ChatGPTの履歴の見方・削除・保存期間と、会社で使うときに誰が見られるか

ChatGPTの履歴とは、ChatGPTで交わした会話(チャット)がアカウントに保存され、サイドバーから読み返したり検索したりできる記録のことです。OpenAIの公式ヘルプによると、チャットは手動で削除するまでアカウントに保存され、削除すると画面からはすぐ消えますが、OpenAIのシステムからは30日以内に完全削除される予定で、法的義務などの例外もあります。この記事では、履歴の見方・削除・保存方法を整理したうえで、会社で使うときに誰が履歴を見られるのかを、個人アカウントと法人向けプランに分けて解説します。

ChatGPTの履歴とは|どこに、いつまで残るのか

ChatGPTの履歴は、削除しない限りアカウントに残り続ける会話の記録です。iOSアプリの公式ヘルプは、サインインしているすべてのデバイスでチャット履歴が同期されると説明しています。また、アップロードしたファイルや会話から作られたメモリは会話とは別に保存されるため、チャットを消しても全部が消えるとは限りません(削除しても別に残る場所の一覧で整理します)。

履歴の保存期間と件数の上限

OpenAIのヘルプ「ChatGPT のチャットおよびファイルの保持ポリシー」には、チャットは手動で削除するまでアカウントに保存される、と書かれています。自動で古い会話から消えていく仕組みではありません。保存できる件数の上限について、今回確認した公式ヘルプに記載はありません。

一方、サイドバーはすばやく読み込むために最近の会話だけを表示しており、古いチャットは一覧から外れます。検索に関するヘルプは、それで会話が削除されることはないと説明しています。

※この記事の仕様・手順は、2026年9月19日時点でOpenAI公式ヘルプ(日本語版・英語版)とOpenAIの公式サイトを確認した内容です。日本語版のヘルプには機械翻訳の表示がある記事が多く、画面の項目名はヘルプの記事ごとに表記が異なります(例:「データ コントロール」「データコントロール」「データ管理」)。実際の画面の表記とは異なる場合があります。

ChatGPTの履歴の見方と検索のしかた

履歴は、PCなら画面左のサイドバー、スマホアプリなら左上のメニューから開き、古い会話はキーワード検索で探すのが基本です。

PCのブラウザで見る(サイドバー)

サインインすると、画面左側のサイドバーに最近の会話がタイトルつきで並び、クリックすると続きから話せます。

スマホアプリで見る(左上のメニュー)

iOSアプリの公式ヘルプでは、画面左上のメニューアイコン(2本の横線)をタップすると会話履歴が表示されると案内しています。見つからない会話は、検索する、アーカイブしていないか確かめる、会社用と個人用のどちらのアカウントで話したかを確かめる、の順で探します。

キーワードで過去の会話を検索する方法

公式ヘルプ「ChatGPT でチャット履歴を検索する方法」によると、左側のサイドバーにある虫眼鏡アイコンから検索できます。PCではCtrl+K、MacではCmd+Kでも検索を開けます。

  • 会話は終了後まもなく検索対象になり、数分以内に見つけられるようになる(同ヘルプ)
  • アーカイブ済みの会話も検索結果に表示される
  • 削除した会話は検索インデックスからも削除されるため、検索では見つからない

英語版のヘルプによると、検索の対象はチャットだけでなくプロジェクトや画像・文書ファイルにも及び、Web・iOS・Androidのすべてのプランで使えます。

アーカイブ機能|削除せずにサイドバーから隠す

アーカイブは、会話を消さずにサイドバーの一覧から外すだけの機能で、削除とは違います。公式ヘルプは、アーカイブ済みチャットは標準の保持設定に従ってアカウントに残り、アーカイブしても削除はされないと説明しています。

アーカイブのしかた

  1. サイドバーで対象の会話のタイトルの横にある3点リーダー(⋯)をクリックする
  2. メニューから「アーカイブする」を選ぶ(確認画面は出ない)

アーカイブ済みチャットの確認と戻し方

日本語版ヘルプでは、設定 > データ コントロール の、アーカイブ済みのチャットの右側にある「管理する」から一覧を開き、アーカイブ解除または削除ができると案内しています。

会社で使うときの注意:アーカイブしても保存期間は変わらず、検索すれば出てきます。入れてはいけない情報を含む会話は、アーカイブではなく削除してください。

ChatGPTの履歴の削除方法(1件ずつ・一括・スマホ)

履歴は1件ずつでも、すべてまとめてでも削除できますが、削除した会話は復元できず、OpenAIのシステムからは30日以内に削除される扱いです。操作の前に、残しておきたい会話がないかを確かめてください。

1件ずつ削除する(PC)

  1. チャット履歴のサイドバーで、削除する会話にカーソルを合わせる
  2. タイトルの横にある3点リーダー(⋯)をクリックする
  3. メニューから「削除する」を選ぶ
  4. 確認画面で削除を確定する

公式ヘルプによると、削除したチャットはチャット履歴の表示からすぐに消えます。会話を削除すると、その会話から作った共有リンクも削除されます。

すべてのチャットを一括で削除する

日本語版ヘルプでは、設定 > データ コントロール に、すべてのチャットを一度にアーカイブまたは削除するオプションがあると案内しています(英語版の名称は「Delete all chats」)。プロジェクト内の会話も含めて、すべての会話が対象になる点に注意してください。

スマホアプリで削除するとき

履歴はすべてのデバイスで同期されるため、スマホで話した会話もPCのブラウザから削除できます。アプリ上の操作画面は端末や版で異なるため、この記事では公式ヘルプで手順を確かめられたPCの操作を載せています。

削除した履歴は復元できない

公式ヘルプは、削除したチャットは復元できず、画面からもAPIからもサポートへの依頼でも取り戻せないと明記しています。一括削除で消した会話も同じです。残したい会話は、削除の前に保存方法の節の方法で保存しておきます。

削除後、OpenAIのシステムから完全に消えるまでの30日

削除した会話は画面からすぐ消えますが、OpenAIのシステムから消えるのは即時ではありません。公式ヘルプによると、削除したチャットは30日以内にOpenAIのシステムから完全削除されるようスケジュールされます。ただし次の場合は例外とされています。

  • すでに匿名化され、アカウントとの関連付けが解除されている場合
  • OpenAIがセキュリティまたは法的義務のために保持する必要がある場合

プライバシーポリシーも、合法的な召喚状を受け取った場合などは、義務が続く限りデータを保持することがあるとしています。法的義務による保持の例として、OpenAIは米ニューヨーク・タイムズとの訴訟に関連して個人向けChatGPTとAPIの内容を無期限に保持するよう求められていると2025年6月に説明し、同年10月22日の更新で、その義務は2025年9月26日に終了したとしています。ただし2025年4〜9月の一部の過去データは、限られた法務・セキュリティのチームだけがアクセスできる形で保管を続けると説明しています(いずれもOpenAIの発表)。訴訟そのものの行方は、この記事では扱いません。

アカウント削除は最終手段

アカウントの削除は元に戻せないため最終手段です。公式ヘルプの手順は、設定 > アカウント で「アカウントを削除する」の横の「削除する」を選び、メールアドレスまたは電話番号とDELETEの文字を入力して確定する流れです。データは30日以内に削除されますが、法令で保持が求められる場合などは一部を長く保持することがあります。App Storeなどのアプリ内課金は別途解約が必要で、会社のワークスペース(Business・Enterprise等)のアカウントは本人が削除できません。会話を消したいだけならチャットの削除で足ります。

チャットを削除しても別に残る場所の一覧

チャットを削除しても、そこから派生したデータは別の場所に残ることがあるため、消す必要があるときは次の場所も順に確かめます。公式ヘルプの記載をもとに一覧にしました。

  • メモリ:保存済みメモリはチャット履歴とは別に保存されるため、チャットを削除しても、そこから作られたメモリが今後の会話で使われる場合がある(メモリFAQ)。メモリ側でも削除が必要
  • ライブラリのファイル:チャットを削除しても、ライブラリに保存されたファイルは削除されない(保持ポリシー)
  • プロジェクトやGPTにアップロードしたファイル:GPTまたはプロジェクトが削除されるまで保存される(同)
  • 共有した相手の手元:共有リンクを削除しても、他のユーザーがすでに保存した会話は削除されない。共有された会話を相手が続けると、相手のアカウントに独立した会話が作られる(共有リンクのヘルプ)
  • ダウンロード済みのエクスポート:自分のPCに保存したZIPファイルは、ChatGPT側で会話を消しても残る
  • OpenAIのシステム:削除後30日以内に完全削除される予定。匿名化済みのデータや、セキュリティ・法的義務で保持が必要な場合は例外
  • 削除したメモリのログ:安全性の確保とデバッグのため、最長30日間保持する場合がある(メモリFAQ)
  • Enterprise・Eduのコンプライアンス連携:管理者がCompliance APIで取り込んだログは、自社の保管システム側に残る。一時チャットもCompliance APIで30日間取得できる(OpenAI公式ヘルプ)

メモリFAQも、情報を完全に削除するには、過去のチャット、アーカイブ済みチャット、ファイル、メモリの概要など、その情報が表示されるすべてのソースを削除し、連携アプリの接続も解除する必要があると説明しています。

履歴を残さずに使う設定:一時チャット・メモリ・学習

履歴を残したくない会話には一時チャットを使い、過去の会話を踏まえた回答が不要ならメモリを見直し、学習への利用は別の設定でオフにする、というように3つを分けて考えます。

一時チャット:履歴に残らず、学習にも使われない会話モード

一時チャットは、履歴に表示されず、モデルの改善にも使われない会話のモードです。公式ヘルプでは、新しいチャットを開き、ページ右上にあるピル型の「一時」ボタンをクリックすると始められると案内しています。保存されていない一時チャットからメモリは作られません。

ただし、記録が一切残らないわけではありません。公式ヘルプは、安全上の理由からコピーを最長30日間保管する場合があると説明しています。また、一時チャットを履歴に保存すると通常のチャットになり、学習の設定などアカウント単位の設定の対象に戻ります。

メモリ機能:過去のチャット履歴を参照する仕組みと、確認・削除・オフ

メモリは、ChatGPTが利用者についての情報を覚えて、以後の回答に生かす機能です。英語版ヘルプによると、設定の「Personalization」の「Memory」に、保存されたメモリを参照する設定と、過去のチャット履歴を参照する設定(英語の画面表記は「Reference chat history」、日本語版ヘルプの表記は「チャット履歴を参照」)などがあります。表示される項目はプランや地域によって異なる、と公式は注記しています。

  • 確認と削除:日本語版ヘルプでは、メモリの管理は設定 > パーソナライズ > メモリ で行えると案内している
  • チャット履歴の参照をオフにすると、過去のチャットから記憶した情報は30日以内にOpenAIのシステムから削除される予定。元のチャットは、自分で消さない限り履歴に残る(英語版ヘルプ)
  • 保存されたメモリの参照をオフにすると、チャット履歴の参照もオフになる(英語版ヘルプ)
  • メモリを削除してオフにしても、過去のチャットは削除されない。履歴とメモリは別々に管理する

学習に使わせない設定(「すべての人のためにモデルを改善する」をオフ)

会話を学習に使わせない設定は、履歴の設定とは別物です。個人向けのFree・Plus・Proは既定で学習に使われうる状態になっており、設定のデータコントロールにある「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにすると、それ以降の新しい会話が学習に使われなくなると公式ヘルプは説明しています。オフにしても会話は履歴に残ります。手順や例外はChatGPTに学習させない方法で詳しく解説しているので、ここでは繰り返しません。

ChatGPTの履歴を残したいときの保存方法

履歴をまとめて残すなら公式のデータエクスポートが基本で、手作業や外部ツールでの保存は、保存先が新たな管理対象になる点を踏まえて選びます。

公式のデータエクスポートで全履歴をまとめて保存する

公式ヘルプ「ChatGPT のチャット履歴とデータのエクスポート」の手順は次のとおりです。

  1. ChatGPTにサインインし、プロフィールメニューから「設定」を開く
  2. 「データ管理」(ほかの記事では「データコントロール」)を選ぶ
  3. 「Export data(データのエクスポート)」で「Export(エクスポート)」を選ぶ
  4. 確認画面で「Confirm export(エクスポートを確認)」を選ぶ

準備ができると、メールまたはSMSでダウンロードのリンクが届きます。公式ヘルプは、エクスポートには最大7日かかる場合があり、リンクは受け取ってから24時間で有効期限が切れると説明しています。ダウンロードしたZIPファイルには、チャット履歴やその他の関連するアカウントデータが含まれます。

  • 対象:ChatGPTの無料版・Go・Plus・Pro、および対象となるEduのワークスペース
  • 対象外:ChatGPT Business・Enterprise・ヘルスケア向けのワークスペースでは、利用者が自分でエクスポートすることはできない
  • 別の経路:OpenAIのプライバシーポータルから、個人向けアカウントのデータのダウンロードを依頼することもできる

退職や異動など期限がある場面では、余裕をもって依頼してください。

コピー&ペーストでNotionやGoogleドキュメントに手動保存する

必要な会話だけなら、回答をコピーしてNotionやGoogleドキュメントに貼り付ける方法が手軽です。業務の会話は、貼り付け先が会社の管理下にあるかを確かめてください。個人のアカウントに貼ると、ChatGPT側で削除しても会社から見えない場所に内容が残ります。

Chrome拡張機能で履歴を検索・保存する場合の注意

履歴の検索や一括保存をうたうChrome拡張機能は、OpenAIではなく第三者が作ったツールです。画面の内容を読み取る権限を求めるものが多く、会話がどこに送られ、どう保管されるかは提供元ごとに異なります。業務用のアカウントで使う前に、情報システムの担当者が提供元と送信先を確認し、使ってよいものを決めておくのが安全です。

プロンプトやGPTsで会話をファイルに出力して保存する

会話を要約や表にまとめて文書ファイルに出力させる方法もありますが、AIがまとめた内容は原文と同じではありません。外部サービスに会話を送るGPTsには注意が必要で、一時チャットFAQによると、GPTのアクション経由で第三者に送られたデータは、受信者が30日を超えて保管したり、ほかの目的に使ったりする場合があります。

エクスポートや手作業の保存で抜け落ちるもの

どの保存方法でも、履歴のすべてがそのまま残るとは限りません。次の点を確かめてから、元の会話を削除してください。

  • エクスポートは削除済みのチャットを復元しない
  • ZIPの中のファイル構成は公式ヘルプに一覧がなく、画像や添付ファイルが含まれるかは解説記事の間でも記述が分かれている
  • ライブラリやプロジェクトに保存したファイルは、会話とは別に管理されている。必要なファイルは個別にダウンロードしておく
  • 途中でプロンプトを編集した会話で、編集前の版がどう残るかは公式ヘルプに説明がない。残したい版は手元で控えておく

共有リンクで会話を共有する方法と、不要なリンクの解除

共有リンクは会話を他の人に見せる便利な機能ですが、個人アカウントのリンクはURLを知っていれば誰でも見られ、有効期限も設定できないため、使い終えたら削除するのが原則です。

共有リンクのURLは https://chatgpt.com/share/ で始まります。公式ヘルプによると、個人アカウントの共有リンクには、リンクを作成または更新した時点の内容が含まれ、後から追加したメッセージは自動では含まれません。共有された会話はデフォルトで匿名ですが、以前の共有機能で作ったリンクでは名前が表示される場合があると公式は注記しています。

共有リンクの一覧と削除

  1. 設定に移動し、データコントロールを選ぶ
  2. 共有リンクの「管理」を選ぶ
  3. 一覧から、削除する項目の「共有リンクを削除」を選ぶ(すべて消す場合は「その他の操作」から「すべての共有リンクを削除」)

共有リンクを削除すると、そのリンクへのアクセスはできなくなりますが、元の会話は削除されません。逆に、元の会話を削除するとリンクも削除されます。すでに相手が自分のアカウントに保存した会話は、リンクを削除しても相手の側に残ります。

会社として共有リンクを管理する

公式ヘルプは、共有リンクのページは検索エンジンへの登録を想定していないものの、リンクが非公開になるわけではなく、リンクにアクセスできる人は誰でも転送できると説明しています。社内のチャットに貼ったリンクが、そのまま社外へ転送されることもあり得ます。学習の設定を変えても、既存の共有リンクは削除されません。

  • ChatGPT Business・Enterprise・Edu・ヘルスケア向けのワークスペースで作ったリンクは、同じワークスペースの対象メンバーだけが開ける
  • Enterprise・Eduでは、管理者がワークスペース設定の権限とロールで、チャットの共有そのものを管理できる
  • Businessには、共有リンクをワークスペース全体で無効にする同様の設定はない、と公式ヘルプは説明している

社員が個人アカウントで作った共有リンクは、会社から一覧を確認することも削除することもできません。業務の会話を社外に共有しない、共有したリンクは用件が済んだら本人が削除する、というルールを明文化しておくことが現実的な対策です。

他人に履歴を見られない対策と、機密情報を入れたときの対応

他人に履歴を見られないためには、端末とアカウントの管理を徹底し、見られて困る情報はそもそも入力しないことが基本です。

他人に履歴を見られない対策(共用端末・ログアウト)

  • 共用のPCでは、使い終えたら必ずログアウトする。サインインしたままだと、次に使う人が履歴を開ける
  • 記録を残す必要のない相談は一時チャットで行い、通常の会話で入れた場合は使用後に削除する
  • 画面共有中は、サイドバーに並ぶ会話のタイトルも映る点に注意する
  • スマホは画面ロックをかける。履歴は同期されるため、PCでの会話もスマホから見られる

個人情報・機密情報を入力したときのリスクと、削除すべき場面

顧客の個人情報、取引先の未公開情報、人事情報、パスワードなどを入力した会話は、すぐに削除を検討すべき場面です。履歴に残る限り、端末を見た人や共有リンクを受け取った人に伝わるおそれがあり、個人向けプランで学習の設定をオフにしていなければ学習に使われる可能性もあります。個人情報保護委員会は2023年6月2日の注意喚起で、個人データを含むプロンプトを入力する場合、提供事業者が機械学習に利用しないこと等を十分に確認するよう求めています。削除しても、入力した事実やOpenAIのシステムに最大30日残ることは取り消せないため、入力しないことが第一の対策です。入力してよい情報の線引きは生成AIの社内ガイドラインの作り方、情報漏えいの実例は生成AIの情報漏えい事例で整理しています。

誤って入力したときの社内手順

社員が顧客情報や機密情報を誤って入力したときは、本人が会話を消して終わりにせず、次の順で対応すると抜けが出にくくなります。

  1. 本人がその会話を削除する(アーカイブでは足りない)
  2. その会話から共有リンクを作っていれば、リンクを削除し、共有した相手を把握する
  3. メモリの一覧と、ライブラリ・プロジェクトのファイルに該当する情報が残っていないか確かめ、あれば削除する
  4. 管理者に報告する(日時、入力した情報の種類、使ったアカウントが個人か会社か、共有の有無)
  5. 管理者は、個人情報が含まれる場合、社内規程や個人情報の取扱いの手順に沿って、以後の対応を判断する
履歴の確認を個人任せにせず、管理者が見られる環境へ

機密を入れた履歴が残っていないかを、社員一人ひとりの確認だけに頼っていませんか。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。

会社で使うと誰が履歴を見られるか|プラン別の違い

個人アカウントの履歴は本人しか扱えず会社からは見えませんが、法人向けプランでは管理者がデータを扱える場合があり、その範囲はプランで異なります。Businessについては公式の記載が分かれています。

個人アカウント(無料・Go・Plus・Pro)ChatGPT BusinessChatGPT Enterprise
本人自分の履歴を見られる・消せる自分の履歴を見られる。他のメンバーに自動で表示されることはない(ヘルプ)自分の会話履歴を見られる
会社の管理者会社が管理する仕組みがなく、会社から見ることも消すこともできない公式の記載が分かれている。エンタープライズプライバシーのページは、管理者がエンドユーザーの会話履歴を閲覧・エクスポート・削除できると記載。一方、Business向けのヘルプは、利用状況の分析はチャット履歴へのアクセスとは別のもので、管理者がすべてのチャットを閲覧できるわけではないと説明し、ワークスペースでのデータのエクスポートも利用できないとしている管理者はEnterprise Compliance APIを通じて会話などのログにアクセスできる。会話メッセージの権限を付与できるのはワークスペースのオーナーだけ
保持期間手動で削除するまで保存エンタープライズプライバシーのページは、管理者が保持期間を設定できると記載。外したメンバーのデータは無期限に保持(ヘルプ)ワークスペースの管理者が決められる(ヘルプの例示は90日・180日など)
本人によるエクスポートできるできないできない
共有リンクを開ける人URLを知っている人なら誰でも同じワークスペースの対象メンバー同じワークスペースの対象メンバー。管理者が共有を管理できる
学習への利用Free・Plus・Proは既定で対象(オフにできる)。Goも設定でオフにできる既定では使われない既定では使われない

※2026年9月19日時点で、OpenAI公式サイト「OpenAI におけるエンタープライズプライバシー」(ページ上の更新日は2026年1月8日)と、OpenAI公式ヘルプ(Businessのデータ共有とプライバシー、管理対象アカウントのデータアクセス、メンバー削除時のデータ保持、コンプライアンスプラットフォーム、エクスポート、共有リンクの各記事)を確認した内容です。Businessの管理者の閲覧範囲と保持期間の設定は、契約前にOpenAIの窓口へ確認してください。

法人向けプラン(ChatGPT Business/Enterprise)での履歴とデータの扱い

法人向けプランの会話は、既定ではモデルの学習に使われないとOpenAIは説明しています。一方、公式ヘルプ「お使いの管理対象 ChatGPT アカウントのデータアクセス」は、Enterprise・Edu・Businessなどの管理対象アカウントについて、管理者がデータへのアクセス、エクスポート、監査、保持、削除を行えるとし、組織の設定で有効で適用法が認める場合には会話履歴が含まれることがあると説明しています。社員には、会社のアカウントで業務以外の相談をしないよう伝えておきます。

Enterpriseでは、コンプライアンスプラットフォームで会話のログを取り出し、eディスカバリー(訴訟に備えた電子データの保全・検索)やDLP(情報漏えい対策)のツールと連携できます。このログは30日間保持されるため、長く残すには継続的にダウンロードして自社で保管する仕組みが要ります。詳しくはChatGPT Enterpriseの解説、Businessを含む法人プランの料金はChatGPTの法人プランの料金で紹介しています。

保持期間を会社が決められるか

Enterpriseでは、ワークスペースの管理者がデータの保持期間を決められると公式が説明しています。Businessについては、エンタープライズプライバシーのページのBusiness向けの問答に管理者が保持期間を設定できるとある一方、同じページ冒頭の保持期間を管理できるプランの一覧には入っていません。保持期間を短くすれば情報が残るリスクは減りますが、業務の経緯を後で確かめられなくなるため、社内の文書管理のルールとあわせて決めてください。

退職者・メンバー削除時の会話の扱い

社員をワークスペースから外すとアクセスはすぐ取り消されますが、会話の扱いはプランと設定で変わります。公式ヘルプ「メンバーがワークスペースから削除された場合のデータ保持」の記載は次のとおりです。

  • Business:外したメンバーのチャット、ファイル、canvasのドキュメントは無期限に保持される。再度追加すると、コンテンツは元に戻る
  • Enterprise・Edu:ワークスペースのデータ保持ポリシーに従う。保持が無期限なら残り、再追加で戻る。期間を設定していれば、その期間(例:90日、180日)が過ぎると利用できなくなる
  • 共通:外したメンバーのプロジェクトとGPTはワークスペースのオーナーに引き継がれる。ただし移るのは所有権だけで、その人が作った会話とファイルは移管されず、オーナーにも表示されない

退職者のプロジェクトが残っても、中の会話を後任者が読めるわけではありません。本人もエクスポートできないため、引き継ぎが必要な内容は退職前に社内の文書として残してもらう手順を組み込んでおきます。

社員の個人アカウントでの業務利用は会社から見えない

社員が個人アカウントでChatGPTを業務に使っている場合、その会話履歴は会社から見えず、消させることも、退職時に回収することもできません。会社が把握していないAI利用はシャドーAI(野良AI)と呼ばれ、履歴の管理はその代表的な論点の一つです。

会話は退職後も本人のアカウントに残ります。禁止するだけでは使い方が見えなくなるだけなので、会社のアカウントを配り、履歴の保存先・閲覧できる人・保持期間を管理者が把握できる環境へ移すことが、実効性のある対策になります。

管理者が把握しておく履歴管理のチェックリスト

会社で生成AIを使うなら、少なくとも次の項目について、自社の答えを文書にしておくべきです。サービスを選ぶときは、各項目の下にある質問をそのまま提供元に問い合わせてください。

  • 履歴の保存先どの事業者の、どの国・地域のサーバーに保存されるか。問い合わせ例:会話データの保存先の国・リージョンを教えてください。
  • 履歴を見られる人社内の管理者や提供元が会話を見られるか。問い合わせ例:管理者が社員の会話本文を閲覧できますか。できる場合、その記録は残りますか。
  • 保持期間と削除保存期間を会社で決められるか。削除した会話がシステムから消えるまでの期間と例外は何か。
  • エクスポートの可否本人・管理者のそれぞれが履歴を書き出せるか。
  • 共有の範囲共有できる相手は社内に限られるか。共有機能を会社で止められるか。
  • 退職・異動時の扱いアカウントを止めたとき、会話とファイルは残るか、誰が引き継げるか。
  • 学習への利用入力内容が学習に使われるか。既定値はどちらか。
  • 利用ログ誰が、いつ、どのAIを使ったかを管理者が確認できるか。
  • 個人アカウントの業務利用社員が個人アカウントで業務に使っていないか。
  • 確認日の記録上の回答をいつ、どの公式ページで確かめたか。見直す時期も決めておく。

セキュリティ全体の確認項目は生成AIのセキュリティチェックリストにまとめています。

社内規程に入れる条文のひな形

履歴の扱いは、社内規程に数条を足すだけで方針をはっきりさせられます。次のひな形は、社員10〜200名程度の会社を想定したA4一枚分の例です。自社の契約内容に合わせて、プラン名や期間を書き換えて使ってください。

第1条(使用するアカウント)業務で生成AIを使うときは、会社が契約し管理するアカウントを使用する。個人で契約・登録したアカウントを業務に使用してはならない。

第2条(入力してはならない情報)顧客・取引先の個人情報、未公開の財務情報、人事情報、認証情報は、会社が別に定める場合を除き入力しない。

第3条(会話履歴の保持と削除)会話履歴の保持期間は管理者が定める。業務の記録として残す必要がある内容は、社内の文書管理の場所に保存し、生成AIの履歴だけに頼らない。

第4条(共有)会話の共有機能は社内の業務連絡に限って使用し、社外への共有は所属長の承認を得る。用件が済んだ共有リンクは作成者が削除する。

第5条(外部ツール)会話の検索・保存・転送を行う拡張機能や外部ツールは、情報システムの担当者が認めたものに限る。

第6条(誤入力の報告)第2条の情報を入力したときは、会話を削除したうえで、速やかに管理者へ報告する。

第7条(退職・異動)退職・異動の際は、引き継ぎが必要な内容を事前に社内の文書として残す。管理者は退職日にアカウントを停止する。

第8条(管理者の閲覧)管理者が会話の記録を確認するのは、監査・情報漏えいの調査など規程で定める場合に限り、確認した日時と理由を記録する。

第8条は、管理者が会話を扱えるプランを使う場合に、社員へ事前に知らせておくための条文です。規程全体の作り方は生成AIの社内ガイドラインの作り方を参考にしてください。

会話履歴の保存先と、誰が見られるかを把握できる環境へ

UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で使える法人向けのAI環境です。会話履歴と利用ログは国内サーバー(AWSの日本リージョン)で管理し、管理者ダッシュボードで利用ログ・権限・モデルのON/OFFを管理できます。UPGEAR AIの料金は月額30,000円(税抜)からで、ユーザーごとの課金はありません(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。

UPGEAR AIの詳細を見る

よくある質問

ChatGPTの履歴はどうやって見ますか?
PCのブラウザでは画面左のサイドバーに最近の会話が並び、クリックすると開けます。スマホアプリでは、画面左上のメニューアイコン(2本の横線)をタップすると履歴が表示されます。サイドバーに出てこない古い会話は、虫眼鏡アイコンの検索(PCはCtrl+K、MacはCmd+K)で探せます。
ChatGPTの履歴は残りますか?
残ります。OpenAIの公式ヘルプによると、チャットは手動で削除するまでアカウントに保存されます。削除すると画面からはすぐに消えますが、OpenAIのシステムからは30日以内に完全削除される予定で、匿名化済みのデータや、セキュリティ・法的義務で保持が必要な場合は例外とされています。
ChatGPTの履歴を残したいときはどうすればよいですか?
個人アカウントなら、設定のデータコントロール(ヘルプによってはデータ管理と表記)にあるデータのエクスポートで、履歴をZIPファイルにまとめて書き出せます。準備には最大7日かかる場合があり、届いたリンクは24時間で期限が切れます。ChatGPT BusinessやEnterpriseのワークスペースでは、利用者が自分でエクスポートすることはできません。
ChatGPTの検索履歴はバレますか?
使っているアカウントによって違います。個人アカウントの履歴は本人のアカウントに保存され、会社がそれを見る仕組みはありません。ただし、同じ端末を使う人や共有リンクを受け取った人には見られる可能性があります。会社が管理するアカウントでは、OpenAIの公式ヘルプが、管理者が会話履歴を含むデータにアクセス、エクスポート、削除などを行える場合があると説明しています。
削除したChatGPTの履歴は復元できますか?
復元できません。OpenAIの公式ヘルプは、削除したチャットは画面からもAPIからもサポートへの依頼でも取り戻せないと明記しています。データのエクスポートでも削除済みの会話は戻らないため、残したい会話は削除の前に保存してください。

まとめ

ChatGPTの履歴は削除しない限り残り、削除してもOpenAIのシステムからは原則30日以内に削除される扱いです(法的義務などの例外あり)。メモリやファイル、共有した相手の手元など、会話とは別に残る場所もあります。個人アカウントの履歴は会社から見えず、法人向けプランでは管理者が扱える範囲がプランで異なります。会社で使うなら、会話履歴の保存先、誰が見られるか、保持期間、退職時の扱いを管理者が把握できる環境へ移し、社内規程で方針を明文化しておくことが、履歴をめぐるトラブルを防ぐ近道です。ほかのテーマはAI活用コラムの一覧からご覧ください。