
GeminiでGoogleスライドを作るとは、Googleの生成AIであるGeminiに指示を出し、スライドの文章やデザインを作らせることです。入口は、Googleスライド右上の「Gemini に相談」から開くサイドパネルと、GeminiアプリのCanvasで作ってGoogleスライドへ書き出す方法の2つになります。ただしGoogleのヘルプでは、サイドパネルで新しくスライドを生成する機能は「パソコンでのみ英語」で使え、「一度に生成できるスライドは 1 つのみ」と書かれ、プレゼンテーション全体の生成もBusiness Standard以上かGoogle AI Pro・Ultraが対象で、最初は英語のみと案内されています。Googleスライドの中で日本語の資料を丸ごと生成させる使い方は、今の時点ではまだ難しいと考えておきましょう。
プランごとにどのアプリでGeminiが使えるか、使えない時の原因の全般は、Google WorkspaceのGeminiでできることとプラン別の違いで整理しています。ここでは、Googleスライドで社内資料を作る場面だけに絞り、画面の操作と、出ない時の確かめ方を順に見ていきます。
入口は2つ|サイドパネルとCanvasのどちらを使うか
どちらの入口を使うかは、会社のGoogle Workspaceのプランと、一度に作りたい枚数で決まります。
1つ目は、Googleスライドでプレゼンテーションを開き、右上の「Gemini に相談」アイコンからサイドパネルを出す方法です。サイドパネルで新しく作れるのは一度に1枚で、英語のみとヘルプに書かれています。2つ目は、gemini.google.com のGeminiアプリでCanvasを選び、スライドを作らせてからGoogleスライドへ書き出す方法になります。英語版のヘルプには、Canvasパネル右上の Share & export から Export to Slides を選ぶ手順が載っています。
2つの入口の条件を、Googleのヘルプとブログの記載をもとに並べると次のようになります。
| 確かめる点 | サイドパネル(Googleスライドの中) | Canvas(Geminiアプリ) |
|---|---|---|
| 開く場所 | Googleスライド右上の「Gemini に相談」アイコン | gemini.google.com のテキストボックス下「ファイルを追加」から[Canvas] |
| 一度に作れる量 | 新しいスライドは1枚ずつ(ヘルプの記載) | スライド資料をまとめて作れる(枚数の記載なし) |
| 言語 | 新しいスライドの生成はパソコンのみ・英語のみ | 言語の条件の記載なし(日本語版ヘルプの例文は日本語) |
| 対象プラン | スライドの生成と編集はBusiness Standard以上など(プラン表) | スライド作成に限った対象プランの記載なし |
| 社内ファイルの参照 | [ソースを追加]か「@」でドライブのファイルを指定 | [ファイルを追加]からアップロード |
| 仕上がりの置き場所 | 開いているプレゼンテーションに挿入・置き換え | Export to Slides で新しいGoogleスライドに(英語版ヘルプ)。PDFも可 |
社内の定例資料のように、決まった型の資料へ1枚ずつ足していくならサイドパネルが向いています。ゼロから骨組みをまとめて作りたい場合は、Canvasの方が近い使い方になるでしょう。どちらの入口でも、出てきたスライドは人が直す前提で使ってみてください。
サイドパネルでスライドを1枚生成する手順
手順そのものは短く、プロンプトを入れてプレビューを見て、挿入か置き換えを選ぶだけになります。
画面の操作(Googleのヘルプの手順)
- パソコンのGoogleスライドでプレゼンテーションを開きます。
- 右上の「Gemini に相談」アイコンをクリックし、サイドパネルを出します。
- プロンプトバーに、作りたいスライドの説明を入力します(新しいスライドの生成は英語のみとヘルプに書かれています)。
- プレビューが出たら、新しいスライドとして足す時は[置換]の横の下矢印から[挿入]を、選んでいるスライドと入れ替える時は[置き換え]をクリックします。
社内テンプレートの見た目に寄せたい時は、手順3のあとに[プレゼンテーションのスタイルを一致させる]アイコンから[ドライブから追加]を選び、見本にしたいプレゼンテーションを選んで[追加]を押します。Googleのヘルプでは、既存のプレゼンテーションのビジュアル スタイルを再利用できると説明されています。会社のテンプレートを1つドライブに置いておき、全員がそれを選ぶように決めておくと、資料の見た目がそろいやすくなります。
挿入と置き換えを使い分ける
[置き換え]は、いま選んでいるスライドが生成されたものに入れ替わる操作です。作りかけの資料で試す時は、まず[挿入]で足し、元のスライドと見比べましょう。会話を最初からやり直したい時は、[その他]アイコンから[履歴を削除]を選ぶ形になります。
1枚ずつしか作れないため、10枚の資料なら10回プロンプトを入れることになってしまいます。枚数の多い資料は、次に見るCanvasで骨組みを作り、細かい直しをサイドパネルで進める組み合わせも考えられます。
GeminiアプリのCanvasでスライドを作り、書き出す手順
Canvasは、Geminiアプリの中に作業用のパネルを開き、文書やスライドなどを作って直していける機能になります。Googleのヘルプには、Canvasでドキュメント、アプリ、スライド、コードを作成・編集できるとあります。
作るまでの操作
- gemini.google.com を開き、Geminiアプリにログインします(ヘルプでは、この機能を使うにはログインが必要とされています)。
- 画面下部のテキストボックスの下にある「ファイルを追加」アイコンから[Canvas]をクリックします。
- テキストボックスに「…に関するスライド プレゼンテーションを作成して」のように、スライドで作ってほしいことを書きます。
- 送信アイコンをクリックします。
Googleのヘルプでは、スライド資料のような特定の形式で作らせたい時は、プロンプトにその指示を含めるよう案内されています。スライドという言葉が抜けていると、Geminiが作る形を取り違えることもあるので、最初の一文に入れておきましょう。
Googleスライドへ書き出す
英語版のヘルプでは、Canvasパネル右上の Share & export から Export to Slides をクリックするとGoogleスライドで開けて、PDFとしても書き出せると書かれています。一方で日本語版のヘルプ(2026年10月4日時点)は、Canvasパネル右上の「共有とエクスポート」から「Google ドキュメントにエクスポート」する手順までの記載で、スライドへ書き出す一文は載っていません。日本語の画面で書き出しの項目が見つけにくい時は、英語版ヘルプの名前を手がかりにしてみてください。
Canvasでスライドを作る機能の対象プランや、個人の無料版で使えるかどうかは、Googleのヘルプには書かれていません。会社で使う前提であれば、実際に使う会社アカウントの画面で試してから手順書に載せるのが確実になります。
個人アカウントのGeminiで社外秘の資料を作ってしまう問題
Canvasは個人のGoogleアカウントでログインしたGeminiアプリにもある入口なので、社員が自分のアカウントで社内資料を作り始めてしまうことがあります。
Googleの管理者向けヘルプでは、対象のエディションを持つ会社のアカウントについて、ユーザーのコンテンツは人間によってレビューされることも、許可なくドメイン外で生成AIモデルのトレーニングに使われることもない、と説明されています。対象のエディションを持たないユーザーには、Google 利用規約とGeminiアプリのプライバシーに関するお知らせが適用され、チャットの内容が人間のレビュアーによってレビューされる場合がある、という書き方です。社外秘の数字や顧客名を個人アカウントに入れると、会社の取り決めの外に出てしまいます。
Canvasには、共有用の公開リンクを作る機能もあります。Googleのヘルプでは、Canvasのコンテンツの公開リンクを開いた人は、自分用のコピーを作って編集を続けられると書かれています。社内の確認のつもりでリンクを貼ったメッセージが転送されると、社外の方でも中身を手元に写せてしまう点に注意が要ります。
会社の側からは、社員が個人アカウントで何を入れたか、どのリンクを作ったかを確かめにくくなってしまいます。会社が把握していないこうしたAIの利用は、野良AI(シャドーAI)とも呼ばれます。スライドを作る作業そのものは便利でも、使う場所が個人のアカウントのままだと、情報の行き先を会社として説明できなくなってしまいます。
個人アカウントで進めていた資料づくりを、会社がログと設定を管理できる場所へ移す方法もあります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
プレゼンテーション全体の生成と、Business Standardへ上げた場合の出費
1枚ずつではなく資料全体を作らせる流れも、Googleは公式ブログ(米国時間2026年7月23日投稿の抄訳)で案内しています。
ブログによると、https://slides.new から[プレゼンテーションを生成]を選ぶか、空白のプレゼンテーションのサイドパネルでGeminiを開いて始める形です。参照するファイルとしてGoogleドキュメント、スプレッドシート、PDF、以前の資料を足せて、既存の資料を選べばブランドのスタイルに合わせられると書かれています。Geminiが長さやトーン、焦点を質問し、アウトラインを示して承認を受けたあと、バックグラウンドで作って完成を知らせる流れになります。作られたスライドは、すべて編集できるとのことです。
対象プランと使える量の上限
対象は、Google WorkspaceのBusiness Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plusか、Google AI ProまたはAI Ultraのサブスクリプションとブログに書かれています。すべての機能は最初は英語のみでリリースされるとあり、サイドパネルの1枚生成と共通する条件になります。
Googleの「AI の使用量上限について」のページでは、スライドのプレゼンテーションを生成する機能の上限が、Business Standard・Plusで1か月あたり100スライド、Business Starterはアクセス不可と書かれています。月間の上限は毎月1日の午前0時(太平洋時間)にリセットされ、繰り越しや他の方との共有は出来ない仕組みです。研修資料を何本も作る担当の方は、月の途中で止まらないか気にかけておくと安心でしょう。
20人の会社がBusiness Standardへ上げた場合
Googleのプラン表では、Googleスライドの画像の生成やスライドの生成と編集はBusiness Standard以上の各プランに並び、Business Starterは挙がっていません。Googleの料金ページで年間プランの通常価格を見ると、1ユーザーあたりの月額はBusiness Starterが800円、Business Standardが1,600円(いずれも税別)の表示です。
差額は1人あたり月800円で、20人全員を上げると、会社の出費は毎月16,000円の上乗せとなってしまいます。年間にすると192,000円(税別)になります。50人なら毎月40,000円、年間480,000円(税別)の上乗せとなる計算です。スライドを作る数人のためだけに全員を上げるのか、ドキュメントやスプレッドシートのGeminiも含めて使うのかを、上げる前に話し合っておきましょう。
※料金は2026年10月4日時点でGoogle Workspaceの日本語版の料金ページに表示されている、年間プランの通常価格(1ユーザーあたりの月額・税別)です。期間限定の割引(3か月間)は含めていません。Businessの各プランは最大300ユーザーまでと案内されています。使用量の上限は、Googleの「AI の使用量上限について」のページ(2026年10月4日確認)に載っている値です。
既存の資料を参照させる方法(ドライブのファイル・@指定)
社内の議事録や企画書をもとにスライドを作らせたい時は、そのファイルを参照先として指定します。
サイドパネルでは、下部の[ソースを追加]アイコンから[ドライブから追加]を選ぶか、「@」と入力してメニューからファイルを探して選びます。Googleのヘルプには「@ProjectNotes に基づいて概要スライドを作成して」という依頼の例が載っています。Geminiがどのファイルを使ったかは、右側のサイドパネルの[ソース]アイコンで確かめることが出来ます。
Canvasの場合は、プロンプトを書く時に[ファイルを追加]からファイルや画像をアップロードする形になります。プレゼンテーション全体の生成では、Googleドキュメント、スプレッドシート、PDF、以前の資料を参照として足せます。
Googleのプライバシー ハブでは、AIは既存のGoogle Workspaceの権限に従い、ファイルを表示する権限がなければAIもそのファイルを使えないと説明されています。閲覧の権限がない資料はGeminiにも使えないので、参照用のファイルは自分が開ける場所に置きましょう。反対に、共有範囲の広いフォルダの資料を参照させると、その中身がスライドに写り込む場合もあるので、出来上がりの数字や名前に目を通してから使うのが安心になります。
プロンプト例とコツ|対象・目的・枚数・トーンを書く
Geminiに渡すプロンプトは、誰に見せる資料で、何を決めてほしいのかを最初に書くと、仕上がりが安定しやすくなります。
サイドパネルの新しい生成は英語のみとされているため、英語で1枚分の中身を指示する形が近道でしょう。例えば社内の会議や研修の資料なら、次のような書き方が考えられます。
- サイドパネル(英語):Create one slide for an internal sales meeting. Audience: department managers. Summarize three key results from @営業週報 in short bullet points.(社内の営業会議向けに1枚。読み手は部長陣。@営業週報から結果を3点、短い箇条書きで)
- サイドパネル(英語):Create one title slide for a new employee training on expense reports. Tone: friendly and simple.(新人研修の経費精算の表紙を1枚。やさしい調子で)
- Canvas(日本語):総務部の稟議用に、テレワーク手当の見直し案を説明するスライド プレゼンテーションを作成して。読み手は役員、8枚程度、結論を1枚目に、費用の比較を後半に置いて。
Canvasの日本語版ヘルプでは例文が「…に関するスライド プレゼンテーションを作成して」となっており、ここに読み手や枚数を足していく書き方で試すことが出来ます。入れる要素は、読み手、目的、枚数の目安、トーン、使ってほしいファイルの5つで足りるはずです。最初の1回で整うことは少ないため、出てきたものに「2枚目の文字を減らして」と重ねて直してみてください。
生成後の編集と、画像の生成など周辺機能
生成されたスライドは、Googleのヘルプにあるとおり、あとから人の手でもプロンプトでも直すことが出来ます。
プロンプトで直す時は、サイドパネルに「このスライドのテキストを減らして、画像を加えてください」や「2 列に変換して」のように変えたい中身を入れます。更新後のプレビューが出たら、生成の時と同じく[挿入]か[置き換え]を選ぶ流れです。変更を取りやめる時は、[閉じる]アイコンでプレビューを閉じられます。
スライドの中で使える周辺の機能として、右下のツールアイコンにある[画像を作成]から画像を作る機能もあります。Googleの対応言語のページでは、スライドのサイドパネル、画像の生成と編集、コンテンツの質を高める機能は日本語に対応していると書かれています。日本語の資料は、枠を自分で作り、推敲と画像をGeminiに頼む分け方が現実的になります。
プラン表では、画像の生成、スライドの生成と編集、画像の背景の削除はBusiness Standard以上の各プランに並び、Business Starterは挙がっていません。一方、Googleスライドを動画に変換する機能(Google Vids)はBusiness Starterから対象とされています。
書き出し:Googleスライド・PDF・PowerPointへの渡し方
書き出しの形は入口によって違い、サイドパネルで作ったものは最初からGoogleスライドの中にあります。
Canvasで作ったスライドは、英語版ヘルプにある Export to Slides でGoogleスライドとして開くか、PDFとして書き出す形になります。PowerPointで納める必要がある時は、Geminiの機能ではなく、Googleスライドの「ファイル」メニューのダウンロードからMicrosoft PowerPoint(.pptx)を選ぶ流れです。
PowerPointに変えた後は、取引先と同じ環境で一度開き、文字のはみ出しや図の位置を確かめておきましょう。ファイルの形式が変わると、フォントが置き換わって行が増えることもあるため、納品の前に全ページをめくって見るのが安心になります。
できないことと、出ない・書き出せない時の切り分け
Geminiのスライド生成が出てこない時は、プラン、言語、アカウント、設定の順に確かめると原因を絞り込めます。
できないこと(Googleのヘルプの記載)
- サイドパネルで一度に生成できるスライドは1枚のみ
- 新しいスライドの生成はパソコンのみ・英語のみ
- プレゼンテーション全体の生成も、最初は英語のみでのリリース
- Business Starterは、スライドの生成と編集・画像の生成の対象に挙がっていない
- Business Standard・Plusでも、プレゼンテーションの生成は1か月あたり100スライドまで
出ない・書き出せない時に確かめる順番
- 会社のプランがBusiness Starterではないか。プラン表では、スライドの生成と編集はBusiness Standard以上に並んでいます。
- プロンプトを英語で書いているか。新しいスライドの生成は英語のみとヘルプに書かれています。
- パソコンのブラウザで開いているか。生成はパソコンでのみ使えると案内されています。
- アカウントの種類は合っているか。ヘルプでは、対象のGoogle WorkspaceかGoogle AIのプランへの登録が必要とされ、個人アカウント向けにはGoogle Workspace Experiments(新しいAI機能を試せるTrusted Testerプログラム)での提供と書かれています。
- スマート機能がオンか。Googleの管理者向けヘルプでは、Workspaceのスマート機能はドメインの拠点が日本などにある場合デフォルトでオフとされ、Gemini in Workspaceを使うにはスマート機能とカスタマイズを有効にする必要があると書かれています。
- (Canvasを使う場合)管理者がGeminiアプリを止めていないか。Geminiアプリのオン・オフは管理コンソールの別の設定で、スライドのサイドパネルには影響しません。管理者向けヘルプでは、GeminiアプリからWorkspaceのアプリへのアクセス設定は、変更の反映に最長24時間ほどかかることがあるとされています。
- Canvasを選んでから送ったか、プロンプトにスライドで作る指示が入っているか。
- 書き出しの項目が見当たらない時は、英語版ヘルプの Export to Slides の表記を手がかりにする(日本語版ヘルプにはスライドへの書き出しの記載がありません)。
- 月の上限に達していないか。Business Standard・Plusのプレゼンテーション生成は1か月あたり100スライドとされています。
スマート機能を利用者が自分で確かめる時は、パソコンのGmailで右上の設定アイコンから[すべての設定を表示]を開き、[全般]タブの[Google Workspace のスマート機能]にある[Workspace のスマート機能の設定を管理]から切り替えます。切り替えたら右下の[保存]をクリックして、Googleスライドを開き直してみてください。
管理者の側では、Googleの管理者向けヘルプ「Workspace サービスでの Gemini 機能へのアクセスを管理する」の対応エディションにEnterprise Standard・Enterprise Plusなどが挙がり、Businessの各エディションは並んでいない点も知っておくとよいでしょう。Businessのプランの会社なら、アプリごとのオン・オフを探すより、サイドパネルはスマート機能、CanvasはGeminiアプリの設定から確かめるのが近道になります。
事実確認・機密情報の注意と、社内資料に使う前のチェックリスト
Geminiが作ったスライドは下書きとして扱い、数字と固有名詞は人が元の資料と突き合わせてから使いましょう。
Googleのヘルプでは、生成結果へのフィードバックは人が読む可能性があるため、個人情報や機密情報を含むデータは送らないよう案内されています。スライドの中身だけでなく、評価のボタンから送る一言にも社外秘を書かないよう、社員に伝えておくことが大切になります。社内で使い始める前に、次の8点を確かめてみてください。
- 会社のアカウントでログインしているか個人のGoogleアカウントで社内資料を作らないよう、画面右上のアカウントを確かめます。
- 入れてよい情報の範囲を決めたか顧客名・個人情報・未公表の数字を入れてよいかを、社内ルールで先に決めておきます。
- 数字と固有名詞を元の資料と照らしたか金額・日付・社名・人名は、Geminiの出力をそのまま使わず元の資料で確認します。
- 参照させたファイルの共有範囲は合っているか共有範囲の広いフォルダの資料を参照させると、その中身がスライドに入る場合があります。
- Canvasの公開リンクを作っていないか公開リンクを開いた人は自分用のコピーを作れるとヘルプに書かれています。社外秘の資料では作らないようにします。
- フィードバック欄に機密を書いていないかフィードバックは人が読む可能性があるとヘルプに書かれています。
- PowerPointに変えた後の崩れを見たか取引先と同じ環境で開き、文字のはみ出しや図の位置を全ページで確かめます。
- 社外に出す前に人が読んだか作った本人とは別の方が一度目を通すと、言い回しの誤りや数字の食い違いに気づきやすくなります。
ルール文書の作り方は生成AIの社内ガイドラインの作り方、点検項目の全体は生成AIのセキュリティ対策チェックリストでも紹介しています。
会社で安全に使うには|学習させない設定・ログ・配布・使い分け
会社でGeminiのスライド作成を使うなら、社員の個人アカウントではなく、会社が管理するアカウントの中で使ってもらう形に寄せるのが出発点になります。
Googleのプライバシー ハブでは、Workspaceのお客様のコンテンツは人間によってレビューされることも、許可なくドメイン外で生成AIモデルのトレーニングに使われることもないと説明されています。学習させない状態を会社として説明できるのは、この会社アカウントの中で使っている時だけでしょう。社員には、資料づくりも会社のアカウントで行うよう、はっきり伝えておきましょう。
誰に使わせるかについては、Geminiアプリのオン・オフを管理コンソールの[生成 AI]の中の設定で切り替える形です。GeminiアプリからWorkspaceのアプリにつなぐ設定は、[組織部門]か[グループ]の単位で選べると管理者向けヘルプに書かれています。
使われ方は、管理コンソールの[生成 AI]→[Gemini レポート]で、Geminiのアクティブユーザー数やアプリごとの使用状況、上限に達したユーザーの数を確かめることが出来ます。対応エディションにはBusiness Starter・Standard・Plusも含まれ、期間は過去7日間・28日間・90日間から選べます。ヘルプに挙がっている項目は使用の回数や使用レベルなど、量を見るための情報になります。
スライドづくりの前段にあたる調べものや長い資料の要約は、ChatGPTやClaudeなど別のAIの方が合う場面もあります。複数のAIを会社として使い分ける考え方は、複数の生成AIを1つの環境で使うマルチAIと主要4AIの違いと使い分けで紹介しています。AIごとに契約と設定がばらばらになると管理する場所が増えてしまうため、使う環境を1か所にまとめる方法も比べてみてください。
スライドの下書きから社内文書まで、4つのAIを会社の管理下で
UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約・1つの画面で使える法人向けサービスです。管理者ダッシュボードで利用ログ・権限・モデルのON/OFFを管理でき、パワポ・Word・Excelを画面で確認できるOfficeプレビューも備えています。基盤はAWSの日本リージョンで稼働しています。料金は月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。
UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
GeminiでGoogleスライドを日本語で作れますか?
Business StarterでGeminiのスライド生成は使えますか?
Canvasで作ったスライドをPowerPointにできますか?
Canvasのスライド作成は無料版でも使えますか?
1回で何枚まで作れますか?
社員が個人アカウントのGeminiで資料を作っても問題ありませんか?
まとめ
GeminiでGoogleスライドを作る入口は、Googleスライド右上の「Gemini に相談」から開くサイドパネルと、GeminiアプリのCanvasから書き出す方法の2つになります。Googleのヘルプでは、サイドパネルで新しく作れるスライドは一度に1枚で、パソコンの英語のみとされ、資料全体の生成もBusiness Standard以上などが対象で最初は英語のみと案内されています。
日本語の社内資料なら、枠は自分で作り、文章の推敲や画像づくりをGeminiに頼む分け方が現実的でしょう。出てこない時は、プラン、言語、アカウントの種類、スマート機能、管理者の設定の順に確かめてみてください。Business StarterからStandardへ上げる場合、20人で毎月16,000円(税別)の上乗せとなるため、スライド以外のGeminiも使うかどうかとあわせて判断することになります。
個人アカウントのGeminiで社外秘の資料を作ると、会社からは中身もリンクも見えなくなってしまいます。会社のアカウントで使うルールと、入れてよい情報の範囲を先に決めましょう。法人のAI活用に関する他の記事はAI活用コラム一覧をご覧ください。
