
Gemini Businessアドオンとは、Google Workspaceの契約に1人ずつ月額で追加し、GmailやドキュメントなどでGeminiを使えるようにしていた有料オプションのことです。このアドオンは2025年1月に販売を終え、今はBusiness Starter・Standard・PlusといったWorkspaceの各プランにGeminiが含まれています。いまWorkspaceに足せるのは、利用上限を広げる「AI Expanded Access」と、Google Cloudの別製品「Gemini Enterprise」のBusinessエディションの2つになります。
Gemini Enterprise全体の料金や人数別の総額は、Gemini Enterpriseの料金とWorkspaceとの違いでまとめています。こちらのページでは、旧アドオンの名前で調べている総務・情シスの方に向けて、アドオンが今どうなっているか、旧契約の会社は何を確かめればよいか、今から何を足せるかに絞りました。プランごとのGeminiの機能の差や、使えないときの切り分けは、Google WorkspaceのGeminiが使えない原因とプラン別の範囲で詳しく扱っています。
結論|Gemini Businessアドオンは2025年1月に販売終了
Gemini Businessアドオンは、2025年1月の変更(Googleの告知は2025年1月15日)で購入できなくなりました。告知と同じ日に、Googleはこれまでアドオンに含めていたAI機能を、WorkspaceのBusinessエディションへ順次提供し始めています。Enterpriseエディションへの提供は、2025年1月29日からと案内されました。
| 知りたいこと | 今の答え |
|---|---|
| Gemini Businessアドオンは今も買えるか | 買えない。公式ヘルプでは「Gemini Business - Legacy」として、購入できないアドオンの一覧に入っている |
| GeminiはWorkspaceのどのプランに入っているか | Business Starter・Standard・Plusのすべて。ただしStarterはGmailとGeminiアプリが中心 |
| 旧アドオンの料金は今も請求されるか | 2025年1月31日より後は請求していないと公式に案内されている |
| 今Workspaceに足せるもの | AI Expanded Access(Business Standard以上)と、Gemini Enterprise Businessエディション(別契約) |
検索でGemini Businessアドオンの料金や申し込み手順が見つかっても、それは2025年1月より前の説明である可能性が高いでしょう。今はアドオンを新しく契約する手段がなく、Workspaceのプラン選びがGemini選びになります。後の節で説明する2つの選択肢が、プランだけでは足りない分を補う方法です。
「Gemini Business」と呼ばれる4つのものの違い
「Gemini Business」という名前は、今の検索結果では4つの別のものを指して使われています。どれの話かを取り違えると、料金も買う場所もずれてしまうため、先に並べておきます。
| 呼ばれ方 | 何か | どこで契約するか | 料金の目安 | 今買えるか |
|---|---|---|---|---|
| ① 旧アドオン「Gemini Business」 | Workspaceに1人ずつ追加していた有料オプション。利用規約上の別名はGemini Business-Legacy | Workspaceの管理コンソール(当時) | 公式ブログの米ドルの例で、Business Standardとの合計が1人月$32 | 買えない(2025年1月の変更で購入不可に。Googleの告知は2025年1月15日) |
| ② Workspaceに含まれるGemini | Business Starter・Standard・Plusに標準で入っているGemini | Workspaceの契約そのもの | Starter 800円・Standard 1,600円・Plus 2,500円(1人あたり月額・年間プラン・税別) | 買える(プランの一部) |
| ③ Gemini EnterpriseのBusinessエディション | Google Cloudの製品。AIエージェントを見つけ、作り、共有し、実行するための別契約 | 登録ページから直接、またはGoogleの営業担当・Google Cloudパートナー経由 | 年契約で1人年37,200円、月契約で1人月3,700円(Google Cloudの価格表の円表示) | 買える |
| ④ AI Expanded Access | Workspaceの高度なAI機能の上限を引き上げる、今のアドオン | Workspaceの管理コンソール | 公開ページに金額の記載なし | 買える(Business Standard以上) |
検索結果にGoogle Cloudの製品ページとWorkspaceの管理者ヘルプが並んで出てくるのも、この名前の重なりが一因でしょう。公式ヘルプで今解約できるGeminiアドオンとして並ぶのは、AI Expanded Accessと教育機関向けのGoogle AI Pro for Educationの2つに限られます。企業が今Workspaceに足せるGeminiアドオンは、AI Expanded Accessだけと考えてよいでしょう。
旧「Gemini Enterprise」アドオンと、Google CloudのGemini Enterpriseは別物
名前の重なりは、Enterpriseの側にもあります。Workspaceの旧アドオンには「Gemini Enterprise」もあり、利用規約では別名をGemini Enterprise-Legacy、旧称をDuet AI for Google Workspace Enterpriseとして、販売終了と記載されています。一方、今Google Cloudで売られているGemini Enterpriseは、Business・Standard・Plusのエディションを持つ別の製品です。旧アドオンの「Gemini Enterprise」を今のGemini Enterpriseと同じものと読み違えないよう、書かれた時期を確かめて読んでみてください。
旧アドオンはいつ、どう変わったか|公式の年表
旧アドオンの変化は、販売終了の発表から管理画面の表示が消えるまで、半年ほどかけて段階的に進みました。公式ブログとWorkspaceの更新情報に出てくる日付を並べると、次のとおりです。
| 日付 | 起きたこと | 出典 |
|---|---|---|
| 2025年1月 | 旧アドオン4種が購入できなくなる | Workspace管理者ヘルプ |
| 2025年1月15日 | Businessエディションで、旧アドオンのAI機能の提供を開始 | Workspace Updates |
| 2025年1月(発表の翌日) | 新規のお客様に、Gemini込みの新しい料金を適用 | Google Workspace Blog |
| 2025年1月20日 | Business Starter・Standard・Plusで、管理コンソールのGemini使用状況レポートの提供を開始 | Workspace Updates |
| 2025年1月29日 | Enterpriseエディションへの提供を開始 | Workspace Updates |
| 2025年1月31日 | この日より後、旧アドオンの請求を停止 | Workspace Updates(2025年6月25日) |
| 2025年3月17日 | 既存のお客様の月額料金の改定を開始(年間・定期プランは更新日と比べて遅いほうの日から) | Google Workspace Blog |
| 2025年6月25日 | 管理コンソールの[お支払い][サブスクリプション]から、旧アドオンの表示を消し始める(数週間かけて展開) | Workspace Updates |
| 2025年7月7日 | 非常に小規模な企業のお客様の料金改定を開始(2025年4月28日の追記) | Google Workspace Blog(英語版) |
| 2026年7月 | NotebookLMがGemini Notebookの名前に | Gemini Notebookの公式FAQ |
| 2026年9月15日 | スライドのプレゼンテーション生成に、使用量上限の適用を開始 | Workspace管理者ヘルプ |
| 2026年10月1日 | Workspace Studioに、使用量上限の適用を開始(予定) | Workspace管理者ヘルプ |
※日付は公式ブログ・Workspace Updates・Workspace管理者ヘルプの記載です。米国の日付で書かれているものが含まれます。
旧アドオンの種類と料金
販売を終えた旧アドオンは、Gemini Business、Gemini Enterprise、AI Meetings and Messaging、AI Securityの4種類がありました。公式ヘルプでは、前の2つがそれぞれ「Gemini Business - Legacy」「Gemini Enterprise - Legacy」の名前で、購入できなくなったアドオンとして並んでいます。利用規約の説明では、AI Meetings and MessagingはChatとMeetの生成AI機能、AI Securityはドライブのセキュリティ関連の生成AI機能を使うための独立した商品でした。
料金について、公式ブログは米ドルの例を1つだけ示しています。Business StandardにGemini Businessアドオンを付けていたお客様は1人あたり月$32を払っていたのに対し、改定後は同じ内容で月$14になり、Geminiなしの料金との差は$2にとどまると説明されました。公式ブログはアドオン単体の価格を示しておらず、旧アドオンの日本円の価格も、今の公式の料金ページやヘルプでは確かめることが出来ません。
価格改定の適用時期
Gemini込みの新しい料金は、新規のお客様には発表の翌日から適用されました。既存のお客様の月額は2025年3月17日から改定が始まり、年間・定期プランの場合は、3月17日と更新日のうち遅いほうの日から新しい料金になります。非常に小規模な企業のお客様は当初は対象外とされ、2025年4月28日の英語版ブログの追記で、2025年7月7日から改定すると案内されています。日本円での改定前後の金額は公式のブログに載っていないため、自社の請求書で前後の単価を見比べてみてください。
旧アドオンを契約していた会社の今
旧アドオンを契約していた会社は、多くの場合、何もしなくてもGeminiを使い続けられる状態にあります。Googleは2025年1月31日より後、旧アドオンの請求をしていないと案内しており、2025年6月25日からは管理コンソールの[お支払い][サブスクリプション]から旧アドオンの表示を消し始めました。この変更について公式は、サービスの中断や使える機能の変化はなく、請求にも影響しないとし、管理者の操作も不要としています。
Geminiアプリの比較表でも、「Gemini Business - Legacy」と「Gemini Enterprise - Legacy」は、Business StandardやPlusと同じ列に並んでいます。Proモデルは4時間ごとに25件まで、思考モードは1日300件まで、コンテキストのサイズは100万と、Standardと同じ上限で使える扱いです。管理コンソールで旧アドオンの行が見えなくなっても、慌てて解約や買い直しの方法を探す必要はありません。
Business Starterと旧アドオンを組み合わせていた場合
気をつけたいのは、Business Starterに旧アドオンを付けていた会社です。2025年6月25日の表示の削除は、Workspaceのエディションが旧アドオンの機能をすべて含むようになったお客様が対象と明記され、例にはBusiness StandardとGemini Businessの組み合わせが挙がっています。Business Starterはドキュメント・スプレッドシート・スライド・Meetなどのアプリ内のGeminiを含まないため、この条件に当てはまらない可能性があります。Starterと旧アドオンの組み合わせで、今もドキュメントなどのGeminiが使えるかどうかは、公式に記載がありません。Starterに旧アドオンを付けていた会社は、自社の画面で使える範囲を確かめてみてください。
管理コンソールで確かめる場所
確かめる場所は、管理コンソールの2か所と、実際の画面の1か所です。次の順に見ていくと、自社の今の契約が分かります。
- [お支払い][サブスクリプション]契約中のWorkspaceのエディション名と、旧アドオンの行が残っているかを見る。Business Standard以上なら、旧アドオンがなくてもドキュメントやMeetのGeminiまで含まれている
- [ディレクトリ][ユーザー]社員ごとに割り当てられているライセンスを見る。AI Expanded AccessやGemini Enterprise Businessエディションも、ここでライセンスとして割り当てる
- ドキュメントやスプレッドシートの画面Starterの会社は、Geminiのサイドパネルが開けるかを社員の画面で確かめる。開けなければ、Business Standardへの変更を検討する
Business StarterからStandardへ変えると、1人あたりの差は年間プランで月800円、年9,600円(税別)となります。10人全員を変えれば、年96,000円の上乗せとなってしまいます。
Business StarterとStandardでGeminiはどう違うか
StarterとStandardの差は、アプリの中でGeminiを呼び出せる範囲と、Geminiアプリの上限の2点に分かれます。アプリごとの細かな機能の表と使えないときの切り分けはプラン別のGeminiの範囲と設定で扱っているため、ここでは要点だけを並べます。
アプリ別にできることの分かれ目
- Gmail:サイドパネル、文書作成サポート、スレッドの要約はStarterから使える
- ドキュメント・スプレッドシート・スライド・ドライブ・Chat:サイドパネルなどのGeminiはStandardから
- Meet:自動メモ生成や音声翻訳はStandardから
- Google VidsのAI機能とGemの作成:Starterから使える
メールの下書きや要約が中心の部署であれば、Starterのままでも困る場面は少ないでしょう。Starterのままでよいかは、ドキュメントやMeetでGeminiを使いたいかどうかで決まります。会議の記録や資料づくりにGeminiを使いたいなら、Standardへの変更が前提になってきます。
Geminiアプリの上限の違い
Geminiアプリの差は、公式の比較表で次のように示されています。
| 項目 | Business Starter | Business Standard・Plus |
|---|---|---|
| Proモデル | 基本アクセス(1日の上限は頻繁に変わる可能性あり) | 4時間ごとに25件まで |
| 思考モード | 基本アクセス | 1日300件まで |
| コンテキストのサイズ | 32,000 | 100万 |
| Deep Research | 月5件 | 1日20件 |
| Nano Banana 2での画像の生成と編集 | 1日20枚まで | 1日100枚まで |
| Nano Banana Proでの画像の再生成 | なし | 1日100枚まで |
| 音楽生成(30秒のトラック) | 1日10トラックまで | 1日50トラックまで |
| 動画生成 | なし | Veo 3.1 Liteで1日3本まで |
| GitHubに接続してコードをアップロード | なし | あり |
| チャットの内容の扱い | 人のレビューや生成AIモデルの改良に使われない | 同じ |
差が大きいのは、コンテキストのサイズとDeep Researchの回数です。コンテキストのサイズとは、1回の会話でAIがまとめて扱える文章の量のことで、Starterの32,000に対しStandardは100万と、30倍を超える差があります。長い契約書や規程集を丸ごと読ませたい方が多い会社では、この差が効いてくるでしょう。
Workspaceの現行料金と、Gemini込みでの値上げ
今のWorkspaceの料金は、年間プランの1人あたり月額で、Business Starterが800円、Standardが1,600円、Plusが2,500円(いずれも税別)です。2025年の改定で、Geminiの分は各プランの料金に含まれる形になりました。公式ブログの米ドルの例では、Business StandardはGemini込みで月$14になり、Geminiなしの料金との差は$2と説明されています。日本円での改定前の料金は、今の公式ページでは確かめられません。10人の会社なら、Starterで年96,000円、Standardで年192,000円、Plusで年300,000円(いずれも税別)が年間プランの支払いになります。Business Starter・Standard・Plusは、最大300ユーザーまで購入できるプランです。
※料金・上限は2026年9月20日時点で各社の公式ページ・ヘルプに表示されている内容です。Workspaceの料金ページに表示される新規向けの期間限定の割引は、ここでは計算に入れていません。
今足せる選択肢①AI Expanded Access
AI Expanded Accessは、Workspaceの高度なAI機能の使用量上限を引き上げるアドオンです。管理画面や日本語のヘルプでは「AI 拡張アクセス」と表示されることもあります。上限の引き上げが中心で、料金ページでは画像や動画の生成、リアルタイムの音声翻訳などの高度なAI機能を使えるアドオンとして紹介されています。
対象はBusiness Standard以上で、Starterには足せない
AI Expanded Accessを足せるのは、Business Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plusを契約しているお客様です。Starterのままでは足せないため、先にStandardへ変える必要があります。18歳未満のユーザーには割り当てないよう、公式ヘルプで注意されています。
上限はどれだけ伸びるか
公式ヘルプの上限表から、よく使われそうな項目を抜き出すと次のとおりです。
| 機能 | Business Starter | Business Standard・Plus | AI Expanded Access |
|---|---|---|---|
| ドキュメント:文章のスタイル・形式を一致させる | アクセス不可 | 月5個 | 月25個 |
| スプレッドシート:AI関数 | アクセス不可 | 月5,000 | 月25,000 |
| スプレッドシート:作成・編集 | アクセス不可 | 月100個 | 月500個 |
| キャンバスの作成 | アクセス不可 | 月30個 | 月100個 |
| スライド:プレゼンテーションの生成 | アクセス不可 | 月100スライド | 月500枚 |
| ドライブ:PDFの音声解説 | アクセス不可 | 1日20回 | 1日40回 |
| Vids:アバター | 月10本 | 月25個 | 月100個 |
| Vids:動画生成 | 月20個 | 月50本 | 月200本 |
| Workspaceアプリ内のNano Banana Proでの画像生成 | 月5個 | 月30個 | 月300個 |
| GeminiアプリのProモデル | 基本アクセス | 4時間ごとに25件 | 1日200件 |
| Geminiアプリの思考モード | 基本アクセス | 1日300件 | 1日600件 |
| GeminiアプリのDeep Research | 月5件 | 1日20件 | 1日30件 |
※2026年9月20日時点の公式ヘルプ「AI Expanded Access」「AI の使用量上限について」「Gemini アプリをオンまたはオフにする」の表示です。単位の書き方(個・本・枚)は公式の表記に合わせています。
上限はユーザーごとにかかり、使い切れなかった分をほかの社員に回すことは出来ません。1日の上限は毎日午前0時、月の上限は毎月1日の午前0時(いずれも太平洋時間)にリセットされます。全員に足すより、AI関数やスライドの生成で上限に当たる社員だけに割り当てるほうが、費用を抑えやすいでしょう。
料金と請求の注意点
AI Expanded Accessの金額は、公式の料金ページにもヘルプにも記載がありません。ヘルプでは、料金は地域の通貨と契約期間によって異なるとされ、購入時の画面で確かめる形になっています。請求で気をつけたい点は、公式ヘルプの記載から次の3つになります。
- オンラインで直接購入すると、フレキシブルプラン(月ごとにライセンス数で払う契約)で請求される
- ライセンスを外したり、ライセンスを持つユーザーを月の途中で削除したりすると、そのライセンスは1か月分請求されることがある
- Googleのサービスに支払いをしたことがない新しいアカウントでは、購入の前に$30の早期の支払いが必要になることがある
組織のユーザーがAI Expanded Accessを個別に購入できる場合もあるため、知らないうちに契約が増えないよう、購入の権限は先に決めておきましょう。
管理コンソールでの購入とライセンスの割り当て
購入したら、使う社員にライセンスを割り当てて初めて上限が広がります。割り当ての手順は次のとおりです。
- 管理コンソールで[ディレクトリ][ユーザー]を開く
- 割り当てる社員のチェックボックスをオンにする
- 上部の[ライセンスを割り当て]から[AI 拡張アクセス]を選び、[割り当て]を押す
割り当てが反映されるまで、最長で24時間ほどかかることがあります。組織部門ごとにまとめて割り当てることもでき、その場合は下位の組織部門のユーザーには付与されない点に注意が必要です。解約は[お支払い][サブスクリプション]から行い、解約してもWorkspace本体の契約はそのまま使い続けることが出来ます。
今足せる選択肢②Gemini Enterprise Businessエディション
Gemini EnterpriseのBusinessエディションは、Workspaceのアドオンではなく、Google Cloudが提供する別契約の製品です。公式ヘルプでは、チームが1つの安全な場所でAIエージェントを見つけ、作り、共有し、実行できるサービスとして紹介され、小規模ビジネスやスタートアップ、組織内のチームに向くと説明されています。製品ページの表記では、ユーザー数は最大300人までとなり、30日間無料で試せる期間もあります。
料金は、Google Cloudの価格表の円表示で、年契約が1人年37,200円(月あたり3,100円相当)、月契約が1人月3,700円です。製品ページでは、1ライセンスあたり月$21からと米ドルで示されています。Workspaceとは別に1人あたり年37,200円がかかるため、配る人数を先に決めておきたいところです。エディションごとの料金や人数別の総額は、冒頭で紹介した料金の記事で詳しく比べています。
※Gemini Enterpriseの円価格は、Google Cloudの価格表(SKU一覧)で2026年9月15日に確認した表示です。税の扱いは価格表に記載がありません。
Workspaceから足す手順と、直接登録との違い
申し込み方は2通りあり、どちらを選ぶかで請求を管理する場所が変わります。
| 項目 | 登録ページから直接申し込む | Googleの営業担当・Google Cloudパートナー経由 |
|---|---|---|
| シートの追加・削減や解約などの支払いの管理 | business.gemini.google | admin.google.com(Workspaceの管理コンソール) |
| 見分け方 | チーム設定ページの[チーム]で、Businessエディションの[チーム]ページが開く | [チーム]を押すと、管理コンソールの[ユーザー]ページに移る |
Workspaceの管理コンソールから足す場合の流れは、公式ヘルプでは次の4段階です。
- Googleの営業担当かGoogle Cloudパートナーに申し込む
- 対象のユーザーに対してGemini Enterpriseのサービスを有効にする
- [ディレクトリ][ユーザー]の[ライセンスを割り当て]から[Gemini Enterprise - Business エディション]を選ぶ(反映は最長24時間ほど)
- ライセンスを割り当てた管理者が business.gemini.google に一度ログインし、環境を初期化する
自分か別の管理者の少なくとも1人にライセンスを割り当てる必要があり、初期化のログインを済ませるまで社員は使い始められません。設定にはサービス管理者ロールか、Gemini Enterpriseの管理権限を持つ管理者ロールが求められます。組織ですでに別のGemini Enterpriseのプランを使っている場合は、Businessエディションを購入できない点にも気をつけましょう。
Workspaceの管理が効かなくなる5つの点
Workspaceの管理コンソールから足しても、Gemini Enterprise Businessでのやり取りに、WorkspaceのGeminiと同じ管理が効くわけではありません。公式ヘルプは、Workspaceの機能への影響として次の5点を挙げています。
| 項目 | 公式ヘルプの記載 |
|---|---|
| Vaultと保持 | 管理者は、チャットの監査や保持ポリシーの設定を行えない |
| チャットの削除 | 社員がチャットを削除するのを、管理者は防げない |
| データの所在地 | データリージョンとデータ保護はサポートされていない |
| レポート | 使用状況は、管理コンソールのレポートやログに含まれない |
| コンテキストアウェアアクセス | ファーストパーティのサービスとして登録されていないと、ポリシーによって社員がコンソールに入れなくなることがある |
WorkspaceのGeminiであれば、管理コンソールのGemini使用状況レポートで使われ方を確かめることが出来ます。Gemini Enterprise Businessを足すと、社員がどのAIにどんな情報を入れたかを追う場所が、Workspaceとは別に1つ増えることになります。監査や記録の保存に社内の決まりがある会社は、契約の前に、どこまでを記録として残すかを情シスの担当者と話し合っておきましょう。
Gemini BusinessとGemini Enterpriseの違い
「Gemini BusinessとGemini Enterpriseの違い」を調べると、2つの別々の比較が混ざって出てきます。1つは旧アドオンどうしの比較で、Gemini Business - LegacyとGemini Enterprise - Legacyは、どちらも販売を終え、今のGeminiアプリの比較表ではBusiness Standardと同じ列に入っています。もう1つはGoogle CloudのGemini Enterpriseのエディションの比較で、年契約の円表示ではBusinessが1人月3,100円相当、Standardが月4,400円、Plusが月7,300円となります。
今から選ぶなら、比べる相手は後者のエディションです。Standard・Plusは、Businessの全機能に機能を足した上位のエディションとして製品ページに並んでおり、どの機能が増えるかはGemini Enterpriseのエディション別の解説で整理しています。人数の多い会社や、IT部門が細かく管理したい会社ほど、Business以外のエディションも候補に入ってくるでしょう。
契約ごとに管理画面を分けず、社員が使うAIの環境を会社で1つにまとめる方法もあります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
目的別の選び方と1人あたり・10人の年額
どれを選ぶかは、Geminiを使いたい場面と、上限に当たる人の数で決まります。年間プランの税別の料金で、1人あたりと10人の年額を並べると次のとおりです。
| 組み合わせ | 1人あたりの年額 | 10人の年額 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| Business Starterのまま | 9,600円 | 96,000円 | メールの下書き・要約とGeminiアプリの相談で足りる |
| Business Standardへ変更 | 19,200円 | 192,000円 | ドキュメント・スプレッドシート・Meetでも使いたい |
| Business Standard+一部の社員にAI Expanded Access | 19,200円+アドオン代(金額は非公開) | 192,000円+割り当てた人数分 | AI関数やスライド生成の上限に当たる社員がいる |
| Business Starter+Gemini Enterprise Business | 46,800円 | 468,000円 | アプリ内のGeminiは要らないが、AIエージェントを作って共有したい |
| Business Standard+Gemini Enterprise Business | 56,400円 | 564,000円 | アプリ内のGeminiに加えて、AIエージェントも作って共有したい |
※Workspaceは年間プランの1人あたり月額(Starter 800円・Standard 1,600円、税別)×12か月で計算しています。Gemini Enterprise Businessは年契約の1人年37,200円(Google Cloudの価格表の円表示・税の扱いは記載なし)を足しています。AI Expanded Accessは公式ページに金額の記載がないため、合計に入れていません。
10人の会社で比べると、全員をStandardに上げる費用は、Starterのままと比べて年96,000円の上乗せになります。そこへGemini Enterprise Businessを全員に足すと、合計は年564,000円まで膨らんでしまいます。全員に同じものを足す前に、誰がどの場面で使うのかを部署ごとに書き出してみてください。使う人と場面が見えれば、Standardへの変更で足りるのか、一部の方だけにアドオンを足すべきかが判断しやすくなります。
使う場面から選ぶ判断表
| 使いたい場面 | 選ぶもの |
|---|---|
| Gmailでのメールの下書き・要約、Geminiアプリでの相談 | Business Starterのまま |
| ドキュメント・スプレッドシート・スライドの作成、Meetの自動メモ | Business Standardへ変更 |
| AI関数やスライドの生成を毎月たくさん使う一部の社員 | その社員だけにAI Expanded Access |
| 社内でAIエージェントを作り、チームで共有して動かしたい | Gemini Enterprise Businessを追加 |
| Gemini以外のAI(ChatGPT・Claudeなど)も用途で使い分けたい | 複数のAIを会社でまとめて契約する方法も検討 |
表の下の段ほど、Workspaceの中だけでは話が完結しにくくなっていきます。
Microsoft 365 Copilotなど他社のAIとの比較
Microsoftの側では、AIの有料機能を今もアドオンとして別売りしています。一般法人向けのMicrosoft 365 Copilot Businessは、既存のMicrosoft 365のプランに足すアドオンで、年払いの場合の1ユーザーあたり月額は3,148円(税抜)です。2026年7月1日から12月31日までの申し込みには初年度だけ2,698円になる割引があり、2年目からは通常の価格に戻ります。
Microsoft 365 Business StandardとCopilot Businessを組み合わせた価格は、年払いで1ユーザーあたり月3,523円(税抜)と案内されています。1人あたりの年額に直すと42,276円となり、Workspace Business Standardの年19,200円(税別)と比べて2倍を超える差となってしまいます。一方でMicrosoftには、対象のMicrosoft 365のライセンスがあれば追加料金なしで使えるCopilot Chatもあり、金額だけでは比べられない面もあるでしょう。詳しい内訳はMicrosoft 365 Copilotの料金で扱っています。
※Microsoftの価格は、2026年9月16日に公式の料金ページで確認した税抜の価格です。
旧アドオンでできたことは今どのプランで使えるか
旧アドオンに含まれていた主な機能は、今はWorkspaceの各プランに振り分けられています。公式ヘルプが、これまでアドオンに含まれていた機能として挙げるものを今のプランに当てはめると、次のようになります。
| 旧アドオンに含まれていた機能 | Business Starter | Business Standard・Plus |
|---|---|---|
| Gmailのサイドパネル・文書作成サポート | 使える | 使える |
| ドキュメントのサイドパネル・文書作成サポート | 使えない | 使える |
| スプレッドシート・スライドのサイドパネル | 使えない | 使える |
| ドライブのサイドパネル・PDFの分析 | 使えない | 使える |
| Chatのサイドパネル・会話の要約 | 使えない | 使える |
| Meetの自動メモ生成 | 使えない | 使える |
| GeminiアプリとGemの作成 | 使える(基本的なアクセス) | 使える(より広いアクセス) |
| Gemini Notebook | 基本的なアクセス | より広いアクセス |
2024年ごろに旧アドオンを試した方の体験談では、GemやGmail・ドライブのサイドパネルがアドオンの目玉として紹介されていることがあります。今はGemの作成はStarterを含む全プランで使えますが、ドライブやドキュメントのサイドパネルはStandardからの機能です。Starterの会社は、旧アドオンのときと同じ使い方ができるとは限りません。
ネットに残る古い説明の見分け方
アドオンの販売終了から1年半以上がたっても、検索すると古い説明が今の情報のように並んでいることがあります。次の書き方が出てきたら、2025年1月より前、または2026年7月より前の情報と考えて、公式ページで確かめ直してください。
- 旧アドオンの月額を今の料金として載せているGemini Businessアドオンの年間・フレキシブルの月額が現行の価格として並んでいたら、販売終了前の情報
- 管理コンソールでGemini for Google Workspaceを購入する手順旧アドオンの購入手順。今は購入できず、2025年6月25日から管理コンソールの表示も消え始めている
- Business Starterを古いプランと呼んでいるStarterは今も販売されている現行のプランで、GmailのGeminiとGeminiアプリが含まれる
- BusinessプランでアプリごとにGeminiをオンにする手順WorkspaceのアプリごとにGeminiのオン・オフを決める設定は、公式ヘルプではEnterpriseエディション向け
- AI Ultra Accessを今のアドオンとして比べている公式ヘルプには、AI Ultra Accessアドオンは購入できなくなったとの記載がある
- NotebookLM Plusという名前NotebookLMは2026年7月からGemini Notebookの名前になり、Workspaceではコアサービスとして提供されている
無料版・個人版のGeminiとの違いとデータの扱い
会社のWorkspaceのアカウントで使うGeminiは、個人のGoogleアカウントで使うGeminiと、データの扱いの約束が違います。
入力データはAIの学習に使われない
WorkspaceのGeminiには、既存のWorkspaceのデータ保護がそのまま適用されます。公式のプライバシーハブには、お客様のコンテンツが人間によってレビューされることも、許可なくドメインの外で生成AIモデルのトレーニングに使われることもないと明記されています。Geminiアプリでも、Workspaceのライセンスを持つユーザーが使う場合は、送った内容がモデルのトレーニングに使われず、人が確認することもないというのが公式FAQの説明です。
Starterでも、ドメインの所有権を証明していれば、このデータ保護つきのGeminiアプリを使うことが出来ます。個人アカウントでの業務利用は、この約束の外側にあることを社員に伝えておきましょう。なお、Geminiを搭載したWorkspaceは、18歳未満のユーザーには提供されていません。
無料版・個人版のGeminiとの違い
個人のGoogleアカウントで使うGeminiアプリについて、Googleのプライバシーハブは、人間のレビュアーが収集したデータの一部を確認することがあると案内しています。レビュアーに見られたくない機密情報や、機械学習技術などサービスの改良に使われたくない機密情報は入力しないよう求めており、会社のWorkspaceのGeminiとは約束の中身が違います。個人向けの有料プランであるGoogle AI Proは月額2,900円(2026年9月16日の表示)で、個人のGoogleアカウントでしか申し込めない決まりです。Google AI Proの案内には、Workspaceのお客様は既存のサブスクリプションに対するGeminiアドオンに申し込むよう書かれており、会社の契約とは入口が分かれています。個人向けプランの詳しい違いは、Google AI Proとはの記事をご覧ください。
14日間の無料試用と、Gemini Enterpriseの30日間試用
Workspaceの料金ページでは、各プランを14日間無料で試せると案内されています。製品ページにも無料の試用で便利なAI機能も使えるとの案内があり、StarterとStandardのGeminiの差を自社の業務で比べることが出来ます。Gemini Enterprise Businessは、製品ページで30日間の無料試用が案内されています。試用の終わる日をカレンダーに入れ、それまでに続けるプランと人数を決めておきましょう。
会社で安全に使うには|エディションを上げる費用と複数のAIをまとめる費用
WorkspaceのGeminiは、学習に使わない約束と管理コンソールの使用状況レポートがそろっており、Gemini単体で見れば会社で使う土台は整っています。悩ましくなるのは、調べものは別のAI、文章の推敲はまた別のAIというように、社員が用途ごとにGemini以外のAIも使い始めたときです。AIごとに個別に契約すると、学習させない設定の確認、利用ログの置き場所、社員へのアカウントの配布を、契約の数だけ繰り返すことになってしまいます。Gemini Enterprise Businessを足した場合と同じく、管理する場所が1つずつ増えていくわけです。
比べてみたいのは、Workspaceのエディションを上げて足りない分を補う費用と、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityのような複数のAIを会社単位の1つの契約でまとめて使う費用の2つになります。10人の会社なら、全員をStandardにする費用は年192,000円、そこへGemini Enterprise Businessを足せば年564,000円に届きます。社員が使うAIが2つ以上になりそうなら、1人ずつ足す費用と会社でまとめる費用を並べてみてください。複数のAIを使い分ける考え方はマルチAIとは、費用の見方は生成AIのコスト管理で扱っています。
契約をまとめても、何を入力してよいかの線引きは社内で決める必要があります。会社が把握していないAIの利用、いわゆる野良AI(シャドーAI)を減らすには、使ってよいAIと入力してはいけない情報を生成AIの社内ガイドラインに書き、社員が迷わず使える環境を先に用意しておくことが近道でしょう。
Geminiを含む4つのAIを、会社の1つの契約で
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で切り替えて使える法人向けAI基盤です。学習非利用は全モデルに標準で適用され、社員ごとに設定を操作する必要はありません。管理画面ではUPGEAR AI上の利用状況を利用者・日時・利用モデル単位まで把握でき、CSVでの書き出しや、特定のAIモデルの利用禁止にも対応します。GeminiへはGoogle Cloud(Vertex AI)の東京リージョンを経由して接続する設計です。月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名・スタンダード6〜20名・プレミアム21〜50名)。
UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
Gemini Businessアドオンは今も購入できますか?
旧Geminiアドオンの料金は今も請求されていますか?
Business Starterに足せるGeminiのアドオンはありますか?
Gemini BusinessとGemini Enterpriseは何が違いますか?
AI Expanded Accessの料金はいくらですか?
まとめ
Gemini Businessアドオンは2025年1月に販売を終え、今はWorkspaceのBusiness Starter・Standard・PlusにGeminiが含まれています。旧アドオンを契約していた会社の多くは何もしなくても使い続けられますが、Starterと組み合わせていた会社は、管理コンソールと実際の画面で使える範囲を確かめてみてください。足りない分を補う手段は、Standard以上で上限を広げるAI Expanded Accessと、別契約のGemini Enterprise Businessエディションの2つです。どれを選ぶにしても、使う人と場面を先に書き出し、1人あたりと会社全体の年額で比べてから決めましょう。
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