MIXI、AI音声の企画を見合わせ
COPLUS AI NEWS | 2026年9月25日 夕版
使ってよいかと、受け入れられるか
MIXIが、キャラクターの声をAIで作る企画を批判を受けて見合わせました。声優の許諾を得ていても、受け手の納得まで得られるとは限らないことを示す動きです。窓口の待ち時間にAIのBGMを使う港区の実証や、国産のフィジカルAI向けチップの発表など、夕方のAI動向5本を整理します。
目次
① MIXI、「モンスト」キャラクターの声をAIで作るニュース紹介企画を見合わせ 声優の許諾を得ていたと説明
ITmedia NEWS / 2026年9月24日
MIXIは9月10日、スマートフォンゲーム「モンスターストライク」のキャラクター「ガブリエル」の声をAIで生成し、同社のニュースリリースを紹介する企画を発表していました。これに対しSNSでは「声優を使ってほしい」「声の権利を大事にしてほしい」といった批判が相次ぎました。MIXIは9月24日に企画の実施を見合わせると発表し、声優本人の許諾を得て企画用に収録した音声をもとに制作したと説明したうえで、内容や形をあらためて検討するとしています。
💡 コプラスの視点
権利処理を済ませていても、受け手の納得が得られなければ企画は止まることを示す事例です。AIで人の声や姿を再現する使い方は、法的に問題がないかに加えて、ファンや顧客にどう見えるかまで社内ルールで確認しておくと安心です。
② 東京・港区、窓口の待ち時間にAIで作ったBGMを流す実証実験 職員のストレスも心拍数で測る
ITmedia NEWS(産経新聞) / 2026年9月25日
東京都港区は、芝浦港南地区総合支所の1階窓口で、AIで作成したBGMを流す実証実験を10月23日まで行っていると報じられました。待合エリアでは穏やかなアコースティック調の曲を、執務スペースでは歌詞のない曲を流します。目的は、長い待ち時間による来庁者のストレスを和らげることと、窓口業務にあたる職員の心理的な負担を軽くすることです。来庁者にはアンケートで待ち時間の感じ方を聞き、職員にはアンケートに加えてウェアラブル端末で心拍数やストレスの変化を測るとしています。
💡 コプラスの視点
文書作成や問い合わせ対応だけでなく、職場の環境づくりにもAIを使う試みです。効果をアンケートと計測の両方で確かめる設計は、民間企業がAI施策の成果を測るときにも参考になります。
③ EdgeCortix、フィジカルAI向けチップ「RAIDEN」を発表 同社はAI処理性能を最大3.36PFLOPSと説明
MONOist / 2026年9月25日
日本発のスタートアップEdgeCortixが9月24日、ロボットなど現実世界で動くフィジカルAI向けのAIチップ「RAIDEN」を発表したと報じられました。最大構成の「RAIDEN X4」のAI処理性能は、同社の発表でFP4精度で3.36PFLOPSとされ、NVIDIAの「Jetson AGX Thor」(2070TFLOPS)の約1.6倍にあたると説明しています。性能は同社の発表値で、第三者による検証結果ではありません。サンプル提供は2027年に始め、量産は2027年上半期を予定しています。
💡 コプラスの視点
AIを動かす半導体の選択肢に国内勢が名乗りを上げた点は、工場や物流の現場でAIを使う企業にとって注目点です。導入を検討する段階では、発表値だけでなく実機での評価や供給の見通しを確かめることが欠かせません。
④ Co-Labo AI、製造業向け「予兆保全AI」の活用モデルを公開 設備確認の工数を75%削減できると試算
PR TIMES(Co-Labo AI発表) / 2026年9月25日
製造業向けにAI導入を支援するCo-Labo AI(東京・中央区)は9月25日、設備の故障の兆しをAIで見つける「予兆保全AI」の活用モデルを公開しました。設備の電流値や温度、振動などのセンサーデータを継続して分析し、通常とは違う変化を検知する仕組みを、データの設計から現場での運用まで支援するとしています。同社はモデルケースで、設備確認の工数を75%、年間で約180時間減らせると試算しています。数値は同社の試算で、実際の導入先での実績値ではありません。
💡 コプラスの視点
予兆保全は、センサーのデータがそろっている工場ほど始めやすい分野です。まずは止まると困る設備を1台選び、どのデータを取れているかを棚卸しするところから始めると、費用対効果も見積もりやすくなります。
⑤ Sakana AI、LSTMの共同開発者シュミットフーバー氏がチーフ・サイエンティフィック・アドバイザーに
ITmedia AI+ / 2026年9月25日
東京に拠点を置くSakana AIは、「現代AIの父」とも呼ばれるユルゲン・シュミットフーバー氏が、チーフ・サイエンティフィック・アドバイザーとして参画すると発表しました。同氏は、AIが自らを改良していく「再帰的自己改善(RSI)」を研究する「RSI Lab」を指導し、定期的に東京を訪れて同社と協働するとしています。同氏は、長い文脈を扱う仕組み「LSTM」の共同開発者として知られています。
💡 コプラスの視点
海外の著名研究者が国内のAI企業に加わる動きは、日本のAI研究の存在感を示す話題です。自社でAIを選ぶ立場からは、研究の話題と、今日の業務で使える製品の実力は分けて見ていくことが大切です。
明日への展望
今日の5本からは、AIを使ってよいかという権利や性能の確認に加えて、使う相手に受け入れられるか、効果をどう測るかまでが問われ始めていることが見えてきます。明日以降は、MIXIが企画の形をどう見直すか、また自治体や工場での実証が数字でどんな結果を示すかに注目です。
本日のまとめ
AIの使い道が広がるほど、許諾や性能の確認だけでなく、顧客や従業員にどう受け止められるかまで考える必要が出てきます。使ってよい範囲と確かめ方を社内ルールに書いておくことが、AI活用を止めずに進める土台になります。
コプラスは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの環境で使える法人向け生成AI「UPGEAR AI」の提供と、社内ルールづくりや研修を通じて、中小企業のAI活用を支援しています。お気軽にお問い合わせください。


