
Rakuten AI for Businessとは、楽天モバイルが法人向けに提供している生成AIサービスです。料金は1ライセンス月額1,100円(税込)に加え、契約全体で共有する利用枠を超えた分だけ従量料金がかかる仕組みになっています。2026年5月からは利用量の数え方が文字数からクレジットに変わり、2025年に書かれた紹介記事とは前提がずれてしまいます。見積もりを取る前の下調べとして、読み進めてみてください。
※料金・機能・契約条件は、楽天モバイルの製品ページ・プレスリリース・お知らせ・利用契約約款、楽天法人サービスのページを2026年9月20日に確認した内容です。機能の説明や導入企業の声は提供元の発表によるもので、第三者が検証したものではありません。料金や条件は変更されることがあります。
Rakuten AI for Businessとは|楽天モバイルの法人向け生成AI
Rakuten AI for Businessは、楽天モバイル株式会社が2025年1月29日に提供を始めた、法人向けの生成AIサービスになります。文章の作成や要約のほか、社内資料を参照するチャットボットの作成、音声からの議事録づくり、リサーチ、データ分析までの機能がそろっています。楽天モバイルの製品ページと、楽天グループの法人サービスのサイトの両方で紹介されている、法人向けソリューションの1つという位置づけです。
ほかの法人向けサービスと料金を横に並べて見たい方は、法人向け生成AIの料金比較(38サービス)で全体像を先に確かめてみてください。
ブラウザで使え環境構築は不要、スマートフォンからも利用できる
製品ページによると、ブラウザで提供されるため、専用の環境を構築する必要はありません。提供開始時のプレスリリースでも、個社ごとの環境構築が不要で、パソコンだけでなくスマートフォンからもアクセスできると案内されています。社用のパソコンを持たない現場の方にも配りやすい点は、導入を考えるうえでの材料になるでしょう。
GPT-5搭載と表示、2026年8月にClaude活用の機能を追加
製品ページは、議事録作成・メール作成・データ分析・企画立案などにGPT-5を搭載していると表示しています。2026年8月6日には、AnthropicのClaudeを活用したリサーチ機能とデータ分析機能が加わったと、楽天モバイルが発表しました。利用契約約款の第10条は、OpenAI・Anthropicに加え、GoogleのGemini 2.5 ProとGrounding with Google Searchに関する規程も準用するとしています。2026年9月20日時点の公式ページには、利用者が画面でモデルを選んで切り替えられるかどうかの記載がありません。業務ごとにモデルを選びたいのか、選ばずに任せたいのかを先に社内で話し合い、選べるかどうかは見積もりの際に確かめてみてください。
「楽天のAIは中国製?」はRakuten AI 3.0の報道に由来
検索では楽天のAIは中国製かという質問も見かけますが、これはRakuten AI for Businessとは別の、楽天グループの言語モデル「Rakuten AI 3.0」をめぐる話題になります。ITmediaは2026年3月19日、Rakuten AI 3.0のベースモデルについて楽天が非開示と答えたと報じました。その後、ITジャーナリストの山口健太氏は2026年3月29日のYahoo!ニュース エキスパートで、楽天広報がRakuten AI 3.0にDeepSeekのオープンモデルを採用したと回答したと報じています。Rakuten AI for Businessの製品ページの表示はGPT-5とClaudeの活用で、Rakuten AI 3.0との関係は公式ページに記載がありません。
Rakuten AI for Businessの料金|ライセンス課金と共有の利用枠
Rakuten AI for Businessの料金は、ライセンスごとの基本料金と、契約全体の利用枠を超えた分の従量料金の2つで決まります。
初期費用0円・1ライセンス月額1,000円(税込1,100円)
製品ページの料金プランでは、初期費用は0円、基本料金はライセンスごとに月1,000円(税込1,100円)と表示されています。最低契約期間は初回の課金開始月から1カ月で、その後は1カ月ごとの自動更新となります。課金が始まるのは、利用開始日が属する月の翌月からです。利用開始日は楽天モバイルが別途通知する日とされているため、初月の扱いは見積もりの段階で確かめておきましょう。
基本料金内の10万クレジットと、超過時の従量料金
基本料金の範囲で使える量は、1契約あたり10万クレジットに契約ライセンス数を掛けた量です。これを超えると、1,000クレジットごとに10円(税込11円)の従量料金が加わります。既存の機能では、入力と出力を合わせた1文字が1クレジットとして数えられます。
たとえば1万字の資料を本文に貼り付けて2,000字の要約を受け取る場合、入力と出力の文字数だけで数えると、1回で少なくとも1万2,000クレジットになります。このやり取りを1人が月に9回行うと少なくとも10万8,000クレジットとなり、1ライセンス分の10万クレジットを超えてしまいます。長い文章を扱う方ほど枠の減り方が早くなることを、覚えておいてください。
契約全体で共有する枠と、偏りがあるときの計算
2025年8月1日から、基本料金内の利用量はユーザーごとではなく、契約全体で数える方式に変わっています。30ライセンスの契約で、5人が月50万クレジットずつ、残りの25人が3万クレジットずつ使った場合を考えてみます。合計は325万クレジットで、枠の300万クレジットを25万上回るため、従量料金は250単位×11円で月2,750円(税込)となります。ユーザーごとに数えていた以前の方式なら(1文字=1クレジットとして比べた場合)、5人がそれぞれ40万クレジットずつ超え、合計200万クレジット分で月22,000円(税込)になる計算でした。よく使う方と使わない方が混ざる会社ほど、共有の枠が効いてきます。反対に、全員が満遍なく多く使うと、共有の枠でも超過は避けられません。
料金体系の変遷|2025年1月の提供開始から2026年5月のクレジット制まで
Rakuten AI for Businessの料金は、基本料金の額を変えないまま、利用量の数え方が2回変わってきました。ネット上の記事を読むときは、いつの時点の条件かを確かめる必要があります。
- 2025年1月29日 提供開始。1ライセンスあたり10万文字(入力+出力)までが基本料金内で、超過は1,000文字ごとに税込11円。初めての利用者向けに1カ月(30日間)の無料トライアルを案内
- 2025年3月31日〜11月10日 おトク割セットの申込期間。現在は終了
- 2025年6月2日 8月1日からの数え方の変更を告知
- 2025年8月1日 文字数のカウントをユーザー単位から契約単位に変更(10万文字×契約ライセンス数を契約全体で使える形に)
- 2026年3月3日 クレジット制への変更を告知(当初の変更日は2026年4月1日)
- 2026年3月23日 変更日を2026年5月1日に延期すると告知を更新
- 2026年5月1日 文字数からクレジット数に変更。既存機能は1文字=1クレジット、今後の一部機能は1回ごとに固定クレジット。基本料金・基本料金内の量・超過料金は変更なし
- 2026年5月19日 Buddycomとの連携による現場音声の活用に向けた取り組みの開始をお知らせ
- 2026年8月6日 Claudeを活用したリサーチ機能とデータ分析機能を追加
2026年9月20日時点のお知らせ一覧では、2026年3月3日の告知以降、料金改定の告知は出ていません。2025年に書かれた紹介記事には、ユーザー単位の文字数で説明しているものが多く、今の条件とは合わなくなっています。
「一部機能は固定クレジット」の意味と、確かめたいこと
2026年3月3日の告知では、今後提供される一部の機能は、1回の利用ごとに固定のクレジットを消費するとされました。その後の2026年8月6日に加わったリサーチ機能とデータ分析機能が、どちらの数え方になるのかは公式ページに記載がありません。リサーチやデータ分析を業務でよく使う予定なら、1回あたりの消費量を見積もりの際に問い合わせてみてください。
無料トライアルは提供開始時の案内
2025年1月のプレスリリースは、初めての利用者に1カ月(30日間)の無料トライアルを実施すると案内していました。期間中に利用文字数が一定以上に達すると、ライセンスの利用を制限する場合があるという注記も付いています。一方、2026年9月20日に確認した製品ページと楽天法人サービスのページには、トライアルの記載が見当たりません。今も試用できるかどうかと、その条件は、問い合わせの際に確かめるのが確実です。
おトク割セットは2025年11月10日で受付終了
Rakuten最強プラン ビジネスとRakuten AI for Businessを新たに申し込むと、Rakuten AI for Businessの基本料金が1アカウントにつき最大6カ月無料になる「おトク割セット」がありました。申込期間は2025年3月31日から11月10日までで、ページには終了したと表示されています。2025年の記事に最大6カ月無料と書かれていても、今は申し込めない点に気をつけましょう。
人数別の月額・年額の試算(10名〜200名)
基本料金だけで見ると、10名で月11,000円、200名で月220,000円(いずれも税込)となり、費用は人数にそのまま比例します。ここに従量料金が加わるかどうかは、社員1人あたりの平均利用量が10万クレジットを超えるかどうかで決まります。下の表は、基本料金だけの場合と、全員が平均で月20万クレジットを使った場合を並べたものです。
| 人数(ライセンス数) | 基本料金のみ(月額) | 基本料金のみ(年額) | 平均20万クレジット使用時(月額) | 平均20万クレジット使用時(年額) |
|---|---|---|---|---|
| 10名 | 11,000円 | 132,000円 | 22,000円 | 264,000円 |
| 30名 | 33,000円 | 396,000円 | 66,000円 | 792,000円 |
| 50名 | 55,000円 | 660,000円 | 110,000円 | 1,320,000円 |
| 100名 | 110,000円 | 1,320,000円 | 220,000円 | 2,640,000円 |
| 200名 | 220,000円 | 2,640,000円 | 440,000円 | 5,280,000円 |
※金額はすべて税込。基本料金は1,100円×人数、年額は課金開始月から12か月分(月額×12か月)で計算しています。平均20万クレジット使用時の従量料金は、(20万−10万)クレジット×人数÷1,000×11円です。料金は2026年9月20日に製品ページで確認したもので、研修やコンサルティングなど別料金のものは含みません。
平均で20万クレジットを使うと、超過分の従量料金が基本料金と同じ額になり、月の支払いはちょうど2倍になります。20ライセンスの契約なら、基本料金内の枠は200万クレジットです。全員が平均20万クレジットを使うと超過は200万クレジットとなり、2,000単位×11円で従量料金は月22,000円になってしまいます。見積もりは基本料金だけでなく、利用量が増えたときの額も並べて社内に出しましょう。少人数で使い始めて使われ方を確かめ、そのうえで人数を広げると、年間の予算を立てやすくなるでしょう。
他の法人向けAIと比べるなら、課金の方式を3つに分けて見る
法人向けの生成AIを比べるときは、月額の安さより先に、何に対して料金がかかるのかという課金の方式をそろえて見ることが大切になります。大きく分けると、ライセンスごとの課金に共有の枠と従量料金が付く方式、会社単位の定額、1IDごとの定額の3つがあります。
- ライセンス課金+共有の枠+超過分の従量料金。Rakuten AI for Businessがこの型で、月額(税込)は1,100円×ライセンス数に、全員の合計クレジットが10万×ライセンス数を超えた分について1,000クレジットごとに11円を足した額になります(超えなければ後半は0円)。
- 会社単位の定額。月額は利用人数では変わらず、会社全体の利用量に応じたプランで決まる型です。複数のAIを1つの契約でまとめて使うサービス(マルチAI)にも、この型があります。
- 1IDごとの定額。1人ずつ席を買う型で、月額は1IDの単価×ID数になります。ChatGPTの法人向けプランの席の考え方はChatGPT法人プランの料金で確かめられます。
3つの方式は、人数と1人あたりの利用量という2つの軸で、総額の動き方が違ってきます。ライセンス課金と1IDごとの定額は人数に比例して増え、ライセンス課金ではさらに利用量が枠を超えた分が上乗せされます。会社単位の定額は人数では増えず、会社全体の利用量でプランの段階が決まる形になります。自社の人数と、1人が月にどれだけ長い文章を扱うかを書き出し、3つの式に当てはめてみてください。
クレジットや利用量の数え方はサービスごとに単位が違うため、量の多さを直接比べるより、それぞれの公式の条件で月額を出して並べるほうが確実です。AIの費用を部署ごとに見える形にする考え方は、生成AIのコスト管理でも取り上げています。
部署ごとにライセンスや別のAIの契約が増えていく前に、社員がAIを使う環境を会社で1つにまとめる方法もあります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
楽天モバイル回線の特典で付くライセンスとの違い
Rakuten AI for Businessは単体で契約でき、製品ページの料金プランには楽天モバイルの回線契約を条件とする記載はありません。別の入り方として、楽天モバイルの法人向け「音声+データ無制限プラン」(月2,980円・税込3,278円)の契約者には、1回線ごとにRakuten AI for Businessのライセンスが無料で付きます。ただし、この特典は通常のプランと異なり、クレジットに制限があります。制限の具体的な量は、2026年9月20日時点の公式ページに記載がありません。
| 項目 | 単体で契約するライセンス | 音声+データ無制限プランの特典 |
|---|---|---|
| 料金 | 1ライセンス月1,000円(税込1,100円) | 回線のプラン料金(月2,980円・税込3,278円)の特典として無料 |
| 付く単位 | 必要なライセンス数を契約 | 申し込んだ1回線ごとに1ライセンス |
| 利用量 | 10万クレジット×ライセンス数を契約全体で共有し、超過は従量料金 | 通常のプランと異なりクレジット制限あり(量は公式ページに記載なし) |
| 使い始めるまで | 別途通知される利用開始日から | 申込月の翌々月下旬に同意フォームのメール、回答から約3週間後に招待メール |
※2026年9月20日に楽天モバイルの製品ページと音声+データ無制限プランのページで確認。無制限プランのページは、特に記載のある場合を除き税別表記です。
利用開始までの流れも異なり、特典では対象プランを申し込んだ月の翌々月下旬に同意フォームのメールが届き、回答から約3週間後に招待メールが送られる案内になっています。社用携帯を持つ営業の方は回線の特典、携帯を持たない総務や経理の方は単体のライセンスというように、席ごとに入り方を分けることも考えられます。その場合、特典のライセンスと単体契約のライセンスで利用枠がどう扱われるかを、事前に確かめておきましょう。
主な機能と活用例
Rakuten AI for Businessの機能は、文章を作るチャットに加え、社内の資料を読むチャットボット、音声の議事録、リサーチ、データ分析、利用状況の確認までがそろいます。
職種別プロンプトテンプレート
楽天法人サービスのページでは、職種別のプロンプトテンプレートを使うことで、初心者でも精度の高い出力が得られると説明されています。プロンプトとはAIへの指示文のことで、よく使うプロンプトはお気に入りに登録したり社内で共有したりすることも出来ます。楽天モバイルの担当者へのインタビュー記事(日経ビジネス電子版の広告記事をAIsmileyが転載)では、50以上のテンプレートがそろっていると紹介されています。
社内ドキュメント連携(RAG)とAIアシスタント
社内ドキュメント連携(RAG)とは、社内の資料をAIに参照させ、その内容に沿って答えさせる仕組みのことです。製品ページでは、社内ナレッジや業務マニュアルを参照する独自のAIアシスタント(チャットボット)を作り、組織内で共有できると案内しています。社内規程の問い合わせ窓口や、部署ごとの手順書の案内役として使う形が考えられます。参照させる資料の保存場所や保存期間は公式ページに記載がないため、社外秘の資料を入れる前に確かめておいてください。
AIアシスタントの作り方は、指示・使う機能・公開範囲の3段階
AIアシスタントを実際に作るときの流れは、AIsmiley編集部の体験レポート(2025年9月29日更新。画面や項目名は当時のもの)が画面に沿って紹介しています。まず、どんな質問にどう答えるかの方針を「AIへの指示」と説明の欄に書くことになります。次に、Web検索を使わせるか、社内のファイルをアップロードして参照させるかを選ぶことが出来ます。最後に、そのアシスタントを誰が使えるかを、自分だけの「プライベート」、招待したユーザーだけ、組織全体の3つから選ぶ流れになります。
レポートでは、人事部門を想定して年末調整のマニュアル(PDF)を読み込ませ、扶養控除などの質問に答えるチャットボットを作りました。公開範囲を分けられるので、人事部の中だけで詳しいマニュアルを共有し、ほかの社員には要点だけを答えるといった使い分けも出来るとレポートは紹介しています。社外秘の資料を読み込ませる場合は、最初は「プライベート」で答え方を確かめてから、公開範囲を広げると安心です。
ケータイ Watchの広告記事(Sponsored)によると、木下グループの木下の賃貸は、Rakuten AI for Businessで社内FAQのチャットボットを作ったと、2026年8月のイベントで同社の社長が話しました。業務の進め方が人に頼っていたことが課題で、AIに読ませるマニュアルの作成や情報の整理から楽天モバイルの支援を受けたそうです。同社の社長は、AIを使うには土台となるマニュアルや社内の情報を整理する必要があると話しました。作る前に、読ませるマニュアルを最新の版にそろえておくとよいでしょう。
音声ファイルから議事録・要約を作る
録音した音声ファイルをアップロードすると、文字起こしから要約・整理までをAIが行う機能です。会議や商談、ヒアリングの内容整理や、アクションアイテムの抽出に使えると製品ページは説明しています。音声の文字起こしがクレジットをどう消費するかは、公式ページに記載がありません。
リサーチとデータ分析(2026年8月追加)
リサーチは、指定したテーマについてAIが約200の外部ソースから情報を集めて要約し、レポートにまとめる機能になります。データ分析は、CSVやExcelのファイルをアップロードすると、集計や分析から表・グラフの作成までを行います。どちらも2026年8月6日の発表でClaudeを活用して追加されたもので、2025年の紹介記事には出てきません。
エージェント型の「Rakuten AI for Business Workforce」は年内の提供を目指すと紹介
同じ広告記事によると、2026年8月の楽天グループのイベント「Rakuten AI Optimism 2026」で、エージェント型AIの「Rakuten AI for Business Workforce」が近日リリース予定として紹介されました。社内の資料やデータをアップロードすると、AIが自分で情報を抜き出して整理し、作業を最後まで進める仕組みになります。
展示ブースの担当者によると、一問一答ではなく、PowerPointやExcelの資料をAIが自分で作ることを目指したそうです。作業の手順を「スキル」として覚えさせる機能もあると記事は伝えています。記事では年内のリリースを目指すとされていますが、2026年10月17日時点で、楽天モバイルの製品ページにWorkforceの記載はありません。料金やクレジットの消費の仕方も製品ページや2026年8月6日のプレスリリースに記載がないため、今の料金で使えるのか、別の契約になるのかは、見積もりの際に聞いておくとよいでしょう。
利用状況ダッシュボード
管理者は、社内の利用状況を可視化したダッシュボードで、社員の使い方を確かめることが出来ます。楽天法人サービスのページは、利用率を上げるためのデータとして使えると説明しています。誰がどのくらいクレジットを使っているかまで見えるかは公式ページに記載がないため、従量料金の管理に使えるかは見積もりの段階で聞いてみましょう。
活用例(事務・営業・マーケティング)
製品ページの活用例は、事務作業・営業活動・マーケティングの3つに分かれています。事務では、議事録の作成や外国語の翻訳、業務マニュアルの作成、社内の問い合わせ対応が挙がります。営業ではトークスクリプトの検討や提案資料の校正、営業日報の作成、マーケティングでは施策のアイデア出しやキャッチコピー、SNS投稿文の作成が例として示されています。まずは自社で時間のかかっている文書作業を1つ選び、試してみてください。
導入事例・導入企業の声
製品ページの導入事例には、情報通信業のemt株式会社(企業規模1〜100名)と、宿泊業の浦島観光ホテル株式会社(101〜500名)の2社が並びます。導入企業から、顧客対応の担当者のメール作成が20〜30分、長いときは1時間かかっていたところ10分以内に短縮されたという声が届いていると、2025年7月の日経ビジネス電子版の広告記事(AIsmileyが転載)で紹介されています。これは提供元の担当者が紹介した声で、第三者が効果を検証した数字ではありません。
研修・導入支援(オンライン研修と有償のコンサルティング)
導入後の支援として、生成AI基礎研修、生成AI活用研修、管理者・推進者向け研修の3つがオンラインで用意されています。3つをまとめた生成AI研修パッケージは所要時間10時間と表示されており、研修の料金は製品ページに記載がありません。提供開始時のプレスリリースには、定着を支援するコンサルティングサポートは別途料金と書かれています。研修も含めて頼む場合は、見積もりに研修とコンサルティングの費用を分けて書いてもらいましょう。
データの扱い|学習・個人情報・機密情報
Rakuten AI for Businessは、入力した情報がAIの学習に無断で使われないことと、個人情報をマスキングしてからAIに送る仕組みを公式に掲げています。入力と出力の扱いは、利用契約約款(2026年4月30日改定)を読むとさらに具体的に分かります。一方で、データの保存場所と保存期間の具体的な記載は、約款を含めて見当たりません。
入力データをAIの学習に無断で使わない
製品ページには、入力した情報がAIの学習に無断で活用されることはないとの記載があります。利用契約約款の第29条1項は、提供元がコンテンツをサービスの維持・提供、広告や分析などのマーケティング活動と改善、新サービスの企画・開発などに使うとしたうえで、生成AIモデルの訓練は除くと定めています。同じ条の2項では、約款の履行状況を確かめる必要がある場合に、提供元などが入力や出力を閲覧できるとされます。学習に使われないことと、提供元がまったく見ないことは別の話になる点を押さえておきましょう。
PIIマスキングとSSO対応
PIIマスキングとは、氏名・電話番号・メールアドレス・住所などの個人情報を識別し、マスキングしてからAIへ送る機能のことです。製品ページはあわせて、SSO(1つのアカウントで複数のシステムにログインできる仕組み)への対応も挙げています。どの認証サービスとつなげられるかは公式ページに記載がないため、社内のアカウント管理の仕組みと合うかは個別に確かめる必要があります。
NGワード登録(提供開始時の機能)
2025年1月のプレスリリースでは、社内の機密情報をNGワードとして登録し、AIへの送信を止める「NGワード登録」機能が紹介されていました。2026年9月20日に確認した製品ページにはこの機能の記載がなく、今も使えるかは公式ページで確かめられません。顧客名や案件名の送信を止めたい会社は、問い合わせの際に現行の機能として残っているかを聞いてみてください。何を入れてはいけないかの社内ルールづくりは、生成AIガイドラインの作り方も参考になります。
データの保存場所・保存期間と、約款にある保管の定め
2026年9月20日時点で、製品ページ・プレスリリース・お知らせ・利用契約約款のどれにも、データの保存場所と保存期間の具体的な記載はありません。約款の第29条3項・4項には、入力した情報を第三者サービスの提供主体に提供することがあり、その管理下で取り扱われることへの同意と、OpenAI、Google、Anthropicの各社が定める規程に基づき、デバッグやテストなどの目的で入力と出力が所定の期間保管される場合があることへの同意が定められています。保管の期間は各社の規程しだいとなるため、どのモデルの提供元にどの条件で渡るのかを、見積もりの際に確かめてみてください。なお第6条は、サービスを利用できる場所を日本国内に限る定めで、データの保管場所を定めたものではありません。会話の記録がどの国のサーバーに、いつまで残るのかは、個人情報を扱う部署で使うなら欠かせない確認事項になります。
契約・請求の実務と、退職・異動時のアカウント付け替え
契約と請求の条件は料金表の下の注記にまとまっており、特に解約の期限とユーザー変更の扱いは、導入前に押さえておきたい点になります。
請求書払いとWeb請求システム
支払い方法は請求書払いで、振込手数料は利用者の負担とされています。請求書は「楽天モバイル法人ソリューション Web請求システム」から、毎月第3営業日以降にダウンロードする形です。クレジットカード払いの記載はないため、経理の方には毎月の振込の手間と手数料を見込んでもらいましょう。
ライセンスごとに楽天IDが必要
利用にはライセンスごとに楽天IDを作る必要があり、作り方は開通通知の際に案内されます。社員が私用で使っている楽天IDを業務にそのまま使うのか、業務用に新しく作るのかは、先に社内で決めておきたいところです。
退職・異動時は事前連絡が必要
登録したユーザーを変える場合は、事前に楽天モバイルへの連絡が必要になります。無断で変えた場合は、変更に伴う利用料や追加料金を請求される可能性があると注記にあります。退職や異動で使う人が替わるときは、次の順に進めると手戻りが少なくなるでしょう。
- 退職・異動が決まったら、そのライセンスを誰に移すかを決める
- 楽天モバイルへ、ユーザーの変更を事前に連絡する
- 案内に沿って、新しい担当者の楽天IDで使い始める
- 前任者が作って社内で共有していたAIアシスタントやテンプレートを、誰が引き継ぐかを決める
人の出入りが多い会社は、年に何回ほど付け替えが起きそうかを見込み、手続きの窓口を総務か情シスに決めておくと安心です。
解約は契約満了日の2カ月前までに解約書
解約するときは、契約満了日の2カ月前(土日祝の場合は前営業日)までに解約書を提出し、満了日を迎えることで手続きが終わります。最低契約期間は1カ月で、その後は1カ月ごとに自動で更新されます。やめると決めてから、すぐに請求が止まるわけではない点に注意が必要です。年度末に見直す予定があるなら、2カ月前の期限を社内の予定表に入れておきましょう。
見積もりの前に確かめたい質問リスト
公式ページだけでは分からない項目は、見積もりを頼むときに質問としてまとめて送ると、回答を比べやすくなります。2026年9月20日時点で公式ページに記載のない項目を中心に、確かめたい点を並べました。
- データの保存場所と保存期間会話やアップロードした資料、音声ファイルが、どの国のサーバーにいつまで残るか(製品ページ・利用契約約款ともに具体的な記載なし)
- 入力と出力が渡るモデルの提供元と保管の条件約款第29条4項にあるOpenAI・Google・Anthropicの規程による保管が、どの機能でどの提供元に、どの期間で当てはまるか
- 管理者が見られる範囲利用状況ダッシュボードで、人ごとのクレジット消費まで見られるか(公式ページに記載なし)
- 固定クレジットの機能と消費量リサーチ・データ分析・音声の文字起こしが、1回あたり何クレジットになるか(公式ページに記載なし)
- NGワード登録が今も使えるか提供開始時に紹介された機能が、現行の機能として残っているか(現行の製品ページに記載なし)
- 利用者がモデルを選べるかチャットのGPT-5以外のモデルを、利用者が選んで切り替えられるか(公式ページに記載なし)
- APIの提供の有無社内のシステムから呼び出せるAPIがあるか(公式ページに記載なし)
- 回線特典のクレジットの上限音声+データ無制限プランの特典で使える量と、単体契約の枠との関係(公式ページに記載なし)
- ライセンス数を減らすときの扱い契約途中でライセンスを減らせるか、解約書の2カ月前の期限が同じように当てはまるか
- 途中解約時の扱い自社の都合で途中解約した場合に、有効期間満了日までの料金がかかるか
- 研修とコンサルティングの料金研修パッケージとコンサルティングサポートの費用(製品ページに金額の記載なし)
- エージェント型のWorkforceの扱い提供時期と、今の契約・クレジットで使えるか(2026年10月17日時点で製品ページに記載なし)
回答を受け取ったら、答えの出典と日付を控えておくと、次の見直しのときに役立ちます。会社が契約を用意しても、社員が個人のアカウントで別のAIを使い続けると、その利用は会社の管理の外に残ってしまいます。会社が把握していないAI利用の見つけ方は、野良AI(シャドーAI)の対策で確かめてみてください。
課金の方式から、会社で使うAIの環境を選ぶ
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityの4つのAIを1つの契約・1つの画面で使える法人向けサービスです。料金はユーザーごとの課金ではなく会社単位の月額で、利用量の上限に近づくと、管理者宛に複数回メールでお知らせします。上限に達した時点で利用を停止する安全設計のため、知らないうちに超過して追加の請求が発生することはありません。会話履歴や利用ログは国内サーバー(AWSの日本リージョン)で管理します。月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名・スタンダード6〜20名・プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。
UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
Rakuten AI for Businessの料金はいくらですか?
楽天モバイルの回線を契約していなくても使えますか?
Rakuten AI for BusinessではどのAIモデルが使われていますか?
楽天のAIは中国製ですか?
解約はいつまでに申し出ればよいですか?
Rakuten AI for BusinessでAIエージェントは使えますか?
まとめ
Rakuten AI for Businessは、1ライセンス月額1,100円(税込)の基本料金に、契約全体の枠を超えた分の従量料金が加わる法人向けの生成AIです。2026年5月からは1文字を1クレジットとして数える方式に変わり、全員が平均20万クレジットを使うと、月の支払いは基本料金の2倍になります。データの保存場所や保存期間、固定クレジットの消費量は公式ページや利用契約約款に具体的な記載がないため、質問リストを使って見積もりの際に確かめてみてください。契約の面では、請求書払い、ライセンスごとの楽天ID、ユーザー変更の事前連絡、2カ月前の解約書の4点を、社内の手順に落としておきましょう。
法人のAI活用に関するほかの記事は、AI活用コラム一覧にまとめています。
※出典(いずれも2026年9月20日確認):楽天モバイル Rakuten AI for Business 製品ページ https://business.mobile.rakuten.co.jp/solution/service/rakuten-ai-for-business/ /楽天法人サービス https://business.rakuten.co.jp/products/rakuten-ai-for-business /提供開始のプレスリリース(2025年1月29日) https://corp.mobile.rakuten.co.jp/news/press/2025/0129_01/ /Claude活用のアップデートのプレスリリース(2026年8月6日) https://corp.mobile.rakuten.co.jp/news/press/2026/0806_01/ /料金体系変更のお知らせ(2026年3月3日・3月23日更新) https://business.mobile.rakuten.co.jp/information/details/2026/0303/001/ /料金算出方法変更のお知らせ(2025年6月2日) https://business.mobile.rakuten.co.jp/information/details/2025/0602/001/ /音声+データ無制限プラン https://business.mobile.rakuten.co.jp/fee/museigen-plan/ /おトク割セット(終了) https://business.mobile.rakuten.co.jp/recommended-plan/rakuten-ai-for-business-otokuwari-set/ /料金・サービスのお知らせ一覧 https://business.mobile.rakuten.co.jp/information/service/ /Rakuten AI for Business 利用契約約款(2026年4月30日改定) https://assets-bss-b2b-cms.mobile.rakuten.co.jp/static-assets/pdf/terms/rakuten_mobile_business_term_Rakuten_AI_for_Business.pdf /ITmedia AI+(2026年3月19日) https://www.itmedia.co.jp/aiplus/article/2603/19/1260319099/ /Yahoo!ニュース エキスパート 山口健太氏(2026年3月29日) https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/d014ddc69f3bbec265b5e5f74efca652937a8ba7 /AIsmiley(日経ビジネス電子版の広告記事の転載・2025年7月) https://aismiley.co.jp/ai_news/rakutenaiforbusiness_boosting_efficiency/ /AIsmiley 体験レポート(2025年9月29日更新) https://aismiley.co.jp/ai_news/rakuten-ai-for-business-review/ /ケータイ Watch[Sponsored](2026年8月27日) https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/topic/special/2133920.html /Workforceの記載の有無は2026年10月17日に製品ページで確認
