
GensparkとPerplexityのどちらを会社で契約するかは、回答の賢さではなく、返ってくる答えの形と料金の数え方で決めると早く済みます。出典リンクの付いた短い答えをその場で受け取りたいならPerplexity、調べた内容を資料の下ごしらえまで仕上げてほしいならGensparkが近い作りになっています。ただし社員に配る場面では、Perplexityは個人向けのプランだと学習に使われるかどうかの設定が利用者ごとにしか効かず、どちらも席と費用の管理が会社の手を離れてしまいます。チーム向け・法人向けの契約に寄せることを、比較の前提として先に決めておきましょう。
2つの違いは答えの形|出典つきの短い答えと、下ごしらえ済みの成果物
まず押さえておきたいのは、この2つが同じ質問に対して違う形のものを返してくるという点です。Perplexityは公式ヘルプで、質問のたびにWebを検索し、確かめられる出典を添えた会話形式の答えを返すサービスだと説明されています。Gensparkは複数のエージェントが分担して動く作りで、調べた結果をページや資料の形にまとめるところまで一続きで進みます。どちらが優れているかではなく、社内の誰がどんな成果物を必要としているかで向き不向きが分かれます。
Perplexityそのものの機能や出典の見方、社内で使うときの注意点はPerplexityとは何か(できることと注意点)でまとめていますので、基本から確かめたい方はそちらをご覧ください。ここからは、会社として契約するかどうかを決める場面に絞って、2つのサービスの差だけを並べていきます。
Perplexityは質問のたびにWebを調べ、出典を添えて返す作り
Perplexityの公式ヘルプには、質問に応じてリアルタイムでWebから情報を集め、それぞれの回答に引用と元の情報へのリンクを付けると書かれています。使えるモデルもGPT系やClaude系から選べるようになっており、調べものの土台としてはかなり素直な形です。同じヘルプの中では、回答に付いたリンクをたどって情報を確かめることが重要だとも注意されています。答えをそのまま信じる道具ではなく、当たりを付けて裏取りを短くする道具だと考えると、社内への説明もしやすくなります。
Gensparkは複数のエージェントが動き、資料の形まで作る
Gensparkは、調べる・まとめる・作るといった役割を持つ複数のエージェントが動くことを前面に出しています。利用規約には、無料でも限られた1日あたりのクレジットと保存容量の範囲でAIモデルとエージェントを使えると書かれており、有料のプランではその枠が広がる作りです。調べた内容がページや資料の形で出てくるため、そこから社内の体裁に直して使う流れになりやすいところがあります。下ごしらえを任せられる代わりに、出てきたものをそのまま提出できるかどうかを自分の目で確かめる工程は、必ず必要になってきます。
運営会社と、契約の相手になる会社
Gensparkを提供しているのはMainFunc Inc.で、利用規約(2026年4月2日更新)にはGenspark Inc.がその完全子会社だと明記されています。規約の準拠法はカリフォルニア州法、専属的な管轄はカリフォルニア州サンフランシスコ郡となっており、紛争は原則として仲裁で扱う形です。Perplexityの個人向け利用規約(日本語版・最終更新日2026年1月23日)でも、契約の相手はサンフランシスコに本社を置くPerplexity AI, Inc.だと書かれています。どちらも海外の会社との契約になりますので、社内規程で契約先や準拠法の確認が要る会社は、稟議に入る前にここを押さえておいてください。
料金の数え方が別物|席と回数のPerplexity、席とクレジットのGenspark
金額を並べて比べる前に、2つは数え方そのものが違うという点を共有しておくと、社内の議論が噛み合いやすくなります。Perplexityは1席いくらの定額で、そのうえでPro検索やリサーチの実行回数に上限が置かれる形です。Gensparkは1席に毎月のクレジットが配られ、使う機能によって減り方が変わる仕組みになっています。同じ1席あたり月いくらという形でも、月末に何が尽きるのかが違ってきます。
Perplexityの公式ヘルプにあるプラン比較では、法人向けのEnterprise Proに、Pro検索が週400回、リサーチが月50回、ファイルのアップロードが週100回といった上限が並んでいます。数え方が回数なので、月初に配られた回数をどれだけ使ったかで残量が分かります。総務や情シスが毎月の利用状況を把握するときには、この形のほうが説明しやすいところがあります。
Gensparkの側は、Teamプランで1席あたり毎月12,000クレジット、Enterpriseで1席あたり25,000クレジットが配られると公式ヘルプに書かれています。クレジットは請求期間ごとにリセットされ、翌月への繰り越しはできません。機能ごとに減り方が違うため、何回使えるかを事前に見積もりにくい代わりに、軽い調べものだけの方はクレジットが余ることになります。
無料で試せる範囲は、2社で数え方が違う
無料で使える範囲は、2社で数え方が違います。Perplexityの公式ヘルプのプラン比較では、無料のStandardプランはPro検索が1日3回、リサーチが月1回までで、高度なモデルと画像生成は使えないと整理されています。Gensparkの利用規約には、限られた1日あたりのクレジットと保存容量の範囲でAIモデルとエージェントを使えるとだけ書いてあります。ヘルプセンター側の説明では、無料の枠は7日間ごとの残高で、最初のメッセージから7日後にリセットされる形になります。どちらも数人で触ってみる分には足りますが、部署単位で回すと早い段階で止まる前提で考えておきましょう。
有料に切り替える目安の付け方
切り替えの目安は、人数ではなく、上限に当たった回数で決めると分かりやすくなります。無料の枠で足りているうちは、業務で使う場面がまだ狭いという合図になりますので、先に使う場面を広げるほうが先決です。週に何度も上限に当たる方が2人以上出てきたら、その時点で有料の席を用意する段階に入っています。反対に、月に数回しか開かない方まで席を配ると、使われない席の分だけ費用が積み上がってしまいます。席は後から増やせますので、少なく始めて足りない分を足していく順番をおすすめします。
会社で契約するときの席と金額|10人と30人で円に直す
会社として契約する場合、選べる入口は3つになります。GensparkのTeamプラン、Gensparkのエンタープライズ、そしてPerplexityのEnterprise Proです。いずれも1席あたりの金額が決まっていて、人数が増えても1席の単価は変わらない形になっています。
Genspark Team|1席あたり月30ドル、2席から150席まで
公式ヘルプによると、Teamプランは1席あたり月30ドルで、2人から150人の組織を想定した作りになります。1席には毎月12,000クレジットが個別に割り当てられ、請求期間ごとにリセットされて繰り越しはできません。支払いはクレジットカード(Stripe)による月払いの自己申込で、いつでも解約できる代わりに、使いかけの請求期間について日割りの返金は受けられないと明記されています。席は2席より下げられず、増やしたときは即時に日割りで課金され、減らすのは次の請求期間の開始からという扱いになります。解約すると、すべてのメンバーの席は無料プランに戻ります。
もう1つ、Teamプランの説明には、AIが生成した内容の商用利用の権利が2026年12月31日まで有効だと期限つきで書かれています。クレジットを使わずに上位モデルを使える扱いも同じ日付で区切られており、2027年以降の条件は公式ページに記載がありません。作ったものを顧客向けの成果物に使う予定がある会社は、契約の前にこの期限の扱いを確認しておいてください。
Genspark Enterprise|151人以上が対象で、金額は問い合わせ
151人以上の組織はEnterpriseの側になり、1席あたり毎月25,000クレジットに増えます。金額は公開されておらず、公式ヘルプには営業への問い合わせとだけ記載があります。契約の形も変わり、注文書とマスター契約を交わす方式で、初期期間は通常36か月、その後は12か月ごとの自動更新という説明になっています。解約には60日前の書面通知が必要で、支払いは振込や請求書のNet 30に対応します。数年単位で続く契約になりますので、150人までで足りる会社は、まずTeamの枠に収まるかどうかを先に確かめてみてください。
Perplexity Enterprise Pro|1席あたり月40ドルから、または年400ドルから
公式のヘルプセンターには、Enterprise Proは1席あたり月40ドル、または年400ドルからと記載があります。年払いに寄せると1席あたり年80ドル分が下がる計算になりますので、人数が固まっている会社は年払いのほうが有利です。法人側は入力したデータをモデルの学習に使わないと明記されており、共有プロジェクトを通じた社内情報の検索にも触れられています。プランごとの上限や管理面の違いはPerplexityの法人プランで詳しくまとめました。
10人と30人で、円に直して比べる
ここからは1ドル=150円で計算した場合の金額になります。実際の請求は為替やカード会社の手数料で変わりますので、社内の稟議では上振れを見込んだ数字を置いてください。
10人に配る場合、Genspark Teamは1席月30ドルなので月300ドル、日本円で月45,000円ほどになります。12か月分では3,600ドル、540,000円という計算です。同じ10人をPerplexity Enterprise Proでそろえると、最低額の月40ドルで計算して月400ドル・60,000円、12か月で4,800ドル・720,000円、年払いにすると4,000ドル・600,000円まで下がります。10人の規模では、年払いのPerplexityとGensparkの差が年60,000円ほどという見え方になります。
30人に広げても、1席あたりの単価は変わりません。Gensparkは月900ドルで135,000円、年間では10,800ドル・1,620,000円になります。Perplexity Enterprise Proは月払いで月1,200ドル・180,000円、年間14,400ドル・2,160,000円、年払いにすると12,000ドル・1,800,000円です。席の単価は人数が増えても下がりませんので、配る人数がそのまま年間の金額になります。
151人以上になるとGensparkはEnterpriseの側に移りますので、そこで契約の形と支払い方が変わります。人数が増える予定のある会社は、150席という線を先に意識しておくと、途中で契約を組み替える手間を避けられます。費用の全体像を他社と並べて見たい場合は、法人向け生成AIの料金比較と生成AIのコスト管理もあわせてご覧ください。
※金額とプランの条件は、2026年9月20日時点で各社の公式ページとヘルプセンターに記載されている内容です。円に直した金額は1ドル=150円で計算した概算で、為替や手数料によって変わります。この記事で扱う金額は、会社として契約する3つのプラン(Genspark Team・Genspark Enterprise・Perplexity Enterprise Pro)の条件です。
個人プランのまま社員に使わせると、何が会社の手を離れるか
会社で使うと決めたのに、支払いだけ経費精算にして個人のアカウントを使い続けている状態が、いちばん危うい形になります。学習に使われるかどうかの設定と、アカウントそのものの管理が、どちらも会社の側に寄ってこないためです。
学習の既定値は、利用者ごとにしか変えられません
Perplexityの公式ヘルプには、無料・Pro・Maxの利用者についてAIデータ保持が既定でオンになっていると書かれています。オフにする場所はアカウント設定のPreferencesにあるAIデータ保持の項目で、ここを切ることで以後に集めた分が学習から外れます。ただし、オプトアウトはその日以降に集めたデータにしか効かず、すでに学習に使われた分は削除も取り消しもできないと明記されています。さらにこの設定は利用者ごとにしか適用されないため、会社がまとめて全員分をオフにするという操作ができません。10人分の設定を10人に任せることになり、1人が忘れれば、その1人の入力だけが既定のまま残ってしまいます。
個人向けの規約は、会社の業務での利用を想定していません
Perplexityの個人向け利用規約(日本語版・最終更新日2026年1月23日)の5.1には、お客様個人の非営利目的での利用に限り本サービスの利用を許可します、と書かれています。会社の業務で日常的に使うのであれば、この条文の外に出ることになりますので、法人向けの契約に切り替える必要が出てきます。Gensparkの規約は個人・Team・Enterpriseの利用者に共通して適用される形で、法人と別途契約を交わした場合はそちらが優先すると書かれています。入口の書き方は違っても、会社として使うなら会社名義の契約に寄せるという結論は同じになります。
退職と異動のときに、止められるかどうか
個人アカウントのままだと、退職した社員のアカウントを会社が止める手立てがありません。GensparkのTeamとEnterpriseでは、席を外した時点でそのメンバーは即座に使えなくなります。ただし、未使用のクレジットは他のメンバーにも管理者にも戻らず、これは両方のプランでの仕様だと明記されています。月の途中で人を入れ替える運用は、その分だけクレジットを捨てることになりますので、席の出し入れは請求期間の区切りに合わせるのが無難でしょう。会社が把握していない個人アカウントの使われ方については、野良AI(シャドーAI)の記事もあわせてご覧ください。
ここまでの話は、どちらのサービスが優れているかとは別の軸になります。会社の側で設定と停止ができる状態を先に作っておかないと、機能を比べる作業そのものが意味を持たなくなってしまいます。使う環境を会社で1つに決めるところから始めると、この後の判断はずいぶん軽くなります。
学習をオフにする操作を、社員ひとりずつに任せなくてよい形から考えてみてください。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
管理する側から見た違い|見える範囲・保持期間・保管先
管理者の画面から何が見えるのかは、社内に説明するときに必ず聞かれるところになります。Gensparkの公式ヘルプには、管理者は席ごとの利用量と活動は見えても、個々のプロジェクトの中身は見られないと書かれています。監視されるのではないかと身構える社員に対しては、この一文がそのまま説明の材料になります。
Gensparkの管理画面には、請求、メンバー、外部サービスとの連携、利用状況の統計といった項目が並びます。外部サービスとの連携を管理者側で選べるということは、社内のファイルやチャットをどこまでAIにつなぐかを会社で決められるという意味になります。
入れたファイルがどれだけ残るか
Perplexityの法人向けについては、アップロードしたファイルが7日間だけ保持されると公式ヘルプに記載があります。セッションの保持期間を会社側で設定できるのは、Enterprise Proの席が50以上ある組織か、Perplexityの上位の法人プランの席を1つ以上持つ組織に限られるという線引きも示されています。10人や30人の規模では、この設定には手が届かない前提で考えておきましょう。法人から個人向けのプランに下げた場合は、標準の個人向けデータポリシーに従うことになり、AIデータ保持が既定でオンの状態に戻ると明記されています。契約を落とすときにも設定が戻るという点は、覚えておいてください。
データがどこに置かれるか
Gensparkのプライバシーポリシー(2026年7月24日更新)には、データがMicrosoft Azure上に保管されると記載があります。保存する地域を米国・EU・APACから選べるのはEnterpriseの側で、Teamは既定で米国のみという説明になっています。顧問先や取引先に保管先を説明する必要がある会社は、この前提で検討してみてください。同じポリシーには、問い合わせの内容がOpenAIやAnthropicのAPIに送られる場合があること、主な提供元としてOpenAI・Anthropic・Google・xAI・ElevenLabsが挙げられていることも記載されています。
作ったものを社内で共有するときの見え方
調べた結果を社内に回すときの見え方も、2つで形が違います。Gensparkはページや資料の形で出てくるため、そのまま共有すれば、調べた内容がまとまった状態で相手に渡せます。Perplexityは回答のスレッドに出典リンクが付く形なので、共有された側もリンクをたどって元の記事まで確認できます。法人向けのPerplexityでは共有プロジェクトを通じた社内情報の検索にも触れられており、チームで同じ調べものを続ける使い方が想定されています。どちらの形が社内で回りやすいかは、受け取る側が何を見たいかで決まってきます。
使い心地は分けて見る|出典の出方、日本語、そして速さで選ばない理由
出典の出方と、報告書に貼るときの手直し量
出典は、付いているかどうかよりも、そのまま上司や顧客に出せる形かどうかで見ると判断が早くなります。Perplexityは回答の本文に引用と元の情報へのリンクが付く形なので、報告書に貼るときは、必要な出典だけを選んで脚注に並べ直す作業が残ります。Gensparkは調べた内容をまとめたページの形で出てくるため、構成はそのまま使える代わりに、社内の体裁や言い回しに合わせる手直しが入ります。どちらも手直しがゼロになることはありませんので、いつもの提出物を1つ思い浮かべて、どちらの形のほうが近いかを見てみてください。
日本語の使い勝手は3つに割って見る
日本語の使い勝手は、日本語のソースを拾うか、画面が日本語か、出てくる日本語が自然かの3つに分けて見ると、社内の評価がそろいます。1つ目は、日本語のニュースや官公庁のページを出典として拾ってくるかどうかで、業務で必要になる一次情報が国内にある会社ほど効いてきます。2つ目は、管理する側と使う側の画面が日本語で読めるかどうかで、ここが英語のままだと、配ったあとの問い合わせが情シスに集中してしまいます。3つ目は、出てきた文章をそのまま社内文書に使えるかどうかで、翻訳調の言い回しが残ると手直しの時間が積み上がります。この3つは実際に使ってみないと分かりませんので、試用の2週間のあいだに、同じ5問で見比べてみてください。
ファイルを入れる・出すときの制限
手元の資料を読ませたい場合は、入れられる量と回数に差が出ます。Perplexityの公式ヘルプでは、法人向けのEnterprise Proでファイルのアップロードが週100回、ファイルやアプリの作成が月50回という上限が示されています。無料のStandardプランでは高度なモデルと画像生成が使えないため、手元の資料を読ませる用途で試すのであれば、有料の席を1つ用意したほうが現実的です。GensparkのTeamプランにはAI Driveの保存容量60GBが含まれると書かれており、資料を置きながら作業を続ける想定になっています。どちらの場合も、無料のまま業務のファイルを入れて判断するのは避けておきましょう。
ブラウザやスマホでの使い勝手
毎日使う道具になるかどうかは、スマートフォンや普段のブラウザで開けるかどうかにも左右されます。Perplexityについては、同社がCometというブラウザを出しており、公式ヘルプではComet Assistantが閲覧履歴やすべてのタブ、Cookie、パスワード、ローカルのファイルに既定ではアクセスもアップロードもしないと説明されています。ページの内容などの文脈は最大30日で自動的に削除され、設定画面からアシスタントを無効にしたり、サイト単位で止めたりできるという記載もあります。Genspark側のアプリや拡張機能の使い勝手は、試用の期間に実機で触って判断してみてください。
速さや精度で選ばないほうがよい理由
答えが返るまでの速さや、どちらの回答が正しいかという勝ち負けは、ここでは扱いません。公開されている資料で確かめられるのは仕組みの違いまでで、秒数や正答率を並べた一次資料が見当たらないためです。Perplexityは質問のたびにWebを検索して出典を付ける作りで、Gensparkは複数のエージェントが動き、使った分だけクレジットが減る作りになっています。仕組みが違えばかかる時間は質問の重さによって変わりますので、ある1問での速さをもとに決めると、使い方が変わった時点で判断が外れてしまいます。社内で比べるなら、秒数ではなく、同じ質問を入れたときにどちらの形が提出物に近いかで見るほうが長持ちします。
どちらを軸にするかの目安と、2週間の試し方
ここまでの内容を、会社の状況ごとに1つの表にまとめます。軸にするほうを先に決めて、もう一方は必要になってから足すという順番が、いちばん決めやすい形になります。
| 会社の状況 | どちらを軸にするか | 理由 |
|---|---|---|
| 10〜50人で、調べものと裏取りが中心 | Perplexity Enterprise Pro | 回答に引用と元の情報へのリンクが付く形なので、報告に回すときの手直しが少なく済みます。1席あたり月40ドルまたは年400ドルからで、席の数だけ掛ければ総額の目安が出ます |
| 10〜50人で、資料の下ごしらえまで任せたい | Genspark Team | 1席あたり月30ドルで、毎月12,000クレジットが個別に割り当てられます。2席から150席まで、カード払いの月契約で始められます |
| 151人以上に、全社で配る | 契約の形が変わる前提で両方を比べる | GensparkはEnterpriseに移り、金額は問い合わせ、初期期間は通常36か月、解約は60日前の書面通知という条件になります。Perplexity Enterprise Proは1席あたりの金額が公開されているため、総額を先に置けます |
| まず数人で試したい | Genspark Team(最低2席) | 2席から申し込めて、いつでも解約できます。ただし使いかけの請求期間は日割りで返金されないため、月の区切りで止めるのが無難です |
表のとおり、分かれ目になるのは人数ではなく、出てきたものを何に使うかという点にあります。裏取りの材料として残すのか、資料の下敷きとして使うのかで、選ぶ先が変わってきます。
2週間の試し方|同じ5問を両方に入れて、3つだけ記録する
比べ方を増やすほど結論が出なくなりますので、記録するのは3つに絞ってみてください。始める前に、自社の業務で実際に出そうな質問を5問決めて、入れる文面まで固定しておきます。
- 5問を決めて、両方に同じ文面で入れる情シスか総務の担当を1人決めて、初日に5問の文面を社内の共有フォルダのスプレッドシートに書き出します。質問は、見積根拠の下調べ、取引先の一次情報の確認、社内向け資料の構成案など、実際に出るものだけにしてください。
- 出典がそのまま上司や顧客に出せる形か回答ごとに、出典の数と、リンク先が一次情報かどうかを○か×で書きます。記録するのは質問を入れた担当者本人で、答えが出たその場で書くところまでを約束にしておきます。
- 出てきたものを社内の体裁に直す手間がどれだけか出てきたものを実際の提出物の形に直し、かかった分数を同じシートに書き込みます。この所要時間の差が、そのまま毎月の手間の差になります。
- 1週間でどれだけ残量が減ったか初日と7日目に、クレジットの残高とPro検索の残り回数を同じ時刻に記録します。2週目の終わりに、5人で使った場合・20人で使った場合へ引き伸ばして、有料の席が何席要るかを見積もります。
2週間分がそろったら、判断に使うのは3つの記録だけにして、使った感想は脇に置いてみましょう。面白かったかどうかより、提出物に近い形で出てきたかどうかのほうが、契約の理由として社内に通りやすくなります。
社内に配る前に決める3点:1つ目は、会社のアカウントで登録することです。個人のメールアドレスで作った席は、あとから会社名義に寄せ直す手間が増えてしまいます。2つ目は、入れてよい情報の線を引くことになります。Perplexityの個人向けプランでは学習の設定が利用者ごとにしか効かず、会社が一括でオフにできませんので、入れない情報を先に決めておくほうが確実です。3つ目に、使う場面を決めておきましょう。調べものだけなのか、資料の下ごしらえまでなのかを先に決めておくと、必要な席の数も自然に決まってきます。
1本に寄せるか、場面ごとに使い分けるか
調べもの用のAIを1本に寄せるか、2本持つかは、費用だけでなく管理の手間で決まってきます。2本持てば、席の数も請求も設定も2つずつ管理することになり、10人なら20席分の出入りを見ることになります。
使い分けの型としてよく語られるのは、調べるのはPerplexity、資料にまとめるのはGensparkという分業です。実際の業務でも、一次情報を確かめる場面と、集めた材料を形にする場面は分かれていますので、この分け方には無理がありません。ただし、全員に2つとも配る必要はほとんどなく、資料づくりを担当する数人だけにGensparkの席を渡す形でも回ります。席の単価が人数に比例する以上、2本目は全員分ではなく必要な人数分だけにするほうが、費用の伸び方を抑えられます。
他のAI検索や、ChatGPT・Geminiとどう並べるか
社内で候補に挙がるのはこの2つだけとは限らず、ChatGPTやGemini、国内で名前の挙がるAI検索も比較の席に並びます。ただし、この2つを決める場面で他のサービスまで一度に並べると、判断の軸がぼやけてしまいます。順番としては、調べもの用をどちらにするかを先に決めて、その後で文章作成や表計算まで含めた全体の環境を考えるほうが進みやすくなります。各サービスの料金を横並びで見たい場合は法人向け生成AIの料金比較に、複数のAIを1つの環境でまとめて使う考え方はマルチAIにまとめています。
Gensparkの規約や法人プランの中身をもう少し細かく見たい方は、Gensparkの規約と法人プランもあわせてご覧ください。
4つのAIを、1つの契約と1つの管理画面で
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で切り替えて使える法人向けプラットフォームです。全モデルで学習非利用を標準適用し、会話履歴・利用ログ・アカウントは国内サーバー(AWSの日本リージョン)で管理しています。料金は月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。
UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
GensparkとPerplexity、会社で契約するならどちらを先に決めればよいですか?
個人向けのプランを社員に経費で使わせるのは問題がありますか?
Genspark TeamとPerplexity Enterprise Proは、10人ならいくら違いますか?
途中で人が入れ替わると、支払った分はどうなりますか?
151人以上になると、何が変わりますか?
まとめ
GensparkとPerplexityは、返ってくる答えの形が違います。出典リンクの付いた短い答えを裏取りの材料として残すならPerplexity、調べた内容を資料の下ごしらえまで仕上げたいならGensparkという分かれ方になります。精度や速さを比べた一次資料は見当たりませんので、そこで決めようとすると判断が止まってしまいます。
料金は、Genspark Teamが1席あたり月30ドル、Perplexity Enterprise Proが1席あたり月40ドルまたは年400ドルからです。1ドル=150円で計算した場合、10人ならGensparkが年間540,000円、Perplexityが年払いで600,000円という置き方になります。人数が増えても1席の単価は変わらないため、配る人数を決めることが、そのまま年間の金額を決める作業になってきます。151人以上になるとGensparkは契約の形が変わりますので、増員の予定がある会社は150席という線を覚えておいてください。
社員に配る前に決めておきたいのは、会社のアカウントで登録すること、入れてよい情報の線を引くこと、使う場面を決めることの3つになります。Perplexityの個人向けプランは学習の設定が利用者ごとにしか効かず、会社がまとめてオフにできないため、入れない情報を先に決めておくほうが確実です。Gensparkの側は、TeamとEnterpriseについて、アカウントが自動的にモデル学習の対象外になると説明していますが、保管先はMicrosoft Azureで、Teamは既定で米国のみという条件が付きます。
法人のAI活用に関する他の記事はAI活用コラム一覧をご覧ください。会社として1つの環境にまとめる考え方はマルチAIでも扱っています。
