
NotebookLM(2026年7月からGemini Notebook)のフラッシュカードとは、ノートブックに入れた資料からAIが問いと答えのカードを作り、覚えたかどうかを自分で付けながら復習出来る学習機能です。社内研修や資格勉強で使うなら、会社のアカウントで教材だけを入れたノートブックを作り、出来たカードを原典と見比べてから受講者に共有する流れが扱いやすくなります。作り方はソースを追加してStudioパネルの[フラッシュカード]を押すだけで、難易度・分量・プロンプトで中身を寄せることも出来ます。名称については、これまでのNotebookLMがそのままGemini Notebookとして使えると公式FAQで案内されています。
ノートブックの作り方や料金、会社で使うときの全体の注意点はNotebookLMの使い方|手順・料金と会社での注意点にまとめてあります。
フラッシュカードでできること|問いと答えのカード・[説明]ボタン・進捗の記録
NotebookLMのフラッシュカードは、ソースの中身から問いと答えの組を作り、1枚ずつ思い出す練習をさせてくれる機能になります。公式ヘルプは、フラッシュカードとクイズを「ソースの情報をインタラクティブな学習教材に変換する」ものと説明しています。暗記カードは一般に、表に問い、裏に答えを置き、答えを思い出してから確かめる道具です。NotebookLMでは、この問いと答えの組をAIが資料から書き起こすため、カードを手で書く作業がなくなります。
覚えたかどうかを付けて、間違えたカードだけを復習出来る
カードには[OK](チェックマーク)か[不正解](バツマーク)を付けることが出来ます。進み具合はNotebookLMが覚えていて、途中でやめても続きから再開出来ると書かれています。最後まで進むと結果が表示され、「同じカード」「すべてのカード」で練習し直すか、「間違えたカードのみ」に絞るかを選べます。苦手な項目だけを繰り返せるので、試験前の追い込みや研修後の復習に向いているでしょう。
[説明]ボタンで、カードの中身を掘り下げる
答えだけでは腑に落ちないカードは、[説明]ボタンを押して解説を出すことが出来ます。日本語版ヘルプでは「説明を記入する」と訳されていますが、英語版の原文はカードや回答の説明を出させる操作として書かれています。説明もAIが書いたものなので、納得できないときは元の資料に戻って確かめてみてください。
カードの画面でできる操作
カードの画面では、次の操作が出来ると案内されています。
- 前へ・次への矢印で、別のカードに移る
- [全画面表示]で、カードを大きく表示する
- [シャッフル]で、カードの順番を入れ替える
- [カードを削除]で、そのカードをデッキから外す
- [再開]で、最初からやり直す
- [ダウンロード]で、カードをCSVファイルとして保存する
ボタン名は日本語版ヘルプの表記で、画面の表示とは少し違う場合があります。
手作りの暗記カードと比べたメリット
手作りと比べた違いは、手元の研修資料やまとめノートから、そのままカードを起こせる点です。生成はバックグラウンドで進むため、待つ間もノートブックで別の作業を続けられます。答えを見る前に自分で思い出す形になるので、資料を読み返すだけよりも、覚えているかどうかを確かめやすくなります。ただし中身はAIが書くため、配る前に人が原典で確かめる手間だけは残ります。点検のやり方は後ろの節で詳しく紹介しますので、まずは仕組みだけ押さえておきましょう。
フラッシュカードの作り方|ソースの追加からStudioでの生成まで
作り方は、ノートブックに教材を入れ、Studioパネルで[フラッシュカード]を選ぶだけの短い手順で済みます。
- 既存のノートブックを開くか新しく作り、研修や試験の教材をソースとして追加します。
- 画面の[Studio]パネルで[フラッシュカード]を選びます。中身を指定したいときは、先に鉛筆アイコンを押してカスタマイズします。
- 生成はバックグラウンドで進むため、待つ間もノートブックでの作業を続けられます。出来上がったら、Studioパネルからカードを開いて学習を始めます。
カードの生成と削除には、ノートブックの編集権限が必要になります。閲覧者として共有された方は、カードを作ることも消すことも出来ません。作る役は研修担当か教材の作成者に決めておき、受講者には出来上がったものを渡す形にしましょう。ヘルプには、ノートブックに初めてソースを追加した際にフラッシュカードなどが自動で作成される場合があり、これは上限に影響しないとも書かれています。
対応するソースの形式と上限
カードの元にできる資料の形式は幅広く、研修で使う手持ちのファイルの多くはそのまま入れられます。公式ヘルプに載っている主な形式は次のとおりです。
- PDF、Word(docx)、PowerPoint(pptx)、テキスト(txt・md)、CSV
- Googleドキュメント、Googleスライド(最大100枚)、Googleスプレッドシート(10万トークンまで)
- 画像、音声ファイル(MP3・WAVなど)
- ウェブページのURL(本文のテキストのみ。有料記事は不可)
- 公開されているYouTube動画のURL(字幕の文字起こし部分を使用)
- ePub、Play ブックス、コピーして貼り付けたテキスト
1つのソースは最大500,000語、アップロードするファイルは200MBまでで、1つのノートブックに入れられるソースは無料のアカウントで50件となっています。プランの案内ページによると、Plusは100件、Proは300件まで増やせます。ドライブから取り込んだ資料は数分ごとに同期されますが、出来上がったカードが自動で作り直されるとは書かれていません。教材を改訂したら、カードも作り直して点検し直すようにしてください。
1日に作れる回数の目安
ヘルプの使用量上限の表では、フラッシュカードは無料のアカウントで1日10件と書かれています。Google AI Plusは20件、Proは100件、Ultraは契約に応じて500件か1,000件で、割り当ては24時間後にリセットされます。ただし2026年9月2日からは、計算量に基づく上限も別にかかるようになりました。5時間ごとのリセットと週単位の上限があるため、表の件数どおりに作れるとは限りません。会社のアカウントでは、利用できる機能や上限は保有しているライセンスによって異なると案内されています。
※フラッシュカードの仕様と上限は、2026年10月14日時点で公式ヘルプ(support.google.com/gemininotebook)に掲載されている内容です。上限の表には「変更される場合があります」と添えられています。
カスタマイズ|難易度・分量・プロンプトで中身を寄せる
受講者に合わせたカードにしたいときは、生成の前に鉛筆アイコンからカスタマイズするのが近道となります。ヘルプに載っている指定の項目は、次の3つです。
- 難易度:初級・中級・上級から選ぶ
- プロンプト:作りたいカードの説明を入力する。概要を足したり、対象者・スタイル・ポイントを指定したりできる
- 分量:少なめ・標準・多めから選ぶ
分量はヘルプでは学習の画面の説明に並んでおり、英語版では枚数を選ぶ項目として書かれています。何枚になるかの具体的な数はヘルプにないため、まず標準で作り、多すぎる・少なすぎると感じたら切り替えてみてください。難易度の表記も日本語版ヘルプのもので、英語版はeasy・medium・hardとなっています。
指示が通りやすいプロンプトの書き方
プロンプトで指定出来ると書かれているのは、概要・対象者・スタイル・ポイントの4つになります。この4つを1行ずつ埋めるつもりで書くと、カードの粒度がそろいやすいでしょう。対象者には「入社1か月目の営業職」のように立場と経験を、ポイントには「数字と期限を必ず問う」のように問いの中身を書くのがコツです。1つのノートブックに関係のない資料が混ざっていると、カードの話題も散らばりやすくなってしまいます。研修ごと・試験科目ごとに、ノートブックを分けて作ってみてください。用途ごとの具体的な文例は、後ろの「用途別のプロンプト文例」の節に載せました。
社内資料をソースに入れる前に決めること
社内の教材を入れるなら、個人のGoogleアカウントではなく、会社のGoogle Workspaceのアカウントで作ることが前提になります。同じ画面に見えても、アカウントの種類によって入れた資料の扱いが違うと、公式に書かれているためです。
個人アカウントと会社のアカウントでのデータの扱い
個人のアカウントについて、公式サイトは「フィードバックを共有しない限り、データがトレーニングに使用されることはありません」と説明しています。ところが高評価・低評価のフィードバックを送ると、関連する資料ややり取りが専門のチームに確認される場合があり、確認されたものは最長3年間保存されると別のヘルプにあります。フィードバックに機密情報を含めないよう、ヘルプ自身も注意を促しています。
会社のWorkspaceのアカウントでは、フィードバックを送った場合でも、アップロード・質問・回答が生成AIの学習に使われることはないとされます。人間のレビュアーが確認することもないと、ヘルプには書かれています。ただし、利用できる機能やデータの扱いは保有しているライセンスによって異なり、エディションによっては、エンタープライズグレードの保護の記載がない追加サービス扱いになります。自社のプランがどちらに当たるかは、管理者に確かめておきましょう。
社員が個人のアカウントで社内資料をカードにしている状態は、会社から見えないAI利用になってしまいます。こうした利用は野良AI(シャドーAI)と呼ばれ、資料の行き先を会社が把握出来なくなる原因になります。
ソースに入れてよい資料の線引き(例)
次の表は、社内ルールを決めるときのたたき台として作った線引きの例です。
| 資料の例 | 会社のアカウント | 個人のアカウント |
|---|---|---|
| 社外に公開済みの会社案内・製品パンフレット | 入れてよい | 入れてよい |
| 社内規程・業務マニュアル・研修テキスト | 入れてよい(共有範囲を決めて) | 入れない |
| 自分で作った試験対策のまとめノート | 入れてよい | 業務情報を含まなければ本人の判断 |
| 市販の問題集・参考書をスキャンしたもの | 入れない(利用の条件を先に確認) | 入れない |
| 顧客名簿、社員の評価や健康情報などの個人情報 | 入れない | 入れない |
| 未公開の決算資料・契約書・取引先から預かった資料 | 入れない(必要なら社内ルールで個別に判断) | 入れない |
ヘルプには「権利がないドキュメントをアップロードしないでください」という注意があり、市販の問題集や参考書を取り込む前には利用の条件を確かめる必要があります。ドライブのファイルを入れる場合は組織の共有設定がそのまま効き、元のファイルを閲覧以上の権限で開ける方しかソースに使えないと、管理者向けヘルプに書かれています。入れてよい資料の決め方は、生成AIの社内ガイドラインに1行足しておくと迷いが減るでしょう。
管理者が先に確かめる設定(管理コンソール)
会社のアカウントでは、管理者が管理コンソールでGemini Notebookのオン・オフと外部共有の範囲を決められます。
- Google 管理コンソールで、[生成 AI]→[Gemini Notebook]に進む(Gemini の「設定」管理者権限が必要)
- [サービスのステータス]で、[オン(すべてのユーザー)]か[オフ(すべてのユーザー)]を選んで保存する
- 研修を受ける部署だけに開けたいときは、組織部門を選んでオン・オフを変えるか、アクセスグループで対象者を絞る
- [[組織名] の外部との共有]で、オフ・許可リスト登録済みドメイン・オンのいずれかを選ぶ
外部との共有は、2026年9月10日のGoogle Workspace Updatesで既定がオフと案内されています。社外の講師に教材の点検を頼むなら、許可リストに相手のドメインを足すか、点検だけは別の方法で頼むかを先に決めておきましょう。設定の変更は、反映に最長で24時間ほどかかることがあります。研修の前日に慌てないよう、受講者を招く数日前には設定を済ませてみてください。
NotebookLMに入れる前の社内資料も、学習に使われない会社の環境で4つのAIに読ませて整理出来ます。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
研修で配るときの手順と、配り方の選び方
研修で配るときは、作成・点検・配布の3段階に分け、カードを作る人と受け取る人の権限を分けておくと扱いやすくなります。
- 会社のアカウントで研修専用のノートブックを新しく作り、その研修で使う教材だけを入れる
- カスタマイズで対象者・難易度・分量を指定して、フラッシュカードを生成する
- 教材を作った方や先輩社員を編集者として招き、原典と見比べて誤ったカードを削除する。足りない話題があれば、プロンプトを変えて作り直す
- テスト用に1人を閲覧者として共有し、受講者の画面でカードがどう見えるかを確かめる
- 受講者を閲覧者として共有し、学習の進め方を案内文で伝える
共有の権限は「閲覧者」と「編集者」の2つで、閲覧者は共有されたソースとメモを読むだけ、編集者はソースやメモの追加・削除やほかの人への共有まで出来ます。閲覧者がカードで学習できるか、進み具合が人ごとに記録されるかは、確認した公式ヘルプには書かれていません。手順4の確認を飛ばさず、受講者と同じ立場の画面で一度試しておくのが安全です。個人のGmailアカウントからの共有は最大50人までで、Googleグループとは共有出来ないとヘルプにあります。グループで共有した場合は受講者にお知らせのメールが届かないため、案内は別に送ってあげてください。共有の操作そのものはNotebookLMの共有の記事で順に追えます。
配り方の判断表
| 配り方 | 向いている場面 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| ノートブックを閲覧者として共有 | 受講者全員が会社のGoogleアカウントを持っている研修 | 閲覧者の画面でカードを使えるかを、事前にテスト用のアカウントで確かめる |
| [コピーを許可]して各自に複製してもらう | 受講者ごとに自分のノートブックで進めたい資格勉強 | 複製ではソースとStudioの内容が一緒にコピーされ、教材が各自の手元に残る |
| [ダウンロード]でCSVにして渡す | ノートブックを開けない方にも中身を見せたいとき、原典との照合に使うとき | 書き出したファイルには共有の権限が引き継がれない |
| リンクを知っている全員への一般公開 | 社外に公開済みの資料だけで作ったカード | Workspace EnterpriseとEducationのアカウントでは、公開共有は現在のところ無効とヘルプにある(2026年10月時点)。社内資料では選ばない |
コピーを許可すると、ソースやアーティファクトを含めてノートブックを複製出来るとヘルプは説明しています。チャットの履歴とメモはコピーされないため、受講者が質問したやり取りは各自のノートブックに分かれて残ります。社外秘の教材から作ったCSVは、社内の文書と同じ保管ルールで扱ってください。
研修の効果をどう確かめるか
受講者ごとの正答率を管理者や研修担当が一覧で見られる機能は、確認した公式ヘルプには載っていません。共有しているノートブックには[アナリティクス]があり、過去7日間の1日あたりのユーザー数とクエリ数を確認出来ます。ただしこれは4人以上と共有し、7日以内にチャットが使われていることが条件で、カードの成績を表すものではありません。研修の効果を測るなら、最後に受講者へ結果画面の数を報告してもらうか、別の確認テストを用意するのが現実的でしょう。
AIが作ったカードを原典で確かめる点検の手順
カードは配る前に必ず原典と見比べ、誤りのあるものを外してから受講者に渡すのが基本になります。モバイルアプリのヘルプにも「チャットの回答とアーティファクト(音声、動画、フラッシュカード、クイズなど)は AI によって生成されるため、不正確な情報や音声の乱れが含まれる場合があります」と明記されています。誤ったカードを研修で配ると、受講者は間違いを正しい答えとして覚えてしまいます。点検では、次の項目を1枚ずつ確かめてみてください。
- 答えが原典の記述と一致しているかカードの答えと、元の資料の該当箇所を並べて読みます。[説明]ボタンの解説も合わせて確かめます。
- 数字・日付・条文番号が正しいか金額、期限、規程の条番号、法令の年は、取り違えると影響が大きい箇所です。
- 古い版の資料が混ざっていないか改訂前と改訂後の規程が同じノートブックにあると、どちらの内容でカードが作られたのか分からなくなります。
- 社外秘の情報や個人名がカードに出ていないかCSVで外に出すときや、閲覧者を広げるときは特に注意します。
- 問いに対して答えが1つに決まるか答えが複数考えられる問いは受講者を迷わせます。削除するか、プロンプトで問い方を指定して作り直します。
- 難易度と分量が受講者に合っているか新人には初級・少なめ、試験の直前には上級・多め、のように段階を分けます。
誤りのあるカードは[カードを削除]でデッキから外せます。確認したヘルプにはカードの文面を書き換える操作が載っていないため、直したいときはプロンプトを変えて作り直すことになります。共有のヘルプには、医療・法律・財務などの専門分野で使わないよう注意する一文もあります。税務や法務の資格、社内のコンプライアンス研修でカードを使うなら、答えの根拠を条文や公式のテキストで必ず確かめましょう。
用途別のプロンプト文例(新人研修・資格勉強・営業ロープレ)
次の文例は、ヘルプにある概要・対象者・スタイル・ポイントの4項目を埋める形で作った例で、この通りのカードが出ることを約束するものではありません。生成されたカードを数枚読み、ずれていると感じた項目だけを書き換えて使ってみてください。
新人研修(就業規則・業務マニュアル)
概要:就業規則と経費精算マニュアルから、入社1か月以内に必要なルールを問うカードを作ってください。 対象者:社会人経験の浅い新入社員。 スタイル:表面は短い問い、裏面は1〜2文の答えにしてください。専門用語には短い言い換えを添えてください。 ポイント:申請の期限、提出先、金額の上限など、数字と手続きの順番を問う内容を中心にしてください。
難易度は初級、分量は少なめから始めると、入社したばかりの受講者でも最後までやり切りやすくなります。
資格勉強(簿記・宅建・FPなど)
概要:ソースのまとめノートのうち、第3章「減価償却」の範囲だけでカードを作ってください。 対象者:日商簿記2級の受験を控えた社員。基礎は学習済み。 スタイル:表面は計算の条件や用語の問い、裏面は答えと根拠の一言にしてください。 ポイント:取り違えやすい用語の違いと、計算の手順を問う内容を重点的に入れてください。
科目や章ごとにノートブックかプロンプトを分け、初級で一巡したら上級で作り直すと、段階を追って仕上げられます。
営業ロープレ(製品FAQ・よくある反論)
概要:製品FAQと営業マニュアルから、商談でよく出る質問や反論への切り返しを練習するカードを作ってください。 対象者:配属3か月目の営業職。 スタイル:表面はお客様の発言として書き、裏面は模範となる返答を2〜3文で書いてください。 ポイント:価格、導入までの期間、ほかの製品との違いを聞かれた場面を中心にしてください。
表面をお客様の発言にする指定は、ヘルプにあるスタイルの指定として書いた例になります。意図どおりの形にならないときは、スタイルの書き方を変えて作り直してみましょう。
情報セキュリティ研修
概要:社内の情報セキュリティ規程から、日々の業務で迷いやすい場面を問うカードを作ってください。 対象者:全社員。ITに詳しくない方も含む。 スタイル:表面は「〜してよいか」の形の問い、裏面は可否と理由を1文で書いてください。 ポイント:生成AIへの入力、私物端末の利用、メールの誤送信への対応を中心にしてください。
年に1回の研修の前に配っておけば、当日は理解の浅い項目に時間を割けます。規程に入れる項目の洗い出しには、生成AIのセキュリティ対策チェックリストも参考になります。
社内研修・新人教育での使い方
社内研修では、研修の前に配る予習用と、研修の後に配る復習用の2つの使い方が合わせやすいでしょう。予習では当日に説明する規程やマニュアルをカードで一巡してもらい、知らない言葉を減らしてから講義を始められます。復習では「間違えたカードのみ」を使い、苦手な項目だけを繰り返してもらう形が向いています。
向いている研修の場面
- 入社直後の就業規則・経費精算・勤怠のルール
- 異動したばかりの方への、部署の業務用語
- 年に1回の情報セキュリティ研修やコンプライアンス研修の確認
- 新製品の発売前に、営業・サポート担当へ配る製品知識
どの場面でも、1つの研修に1つのノートブックを用意し、教材の改訂に合わせてカードを作り直す運用が続けやすくなります。
研修担当の作業を増やさないための決めごと
カードを作る人、点検する人、配る範囲の3つを最初に決めておくと、研修のたびに相談し直す手間が減ります。作る人は編集者、受講者は閲覧者という分け方を基本にし、編集者を増やしすぎないようにしてください。編集者はソースの追加や削除、ほかの人への共有まで出来るため、人数が増えるほど教材が意図せず書き換わるおそれが大きくなってしまいます。まずは次に予定している新人研修の資料1本で、作成から配布までを試してみてください。
資格勉強・暗記での使い方
資格勉強では、自分で作ったまとめノートや試験の実施団体が公開している資料をソースにし、章ごとにカードを作るのが手堅い使い方になります。市販の問題集や参考書を丸ごと取り込むのは、先に触れた権利の注意に当たるおそれがあるため避けておきましょう。
ソースの選び方
- 自分で書いたまとめノート(Googleドキュメントで書けば、ドライブから追加出来る)
- 試験の実施団体が公開している試験範囲や出題の基準
- 法令や制度の公式ページのURL(ウェブページは本文のテキストだけが取り込まれる)
- 公開されているYouTubeの講義動画のURL(字幕のある動画の文字起こし部分が使われる)
法令や制度が変わる試験では、ソースに入れた資料がいつの版かを最初に確かめることが大切になります。古い版の資料でカードを作ると、改正前の答えをそのまま覚えてしまいます。
語学・用語の暗記
英語のニュース記事や社内で使う専門用語の一覧をソースにすれば、単語や用語のカードとしても使えます。プロンプトの対象者に今のレベルを書き、ポイントに「業務で使う表現を優先」と書いておくと、覚える範囲を絞り込めます。会社の費用で受ける資格の勉強に社内資料を使う場合は、個人ではなく会社のアカウントで作るようにしてください。通勤中の復習には、次の節で触れるスマホアプリが便利でしょう。
クイズとの違いと使い分け
フラッシュカードは覚えるための道具、クイズは覚えたかを確かめる道具として使い分けると分かりやすくなります。どちらもStudioパネルから作り、難易度とプロンプトの指定も同じように出来ます。違いは、ヘルプに載っている操作にあります。
- フラッシュカード:[OK]・[不正解]を付けて自己採点し、「間違えたカードのみ」で復習出来る。CSVでダウンロード出来る
- クイズ:[ヒント]で考える手がかりを表示出来る。クイズのダウンロードはヘルプの操作欄に記載がない
クイズの問題がどんな形式で出るかは、確認したヘルプには書かれていません。研修では、予習と復習はフラッシュカード、研修の最後の確認はクイズ、と役割を分けて配ってみてください。ヘルプの上限の表では、クイズも無料のアカウントで1日10件と、フラッシュカードと同じ数が示されています。研修の全体像を図で見せたいときは、Studioのマインドマップと組み合わせる方法もあります。
スマホアプリで通勤中や隙間時間に復習する
スマホでは、App StoreやGoogle Playで「Gemini Notebook」という名前のアプリを入れると、フラッシュカードで復習出来ます。アプリのヘルプには、できることとして「フラッシュカードやクイズを使って資料を確認する」が挙げられています。対応するのはiOS 17以降のiPhone・iPadと、Android 10以降のスマートフォン・タブレットです。
スマホで使うときの注意
ヘルプは、最大限に活用するにはパソコンのブラウザで使うデスクトップ版をすすめています。アプリで追加出来るソースは、ヘルプの制限欄ではPDF・ウェブサイト・YouTube・音声・コピーしたテキストの5種類とされます。App Storeの更新履歴にはドライブのファイルを追加出来る機能も載っているため、実際に使う端末のアプリで確かめてみてください。端末の間で同期が遅れることもあり、その場合はアプリを終了して起動し直すよう案内されています。
会社のアカウントでアプリを使えるかは、管理者の設定と、会社のスマホ管理のルールによって変わります。カードの作成と点検はパソコンで済ませ、受講者の復習はスマホで、と分けるのが無理のない形でしょう。アプリの詳しい違いはNotebookLMのアプリの記事にまとめています。
フラッシュカードが表示されない・作れないときの確認点
カードが作れない・見えないときは、権限、管理者の設定、上限、ソースの種類の順に確かめると原因に早くたどり着けます。公式の説明から言える範囲で、よくある場面と確かめる点を並べました。
- [フラッシュカード]を押しても作れないノートブックの編集権限があるかを確かめます。閲覧者はカードの生成と削除が出来ません。
- 会社のアカウントでGemini Notebookそのものが開けない管理者が[サービスのステータス]をオフにしているか、その組織部門だけオフになっている可能性があります。有効に出来ない場合として、拠点の地域でサービスの使用が制限されている可能性もヘルプに挙げられています。
- 生成がなかなか終わらない生成はバックグラウンドで進みます。ほかの作業を続けて待ち、それでも作れないときは1日の上限や計算量の上限に達していないかを確かめます。
- CSVをダウンロード出来ないPlay ブックスの電子書籍をソースに入れていると、出版社の制限でダウンロード出来ない場合があります。
- スマホに新しいカードが出てこない端末の間の同期が遅れていることがあります。アプリを終了して起動し直します。
- 社外の講師とノートブックを共有出来ない管理者の外部共有の設定が、既定のオフのままになっていないかを確かめます。
- グループで共有したのに受講者が気づかないグループで共有するとお知らせのメールは届きません。個人のGmailアカウントからは、Googleグループと共有すること自体が出来ません。
- カードの枚数が思った数にならない指定出来る分量は少なめ・標準・多めの3段階で、具体的な枚数はヘルプにありません。範囲を絞りたいときは、プロンプトの概要で章や項目を指定します。
管理者に設定の変更を頼むときは、対象の部署と、外部の誰と共有したいのかを一緒に伝えると話が早く進みます。設定は反映まで最長24時間ほどかかることがあるため、研修の日程から逆算して依頼してください。
社内資料を読ませるAIも、会社の契約でまとめて
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で切り替えて使える法人向けサービスです。自社資料を読み込ませて回答させる社内文書RAGや、よく使う指示をBOTにして社内限定で共有できるカスタムプラスを備え、会話履歴・利用ログ・アカウントは国内サーバー(AWSの日本リージョン)で管理します。料金は月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。
UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
NotebookLMのフラッシュカードは無料で使えますか?
フラッシュカードは1回で何枚作られますか?
共有した受講者もフラッシュカードで学習できますか?
受講者ごとの正答率を管理者が見ることはできますか?
作られたカードの文面を手で直せますか?
スマホのアプリだけでフラッシュカードを使えますか?
まとめ
NotebookLMのフラッシュカードは、ソースに入れた資料からAIが問いと答えのカードを作り、[OK]・[不正解]の記録と「間違えたカードのみ」の復習まで1つの画面で進められる機能です。作り方はStudioパネルから選ぶだけで、難易度・分量・プロンプトで中身を寄せられます。
会社でGeminiを使う場合は、Geminiの個人向けと法人向けの違いを先に確かめておくと安心です。Googleの法人向けAIの費用は、Gemini Enterpriseの料金にまとめています。
社内研修で使うなら、会社のアカウントで研修ごとにノートブックを作り、点検してから閲覧者として共有する流れが扱いやすくなります。閲覧者がカードで学習できるかや、受講者ごとの成績を見る機能は確認したヘルプに書かれていないため、配る前にテスト用の受講者で確かめましょう。資格勉強では、まとめノートや公開資料をソースにし、市販の教材を取り込む前に権利の条件を確かめておくと安心です。
法人のAI活用に関するほかの記事はAI活用コラム一覧をご覧ください。
