
Claude Teamの始め方は、仕事用のメールアドレスで組織を作り、役割を決めてから社員を招待し、初日の設定を確かめて案内文を配る、という順番になります。申込そのものは claude.ai/login に仕事用のアドレスを入れて Team プランを選ぶ流れで、2人から最大150人まで、支払いはカードに限られます。つまずきやすいのは申込よりも、誰を管理者にするか、個人のProから何を持ち込めるか、招待が届かないときにどこを見るか、のほうでしょう。人数ごとの総額や法人契約の進め方はClaude Teamの料金|円・税込の人数別総額と法人契約で扱っています。
※画面名・設定名・料金は、2026年9月29日時点で Anthropic の公式ヘルプ(英語版)と料金ページ(claude.com/ja/pricing)で確認した内容です。日本語表示の画面では名称が異なる場合があるため、画面名は英語表示のまま記載しています。料金は米ドル・税別の表示です。
申込の前に確かめる条件|仕事用メール・2人から・カード払い
申込の前に確かめたいのは、管理者になる方の仕事用メールアドレス、使う人数、支払いに使うカードの3つになります。組織を作る方には仕事用のメールアドレスが必要で、@gmail.com・@yahoo.com・@hotmail.com といったフリーメールでは作れません。招待できるのも、組織で許可したドメインのアドレスを持つ方だけとなります。
人数は2人から150人までで、StandardとPremiumの2種類の席を混ぜて買うことが出来ます。古い解説記事には最低5人と書かれたものが残っていますが、2026年9月29日時点の公式ヘルプと料金ページは2〜150人と案内しています。151人以上で使う場合は、Enterprise プランを検討することになってしまいます。
支払いの方法も、申込の前に経理の方と話しておきたい点です。Team の支払いはカードのみで、請求書払いには対応していません。公式ヘルプには、使えるのはクレジットカード・デビットカード・プリペイドカードで、ACH銀行振込などほかの方法は現在受け付けていないと書かれています。毎月の請求書払いを前提にしている会社では、ここで手が止まることが多いでしょう。どのカードで払うか、利用明細を誰が受け取るかを、先に決めてみてください。請求書払いが欠かせない場合の選択肢は、後半のEnterpriseとの違いの節で扱います。
組織を作る方法と、個人のProやMaxを持ち込む方法
組織は、仕事用のメールアドレスで新しく作る方法と、個人アカウントから切り替える方法があります。個人のProやMaxを使っていた方は、組織が出来たあとで、会話やプロジェクトを組織へ移すことが出来ます。
新しく作る場合
claude.ai/login を開いて仕事用のメールアドレスを入れ、画面の案内に沿って Team プランを選びます。途中で月払いか年払いかを選び、カードを登録して申込を終える流れです。組織を作る操作は、次の節で決める管理者本人のアドレスで行うのが分かりやすいでしょう。作ったあとの席の追加や招待は、Organization settings の画面から進めることになります。
個人のProやMaxを使っていた方が持ち込む場合
組織が出来たあと、個人のProやMaxを使っていた方は、会話やプロジェクトを組織のアカウントへ持ち込めます。手順は、組織のアカウントにサインインしてから Settings > Account > Close your personal account に進む形です。移すと個人のProやMaxの課金は自動で止まり、使っていない期間の分は約24時間後に返金されると公式ヘルプは説明しています。持ち込めるものと持ち込めないものには差があるため、移す前に後半の一覧で確かめてみてください。
個人のアカウントから claude.ai/upgrade で切り替える場合
仕事用のアドレスで Free・Pro・Max を使っている方は、そのアカウントにサインインして claude.ai/upgrade を開き、画面の手順に沿って Team を作る道もあります。このとき、途中で「個人アカウントを別に保つ」というチェックボックスが出るかどうか、出たときに入れるかどうかで、その後の扱いが変わってきます。
- チェックを入れずに進む:いま使っている組織がそのまま Team に切り替わり、組織IDも変わらない。中身の一部は Team に引き継がれ、いったん移すと個人アカウントへは戻せない
- チェックを入れて進む:Team 用の組織が別に作られ、これまでのチャットやプロジェクトは個人アカウントに残る。個人の契約も止まらずに続く
- チェックボックスが出ない:Apple App Store で買った契約、一時停止中のプラン、対応していない通貨のプランは、初めから別の組織として作られる
その場で切り替えると、個人の Pro や Max は自動で解約になります。使っていない期間の分は、Team の支払いが済んでから約24時間後に返金されると公式ヘルプは案内しています。前払いしていた使用クレジットも返金の対象で、アカウントの中で公開していたプロジェクトは切り替えのあと非公開に変わり、共有メニューから組織内に共有し直す形になります。Pro や Max のまま個人アカウントを別に保つと、個人の契約は止まらず、Team の席代と両方の支払いが続きます。Team だけを使うつもりなら、あとで個人の有料契約の解約と、個人アカウントの削除を別に行っておきましょう。会話やプロジェクトを持ち込みたいときは、削除の前に上の Close your personal account で移してみてください。
Apple App Store で Pro や Max を買った方は、Apple がほかの会社からの解約を認めていないため、何もしなければ別の組織として作られます。その場で切り替えたいときは、App Store(iPhone・iPad)の側で契約を解約し、請求期間が終わるのを待ってから進めることになります。Google Play で買った方はその場で切り替えられ、返金に24時間の待ちもありません。別の組織にした場合は、画面左下のイニシャルや名前を押すと、個人アカウントと Team の組織を行き来出来ます。ただ、2つのアカウントの間でデータは共有されないので、仕事の会話をどちらに置くかを先に決めておくと迷わずに済むでしょう。
席の種類と支払い|StandardとPremiumの選び方
席は、普段使いのStandardと、利用量が多い方向けのPremiumの2種類から選ぶ形になります。料金はStandardが年払いで1席あたり月20ドル・月払いで25ドル、Premiumが年払いで月100ドル・月払いで125ドルとなっており、いずれも税別の表示です。Claude Code は、どちらの席にも含まれています。2026年4月1日からは10%の消費税が別に加わり、その額は適格請求書に円で表示されます。
会社の出費に直すと、10人全員をStandardの年払いにした場合は毎月200ドル、年間で2,400ドル(税別)となります。このうち2人だけをPremiumにすると、Standard 8席の160ドルとPremium 2席の200ドルを合わせて、毎月360ドルに増えてしまいます。料金ページでは、Premiumの利用量はStandardの5倍と案内されています。まずは全員Standardで始め、上限によく当たる方だけを後からPremiumに上げるのが現実的でしょう。人数別の総額や円での見積もりは、冒頭で紹介した料金の記事をご覧ください。
席を後から増やす・減らすとき
席の追加は、Organization settings > Organization and access の Total seats にある Manage から、Add or change seats を開いて進めます。追加した席は日割りで計算され、すぐに請求が発生することになります。一方でメンバーを外しても、その場での返金やクレジットはありません。請求を減らしたいときは総シート数そのものを減らす必要があり、減らす変更は次の更新時に反映されます。年払いで始めると途中で請求を減らしにくいため、人数が固まるまでは月払いで様子を見る会社もあるでしょう。
役割の決め方|Primary Owner・Owner・Admin・Userの4つ
Claude Team の役割は Primary Owner・Owner・Admin・User の4つで、誰にどれを渡すかを申込の前に決めておくと後の作業が楽になります。Primary Owner は組織に1人だけで、この方もライセンスを1つ使います。請求(Billing)の画面を開いて席を買えるのは、Owner と Primary Owner に限られます。Admin は Organization settings > Members でメンバーを管理でき、招待リンクの発行や席の種類の割り当ても行えます。利用状況の分析(Analytics)を見たり、ほかの方の役割を変えたりするのは Owner 以上の仕事です。
会計事務所での割り当て例
公式に決まった型はありませんが、情シス担当がいない事務所であれば、次のような分け方が考えられます。
- 所長:Primary Owner(組織に1人。契約の名義と最終的な判断を持つ立場)
- 副所長または経理の責任者:Owner(カードの管理と請求の確認、利用状況の分析を見る立場)
- 総務の担当者:Admin(招待、メンバーの追加と削除、席の種類の割り当てといった日々の作業)
- そのほかの職員:User(使うだけの立場)
日々の招待や席の入れ替えを総務のAdminに任せ、お金に関わる操作はOwner以上に残す形です。Owner を所長1人に集めると、所長が不在のときに席を買い足せなくなってしまいます。お金を扱える方を2人にしておくと、急な増員や引き継ぎにも対応出来ます。社員数十人の会社であれば、所長を社長に、副所長を管理部長に置き換えて考えてみてください。
社員の招待|メール・まとめて追加・招待リンク・参加リクエスト
社員の招待には、1人ずつのメール招待、複数のアドレスをまとめて入れる方法、招待リンク、同じドメインの同僚からの参加リクエストの4つの入口があります。
- メールで1人ずつ招待する:アドレスを入れて送る、いちばん基本の方法
- まとめて追加する:複数のアドレスをまとめて入れる方法
- 招待リンク:Admin 以上が発行し、受け取った方がリンクから参加する方法。Team では最初から有効で、空いている席のうち低い種類(空きがなければStandard)が割り当てられる。SSO を設定した組織では使えない
- 参加リクエスト:discoverability を有効にすると、同じドメインのアドレスを持つ同僚が組織への参加を申し出られる
どの入口でも、招待できるのは組織が許可したドメインのアドレスに限られます。送った招待は、相手が受け取る前から空いている席を1つ占めてしまいます。招待は21日で期限が切れ、それまでは席を占めたままとなります。受け取られていない招待は、Members の Pending タブから再送したり取り消したりすることが出来ます。招待リンクで広く案内したときは、誰が参加したかを後から Members で見直す習慣をつけましょう。
誰が参加したかを追い続ける代わりに、使うAIの環境を会社で1つにまとめる方法もあります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
招待が届かない・参加できないときに確かめる点
招待が届かないときは、管理者側で送り先と招待の状態を、メンバー側で受信箱とログインしているアカウントを確かめてみてください。この場面の手順は公式ヘルプにまとまった形では載っていないため、以下は一般的な確かめ方になります。
管理者側で見る点
- アドレスの綴りと、そのドメインが組織で許可したものかどうか(許可したドメイン以外のアドレスは招待できない)
- Members の Pending タブに招待が残っているか。送ってから21日を過ぎていれば期限が切れているため、送り直す
- 空いている席があるか。保留中の招待も席を占めるため、Total seats の数と、参加済みの人数・招待中の人数を見比べる
- 招待リンクで案内した場合は、組織で SSO を設定していないか(SSO を設定した組織では招待リンクを使えないため、メール招待に切り替える)
- 社内のメールの仕組みが、外部から届く自動送信のメールを隔離していないか(メールの管理を任せている業者や担当者に確認する)
メンバー側で見る点
- 迷惑メールのフォルダや、会社のメールの隔離(検疫)に入っていないか
- 個人のGmailなど、別のアドレスで先に claude.ai にログインしていないか。いったんログアウトし、招待されたアドレスで入り直す
- 以前、同じ仕事用アドレスで個人のProやMaxを契約していないか。その場合は、前の節の移行の手順も確かめる
両方を見ても原因が分からないときは、招待をいったん取り消して送り直すか、Anthropic のサポートに問い合わせてみましょう。問い合わせの際は、招待したアドレスと送った日時を控えておくと話が早く進みます。
申込から初日までのチェックリスト(画面名つき)
申込から社員が使い始めるまでの作業を、英語表示の画面名に沿って並べると次の11項目になります。
- 管理者・人数・支払いのカードを決めるPrimary Owner・Owner・Admin を誰にするか、最初の席数、年払いか月払いかを社内で決めます。
- claude.ai/login に仕事用アドレスを入れて Team プランを選ぶ画面の案内に沿って進め、月払いか年払いかを選んでカードを登録します。
- 席数を合わせる(Organization settings > Organization and access > Total seats > Manage)Add or change seats で Standard と Premium の数を決め、Confirm & purchase で確定します。追加分は日割りですぐ請求されます。
- 役割と席の種類を割り当てる(Organization settings > Members)Owner と Admin を指名し、Premium を渡す方は Tier の欄で席の種類を変えます。Premium の席を1つも買っていないと、Tier の選択肢に出てきません。
- 社員を招待する(Members)1人ずつのメール招待か、複数のアドレスをまとめて入れる方法で送り、Pending タブで受け取りの状況を見ます。
- ドメインの確認と、個人アカウント作成の制限を検討するTeam でもドメインの確認と、同じドメインでの個人アカウントの新規作成を止める設定が使えます。既にある個人アカウントを組織に取り込む機能は Enterprise だけです。
- 使用クレジットを使うか決める(組織設定の「使用」、英語表示では Usage)上限を超えても使い続けられる使用クレジットは Owner が事前に買い、組織全体とユーザーごとの月の支出上限を設定できます。使わない場合は無効にしておきます。
- フィードバックの送信を許すか決める(Organization settings > Data and Privacy > Rate chats)評価ボタンなどで送ったフィードバックの会話は学習に使われる場合があるため、送らせない方針なら Owner 以上がここで止めます。
- Claude Code を使う方だけ認証するターミナルで claude を起動し、Claude account with subscription を選び、組織を選んで Authorize します。
- 社員に案内文を配る使い始め方と、入れてよい情報・いけない情報を1枚にまとめて送ります。ひな形は後の節に載せています。
- 1週間後に Analytics で利用状況を見るOwner 以上が画面左下のイニシャルから Analytics を開き、使われていない席や上限に当たっている方を確かめます。
学習の扱いについては、料金ページで Team はデフォルトでコンテンツをモデルの学習に使わないと案内されています。ただし、評価ボタンなどでフィードバックを送った会話は、学習に使われる場合があります。Owner 以上は Organization settings > Data and Privacy の Rate chats で、メンバーがフィードバックを送れないように出来ます。社員が個人アカウントで使っていた頃とは前提が変わるため、案内文でもこの点を伝えるとよいでしょう。
配った後の利用ルールと記録の見方
社員に配ったあとは、利用状況の分析と支出の書き出しで、誰がどれだけ使っているかを月に1回は見るようにしましょう。Team では Owner と Primary Owner が、画面左下のイニシャルから Analytics を開いて利用状況を確かめられます。Export spend report を使うと、当月・先月・過去90日などの期間を選んで、支出をCSVで書き出すことが出来ます。CSVにはメールアドレス、使った製品(Chat・Claude Code・Cowork など)、モデル、リクエスト数、トークン数、支出額が並ぶため、席を見直す材料になります。
一方で、組織として使えるモデルを絞る設定は Enterprise 向けとされており、Team では選べません。使ってほしくない使い方があるなら、利用ルールの文書で決めて周知するのが現実的な方法です。会話の内容を記録として取り出す Compliance API も、料金ページの比較表では Enterprise だけの機能となっています。
社員を外すときのデータ
退職や異動で社員を組織から外すと、その方の非公開のプロジェクトやチャットは、ほかのメンバーからは見えなくなります。組織で共有していたプロジェクトは残ります。外した方のデータも、組織のデータのエクスポートには含まれます。同じメールアドレスで追加し直すと、チャット・プロジェクト・スキルが戻ると公式ヘルプは説明しています。大事な資料は個人の非公開プロジェクトに置かず、組織で共有するプロジェクトに入れてもらいましょう。外したあとの席は、別の方に割り当て直すか、次の更新時に減らすかを決めることになります。
個人のProから移すときに持ち込めるもの・持ち込めないもの
個人のProやMaxから組織へ移るときに持ち込めるのは会話や資料の中身で、外部とのつながりや公開したものは持ち込めません。公式ヘルプが挙げている内容を、英語表示の名前とあわせて並べます。
持ち込めるもの
- チャット(Chats)
- チャットの中のアーティファクト(Artifacts within chats)
- プロジェクト(Projects)
- アップロードしたファイルや添付(Uploaded files and attachments)
- Claude のメモリ(Claude's memory)
持ち込めないもの
- 自作のスキル(Custom skills)
- 連携したアプリへのサインイン(Sign-ins to connected apps)
- 公開したアーティファクト(Published artifacts)
- チャットの公開共有リンク(Public share links to chats)
移す前に本人と確かめること
- 自作スキルの中身を控える移行後は持ち込めないため、指示の文面や手順を書き出しておき、組織のアカウントで作り直します。
- 社外に渡している公開リンクを洗い出す公開したアーティファクトや共有リンクは移らないため、共有し直す相手を決めておきます。
- 連携アプリのサインインをやり直す段取りを決めるGoogle Drive などとのつながりは移らないため、移行後に組織のアカウントでサインインし直します。
- 個人の課金が止まることを伝える個人のProやMaxの課金は自動で止まり、使っていない期間の分は約24時間後に返金されます。
- 個人的な会話が混ざっていないか確かめるチャットやメモリも組織へ移るため、仕事と関係のない会話を整理してから移すかを本人に決めてもらいます。
移す操作は、組織のアカウントにサインインした状態で Settings > Account > Close your personal account から行います。別の経路の古い解説には会話の履歴は移せないと書かれたものもありますが、現在の公式ヘルプは上の一覧のとおり、会話も移る扱いです。本人の個人的な会話まで会社の組織に入ってしまう点は、移す前に本人と話し合ってみてください。
社員に配る案内文のひな形
案内文は、使い始め方、入れてよい情報といけない情報、困ったときの連絡先の3つを1枚にまとめると読まれやすくなります。そのまま貼り替えて使えるひな形を置いておきます。
件名:業務用の生成AI(Claude)の利用開始のご案内
◯◯事務所のみなさま
本日から、業務用の生成AI「Claude」を事務所の契約で使えるようになりました。次の点を確認のうえ、使い始めてください。
1. 使い始め方
- Anthropic から届く招待メールを開き、事務所のメールアドレス(◯◯@◯◯)でログインしてください。
- 個人のGmailなどで先にログインしている場合は、いったんログアウトしてから入り直してください。
- 招待メールが見当たらない場合は、迷惑メールのフォルダを確認のうえ、総務の◯◯までご連絡ください。
2. 入れてよい情報
- 公開されている情報(法令、通達、公表資料など)
- 名前や金額を伏せた文章の下書き、言い換え、要約
- 事務所内の手順書や定型文の見直し
3. 入れてはいけない情報
- マイナンバー(個人番号)、口座番号、パスワード
- 顧問先の名前が分かる決算書・申告書の生データ(使うときは名前や金額を伏せる)
- 外部に出していない人事・給与の情報
4. 守ってほしいこと
- 業務では事務所の Claude だけを使い、個人で契約したAIに業務の情報を入れない
- AIの回答は自分で確かめてから、顧問先への説明や書類に使う
- チャットの共有リンクを社外の方に送らない
5. 困ったとき・利用の上限に当たったとき
総務の◯◯(内線◯◯)までご連絡ください。
入れてはいけない情報の線引きは、事務所ごとの規程に合わせて書き換えてください。学習に使われない設定であっても、顧問先の情報をどこまで入れてよいかは事務所が決めることとなります。規程そのものの作り方は、生成AIの社内ガイドラインの作り方が参考になるでしょう。
TeamとEnterpriseの違い|150人・請求書払い・管理の範囲
Team で足りないのは、151人以上で使いたい場合、請求書払いが欠かせない場合、使えるモデルを組織で絞りたい場合などで、そのときは Enterprise が候補になります。会話の保存期間を会社で決める設定(Custom data retention controls)も、Enterprise にだけ用意されています。Enterprise の料金は、1席あたり月20ドルのシート料金に、使った分を API の料金で足す組み立てで、支払いは年払いのみです。シートには利用量が含まれず、チャットも Claude Code も使った分がそのまま請求されてしまいます。
Enterprise には、オンラインで申し込むセルフサービスと、営業担当を通す形の2つがあり、最低の席数はセルフサービスが20、営業担当経由が50とヘルプに記載されています。請求書払い(Invoicing)に対応するのは、営業担当を通す Enterprise だけとなります。セルフサービスは米ドル建てで、支払いはクレジットカード・デビットカード・ACH銀行振込、使用量は前払いのクレジットで買う形です。セルフサービスでは、期の途中で席を減らすことも出来ません。営業担当経由は、年払いのシート料金に加えて、使用量が毎月の後払いで請求される仕組みとなります。米ドル以外の通貨や専任の担当者が必要な場合も、営業担当への相談が案内されています。
請求書払いが必要な会社が問い合わせる前にまとめること
営業担当に問い合わせる前に、社内で次の点をまとめてから相談してみてください。
- 使う人数の見込み(営業担当経由は最低50席)
- 請求書払いが必要な理由(社内規程、経理の締めの都合など)
- 支払いの通貨(円での支払いを希望するか)
- 使う製品(チャットだけか、Claude Code も使うか)と、月々の利用量の見込み
- 契約の期間(年払いのみのため、1年分の予算を確保できるか)
会計事務所や社員数十人の会社では50席に届かないことが多く、Team のカード払いで始めて経理の処理を工夫する形が現実的でしょう。セルフサービスなら使用量の前払いと期中に席を減らせない点、営業担当経由なら毎月の後払いの使用量も含めて、1年分の予算で比べてみることをおすすめします。
SSOはTeamでも使える|SCIMと監査ログはEnterpriseだけ
社員のログインを会社の Google Workspace や Microsoft Entra ID などでまとめたい場合、シングルサインオン(SSO)は Team でも設定出来ます。設定を進められるのは Owner か Primary Owner で、会社のドメインの DNS と、Google Workspace などの管理画面を触れる方の手も借りることになるでしょう。公式ヘルプは前提の確認に続いて、次の4段で進める形を案内しています。
- ドメインを確かめる:組織とアクセスの画面(claude.ai/admin-settings/organization)でドメインを追加し、表示された anthropic-domain-verification- で始まる値を DNS の TXT レコードに足す。確かめが済むと、同じドメインで新しい組織や個人アカウントを作らせない「オーガニゼーション作成を制限」の切り替えも出てくる
- IdP とつなぐ:認証の欄の「SSOを設定」から、Okta・Entra ID・Google などの手順に沿ってつなぎ、最後にテストのサインインで確かめる
- SSOを必須にするか決める:「ClaudeにSSOを必須にする」をオンにすると、社員は「SSOで続行」からしか入れなくなる
- 社員の加え方を選ぶ:初めは「招待のみ」。Just-in-Time(JIT)を選ぶと、IdP の Anthropic アプリに割り当てた社員が初めてログインしたときに、アカウントが自動で作られる。席は空いているうち高い種類が割り当てられる
一方で、IdP から社員を外すと Claude からも自動で外れる SCIM のディレクトリ同期は、Enterprise プランだけの機能です。招待や削除、会話やプロジェクトの作成といった操作の記録を書き出す監査ログも、公式ヘルプでは Enterprise の組織だけと案内されています。こちらは過去180日分をまとめて書き出す仕組みで、チャットやプロジェクトの題名と中身は含まれません。
気をつけたいのは、SSO を必須にしたまま IdP の証明書やクライアントシークレットの期限が切れた場面です。組織の誰もサインイン出来なくなり、Owner か Primary Owner のアドレスからサポートに連絡して戻してもらうしかなくなってしまいます。情シスの担当がいない事務所では、必須にする前に期限を誰が見るかを決めておきましょう。退職者を確実に外したい、操作の記録を残したいといった要件があるなら、それは Enterprise を比べる理由の1つになります。
会社で安全に使うために、Teamの外で決めておくこと
Claude Team をそろえても、学習の扱い・記録の残し方・社員への配り方・ほかのAIとの使い分けは、会社として別に決める必要があります。学習については、Team はデフォルトでコンテンツを学習に使わないため、個人アカウントのときより前提は整っています。ただし記録は Owner が見られる利用状況と支出の書き出しが中心で、使えるモデルを組織で絞る設定もありません。
もう1つ悩ましいのが、社員が ChatGPT や Gemini も使いたがる場面でしょう。AIごとに法人プランを契約すると、管理画面も請求もサービスの数だけ分かれ、人数分の席代が積み上がってしまいます。配られなかった方が個人アカウントで業務を始めると、会社から見えない利用が生まれます。こうした見えない利用は野良AI(シャドーAI)と呼ばれ、情報が漏れる経路になりやすいとされています。
複数のAIを1つの契約と1つの管理画面でそろえる方法は、マルチAIの解説で、3つのやり方を並べて比べられます。導入前に点検したい項目は生成AIのセキュリティ対策チェックリストにまとめているので、Team を選ぶ場合も一度照らし合わせてみてください。
Claudeも、ほかのAIも、1つの管理画面で
UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で切り替えて使える法人向けのサービスです。全モデルで学習非利用を標準適用し、管理画面では誰が・いつ・どのAIを使ったかを一覧でき、CSVでの書き出しや特定のAIモデルの利用禁止にも対応します。会話履歴と操作ログは国内サーバー(AWSの日本リージョン)で管理します。料金は月額30,000円(税抜)から。どのプランも利用人数は無制限で、料金は利用量に応じたプラン設計です(人数の目安はライト1〜5名・スタンダード6〜20名・プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。
資料をダウンロード UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
Claude Teamは何人から申し込めますか?
Gmailなどのフリーメールで Claude Team を始められますか?
Claude Teamは請求書払いに対応していますか?
招待した社員が参加しないまま放っておくとどうなりますか?
個人のClaude Proで作ったプロジェクトや会話は Team に移せますか?
Claude Teamに入力した内容は学習に使われますか?
Claude CodeはTeamの料金に含まれますか?
Claude TeamでSSO(シングルサインオン)は使えますか?
まとめ
Claude Team は、仕事用のメールアドレスで組織を作り、席を買い、役割を決めてから社員を招待する流れで始められます。人数は2人から150人まで、支払いはカードのみで、請求書払いが欠かせない場合は営業担当を通す Enterprise の検討が必要となります。手間がかかるのは申込よりも、役割の割り当て、招待が届かないときの確かめ、個人のProからの移行、社員への案内のほうでしょう。チェックリストと案内文のひな形を使って、初日に社員が迷わず使い始められる状態を作ってみてください。
会社でClaudeを使う場合の契約の選び方は、Claudeの法人契約にまとめています。
法人のAI活用に関するほかの記事は、AI活用コラム一覧から探せます。
