書いた文章かどうかを判定する自社のツールを、精度が低いことを理由に2023年7月20日で提供終了しています。ほかの判定ツールの精度は一概に言えないため、見分けられるかどうかを当てにするより、社外に出す文章は担当者が読み直し、事実を確かめ、自分の言葉で手を入れてから出す工程を会社のルールにしておくことをおすすめします。
チャットGPTで聞いてはいけないことは?
会社で使うときに入れてはいけないのは、お客様や社員の氏名・住所・電話番号・メールアドレス、健康情報、口座番号やパスワード、契約金額や未公表の数字などです。必要なときは仮の名前や記号に置き換えてから入れてください。また、法令や税務、医療などの判断をChatGPTの答えだけで決めるのは避け、必ず専門家や一次資料で確かめる前提で使うのが安全です。
無料版のChatGPTでも、プロンプト集を共有プロジェクトで配れますか?
2026年9月26日時点のOpenAIヘルプでは、プロジェクトの共有はFreeを含む各プランで使えると書かれています。ただしFreeはファイル5件・5人までで、社員の多い会社で配るには足りません。また個人のアカウントの共有プロジェクトは、オーナーと、内容を追加した全員がモデル改善の設定をオンにしている場合に学習に使われうるため、業務で使うなら既定で学習に使われない法人向けのプランを検討してください。
共有リンクでプロンプト集を配ってはいけませんか?
手本の会話を見せる使い方なら問題ありませんが、正本の配布には向きません。個人のアカウントで作ったリンクは、リンクを持っている人なら誰でも見られ、有効期限を設けられず、転送も出来ます。内容も作成・更新した時点で止まります。Businessで作ったリンクは同じワークスペースのメンバーしか開けませんが、ワークスペース全体で共有リンクを止める設定はありません。正本は共有プロジェクトに置き、編集できる人を絞る形がおすすめです。
GPTsと共有プロジェクトは、どちらでプロンプトを配ればよいですか?
これから配るなら共有プロジェクトをおすすめします。OpenAIはカスタムGPTの提供終了を予定し、プラグインへの移行を勧めるとヘルプで案内しています(2026年9月時点。対象のEnterpriseワークスペースは2026年12月11日に提供終了の予定で、その他のプランも同じスケジュールの予定)。共有プロジェクトであれば、メンバー個人のメモリやカスタム指示が使われず、編集できる人を絞って正本を守ることも出来ます。

まとめ

会社で配るChatGPTのプロンプト集は、指示文の出来だけでなく、差し込み欄・入れてよい情報・確認する人の3つの約束と、個人の設定が入り込まない置き場所がそろって、はじめて誰が使っても同じ前提で動くようになります。文書・メール、管理部門の定型文、企画・分析のプロンプトは、〔 〕を埋めるだけで使える形にしてありますので、自社の言葉に合わせて書き換えてみてください。

配るときは、共有プロジェクトに正本を置き、編集できる人をedit権限の1〜2名に絞る形が基本になります。共有リンクは手本を見せる用途に限り、配る前には一時チャットのUnpersonalizedで試して、合格した出力の見本を残しておきましょう。モデルが変わったら同じ入力で試し直し、社外に出す文章は必ず人が確かめる、という運用まで決めておけば、プロンプト集は長く使える社内の道具になります。

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