
GensparkのAIスライドとは、テーマの一言や手持ちのファイルをもとに、AIが構成案を組み立ててからスライドを仕上げるGensparkの機能です。会社の資料に使うなら、手で直せるProfessionalモードで作り、社外秘や個人情報は入れず、共有はメール招待に絞る形が基本になります。無料プランはPPTXやPDFへの書き出しが出来ず、ブラウザでの発表とライブリンクの共有までとなる点も、先に知っておきたいところでしょう。
運営会社や利用規約、法人プランの全体像はGensparkとはの記事にまとめているので、先に読んでみてください。
※2026年10月4日時点で公式ページ・ヘルプに表示されている内容です。料金はドル建てで、公式ページに税込・税抜の記載はありません。円換算は、為替を断定せず、仮に1ドル=150円で計算した例として載せています。
Genspark スライドの作り方|テーマ入力から書き出しまでの流れ
Gensparkでスライドを作る流れは、テーマを入れる、構成を確かめる、生成する、直す、書き出す、の5段階で考えると迷わずに済みます。入口は、Gensparkのトップページ下部にある「AI Slides」か、サイドバーの「New」メニューになります。公式ブログでは基本の流れを、テーマを入力し、AIが生成し、エディタで編集し、書き出す、という4ステップで紹介しています。会社の資料では構成の確認で手戻りの量が大きく変わるため、ここでは5段階に分けて考えます。
| 段階 | 画面でやること | 会社の資料で先に決めること |
|---|---|---|
| 1. テーマを入れる | AI Slidesを開き、テーマや目的を入力。ファイルから作る場合はPDF・Word・Excel・PowerPointを取り込む | 入れる情報の区分(公開情報/社内限定/社外秘・個人情報) |
| 2. 構成を確かめる | ガイドモードなら、AIが先に質問し、アウトラインを一緒に確かめてから生成に進む | 見出しの順番、結論を置くページ、枚数 |
| 3. 生成する | モード(Professional/Creative)と、Standard/Ultraを選んで生成 | 後から手で直す資料ならProfessional |
| 4. 直す | 左のチャットでAIに修正を頼むか、エディタで手動編集 | 数字と出典を確かめる担当者 |
| 5. 書き出す | PDF・PPTX・Googleスライドから選び、全ページか範囲指定で書き出す(有料プラン) | 保存するフォルダと共有の範囲 |
公式のツールページによると、AIはウェブからその時点の情報を取りに行き、まずアウトラインを組んでからスライドを作り始める仕組みです。ガイドモードを選ぶと、AIが先に質問をしてきて、最終のスライドを作る前に構成を一緒に確かめる流れとなります。社内資料なら、構成の段階で見出しと順番を直してから生成に進みましょう。生成した後で構成を変えると、作り直した分だけクレジットが減ってしまいます。テーマの一言だけで任せるより、目的、読み手、枚数、使ってよい資料を最初の指示に書いてみてください。
ProfessionalとCreative|モードは作る前に決める
AIスライドには、ProfessionalとCreativeの2つのモードがあり、会社の資料に向くのはProfessionalのほうになります。公式ヘルプはProfessionalを、営業の提案書や社内の報告書、コンサルティングの資料に向いた、整理されたビジネス向けの形と説明しています。Creativeは1枚ずつをポスターのような1つの絵として作るモードで、比率も16:9、4:3、1:1、3:4、9:16、21:9から選べます。
作った後でモードは変えられず、切り替えるには新しいプロジェクトで作り直すことになります。公式ブログでも、Creativeで作ったスライドは画像ベースで、キャンバス上の文字や図形を直接動かす手動編集には対応していないと書かれています。ヘルプにも、組み込みのエディタはProfessionalモードだけで使えるとの記載があります。会議の直前に数字を1つ直したいだけでも、Creativeで作っていればAIへの指示で直すしかなく、そのたびにクレジットを使うことになってしまいます。
| 項目 | Professional | Creative |
|---|---|---|
| 向いている資料 | 営業の提案書、社内の報告書、コンサルティングの資料(公式ヘルプの説明) | ポスターのように1枚の見た目で伝える資料 |
| スライドの作り | 文字や図形を1つずつ持つ、整理された構成 | 1枚ずつが画像ベースの1つの絵 |
| エディタでの手動編集 | 出来る(クレジットは消費しない) | 対応していない |
| 比率 | 公式ヘルプでの比率の選択肢の記載は、Creativeについてのもの | 16:9、4:3、1:1、3:4、9:16、21:9 |
| 作った後のモード変更 | 出来ない(新しいプロジェクトで作り直し) | 出来ない(新しいプロジェクトで作り直し) |
展示会のパネルや社内報の表紙のように、1枚の見た目で伝える資料ならCreativeも選択肢に入るでしょう。報告書や提案書のように後から何度も直す資料は、最初からProfessionalを選んでおきましょう。
PPTX・PDF・Googleスライドへの書き出しと無料プランの範囲
書き出しの形式はPDF、PPTX、Googleスライドの3つで、使えるのはPlus、Pro、Team、Enterpriseの有料プランとなります。公式ヘルプには、無料プランではどの形式の書き出しにも有料プランが要り、無料で出来るのはブラウザでの発表とライブリンクの共有まで、と書かれています。無料プランのままでは、作ったスライドをPPTXやPDFとして手元に保存出来ません。無料で試してから会議の資料に使うつもりの方は、この点を先に知っておくと段取りを組みやすくなります。
書き出しはエディタのエクスポートボタンから始め、全ページか、ページの範囲を指定するかを選べます。ヘルプによると、書き出しそのものにクレジットはかかりません。PPTXで書き出したファイルは手元のPowerPointで続けて直せるので、社内の書式に合わせる仕上げはそちらで進めることになります。Googleスライドで書き出す場合も、会社の共有ドライブのどこに置くかを先に決めておきましょう。
| 項目 | Free | Plus | Team |
|---|---|---|---|
| 料金 | 0ドル | 月24.99ドル(月10,000クレジットの段階。年払いは月19.99ドル、年239.99ドル) | 1席あたり月30ドル(2〜150人のグループ向け) |
| クレジット | 1日100クレジット。生涯の上限に達すると毎日の補充が止まる | 月10,000クレジットから。週ごとのFree Quotaの範囲なら、AI SlidesのStandardモードはクレジットなしで使える | 1人あたり月12,000クレジット(請求サイクルごとにリセット、繰り越しなし) |
| PDF・PPTX・Googleスライドへの書き出し | 出来ない(ブラウザでの発表とライブリンクの共有のみ) | 出来る | 出来る |
| AI Slidesの利用範囲 | AIモデルとエージェントの利用に制限あり | AI Slidesをすべて使える | AI Slidesの範囲は個別の記載なし |
| 生成物の商用利用 | Freeの行には記載なし | 商用利用の記載あり(2027年6月30日まで保証と記載) | 2026年12月31日まで有効と記載 |
| 入力内容の学習への利用 | 公式に明記なし | 公式に明記なし | 自動で学習の対象外(同社発表) |
| 会社としての管理 | 個人のアカウント | 個人のアカウント | 管理者がメンバーとクレジットの使用量を見られる。個々のプロジェクトの中身は見られない |
表の金額を会社の出費に直すと、10人がPlusを最も少ないクレジットの段階・月払いで持つ場合は毎月249.90ドル、年間で2,998.80ドルになります。仮に1ドル=150円で計算すると、毎月37,485円、年間449,820円の支払いです。同じ10人でTeamを使うと毎月300ドル、年間3,600ドルで、同じ前提なら毎月45,000円、年間540,000円となります。Plusは1人ずつの個人契約なので、金額の差だけでなく、会社が管理者として利用状況を見られるかどうかまで並べて比べてみてください。法人プランの料金と申込の流れは、Genspark法人プランの料金と契約手順で詳しく扱っています。
ファイルをアップロードしてスライドにするときの線引き
手持ちのPDF、Word、Excel、PowerPointを取り込むと、Gensparkが要点を抜き出してスライドにまとめてくれます。議事録や報告書から発表用の資料を起こす作業では、手間を減らせる場面が多いでしょう。一方で、取り込んだファイルの中身は、そのままGensparkの側で処理されることになります。プライバシーポリシーでは、データはMicrosoft Azure上に保管され、依頼を処理するためにOpenAIやAnthropicなど外部のAIにも送られることがある、と説明されています。
個人向けのFree・Plus・Proで入力した内容をAIの学習に使うかどうかは、規約とプライバシーポリシーに明記がありません。Teamは自動で学習の対象外になる、と同社は案内しています。Teamなら、管理者がTeam AdminのConnectorsでAIモデルの提供元を制限すると、AI Slidesも承認された提供元の中から使うモデルを自動で選ぶ、とヘルプに記載があります。
Excelの顧客名や金額は、そのままスライドの表に載る前提で考えておきましょう。取り込む前に列を削るか、社名を伏せた版を作ってから渡してみてください。Teamでも、ヘルプの比較表ではDPA(個人データの扱いを定める契約)は現在利用できないとされ、個人データを出す前にDPAが要るという扱いです。顧客名簿や従業員の評価を含む資料は、プランにかかわらずGensparkに入れない線を引くのが無難でしょう。
| 情報の区分 | 資料の例 | 個人のFree・Plus | Team | 扱い方 |
|---|---|---|---|---|
| 公開情報 | 自社サイトに載せた製品説明、公表済みの決算、官公庁の統計 | 入れてよい | 入れてよい | 出典を確かめてから使う |
| 社内限定 | 社内研修の資料、業務の手順書、部署の目標 | 入れない | 社内ルールで認めた範囲だけ | 固有名と数字を伏せた版を作って取り込む |
| 社外秘・個人情報 | 顧客名簿、見積や原価、人事評価、未発表の製品情報 | 入れない | 入れない(個人データはDPAが前提とされているため) | 会社が契約した環境か、手元のPowerPointで作る |
この表を社内ルールの添付にして、迷ったときは1段厳しい区分で扱う、と決めておきましょう。安全性を規約の側から確かめたい方は、Gensparkの安全性の記事も読んでみてください。入力してよい情報の決め方は、生成AIのセキュリティ対策チェックリストでも整理しています。
共有の2種類と「Anyone with the link」の扱い
スライドの共有は、メールで相手を招待するか、一般アクセスを「Anyone with the link」に変えるかの2通りになります。公式ヘルプによると、共有する範囲にも2種類あり、Presentation shareは完成したスライドだけ、Project shareは作成の過程を含むプロジェクト全体を相手に見せる形です。作成の過程まで含む以上、AIに渡した指示や途中の版まで相手に見せる前提で考えたほうがよいでしょう。
社外に送るときは、メール招待のPresentation shareか書き出したファイルに限るのが安全です。Anyone with the linkはリンクを知っている人なら誰でも開ける設定で、転送されたリンクからも開けてしまいます。このリンクが検索結果に出るかどうかは公式に記載がないため、出ないと決めつけずに扱ってください。
もう1つ見落としやすいのが、サポートへの問い合わせです。公式ヘルプには、サポートがスライドを調べられるのはプロジェクトのリンクが公開になっている場合だけ、と書かれています。社外秘を含むスライドで不具合を問い合わせると、調べてもらうためにリンクを公開にする必要が出てくることになります。問い合わせ用には、社外秘を含まない別のプロジェクトで同じ症状を出してから公開する、と決めておきましょう。
| 場面 | 共有の方法 | 一般アクセス |
|---|---|---|
| 社内の同僚に見せる | 会社のメールアドレスでメール招待 | 招待した人だけのまま |
| 社外の取引先に渡す | 書き出したPDFを会社のメールやファイル共有で送る。画面で見せるならメール招待のPresentation share | Anyone with the linkにしない |
| 作り方をチームで共有する | 社内の相手だけを招待してProject share | Anyone with the linkにしない |
| サポートに問い合わせる | 社外秘を含まないプロジェクトで症状を再現してから公開 | 調べてもらった後は公開を戻す |
共有の設定は作った本人しか触らないことが多く、総務や情シスからは見えにくいところになります。公式ヘルプには、管理者が個々のプロジェクトの共有範囲を一覧で確かめられるという記載は見当たりません(2026年10月4日時点)。誰がどのスライドをどの範囲で共有しているかを、社内で把握できる形にするところが出発点となります。
資料の構成案や原稿づくりを、会社が管理する環境に寄せる方法もあります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
生成後の編集|AIへの修正指示と手動編集の使い分け
生成されたスライドは、左のチャットでAIに直しを頼む方法と、エディタで自分の手で直す方法の2通りで修正出来ます。公式ブログによると、「このページの色を緑にして」のようにAIへ頼む直しはクレジットを消費します。エディタでの手動編集は、ヘルプとツールページのどちらにもクレジットを消費しないと書かれています。文字の言い換えや数字の差し替えは、AIに頼まず手で直しましょう。公式ヘルプの節約の案内でも、小さな変更にはAdvanced Edit(手動の詳細編集)を使うよう勧めています。
AIに頼むのが向いているのは、構成の入れ替えや、全体の文体をそろえるような大きめの直しになります。Professionalでは、AI Editとして、重なりやはみ出し、ずれを見つけて直すFix Layoutと、文章を整えるPolish Contentが用意されています。同じ指示を何度も繰り返すとそのたびにクレジットが減るので、2回直して変わらなければ手動に切り替えてみてください。
| 直したいこと | 向いている方法 | クレジット |
|---|---|---|
| 誤字、数字の差し替え | エディタでの手動編集 | 消費しない |
| 1枚の配色、文字の大きさ | エディタでの手動編集 | 消費しない |
| 重なり、はみ出し、ずれ | AI EditのFix Layout | AIによる直しとして消費する前提で見る |
| 全体の言い回しや文体の統一 | AI EditのPolish Content、またはチャットでの指示 | AIによる直しとして消費する前提で見る |
| 構成の入れ替え、ページの追加 | チャットでAIに指示 | 消費する |
| Creativeで作ったスライドの修正 | チャットでAIに指示(手動編集には対応していない) | 消費する |
どの直しを手でやるかを社内で決めておくだけでも、月の途中でクレジットが足りなくなる場面を減らせます。
無料枠とクレジットの減り方
スライドを作るとクレジットを使い、1枚あたりの量は公式のページによって書き方が違うため、実際の減り方は残高の画面で確かめることになります。公式ブログは、10クレジット/ページから、Ultraは100クレジット/ページから、と書いています。一方で公式ヘルプは、StandardをGen-1モデルで0.5倍のクレジット、Ultraを1.0倍のクレジットとして、比率で説明する形です。1枚あたりの消費量は決めつけず、作った後に残高で確かめましょう。残高は画面左下のCreditsから、/credit-usageのページで見ることが出来ます。
無料プランは1日100クレジットで、生涯で使える上限に達すると毎日の補充も止まります。ブログの書き方をそのまま当てはめると、1日100クレジットで作れるのは多くても10ページ分という計算になります。とはいえ無料プランでは書き出しが出来ないので、業務で試すなら有料プランの残高で測るほうが実際の使い方に近いでしょう。
PlusとProには週ごとのFree Quotaがあり、AI SlidesのStandardモードはこの枠の中ならクレジットなしで使えます。Ultraのモードや動画・音声はこの枠の対象外で、枠を使い切ると自動でクレジットの消費に切り替わります。この特典は2027年6月30日まで有効と記載されているので、長く使う前提なら期限も控えておいてください。
クレジットの減り方で見落としやすいのは、作り直しと長いやりとりの分です。Credits Guideには、作り直しは毎回最初と同じだけかかり、失敗した再試行にもクレジットがかかり、長い会話は毎回それまでの内容を読み直すため消費が増える、と書かれています。仕上がりへの不満は自動の返金の対象にならない、という記載もあります。別に買い足したクレジットの有効期限は3か月です。公式ヘルプも、まず無料のAIチャットで考えをまとめ、うまくいかないときは早めに止めるよう勧めています。
PPTXに書き出した後のレイアウト崩れと日本語の直し方
PPTXに書き出したスライドは、開くパソコンのフォントや設定によって、文字のはみ出しや改行の位置が変わることがあります。書き出す前にGenspark側でFix Layoutをかけ、重なりやはみ出しを直してから書き出すと、手元での直しが少なくなります。
書き出したファイルを開いたら、まずスライド一覧の表示で全体を眺め、崩れている枚を拾い出すところから始めてみてください。直す順番は次のとおりです。
- フォントを社内の標準に置き換えます。PowerPointの「フォントの置換」を使うと、全スライドの書体をまとめて変えることが出来ます。
- 文字のはみ出しは、文章を短くしてから文字の大きさを下げます。先に文字を小さくすると、読みにくい資料になってしまいます。
- 日本語の改行は、単語の途中で折り返していないかを1枚ずつ見ていきます。テキストボックスの幅を少し広げるだけで直る場合もあります。
- ロゴや会社名は、スライドマスターに置き直します。1枚ずつ貼ると、後から差し替えるときに漏れが出やすくなります。
- 最後にPDFでも書き出して、相手の環境で崩れないかを確かめます。
崩れを直した後は、配る前に人の目で1枚ずつ確かめましょう。会社の書式に合わせたいなら、書き出した後に整えるより、次の節のように最初から自社のテンプレートで作るほうが手戻りは少なくなります。Googleスライドで書き出した場合も、同じ順で確かめることが出来ます。
自社テンプレートとブランドの統一|Skillとして登録する
会社の書式に合わせるには、手元のPowerPointやPDFをSkill(旧テンプレート)として登録し、そのSkillでスライドを作る方法が用意されています。公式ヘルプによると、組み込みのSkillは100以上あり、自社の資料は「Save my presentation as a template」から登録出来ます。公式ブログでは、スキルギャラリーの「新しいスキル」から既存のPowerPointファイルを読み込む手順として紹介されています。
作ったSkillは、メールで特定の人を招待するか、一般アクセスを「Anyone with the link」にして共有する形です。会社のロゴや配色が入ったSkillを、リンクを知る人なら誰でも使える状態にはしないでください。TeamとEnterpriseには、メンバーがSkillを「Organization」に設定し、管理者がTeam AdminのSkillsで承認したものだけが全員の「Team Skills」タブに並ぶ仕組みがあります。会社の公式テンプレートを1つに絞り、承認した版だけを使ってもらう運用が組めるでしょう。
個人のPlusで作ったSkillは、会社が承認する仕組みの外にあることになります。テンプレートを社員それぞれが自分で作ると、ロゴの版や色が少しずつずれていってしまいます。元になるPowerPointは総務か広報が1つ用意し、それ以外は使わないと決めておきましょう。
出典の確認とファクトチェック|検証の記録はPPTXのノートに入る
AIが作ったスライドの数字や統計は、配る前に元の資料と照らし合わせて確かめてください。Gensparkには、1枚ずつ確かめる「Verify this page」と、全体を確かめる「Verify entire deck」の検証機能があります。ツールページの説明では、スライドごとにデータや統計をソースと照らし合わせ、疑わしい箇所に印を付けてくれる仕組みです。
公式ヘルプには、PPTXに書き出すと、この検証の記録がスライドのノート欄に書き込まれ、受け取った人も数字の根拠を見られると書かれています。発表者ノートも、PPTXの書き出しに含まれる仕様です。社外に渡すPPTXは、ノート欄に何が書かれているかを開いて確かめましょう。発表者ノートに社内向けのメモや下書きの言い回しが残ったまま渡してしまう、ということも起こりえます。
ノート欄の確認手順
- PowerPointでPPTXを開き、表示タブの「ノート」でノート欄を出します。
- 1枚ずつ、検証の記録と発表者ノートの中身を読みます。
- 社外に出せない記述は消し、出典は公開されているページだけを残します。
- 数字の根拠になっている出典を開き、スライドの数字と年が合っているかを確かめます。
- 確かめた日付をファイル名か社内の記録に残してから送ります。
ファクトチェックの機能があっても、最後に数字を確かめるのは作った方の役目になります。官公庁の統計や会社の決算資料のような一次情報を開き、数字と出典の年を突き合わせてみてください。
用途別のプロンプト例|企画書・営業資料・社内勉強会
最初の指示に、目的、読み手、枚数、結論、使ってよい資料の5つを入れると、構成の段階で直す量が減ります。下の例は、社外秘を含まない形で書いたひな形になります。
| 用途 | プロンプトの例 |
|---|---|
| 社内勉強会の資料 | 総務部向けの勉強会資料を10枚で作ってください。テーマは生成AIを業務で使うときの社内ルールです。結論を1枚目に置き、2枚目以降で入力してよい情報の区分、共有の方法、出典の確かめ方を説明してください。読み手はAIに詳しくない社員です。 |
| 営業資料の骨子 | 中小企業向けの業務改善サービスを紹介する営業資料の構成案を作ってください。全8枚で、課題、解決策、導入の流れ、よくある質問の順にします。具体的な社名と金額は入れず、[ ]の空欄にしてください。 |
| 企画書 | 社内イベントの企画書を6枚で作ってください。目的、日程の案、予算の考え方、役割分担、リスクと対策の順で、各スライドの本文は3行以内にしてください。 |
| 公開資料の要約 | 添付した官公庁の公開資料を、経営会議向けに5枚へまとめてください。数字には資料のページ番号を添え、資料にない数字は書かないでください。 |
社名や金額を[ ]の空欄で作っておき、書き出した後に手元のPowerPointで埋めれば、社外秘をGensparkに入れずに作ることが出来ます。プロンプトに書く内容にも、ファイルと同じ判断表を当てはめてみてください。
他のスライドAIと比べるときの見方
スライドを作るAIはGensparkのほかにもあり、比べるときは見た目の出来より、会社で使える条件をそろえて見るのが近道になります。仕上がりの好みは資料の種類や作る方によって分かれるため、特定のサービスの優劣ではなく、確かめる項目を並べます。
| 確かめる項目 | Gensparkの場合(2026年10月4日時点の公式の記載) | ほかのサービスで見るところ |
|---|---|---|
| 書き出せる形式 | PDF・PPTX・Googleスライド(有料プラン) | PPTXで書き出せるか、無料プランで書き出せるか |
| 後から手で直せるか | 手動編集はProfessionalモードのみ | 生成後に文字や図形を直接直せるか |
| 会社のテンプレート | Skillとして登録。TeamはTeam Skillsで管理者が承認 | 自社のPowerPointを読み込めるか、管理者が配れるか |
| 入力データの扱い | Teamは自動で学習の対象外(同社発表)。個人プランは明記なし | 法人向けプランで学習に使わないと明記しているか |
| 共有の範囲 | メール招待とAnyone with the link。Presentation shareとProject share | リンクでの公開を管理者が止められるか |
| 管理者の機能 | Teamで使うAIモデルの提供元を制限できる | 管理画面で利用者と使用量を見られるか |
どのサービスを選ぶ場合も、無料版で試した結果だけで決めず、会社として契約するプランの条件で比べてみてください。スライドの見た目を作る道具と、構成や原稿を考える道具を分けて考えるのも1つの方法でしょう。複数のAIの使い分けは、主要AIの使い分けやマルチAIの記事も参考になります。
社内に配る「Gensparkで資料を作るときのルール」ひな形
ここまでの内容を、社内に配るルールの形にまとめると次のようになります。会社の事情に合わせて、〔 〕の中を書き換えて使ってみてください。
| 項目 | ルールの文面 |
|---|---|
| 1. 使うアカウント | 業務の資料は、会社が契約したアカウント〔Teamを契約していない場合は業務では使わない〕で作る。個人のアカウントでは業務の資料を作らない。 |
| 2. 入れてよい情報 | 公開情報は入れてよい。社内限定の情報は、固有名と数字を伏せた形でだけ入れる。社外秘と個人情報は入れない。 |
| 3. ファイルの取り込み | 取り込むファイルは、判断表で公開情報か、伏せ字にした社内限定の情報と確かめたものに限る。 |
| 4. モード | 社内外に配る資料は、後から手で直せるProfessionalで作る。 |
| 5. 共有 | 共有はメール招待で行い、一般アクセスをAnyone with the linkにしない。社外にはPresentation shareか、書き出したファイルで渡す。 |
| 6. 書き出しと保存 | 書き出したファイルは〔共有ドライブのフォルダ名〕に保存する。 |
| 7. 配る前の確認 | 数字と出典、PPTXのノート欄、レイアウトを、作った人とは別の1人が確かめる。 |
| 8. サポートへの問い合わせ | 社外秘を含まないプロジェクトで症状を再現してから、〔情シスの担当者〕に相談のうえ問い合わせる。 |
| 9. 相談先 | 判断に迷うときは〔総務・情シスの担当者〕に相談する。 |
ルールは作るだけでなく、誰がどのAIを使っているかを把握する仕組みと組み合わせて、ようやく回り出します。社内ルール全体の作り方は生成AIの社内ガイドライン、会社が把握していない利用への対策は野良AI(シャドーAI)の記事で扱っています。
配る前のチェックリスト
Gensparkで作ったスライドを社内外に配る前に、次の項目を1つずつ確かめてみてください。
- 1. 会社が認めたアカウントで作ったか個人のFreeやPlusで業務の資料を作っていないか。会社のルールで認めたアカウントかを確かめる
- 2. 入れた情報が判断表の範囲に収まっているか取り込んだファイルやプロンプトに、顧客名、金額、個人情報、未発表の情報が入っていないか
- 3. モードはProfessionalか後から数字を直す資料をCreativeで作っていないか。作った後にモードは変えられない
- 4. 数字と出典を一次情報で確かめたかVerify this page、Verify entire deckの結果だけで終わらせず、元の資料を開いて年と数字を突き合わせたか
- 5. PPTXのノート欄を読んだか検証の記録と発表者ノートに、社外に出せないメモや下書きが残っていないか
- 6. レイアウトをPowerPointで確かめたかフォントの置き換え、はみ出し、日本語の改行、ロゴの位置を1枚ずつ見たか
- 7. 共有の範囲は合っているか一般アクセスがAnyone with the linkになっていないか。社外にProject shareで渡していないか
- 8. 保存先は決めた場所か書き出したファイルを個人のパソコンだけに置かず、決めた共有ドライブのフォルダに保存したか
チェックは作った本人だけでなく、もう1人が見る形にすると見落としが減ります。
よくある質問
Gensparkのスライドは無料でPPTXやPDFに出力できますか?
Gensparkで作ったスライドはどうやって保存すればよいですか?
PPTXに書き出すとパワポのレイアウトが崩れるのはなぜですか?
スライド1枚でクレジットはどれくらい使いますか?
社外秘の資料をGensparkでスライドにしてもよいですか?
作った後でProfessionalとCreativeを切り替えられますか?
会社の資料に使う前に決めること
GensparkのAIスライドは、テーマや手持ちの資料から構成案とスライドを一度に作れる機能です。会社の資料に使う前に、モードはProfessional、入れる情報は判断表の範囲、共有はメール招待、配る前はノート欄まで確認、という4つを決めておきましょう。無料プランは書き出しが出来ないため、業務で使うなら、会社として契約するプランと管理の方法をGenspark法人プランの料金と契約手順とあわせて決めてみてください。ほかのAIの使い方はAI活用コラム一覧にまとめています。
スライドの構成案と原稿は会社の環境で
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです。会話履歴や利用ログは国内(AWSの日本リージョン)で保管し、利用状況は管理画面で確認できます。資料の構成案や原稿を会社の環境で作り、仕上げは手元のPowerPointで、という流れにも使えます。月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。
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