ソニー銀行、生成AIで勘定系の工数4割減
COPLUS AI NEWS | 2026.09.15
AIに任せる範囲を、先に決める
銀行の勘定系システムの開発で、生成AIの本格適用により工数を4割減らしたとの発表がありました。もう1本は、新しいSiri「Siri AI」を載せたAppleのiOS 27の配信開始です。
本日の2本は、AIが扱う情報と作業の範囲が広がる動きです。1本目は、ソニー銀行と富士通が勘定系システムの実開発に生成AIを本格適用し、工数40%削減と開発期間30%短縮を確認したという発表。2本目は、メールやメッセージにまたがる個人の文脈を理解する新しいSiri「Siri AI」を載せた、AppleのiOS 27の配信開始です。
① ソニー銀行と富士通、勘定系システムの実開発に生成AIを本格適用 工数40%削減・期間30%短縮
出典:富士通株式会社・ソニー銀行株式会社(共同発表)/ 2026年9月14日
ソニー銀行と富士通は9月14日、ソニー銀行の勘定系システムの実開発に生成AIを本格適用し、基本設計から結合テストまでの工程で、工数を40%削減、開発期間を従来比30%短縮したと発表しました。両社は2025年9月から適用を始め、設計書やソースコード、テスト資産といった開発資産をAIが活用できる仕組みを整えたうえで、設計・製造・テストの主要工程へ段階的に広げてきました。数値は2026年7月時点で確認した効果として、両社が発表したものです。
工程別では、基本設計の影響調査工数を最大90%、詳細設計の設計書作成工数を最大40%、結合テストのテスト実行工数を最大90%削減し、製造工程ではソースコード生成率99%を達成したとしています。AWSのAmazon Bedrock上で動くAnthropicの生成AIモデル「Claude」を中核とするAIエージェントを工程横断で使い、人が最終判断と品質保証を担う体制をとっています。今後は要件定義を含む開発工程全体に加え、セキュリティや運用保守の領域、周辺系システムへと適用を段階的に広げる計画です。
💡 コプラスの視点
本番稼働中の銀行の勘定系システムでも、AIに任せる作業と人が判断する作業を分けたうえで、適用範囲を広げている点が参考になります。削減幅(いずれも最大値)が大きいのは、基本設計の影響調査と結合テストのテスト実行でした。社内の業務にAIを入れる際も、AIに任せる作業と人が最終確認する作業を先に決めて利用ルールに書いておくと、使う範囲を広げやすくなります。
富士通の記事を読む →(富士通株式会社のプレスリリース)
② Apple、iOS 27の配信を開始 新しい「Siri AI」は英語のベータから、日本語は10月
出典:Apple Newsroom/ 2026年9月14日(米国時間)発表、日本では9月15日から配信(ITmedia Mobileが9月14日に報道)
Appleは9月14日(米国時間)、iOS 27やiPadOS 27、macOS 27などの配信を始めました。日本では9月15日からの提供です。目玉は新しいSiri「Siri AI」で、メッセージやメール、写真などにまたがる個人の文脈を理解し、利用者が必要な情報を探す手助けをするとしています。専用のSiriアプリも用意され、会話の履歴はiCloudを使って利用者の端末間で同期されます。
Siri AIはまず英語のベータ版として提供され、日本語はフランス語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語とともに10月に対応する予定です。対応機種は、iPhone 16以降やiPhone Air、iPhone 15 Pro/15 Pro Max、M1以降を搭載したMacなどに限られます。Appleはアプリをまたぐ操作にも対応するとしており、ITmedia Mobileは写真の編集や共有といった例を伝えています。
💡 コプラスの視点
対応するiPhoneでは、アシスタントがメールやメッセージの中身を踏まえて作業を手伝うようになります(日本語は10月予定)。業務メールを私物のiPhoneで受けている会社では、会社が把握しないところでAIが業務情報に触れる場面が増える可能性があります。10月の日本語対応を前に、私物端末での業務利用と、端末に組み込まれたAI機能の扱いを社内ルールで確認しておきたいところです。
Apple Newsroomの記事を読む →(Apple Newsroom・英語)
国内報道:ITmedia Mobile(iOS 27の新機能まとめ)
本日のまとめ
ソニー銀行と富士通は、Claudeを中核とするAIエージェントを設計からテストまでの工程で使い、人が最終判断と品質保証を担う形で、工数を40%減らしたと発表しました。Appleは、メールやメッセージなど個人の文脈を理解するSiri AIを英語のベータで提供し始め、日本語は10月に対応する予定です。AIが業務の中身に触れる場面が増えるほど、どこまでをAIに任せ、どこを人が確かめるかを先に決めておくことが大切になると考えます。
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