
Third AI(サードアイ)とは、JTP株式会社が提供する、最適なAIを最適なコストで届けることをうたうAIインテグレーションサービスです。中心となる生成AIソリューションは金額が公開されておらず、導入時の初期費用と固定の月額利用料に、お客様負担のクラウド利用料と一部オプションの料金が加わる決まり方になります。同社は月額固定料金制で、ユーザー数で利用料が膨れ上がらない体系と説明しているため、比べるときは1人あたりの単価ではなく、4つの費目を足した年間の総額で見るのが近道です。ほかのサービスとの横並びは、法人向け生成AI 38サービスの料金比較で確かめてみてください。
※2026年10月3日時点で各社の公式ページに掲載されている内容です。金額やモデルの対応状況は変わることがあるため、検討の際は各社の公式ページと見積もりで最新の内容をご確認ください。
Third AIとは|JTPが提供する3つのソリューション
Third AIは、東京都品川区に本社を置くJTP株式会社(1987年設立)が手がけるAIインテグレーションサービスになります。AIインテグレーションとは、AIの選定から社内の仕組みへの組み込み、使い始めた後の支えまでをまとめて請け負う形の支援を指します。公式サイトのトップには、次の3つのソリューションが並んでいます。
- 生成AIソリューション:生成AIの利用環境を、高いセキュリティで提供するものになります。
- 生成AIソリューション mini:1か月間・1〜最大10名で使えるお試しプランで、契約完了後最短1日で使い始められると案内されています。
- Dify構築支援ソリューション:Difyという生成AIアプリの開発基盤を、自社向けに組み立てる支援です。
ほかにも、LINEを使った面接予約、チャットボットによるサポートの効率化、ヘルプデスクの生産性改善といった事例が、同じサイトの導入事例に載っています。社員が日々使う生成AIの環境にあたるのは、このうち生成AIソリューションとminiの2つになります。
以下では生成AIソリューションの料金を中心に見ていきますが、miniの料金も公式サイトには載っていません。どのソリューションを選んでも、金額は問い合わせて見積もりを取るまで分からない前提で進めましょう。名前が同じ別の商品や別の会社もあるため、その見分け方は後半の節で取り上げます。
Third AIの料金は要問い合わせ|公開されている決まり方
生成AIソリューションの公式ページには、金額もプラン名も、税込か税抜かの区別も書かれておらず、詳細は問い合わせるよう案内されています。比較サイトのアイミツやITトレンドでも料金欄は「お問い合わせ」で、金額は出ていません。金額そのものは見積もりを取るまで分からないものの、何にお金がかかるかは、公式ページの本文と注記、よくある質問から読み取ることが出来ます。推測の金額を当てはめるより、まず費目の形を押さえておくのがよいでしょう。
月額固定でユーザー数課金なしの料金体系
公式ページは、月額固定料金制のためユーザー数で利用料が膨れ上がる心配がない、と説明しています。よくある質問を読むと、導入時に初期費用がかかり、その後は固定の月額利用料で使う流れになります。追加のユーザー単位で費用が急増しないので、数千〜数万人規模でも全社員に使ってもらえる、というのが同社の説明です。
社員が増えるたびに契約を足すID課金(1人ごとに月額がかかる契約)とは、費用の増え方そのものが違ってきます。実際に、定期アップデートの費用も月額に含まれると案内されており、更新はリモート接続で行う仕組みとなります。使う人の数で利用料が膨れ上がらない体系と同社が説明している点は、全社に配りたい会社にとって分かりやすい長所でしょう。
一部オプションは別料金・クラウド利用料はお客様負担
ただし、固定の月額にすべてが含まれるわけではありません。公式ページの注記には、一部のオプション機能は別途初期費用と月額利用料が発生すること、クラウド利用料はお客様の負担となることが書かれています。2026年3月2日のプレスリリースにも、別途オプション料金が必要な機能がある旨の一文が添えられました。
クラウド利用料とは、Third AIを動かすクラウド(インターネット上のサーバー)の使用料を指し、見積もりに載る固定の月額とは別の費目として自社の負担になります。見積書の月額だけで予算を組むと、クラウド利用料とオプションの分だけ実際の出費が上回ってしまいます。年間でいくらかかるかを知るには、見積もりの段階でこの2つの金額も合わせて出してもらうほかありません。
見積もりで必ず聞く4項目の確認表
Third AIの見積もりを依頼するときは、次の4つの金額を分けて書いてもらうと、ほかのサービスと同じ物差しで比べられるようになります。どれも公式ページに費目として出てくるものなので、遠慮なく聞いて大丈夫です。
- 初期費用導入時にかかる金額です。社内データの取り込みや初期設定がどこまで含まれるか、作業の範囲もあわせて確認します。
- 固定の月額利用料定期アップデートの費用は月額に含まれると案内されています(オプションは別料金の場合あり)。利用量や同時に使える人数に上限があるかも聞いておきます。
- クラウド利用料お客様負担と明記されている費目です。1か月あたりの見込み額と、利用が増えたときの増え方を出してもらいます。
- オプションの初期費用と月額一部の機能は別途初期費用と月額利用料がかかると注記されています。使いたい機能がオプションに当たるかを1つずつ確かめます。
4つがそろえば、固定の月額・クラウド利用料・オプションの月額を足した額の12か月分に、本体とオプションの初期費用を加えたものが1年目の総額になります。2年目からは初期費用が抜けるため、3年で比べると数字の印象が変わることもあるでしょう。見積もりが届いたら、この計算に当てはめてほかのサービスと並べてみてください。
クラウド利用料は、毎月同じ金額になるのかどうかを見積もりの場で確かめておきたい費目になります。見込み額に幅がある場合は、少なめの月と多めの月の2通りで年間の総額を出しておくと、予算を組むときの判断材料が増えます。社内の稟議では、この2通りの数字をそのまま比較のメモに書き添えることも出来ます。
費目の多い見積もりを比べる前に、複数のAIを会社定額でまとめて使える環境も候補に入れてみてください。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
専有クラウドにシングルテナントで導入する仕組み
生成AIソリューションは、お客様のクラウド環境にシングルテナントで入れる提供形態をとっています。シングルテナントとは、1つの会社のためだけにシステムを用意し、ほかの会社と環境を共有しない形のことです。2026年3月2日のプレスリリースでは、この形で高いセキュリティを保ちながら、SaaS型の定期アップデートで機能とセキュリティを強め続けると説明されています。SaaS型とは、ソフトを買い切るのではなく、提供元が更新を続けるサービスとして使う形を指します。
機能の面では、モデルや機能ごとの利用権限の管理、利用状況の可視化、規定やマニュアルなど社内データとの連携、図や表を読み取れるマルチモーダル対応が公式ページに挙げられています。同じプレスリリースでは、連携した社内データをもとに回答する機能や、インターネット検索やデータ分析を選んで独自のAIアプリを作る機能も紹介されました。複数のRAG(社内文書を探して回答に使う仕組み)をAIが自動で判別して答えるエージェント機能もあり、操作はWebの画面で行う形となります。
同社が掲載している事例では、国内大手製造会社が製品マニュアルを連携し、最大約1万ページの文書を検索できるようにしたとされています。専有の環境をお客様のクラウドに置く形なので、クラウド利用料がお客様負担と書かれている点ともつながってきます。入力したデータの扱いや保存先の細部は公開ページからは読み取れないため、見積もりの場で必ず確かめましょう。点検したい項目は、生成AIのセキュリティ対策チェックリストを手元に置いて聞いてみてください。
最新モデルへの追従と、複数モデルを比べる軸
Third AIは、OpenAIの新しいモデルに素早く対応していることを打ち出しています。2026年3月2日のプレスリリースでは、同年2月25日にGPT-5.3-Codexへの対応を終えたと発表し、既存のモデルに加えて最新モデルにも迅速に対応する方針を示しました。公式サイトのお知らせでも、GPT-5.6群、GPT-6 Astra、GPT-6.1 Solへの対応が発表されています。
2026年10月3日に公式トップ、生成AIソリューションのページ、プレスリリースを見た範囲では、確認できた対応モデルはOpenAIのものになります。Claude(Anthropic社)やGemini(Google社)は公開ページに記載がなく、使えるかどうかは問い合わせで確かめる必要があります。記載がないことは非対応を意味するわけではないので、使いたいモデルがあれば見積もりのときに名前を挙げて聞いてみましょう。
複数のAIを比べるときに見る5つの軸
複数のモデルを使い分けたい会社は、次の5つを並べて見ると、サービスごとの違いがはっきりしてきます。
- 使えるAIの範囲:ChatGPTの系統だけか、ClaudeやGemini、検索に強いPerplexityまで1つの契約で使えるか。
- 新しいモデルへの追従の速さ:発表から社内で使えるようになるまでの期間と、これまでの対応の実績。
- 料金の決まり方:人数で増えるか、会社単位の定額か、利用量でプランが上がるか。
- 人数:全社員に配る前提か、使う人を一部の部署に絞る前提か。
- データの扱い:入力した内容の保存先と、会社側で権限や利用状況を管理できるか。
Third AIは料金の決まり方と人数の面で全社展開向けの形をとっている一方、使えるAIの範囲は公開情報だけでは判断がつきません。モデルごとの得意分野の違いは、主要4AIの違いと使い分けが下調べに役立つでしょう。複数のAIを1つの環境で使う考え方そのものは、マルチAIとはで詳しく取り上げています。
導入実績140社超(同社発表)と導入期間
導入社数について、JTPは公式トップで140社を超えたと発表しています。生成AIソリューションのページでは国内大手企業を中心に140社導入とされ、2026年3月2日のプレスリリースでは、2023年6月の提供開始以来130社以上と書かれていました。いずれも同社の発表で、第三者が確かめた数字ではありません。公式サイトには自治体や大手企業への導入と伴走支援の実績も掲げられており、大きな組織での利用を想定したサービスと読むことが出来ます。
導入期間を費用に含めて比べる
よくある質問によると、導入期間は最短で1か月程度、社内データを取り込む場合は2〜4か月程度が目安になります。社内データを取り込むなら、使い始めまで2〜4か月を見込んで計画を立てる必要があります。その間の社内の打ち合わせや、並行して使い続ける既存ツールの費用も、比較のときは数に入れておきたいところです。
一方、miniは1か月間・1〜最大10名のお試しプランで、契約完了後最短1日で使い始められると案内されており、まず小さく試す道も用意されています。登録してすぐ使えるクラウドサービスと比べるときは、使い始めまでの期間も比較のメモに1行足して並べてみてください。費用が近くても、社員の手に届くまでの時間が違えば、最初の1年で得られる効果は変わってきます。
IBM Watsonのコンタクトセンター版や同名サービスとの切り分け
Third AIで調べると、生成AIソリューションとは別の商品や、名前の似た別の会社が一緒に出てくるため、見積もりの前に切り分けておくと安心です。
ソフトバンクのサイトに載るコンタクトセンター版(提供はJTP)は別商品
ソフトバンクのサイトには、IBM Watsonを使った「Third AI コンタクトセンターソリューション」のページがあり、料金も公開されています。料金表には初期費用1,000,000円、月額費用200,000円〜(税抜)と載っており、注記には別途LINEカスタマーコネクト利用料250,000円/月(税抜)がかかるとあります。ページには提供元としてJTP株式会社の名前があり、同じJTPが提供するコンタクトセンター向けの別商品です。ここに載っている金額は、生成AIソリューションの料金ではありません。
比較サイトのアイミツでも、Third AIはIBM Watsonを採用したチャットボットとして紹介されており、社員向けの生成AIを探している方は、どちらの話なのかを見分けて読むようにしましょう。
同じ名前の3つを見分ける
名前が似たものとして、少なくとも次の3つが検索で一緒に見つかります。
- JTP株式会社のThird AI(ai.jtp.co.jp):生成AIソリューションやminiを提供する、ここで料金を見てきたサービスになります。
- 米ThirdAI社(thirdai.com):米テキサス州ヒューストンの会社で、JTPとは別の会社です。
- 株式会社THIRD(third-inc.co.jp):検索結果の表示では、不動産・建築業界に特化したAIを開発する別の会社と紹介されています。
資料請求や問い合わせの前には、開いているページのURLがai.jtp.co.jpかどうかを確かめてから進めてください。社内で候補を共有するときも、会社名のJTPを添えておけば取り違えを防ぐことが出来ます。
固定月額型とID課金型、人数で総額はどう変わるか
Third AIのような固定月額型と、1人ごとに月額がかかるID課金型では、人数が増えたときの総額の動き方がまったく違ってきます。ID課金型の年間費用は、1人あたりの月額に人数と12か月を掛けた額で、人数に比例して増えていく形です。固定月額型は、初期費用と固定の月額12か月分に、クラウド利用料とオプションを足した額で、Third AIの場合はユーザー数で利用料が膨れ上がらない体系と同社が説明しています。
そのため、使う人数が多いほど1人あたりに直した金額は下がっていき、少ないうちは割高に見えることになります。Third AIの金額は公開されていないので、どの人数で損得が入れ替わるかは、見積もりの数字が出るまで計算できないのが実情です。比べる単位は月額ではなく、初期費用とクラウド利用料まで入れた年間の総額にそろえましょう。
見積もりが届いたら、固定月額型の年間総額を、ID課金型の1人あたりの年額で割ってみてください。出てきた数字が、ID課金型のほうが安く済む人数の上限の目安になります。1人ごとに課金される代表的な契約の料金は、ChatGPTの法人プランの料金で確かめることが出来ます。費用を部署ごとに見える形にする方法は、生成AIのコスト管理でも取り上げています。
社員規模別の選び方の目安
Third AIは、数千〜数万人規模でも全社員に使える料金体系を打ち出しており、人数の多い組織ほど固定月額の良さが出やすい作りです。社員10〜200名の会社が候補に入れる場合は、規模に応じて比べ方を少し変えてみましょう。
社員10〜50名の会社
この規模では、見積もりの額によっては、1人あたりに直すと割高に見えることがあります。まずminiで一部の社員(最大10名)が1か月試してから、ID課金型や会社定額のクラウドサービスと見積もりを並べてみるのがよいでしょう。社内データの連携を急がないのであれば、登録してすぐ使えるサービスから始めて、使い方が固まってから専有環境を検討する順番も取れます。
社員50〜200名の会社
人数が増えるにつれて、ID課金型の年間費用は人数に比例して膨らんでいきます。全社員に配る前提なら、固定月額型の見積もりを取って、ID課金型の総額と同じ年数で並べる意味が大きくなってきます。社内データの連携や独自のAIアプリづくりまで考えるなら、導入期間の2〜4か月も含めて計画を立ててください。
どの規模でも、使いたいAIの種類と、全社員に配るのか一部の部署に絞るのかを先に決めておくと、見積もりの比べ方がぶれにくくなります。ChatGPTだけで足りるのか、ClaudeやGeminiも使いたいのかで、候補に残るサービスは変わってくるはずです。社内で希望を聞くときは、どの業務に使いたいかまで書いてもらうと、必要なモデルが見えやすくなるでしょう。
複数のAIを、会社定額の1つの契約で
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で切り替えて使える法人向けサービスです。会話の途中でもモデルを切り替えられ、自社資料を読み込ませて回答させる社内文書RAGや、利用ログ・権限・モデルのON/OFFを扱う管理者ダッシュボードも備えています。基盤はAWSの日本リージョンで稼働しています。料金は月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。
UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
Third AIの料金はいくらですか?
ユーザー数が増えると料金は上がりますか?
ソフトバンクのページにある初期費用1,000,000円はThird AIの料金ですか?
Third AIでClaudeやGeminiは使えますか?
Third AIは導入までどのくらいかかりますか?
Third AIの導入社数はどのくらいですか?
まとめ
Third AIの生成AIソリューションは金額が公開されておらず、初期費用と固定の月額利用料に、お客様負担のクラウド利用料と一部オプションの料金が加わる決まり方です。同社はユーザー数で利用料が膨れ上がらない体系と説明している一方、見積書の月額だけでは年間の出費は見えてきません。初期費用、固定の月額、クラウド利用料、オプションの4つを分けて出してもらい、年間の総額で比べることになります。
公開ページで確認できた対応モデルはOpenAIのもので、ClaudeやGeminiを使いたい場合は見積もりの場で聞いてみてください。ソフトバンクのサイトに載るコンタクトセンター版の料金は、同じJTPが提供する別商品のものなので、混ぜずに読み分ける必要があります。最短1か月、社内データを取り込むなら2〜4か月という導入期間と、使える人数も加えて並べれば、自社に合う形が選びやすくなるでしょう。
ほかのサービスとの料金の横並びは法人向け生成AI 38サービスの料金比較、法人のAI活用に関するほかの記事はAI活用コラム一覧をご覧ください。
