
Perplexityの「学習させない設定」とは、アカウント設定のPreferencesにあるAI data retention(日本語表示ではAIデータ保持)をオフにすることです。無料版(Free)と個人向けのPro・Maxでは、この設定が最初からオンになっており、入力した内容がAIの学習用に集められる状態で始まります。しかも設定は社員一人ずつのもので、会社が代わりに切り替えることはできません。法人向けのEnterpriseについては、入力内容を学習に使わないと同社が説明しています。
Perplexityそのものの機能や料金の全体像は、Perplexityとは何か(機能・料金・注意点)をご覧ください。
※2026年9月時点で Perplexity の公式ヘルプ(英語版)と利用規約(日本語版)に記載されている内容です。画面の項目名や手順、規約は変更されることがあります。
結論|Free・Pro・Maxは最初から学習に使う設定になっている
Perplexityの個人向けプランは、何もしなければ入力内容が学習用に集められる設定で使い始めることになります。公式ヘルプ「Data Collection at Perplexity」は、Free・Pro・Maxの利用者についてAI data retentionが既定で有効になっていると説明しています。トグルが有効であれば、データはAIの学習用に集められているという書き方です。
プランの比較ページでも、データの扱いを示す行はプランごとに次のように分かれています。
- Free:Standard(標準の扱い)
- Pro・Max・Education Pro:Opt-out AI training available(学習への利用を自分で止められる)
- Enterprise Pro・Enterprise Max:Data never used for model training(モデルの学習には使わない)
有料のProやMaxを選んでも、それだけで学習に使われない状態になるわけではありません。止める手段が用意されているだけで、オフにする操作は利用者本人に任されています。同社はデータを販売しないとも説明していますが、これは学習用の収集とは別の話になります。
有料の個人プランでも、オフにするのは本人の操作
ProやMaxに課金している社員ほど、有料だから守られていると思い込みやすいものです。実際には、Free・Pro・Maxの3つはどれも同じく既定でオンとなり、違いは使える機能や回数の側にあります。会社の経費で個人向けの有料プランを買う場合も、学習の扱いは無料版と変わらない前提で考えてください。
Enterpriseから個人プランに戻ると、学習に使う設定に戻る
いったん法人向けのEnterpriseで使っていた場合も、油断はできません。公式ヘルプは、FreeやEnterprise以外のプランに移ると一般の利用者向けの扱いに戻り、AI data retentionが既定で有効になると説明しています。その場合は自分でオフにし直す必要がある、というのが同社の案内です。法人契約が切れて個人プランに戻った社員は、設定をもう一度確かめましょう。なお、支払いの遅れなどでEnterpriseが一時的に止まっている間のデータは、どんな場合も学習に使わないとしています。
学習させない設定の手順|パソコンとスマホアプリ
手順そのものは短く、オフにしても主要な機能はそのまま使えます。
パソコンでオフにする手順
パソコンのブラウザでは、次の順に進みます。
- 画面にある自分のアイコン(アバター)をクリックし、All Settingsを開く(perplexity.ai/account/details からも開けます)
- Account settingsの中の、Preferencesのページを開く
- AI data retentionのトグルを探す
- トグルが有効なら学習用にデータが集められている状態なので、クリックしてオフにする
公式ヘルプの英語版はこの順で案内しており、日本語表示の画面では項目名が訳されていることがあります。迷ったときは、表示言語を英語に切り替えて項目名を照らし合わせてみてください。なお、Memoryの説明ページでは同じトグルの場所をSettings → Preferences → Artificial Intelligenceと書いています。
スマホアプリで確かめるときの注意
確認した公式ヘルプの記事(Data Collection at Perplexity・Account Settings)には、スマホアプリでの手順は書かれていません。一方で、同じ記事は学習の設定を個人ユーザー単位のものと説明しており、端末ごとに分かれる設定とは読めない書き方です。同じアカウントでログインしていれば同じ設定が使われると考えるのが自然ですが、アプリとパソコンで表示が揃うことまでは明記されていないため、両方で一度ずつオフになっているかを見ておくと安心でしょう。社員に案内するときも、パソコンとスマホの両方で確認するよう書き添えましょう。
オフにしても主要な機能はそのまま使える
学習をオフにすると回答の質が落ちるのでは、と心配される方もいらっしゃいます。公式ヘルプは、オフにしてもPerplexityの主要な機能はすべてそのまま使えると説明しています。検索や出典の表示、ファイルの要約といった普段の使い方で、困る場面は少ないでしょう。
学習をオフにしても残るもの・止まらないもの
学習のオフで止まるのは、オフにした日より後のデータがAIの学習用に集められることだけです。それ以外の保存や処理は、別の設定や別の操作で扱う形になります。
- 止まるもの:オフにした日より後の入力が、AIの学習用に集められること
- 止まらないもの:サービスの運営・法令への対応・製品の改善のための処理
- 残るもの:オフにする前に学習用として集められたデータ(削除できない)
- 残るもの:スレッドの履歴、アップロードしたファイル、Memoryに覚えさせた内容
オフにする前のデータには遡って効かない
オフの効果は、オフにした日以降に集められるデータにしか及びません。公式ヘルプは、それまでに集められた学習用のデータは削除も取り消しもできないと明記しています。使い始めた日にオフにしなければ、それまでの入力は取り戻せないことになります。導入のあとで設定を呼びかけるのではなく、アカウントを作ったその日にオフにする流れを最初から決めておきましょう。
サービス運営・法令対応のための処理は続く
学習をオフにしても、入力したデータがPerplexityの中で一切処理されなくなるわけではありません。公式ヘルプは、サービスの運営、法令への対応、製品の改善のためにデータが処理される場合があると書いています。学習のオフは、社外に出したくない情報を入れてよい理由にはならない点に注意が必要です。
履歴の削除と学習のオフは別の操作
スレッドの履歴を消しても、学習のオフの代わりにはなりません。反対に、学習をオフにしても履歴は画面に残ります。公式ヘルプによると、1つのスレッド(セッション)には最初の質問、追加の質問、Perplexityの回答、回答に使った情報源がまとめて含まれます。学習を止める設定と、手元に残った記録を片付ける操作は、別々に行う必要があります。
Memoryはオフにしても中身が消えない
Memoryは、会話をまたいで利用者の好みや情報を覚えておく機能です。設定のMemoryの項目には、検索履歴を使うかどうか、メモ(Notes)、覚えた内容の管理(Manage memories)が並んでいます。公式ヘルプによれば、Memoryの内容もモデルの改善に使われることがあり、止めたい場合はAI data retentionをオフにするよう案内があります。注意したいのは、Memoryをオフにしても、すでに覚えた内容は消えないことです。消すにはManage memoriesから削除する必要があり、消した記録も安全確保や不具合対応のために最大30日保持されることがあると説明されています。健康状態や金銭に関わる情報を覚えにくくする対策も取っているとのことですが、完全に防げると書かれているわけではありません。
シークレット(Incognito)モードの扱い
シークレットモード(Incognito)で質問すると、Memoryと過去の検索は使われず、その質問がMemoryに残ることもないと公式ヘルプは説明しています。ただし、シークレットモードの質問が学習に使われないとまでは、この説明には書かれていません。シークレットモードは記憶を残さないための機能と捉え、学習を止めるのはあくまでAI data retentionのオフ、と分けて社員に伝えるのが安全でしょう。
アップロードしたファイルの保持
ファイルの扱いも、学習の設定とは別のルールになります。公式ヘルプによると、質問と一緒にアップロードしたファイルは30日保持され、Enterprise Proの利用者では7日とされています。契約書や名簿のファイルを試しに上げただけでも、個人プランならしばらくは相手側に残ると考えておきましょう。
会社が社員の学習設定を強制できない理由
公式ヘルプはこの設定を個人ユーザー単位のものと説明しています。個人向けプランは会社が管理する契約ではないため、会社から切り替えたり確かめたりする画面がありません。社内で全員オフにすることと決めても、実際にオフになっているかは、本人の画面を見せてもらうしかないのが実情です。周知と点検をどれだけ重ねても、個人アカウントのままでは会社が保証できる状態になりません。さらに、次の3つの事情も重なってきます。
個人向けの規約は、個人の非営利目的での利用が前提
Perplexityの個人向け利用規約(日本語版・2026年1月23日最終更新)は、第5.1条で、利用を「お客様個人の非営利目的での利用に限り」許可すると定めています。法人向けのEnterpriseには別の規約があり、個人向けの規約はEnterpriseには適用されない、と冒頭に明記があります。業務での利用が直ちに違反になるとまでは言い切れませんが、個人向けの規約のまま業務に使わせる判断には慎重さが求められます。会社を代表して利用する場合は、その団体を規約に拘束する権限があると表明したことになる、という条項も置かれています。
登録したメールアドレスは後から変えられない
公式ヘルプによると、一度アカウントに登録したメールアドレスは変更できません。社員が個人のメールアドレスで作ったアカウントを、あとから会社のメールアドレスに付け替えることはできない、ということになります。アカウントの共有も利用規約に反すると明記されており、会社で1つのアカウントを使い回して設定を揃えるやり方も取れません。
ブラウザCometを業務画面で使う社員がいるとき
Perplexityのブラウザ「Comet」に付いているアシスタントは、要約やメール・カレンダーの作業などで、必要な分の画面の内容をPerplexityに送る仕組みです。同社は、閲覧履歴やパスワード、ローカルのファイルには既定でアクセスしないと説明しています。一方で、送ったページの内容などは最大30日保存されたあとに自動で削除されるとのことです。初めてエージェントを動かすときには許可を求められ、設定のPrivacy and securityからアシスタントを止めたり、サイトごとにブロックしたりすることもできます。社内システムや顧客管理の画面を開いたまま使う社員がいるなら、業務システムのサイトをブロックするよう案内しましょう。
社員一人ずつの設定に頼らず、学習の扱いを会社側で揃えられる環境を選ぶ方法もあります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
4つの選び方|人数と扱う情報で決める判断表
会社としての選び方は、個人アカウントを認めるかどうかと、会社が管理できる契約を用意するかどうかの組み合わせで、大きく4つに分かれます。扱う情報の重さと、Perplexityを使う人数に当てはめてみてください。
| 選び方 | 向いている会社 | 会社が管理できること | 残る課題 |
|---|---|---|---|
| A 個人アカウントでの業務利用を禁止する | 顧客の個人情報や未公開の情報を扱う部署が多く、Perplexityを使う必要が薄い | ルールで禁止すること | 代わりの環境が無いと、会社に見えない利用が残る |
| B 個人アカウントを条件付きで認める(学習オフ+入力区分) | 公開情報の調べものが中心で、使う社員が数名 | 申告と点検だけ(設定を会社が確かめる手段はない) | 規約は個人・非営利の利用が前提。退職後も履歴が本人側に残る |
| C Perplexity Enterpriseを契約する | Perplexityを多くの社員が毎日使う | 学習に使わない扱い、Memory・シークレットモード・共有・コネクタの組織設定。保持期間の設定はEnterprise Pro 50席以上かEnterprise Maxが1席以上。監査ログ等はEnterprise Maxを1席置けば席数の最低ラインなしで使えると案内されている | 1席ごとの料金。ChatGPTなど他のAIは別契約 |
| D Perplexityを含む複数のAIを、会社の管理下でまとめて使える環境を用意する | ChatGPT・Claude・Geminiなども部署ごとに使っている | サービスの仕様しだいで、学習の扱いと利用ログを会社側で揃えられる | 接続の方式や保存場所をサービスごとに確かめる必要がある |
判断に迷いやすいのは、Bの条件付き許可です。公開情報の調べものに限ると決めても、設定がオフかどうかと、何を入力したかを会社が後から確かめる手段はありません。顧客や取引先の情報に触れる社員が使うなら、AかC・Dのどれかに寄せるのが無理のない選び方です。Bを選ぶ場合は、使う人を名簿で決め、後で紹介するチェックリストの提出を条件にすると、少なくとも誰が使っているかは把握できます。
Aの禁止を選ぶ場合も、代わりに使える環境が無いままだと、社員が会社に見えない形で使い続けることがあります。会社が把握していないAIの利用、いわゆる野良AI(シャドーAI)の対策とあわせて考えておきましょう。
Enterpriseで変わること|学習に使わないと同社が説明
Enterpriseで大きく変わるのは、学習の扱いを社員一人ずつではなく組織として決められる点です。公式ヘルプは、Enterpriseのデータを学習や追加の調整(ファインチューニング)に使うことはなく、OpenAIやAnthropicなど外部のAI提供元とも学習させない契約を結んでいると説明しています。外部の提供元との取り決めは、データを保持しない・学習させない(Zero Data Retention・Zero Data Training)という内容です。料金や席の数え方、契約の流れはPerplexity Enterpriseの料金と法人契約で詳しく扱っているため、ここでは情報漏洩の備えに関わる点だけを挙げます。
- 組織設定(Organization Settings)のData and privacyで、シークレットモードの強制(Enforce Incognito Mode)を設定できる
- Memoryは組織のものとして管理者が管理し、組織全体でオフにすることもできる
- 役割と権限の設定で、公開共有やコネクタ(外部サービスとの連携)を組織全体で許可・禁止できる
- 監査ログはData and privacyのAudit Log Settingsで、webhookを使って外部に送る形で設定する
- 使うAIモデルと提供元の設定(AI Model & Provider Settings)も同じData and privacyにまとまっている
7日で消えるのは会話に添付したファイルだけ
Enterpriseでは入力した内容が7日で自動的に消える、ゼロデータ保持になる、と紹介されることがありますが、公式ヘルプの説明とは合いません。7日で削除されるのは会話(セッション)に添付したファイルで、My FilesやProjectsに置いたファイルはそれぞれの保持ルールに従って残ります。添付したファイルを含む会話そのものは、依頼しない限り削除されないと明記されています。ゼロデータ保持の取り決めは外部のAI提供元との契約の話で、Perplexity側に会話が残らないという意味ではありません。
保持期間を決められるのは50席以上かMaxが1席以上ある組織
会話の保持期間を組織で決める設定は、Enterprise Proが50席以上ある組織か、Enterprise Maxが1席以上ある組織に限られます。期間は会話を作った日ではなく最後に使った日から数え、期間を過ぎた会話はすぐに見られなくなり、7日以内に完全に削除されます。保持期間を短くして消えた会話は、同社でも復元できないと案内されています。期間を決める前に、残すべき会話を書き出しておくと安心です。SCIMや監査ログなども、Enterprise Maxを1席置けば席数の最低ラインなしで使えると案内されています。
開発者向けのAPIは扱いが別
社内のシステムからPerplexityのモデル(Sonarなど)を呼び出す開発者向けのAPI Platformは、Enterpriseとは別の契約です。プラン比較のページでは、API Platformについてデータの記録や保存をしない(No data logging or storage)と記載しています。Enterpriseの料金にAPIの利用分は含まれないため、システムに組み込む場合は別に費用と条件を確かめてください。
社員向けの入力ルール・確認チェックリスト・通知文ひな形
学習をオフにしても入力した情報は処理され、履歴やファイルとして残るため、何を入れてよいかのルールは別に必要です。ここからは、個人アカウントを条件付きで認める会社(判断表のB)を想定した形で紹介します。
入力してよい情報を決める
入力してよい情報は、公開されている情報、社外に出ても困らない一般的な質問、個人や会社が特定できないよう書き換えた文章、の3つ程度に絞るのが現実的です。顧客の氏名や連絡先、取引の金額、未発表の計画、社員の人事情報は、伏せ字にしても前後の文脈から特定できることがあるため、入力しないと決めておきましょう。個人情報保護委員会は2023年(令和5年)6月2日の注意喚起で、本人の同意なく個人データを含むプロンプトを入力する場合は、提供事業者がそのデータを機械学習に利用しないこと等を十分に確認するよう求めています。個人向けプランをAI data retentionがオンのまま使っていると、学習に利用されないことを確かめられていない状態となってしまいます。社内ルールの全体の作り方は生成AIの社内ガイドラインの作り方で紹介しています。
社員の設定確認チェックリスト
Perplexityを使う社員には、次の項目を自分の画面で確かめてもらいましょう。
- AI data retentionがオフになっているAccount settings → Preferences で確認します。パソコンとスマホアプリの両方で見てください。
- ログインに使っているメールアドレスを会社に申告した登録したメールアドレスは後から変更できません。個人のアドレスで作ったかどうかも含めて把握します。
- Memoryに業務の情報が残っていないMemory → Manage memories で中身を確認し、不要なものを消します。Memoryを止めても既存の内容は消えません。
- 業務の資料をアップロードしていない個人プランでは、質問と一緒にアップロードしたファイルは30日保持されます。
- Cometを使う場合、業務システムのサイトをブロックした設定の Privacy and security から、サイトごとにアシスタントをブロックできます。
- Enterpriseから個人プランに移った場合、改めてオフにした法人契約が終わると、既定で学習に使う扱いに戻ります。
チェックの結果は申告の形で総務や情シスに集め、点検のときに前回分と見比べられるようにしておくと便利です。
社内への通知文ひな形
社員へ知らせるときは、次のような文面を下敷きにして、自社の決まりに合わせて書き換えてみてください。
各位
AI検索サービスのPerplexityを業務で使う場合の決まりをお知らせします。
個人向けの無料版・Pro・Maxは、入力した内容がAIの学習に使われる設定が最初からオンになっています。業務で使う方は、次の3点を必ず守ってください。
1. 使い始める前に、Account settings → Preferences の AI data retentionをオフにしてください。パソコンとスマホアプリの両方で確認してください。
2. 顧客・取引先の名前や連絡先、金額、未発表の情報、社員の個人情報は入力しないでください。伏せ字にした場合も同じ扱いです。
3. 使っているアカウントのメールアドレスと、設定を確認した日を、◯月◯日までに(担当部署)へ申告してください。
オフにする前に入力した内容は、後から学習の対象から外すことができません。設定の前に業務の情報を入力した方は、(担当部署)までご相談ください。
(担当部署・連絡先)
文面の日付と担当部署を埋めたら、全社メールや社内チャットで配り、既読や申告の状況を記録しておきましょう。
周知・研修と、定期的な設定の点検
通知は一度出して終わりにせず、決まった時期に点検する流れまで決めておくと効き目が続きます。たとえば、四半期に一度はチェックリストを出し直してもらい、新しく入った社員には初日に設定を案内する、といった形が考えられます。Perplexity側の画面や規約も変わることがあるため、点検のたびに公式ヘルプの最終更新日を確かめておきましょう。点検の項目を他の生成AIと揃えたい場合は、生成AIのセキュリティ対策チェックリストも参考になります。
履歴・アカウントの削除と、退職する社員への対応
消したいデータがあるときは、どの操作で何が消えるのかを分けて考える必要があります。
スレッド・ファイル・メモリ・アカウントの削除で消える範囲
- スレッドの削除:画面の履歴から、その会話(質問・回答・情報源)を消す操作です。すでに学習用に集められたデータまでは消えません
- 質問と一緒にアップロードしたファイル:個人プランでは30日保持されます。Enterpriseでは、会話に添付したファイルは7日で削除されます
- Memory:Manage memoriesから消します。消した記録は最大30日残ることがあります
- アカウントの削除:アカウントを消すと、個人情報は30日以内にサーバーから削除されると同社は説明しています。完全な削除は、公式ヘルプの記事にあるフォームから依頼する形です
どの操作をしても、オフにする前に学習用として集められたデータは削除できない、という点は変わりません。消せば元に戻せると考えず、入力する前の段階で止めることを優先しましょう。
退職する社員の個人アカウントに残る業務スレッド
社員が個人のアカウントで業務に使っていた場合、退職しても、そのアカウントと履歴は本人のものとして残ります。会社には、そのアカウントを止めたり、履歴を消したりする権限がありません。退職の手続きの中で、業務で使ったスレッドやMemory、アップロードしたファイルを本人に消してもらい、必要ならアカウントの削除まで依頼する、という項目を加えておきましょう。Enterpriseに移った場合でも、組織に入る前に個人で作っていたセッションやプロジェクトは、本人が組織に共有しない限り非公開のまま残ると公式ヘルプは説明しています。組織に移ったあとも、個人プランの頃に入力した業務データが個人側に残っていないかを確かめてください。
Perplexityも、社員ごとの設定に頼らずに
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で切り替えて使える法人向けAI基盤です。全モデルで学習非利用を標準適用し、全社一律で適用するため社員ごとの設定操作は不要です。Perplexityは法人向けAPIのZDR(データ非保持)で接続し、管理画面ではUPGEAR AI上の利用状況を利用者・日時・利用モデル単位まで把握できます。会話履歴・利用ログ・アカウントは国内サーバー(AWSの日本リージョン)で管理。料金は月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。
UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
Perplexityに学習させない設定はどこにありますか?
学習をオフにすると、回答の精度や機能は落ちますか?
学習をオフにすれば、機密情報を入力しても大丈夫ですか?
会社の管理者が、社員の学習設定をまとめてオフにできますか?
過去に入力した内容を、あとから学習の対象から外せますか?
アカウントを削除すると、データはどうなりますか?
Enterpriseなら、入力した内容は7日で消えますか?
まとめ
Perplexityに学習させない設定は、Account settings の Preferences にある AI data retention をオフにする操作です。Free・Pro・Maxでは最初からオンになっているため、社員が使い始めるその日にオフにしなければ、それまでの入力は学習の対象から外せません。
ただし、オフにしてもサービス運営のための処理は続き、履歴やファイル、Memoryの内容は残ります。しかもこの設定は個人ユーザー単位で、会社が代わりに切り替えたり確かめたりすることはできないのが現状です。周知と点検を重ねるだけでは、会社として保証できる状態にはなりません。
顧客や取引先の情報に触れる社員が使うなら、個人アカウントでの業務利用を禁止するか、Enterpriseを契約するか、Perplexityを含む複数のAIを会社の管理下で使える環境を用意するか、の中から選ぶのが無理のない道でしょう。個人アカウントを条件付きで認める場合は、チェックリストと通知文をそのまま使い、定期的に点検してください。ChatGPTやGeminiの設定はChatGPTに学習させない設定やGeminiの情報漏洩対策で扱っています。ほかの記事はAI活用コラム一覧をご覧ください。
