
Gemini Enterpriseとは、Google Cloudが法人向けに提供する、社内データの横断検索・AIアシスタント・AIエージェントを1つの画面にまとめたサービスです。会社でできることは、Google WorkspaceやMicrosoft 365に接続して権限どおりに社内の情報を探させること、Deep Researchなどの既製エージェントに調査を任せること、ノーコードのWorkflow Builderで自社用のエージェントを作ること、メール送信や予定作成を接続先で実行させることの4つです。この4つは小規模向けのBusinessエディションでも使えます。Businessで使えないのは、外部で作ったフルコードのエージェント、Agent Marketplace、データ分析情報(Data Insights)、VPC-SCなどのエンタープライズ向けセキュリティ機能です。
料金(月額・年額、人数別の総額、支払い方法、トライアル、購入手順)はGemini Enterpriseの料金|Workspaceとの違いと人数別総額で扱っています。この記事は、何ができるか、どのエディションで使えるかに絞って整理します。
※2026年9月18日時点で Google Cloud の公式ページ・ドキュメント(製品ページ、よくある質問、エディション比較、管理者ガイド、リリースノート、Businessエディションのヘルプセンター)で確認した内容です。リリースノートとBusinessのヘルプは英語版のみのため、原文に沿って訳しています。
Gemini Enterpriseとは|社内検索・AIアシスタント・エージェントを1つにした企業向けAI基盤
Gemini Enterpriseは、社内の情報を探す検索、質問に答えるアシスタント、仕事を代わりに進めるエージェントを1つにまとめたサービスです。公式ドキュメントは、イントラネット検索、AIアシスタント、エージェントプラットフォームであり、組織全体のデータソースを活用して知識労働者を支援するものと説明しています。エージェントとは、指示を受けて調べもの・書類作成・他のアプリへの書き込みなど複数の手順を自分で進めるAIのことです。開発者向けのAgent Platformは、appとは別に購入する必要があると製品FAQに書かれています。
旧Google Agentspaceからの経緯
Gemini Enterpriseは、以前のGoogle Agentspaceの流れをくむサービスです。リリースノート(2025年10月9日付)には、Google Cloudコンソール上のAgentspaceの画面と既定のアプリを、関連するドキュメントも含めてGemini Enterpriseと呼ぶようになった旨が書かれています。過去の検討資料にAgentspaceとあれば、同じ製品の話と読み替えてください。
答えるだけのチャットAIとの違い|接続先で操作まで実行する
一般的なAIチャットは文章で答えるところまでですが、Gemini Enterpriseはその先も担います。ドライブやSharePoint、メール、チケット管理を検索して答えること、メール送信や課題の起票を会話から指示できること、Workflow Builderで作った手順をスケジュールで自動実行できることの3点が違いです。
考え方の目安:操作まで実行するAIは、どの接続先に何をさせてよいかを会社として決める必要があります。入力情報の扱いだけを決めれば足りるチャットAIより、導入前の検討が一段増えます。
エディション別にできること|Businessでもできること・できないこと
社内検索、既製エージェント、ノーコードのエージェント作成、画像・動画の生成はBusinessでも使えます。差が出るのは接続先の範囲、外部エージェントの持ち込み、エンタープライズ向けセキュリティです。以下はドキュメント「エディション比較」(最終更新日 2026年9月17日 UTC)の表を項目ごとに読み取ったものです。
エディションの種類と料金
エディションはBusiness、Standard、Plus、従量課金制、Frontlineの5つです。Businessは小規模な組織向けでIT部門の設定が不要、Standard・Plusは厳しいセキュリティ要件のある組織向け、Frontlineは現場スタッフ向けで、Standard・Plusの利用者が150人以上いることが条件です。従量課金制は、リリースノート(2026年9月10日付)によると、請求書払いのCloud請求先アカウントであれば契約できます(製品ページには一部の顧客に段階的に提供と書かれたままです)。料金は親記事をご覧ください。なお、Businessの人数上限は、製品ページでは最大300人、エディション比較では1〜500人と、公式ページ内で記載が異なります。
Businessエディションでもできること
- 権限に対応した社内検索と、社内データに基づく回答Googleと他社のデータソースの両方で使えます。
- Deep Researchと事前構築済みのエージェント操作全エディションが対象です。
- ノーコードのエージェントを作って公開するFrontline以外の4エディションが対象(Frontlineは使う側のみ)。
- カスタムスキルの作成、Gemini Notebook Enterpriseのノートブック作成・公開スキルはFrontline以外、ノートブックはBusiness・Standard・Plusが対象です。
- 画像と動画の生成、基本的なエージェントのガバナンスと管理生成は全エディション、ガバナンスはFrontline以外が対象です。
Businessではできず、Standard・Plusで使えること
- データコネクタのエコシステム全体へのアクセス
- 最新のGeminiモデルへの優先アクセス
- データ分析情報(Data Insights)
- 外部で構築したフルコードのエージェントの利用、Agent Marketplace
- エンタープライズクラスのセキュリティとコンプライアンス、AIデベロッパーツール
ユーザーあたりのストレージとデータインデックスは、Business 25GiB、Standard 30GiB、Plus 75GiB(組織で共有するプール)です。
社員10〜200名の会社の目安:WorkspaceやMicrosoft 365のファイルとメールを検索させ、定型作業をノーコードのエージェントにする程度ならBusinessで試せます。業務システムを幅広くつなぐ、データの保管場所を指定する、アクセス元のネットワークを制限する、といった要件が出たらStandard以上の検討段階です。
Gemini Code Assistの扱いの変更
リリースノート(2026年9月17日付)によると、Standard・Plusを新規契約する場合とオンラインで更新する場合、開発者向けのGemini Code Assistは含まれなくなりました。既存の契約は期間終了まで使え、代わりにAntigravity(AIデベロッパーツール)が案内されています。営業経由でCode Assist付きの契約を結ぶこともできます。一方、同日時点の製品FAQとエディション比較にはCode Assistを含む記載が残っており、公式ページ内で記載が異なります。開発部門で使う前提なら、見積もりの段階で確認してください。
接続できるデータと、権限を引き継いだ検索
社内に散らばったデータを1つの問いかけで探せることが中心の価値です。何に接続でき、誰に何が見え、データをどう持つかを押さえておきます。
接続できる主なデータ(Google Workspace・Microsoft 365・Jira・Salesforceなど)
製品FAQが代表例に挙げるのは、Google Workspace(ドライブ、カレンダー、Gmail、グループ)、Microsoft(OneDrive、Outlook、SharePoint、Entra ID)、ServiceNow、Jira、Confluenceです。Businessのヘルプ(2026年9月16日更新)には、ほかにGoogle ChatやSites、Asana、Box、Dropbox、GitHub、HubSpot、Microsoft Teams、Notion、Salesforce、Slack、Zendeskなどが並びます。
※Businessでは、Outlookへの接続に有効なMicrosoft 365ライセンスが必要です。Standard・PlusでMicrosoft 365のデータを使う場合は、Microsoft Entra IDとWorkforce Identity連携が必要と管理者ガイドにあります。
アクセス権限を引き継いで検索・回答する
権限に対応した検索は全エディションの機能で、製品FAQ(Standard・Plusの項)は、検索・アシスタント・エージェントからの情報漏洩を防ぐためにドキュメント単位のアクセス制御を適用すると説明しています。元のシステムで見られない資料は、回答にも使われないという考え方です。裏返すと、共有設定が緩いフォルダはAIで探しやすくなる分、目に触れやすくなります。接続の前に、全社公開になっている人事資料などがないか点検しておくと安心です。
連携(フェデレーション)と取り込み(インデックス登録)の違い
- データ連携:元のデータソースから直接取得します。インデックスにコピーしないため保存容量を気にしなくてよい一方、検索の品質が下がる可能性があります
- データの取り込み:インデックスにコピーします。検索の品質は上がりますが、ストレージと時間を多く使います
取り込み型のデータストアでは、増分同期が既定で3時間ごとです(3時間〜7日の間で変更可、Standard・Plus向けドキュメント)。取り込み型の接続先で更新直後の資料が検索に出ないときは、この間隔を確認します。
接続先で実行できる操作の具体例(Businessエディション)
接続先には、読むだけでなく書き込む操作も用意されています。Businessのヘルプから、中小企業でも使いそうなものを抜き出しました。
- Gmail・Googleカレンダー・Outlook:メールの送信(添付付き)、予定の作成と更新
- Googleドライブ・OneDrive・SharePoint:フォルダ作成、ファイルのアップロード・ダウンロード(SharePointは文書の移動やチェックイン・チェックアウトも)
- Microsoft Teams・Slack:チャネルやチャットへの投稿(Slackは予約送信も)
- Jira・Asana:課題やタスクの作成・更新、Jiraのステータス変更
- HubSpot・Zendesk:CRMのオブジェクトの管理、チケットの作成・更新
ファイルのアップロード・ダウンロードは50MBまで(Outlookの節には25MB)で、一部の接続先は読み取り専用です。
確認しておきたい点:ヘルプには、Asanaのタスク作成はプレビューも確認もなしにすぐ作成すると書かれています。社外に届くメールや顧客データの書き換えをどこまで許すかは、接続を有効にする前に決めておくことをおすすめします。
エージェントでできること
使えるエージェントは、Google製、社員がノーコードで作るもの、開発者が持ち込むものの3種類で、管理者ガイドは組織内のエージェントを一元的に監視・管理できると説明しています。
Google製の既製エージェント(Deep Research・Gemini Notebook・Data Insights)
- Deep Research:複雑なテーマを代わりに調べ、社内外の情報源を統合したレポートを1つのプロンプトで作成します(全エディション)
- 企業向けGemini Notebook:情報を統合し、分析や気づきを引き出します
- Data Insights Agent(プレビュー版):自然言語でデータソースに問いかけて分析します(Businessでは使えません。Standard・Plusなど上位エディション)
アイデア生成エージェントは2026年7月14日の週に提供を終え、アシスタントで直接行う形になりました。
Gemini Notebook Enterprise(旧NotebookLM Enterprise)でナレッジを整理する
社内規程やマニュアルを読み込ませ、その範囲で質問に答えさせるのがGemini Notebook Enterpriseです。2026年7月16日付でNotebookLM Enterpriseから改称されており、旧名の解説も同じものです。ノートブックの作成・公開はBusiness・Standard・Plus、公開ノートブックとのチャットはFrontlineでも使えます。appとは別に単独でも購入でき、月単位・年単位のサブスクリプションで最大5,000ライセンス、それを超える場合はGoogle Cloudの営業担当者経由です。
ノーコードでエージェントを作るWorkflow Builder(旧Agent Designer)
Workflow Builderは、2026年9月3日付でAgent Designerから改称され、一般提供(GA)になりました。製品ページはドラッグ&ドロップで作れてコーディング不要と説明しています。リリースノートの主な機能は、複数手順のワークフローのスケジュール実行と手動実行、チャットでの@メンションによる呼び出し、GmailやSlack、Jira、SharePointなどへの接続による検索と操作、エージェントギャラリーでの検索です。管理者が機能をオンにして初めて使えます。日本語ドキュメントには旧名のページも残っています。
自社開発・外部エージェントの持ち込み(ADK・A2A・Agent Marketplace)
Standard・Plusでは、Agent Development Kit(ADK)で作ったエージェントを直接公開する方法と、外部で動くエージェントをAgent2Agent(A2A)プロトコルで統合する方法があります(製品FAQ)。パートナー製のエージェントを探せるAgent Marketplaceも、Businessでは使えません(Standard・Plusなど上位エディション)。将来これらを使う計画の有無が、エディション選びの分かれ目になります。
エージェントを作るほどではない作業はスキルとプロジェクトに
カスタムスキル(2026年8月13日にGA)は、アシスタントに特定の作業をさせる再利用可能な指示で、利用者が作成・共有できます。プロジェクト(2026年9月4日にGA)は、ファイルをまとめてチーム用の知識ベースにし、その資料とウェブ検索に基づいて答えさせる機能です。見積書の確認手順はスキルに、案件ごとの資料はプロジェクトに、という分担ができます。
文書・スライド・画像・動画の生成
Canvas(2026年7月24日にGA)では、チャットからAIが作った文書やプレゼンテーションを作成・編集し、Google Workspace、Microsoft Office、PDFの形式で書き出せます。3月にはGoogleドキュメントとスプレッドシートへの回答の書き出しもGAになっています。
画像・動画の生成(管理者が既定でオフのモデルもある)
画像と動画の生成は全エディションの機能ですが、管理者が[機能の管理]で切り替える項目です。画像モデルのGemini 3 Pro Image(Nano Banana Pro)とGemini 3.1 Flash Image(Nano Banana 2)はデフォルトでオフと書かれています。画像が作れない、または特定のモデルが選べないという問い合わせがあれば、まず[画像生成を有効にする]とモデルの設定を確認します。
契約後に管理者がやる初期設定と[機能の管理]
契約しただけでは、多くの機能は社員の画面に出ません。以下はStandard・Plus向け管理者ガイド(最終更新日 2026年9月17日 UTC)に沿った流れです。
初期設定の順番と画面名
- Google Cloudプロジェクトの作成、課金の確認、サブスクリプションの購入
- ライセンスの割り当て(手動、または最初のログイン時に自動で割り当て)
- 管理者とエンドユーザーへのIAM(アクセス権限)の付与
- IDプロバイダの構成(Google Identityを推奨。Workspaceのデータに接続するなら必須)
- データソースの接続と、Model Armor(プロンプトと回答を検査して危険なやり取りを防ぐ仕組み)の有効化
アプリは、コンソールの[Gemini Enterprise]ページで[アプリを作成]を押し、アプリ名、ロケーション、会社名を入れて[作成]で作ります。
[機能の管理]タブでオンにする機能の一覧
アプリの[構成]→[機能の管理]タブで、次の機能をオン・オフします。
- エージェント:Agent Gallery、チャットエージェント、ワークフロー、エージェント共有
- 作成:キャンバス、画像生成、動画生成
- 知識の整理:Gemini Notebook、プロジェクト、スキル、スキルの共有
- 操作性:モデルセレクタ、セッションの共有、メモリとカスタマイズ、音声文字変換
- その他:OneDriveとGoogleドライブへのアップロード、ウェルカムメール、モデルの提供
すすめ方:最初は検索、Deep Research、プロジェクトあたりから始め、エージェント共有やスキルの共有は運用ルールを決めてからオンにすると、社内で作られたものを把握しやすくなります。
Businessでは、ウェブアプリで[Settings & help]からチームを選んで[Manage team]を開き、[Connectors]で接続先ごとにスイッチを切り替えます。
セキュリティとガバナンス|学習・監査ログ・VPC-SC・データの保管場所
学習に使わない約束とModel Armorは前提として備わり、監査ログや暗号鍵の管理、保管場所の指定はStandard・Plusで加わります。
製品FAQは、Business・Standard・Plusについて、データの所有者はお客様であり、プロンプトや出力がGoogleや他社のモデルのトレーニングに使われないこと、第三者への販売や広告への利用をしないことを明記しています。Model Armorは全エディションに含まれ、ユーザーがリクエストしたデータは60日以内に削除するとStandard・Plus向けのセキュリティの概要にあります。
Standard・Plusでは、選択したリージョンにデータをとどめるデータ所在地、変更できないログを残すGoogle Cloud監査ロギング、自社管理の鍵で暗号化するCMEK、社外の信頼できない場所からのアクセスを遮断するVPCセキュリティ管理(VPC-SC)が使えます。
日本リージョン(asia-northeast1)を選ぶ条件
Standard・Plusでは、リリースノート(2026年7月6日付)で、日本(asia-northeast1)リージョンで保存データと機械学習の処理を国内にとどめて使えるようになりました。ただし許可リスト付きの提供で、Googleのアカウントチームへの問い合わせが必要です。データ所在地のドキュメントは、国内に置く規制上などの理由がなければ、応答が速く最新のモデルと機能を使えるglobalを推奨しています。取引先との契約で国内保管が求められているかを先に確かめるのが現実的です。
監査ログやVPC-SCを自社で組むには、Googleの設定に詳しい人が要ります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
2026年に追加・変更された主な機能(日付つき)
改称と追加が多く、半年前の解説は実態と合わないことがあります。リリースノートから主なものを日付順に抜き出しました。
- 3月3日:回答をGoogleドキュメント・スプレッドシートへ書き出す機能がGA
- 3月11日:チャット履歴の保存期間を設定可能に
- 5月28日:コアアシスタントがGA
- 6月17日:Slack用アプリがGA
- 7月6日:日本・英国リージョンに対応(許可リスト付き)
- 7月14日の週:アイデア生成エージェントを提供終了
- 7月16日:Gemini Notebook Enterpriseに改称
- 7月24日:Canvasでの文書・スライド作成がGA
- 7月28日:Microsoft Teamsとのデータ連携がGA
- 8月13日:カスタムスキルがGA
- 9月3日:Workflow Builder(旧Agent Designer)がGA
- 9月4日:プロジェクトがGA
- 9月17日:音声入力がGA。Standard・Plusの新規契約・オンライン更新からGemini Code Assistが外れる(営業経由でCode Assist付きの契約も可)
他の法人向けAIとの違い
料金の比較は親記事に譲り、できることの違いに絞ります。
Google WorkspaceのGeminiとの違い
製品FAQによると、Workspaceに付属するGeminiアプリは、Workspaceの商用のお客様に追加料金なしで提供される日常的なAIアシスタントで、Gmail・ドライブ・Chatのデータをもとに答えます。Gemini Enterprise appは、複雑なワークフローを自動化するエージェントプラットフォームで、Workspace以外のデータソースを統合したいチームや、多様なエージェントを使いたいチームに向くとされています。Workspace内の要約や文章作成で足りるなら付属のGemini、Microsoft 365や業務システムまでまたぐならGemini Enterprise、という切り分けです。
ChatGPT Enterprise・Microsoft 365 Copilotとの違い
ChatGPT Enterpriseは、組織単位で購入する管理されたChatGPTのプランで、営業窓口経由で契約し、ビジネスデータはデフォルトで学習に使われないとOpenAIのヘルプにあります。Microsoft 365 Copilot(公式ドキュメントではMicrosoft Copilotに改称と案内)は、Word・Excel・PowerPointなどアプリ内での支援が中心で、上位ライセンスではMicrosoft Graphを通じて社内の作業データを踏まえて答えます(いずれも2026年9月16日確認)。Gemini EnterpriseはGoogleとMicrosoftの両方のデータに接続できる点が特徴で、社内の主な業務アプリによって候補の順番が変わります。詳しくはChatGPTの法人プラン、Microsoft 365 Copilotの料金、法人向け生成AIサービスの料金比較をご覧ください。
部門別・業種別の活用シナリオ
製品ページは、マーケティングのレポート自動化、営業のパイプライン管理、人事の一般的な質問への回答、財務の予算モデリングなど部門別の使い道と、業種別ソリューションを紹介しています。社員10〜200名の会社なら、次のような使い方が考えられます。
- 総務・人事:就業規則や手続き資料をプロジェクトにまとめ、社員の質問に答えさせる
- 営業:HubSpotやSalesforceの顧客情報とメール履歴から商談前の要点をまとめ、次回の予定を入れる
- 経営企画:Deep Researchで調査レポートを作り、Canvasでスライドにする
- 情シス:問い合わせからJiraの課題を起票し、手順書をもとに回答案を作る
導入の進め方|小さく始めて広げる
1つの部署と少数の接続先から始め、設定が固まってから広げるのが無理のない進め方です。
- 対象の部署と業務を決め、接続先を2〜3個に絞る(ライセンスも手動で割り当てる)
- 共有範囲が広すぎるフォルダを点検し、[機能の管理]で使う機能だけをオンにする
- 接続先での送信や書き込みをどこまで許すかを決める
- よく使われた作業をスキルやWorkflow Builderのエージェントにする
- 広げる段階で、エディションと保管場所の要件を見直す
販売パートナーの中には、ハンズオンから試作、業務検証までを段階的に支援するサービスを用意しているところもあります。
会社で安全に使うには|席を配る前に決めておくこと
Gemini Enterpriseは会社で使う前提の仕組みを備えていますが、席を配るだけでは使い方は決まりません。配る前に次の4つを決めておくことをおすすめします。
- 入力してよい情報の範囲学習に使われない契約でも、個人情報や取引先の機密をどこまで入れるかは社内ルールの問題です。生成AIの社内ガイドラインの作り方を参考にしてください。
- 管理者が把握したい範囲Google Cloud監査ロギング(変更できないログ)が必要な会社は、Standard・Plusが対象です。
- 誰に配るか席を配らなかった社員が個人のAIアカウントを使う、いわゆるシャドーAI(野良AI)の対策も必要です。
- Gemini以外のAIをどうするかChatGPTやClaudeも使いたい社員がいるなら、その受け皿も必要です。主要4AIの違いと使い分け、マルチAIの解説をご覧ください。
業務アプリに深く入り込んで作業を任せたいならGemini Enterpriseが有力な候補です。まず全社員が安全な環境でAIに触れられる状態を作りたい段階なら、別の選択肢とも並べて検討できます。
Geminiを含む4つのAIを、会社の定額で
Gemini Enterpriseとあわせて、比べておきたい選択肢があります。UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で切り替えて使える法人向けAI基盤です。全モデルで学習非利用を標準適用し、管理画面ではUPGEAR AI上の、誰が・いつ・どのAIを使ったかを一覧でき、使わせるAIも会社が選べます。会話履歴・利用ログ・アカウントは国内サーバー(AWSの日本リージョン)で管理します。UPGEAR AIの料金は月額30,000円(税抜)からで、ユーザーごとの課金はありません(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。
UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
Gemini Enterpriseを契約すれば、すぐに全部の機能を使えますか?
Businessエディションでもエージェントは作れますか?
Agent DesignerとWorkflow Builderは別の機能ですか?
Gemini Enterpriseのデータを日本国内に保管できますか?
AIが接続先で勝手にメールを送ったり、データを書き換えたりしませんか?
まとめ
Gemini Enterpriseは、Microsoft 365や業務システムにも接続し、権限どおりに情報を探して答え、メール送信や課題の起票まで実行できる法人向けサービスです。社内検索、Deep Research、Workflow Builderでのエージェント作成、カスタムスキル、画像・動画の生成はBusinessでも使え、外部エージェントの持ち込み、Agent Marketplace、Data Insights、監査ログやVPC-SCはBusinessでは使えません(Standard・Plusなど上位エディション)。契約後は管理者が[機能の管理]で機能をオンにし、接続先での操作をどこまで許すかを決めるところまでが準備です。料金はGemini Enterpriseの料金|Workspaceとの違いと人数別総額、他の記事はAI活用コラム一覧をご覧ください。
