
Claudeを日本語で使うとは、画面の表示言語を日本語に切り替え、日本語で指示を出して日本語の返答を受け取り、メール・議事録・稟議書といった業務文書を日本語で作らせることです。結論から言うと、Claudeは会話に使われた言語に合わせて返答するため、特別な設定をしなくても日本語で書けば日本語で返ってきます。表示言語の切り替えはメニューやボタンの表記を変えるもので、返答の言語とは別の設定です。この記事では、設定の手順、自然な日本語を書かせる指示と文書別のテンプレ、Claude Code と API での指定、料金と消費税、会社の文書を入れる前に確かめるデータの扱いまでを説明します。
※2026年9月18日時点で Anthropic の公式ヘルプ・料金ページ・開発者向けドキュメントに掲載されている内容です。公式ヘルプは英語版を確認しており、画面の項目名は英語の表記を添えています。日本語の画面での項目名は表示が異なる場合があります。
結論:日本語で入力すれば日本語で返る
Claudeは、日本語で質問すれば日本語で答えます。表示言語を英語のままにしていても同じです。公式ヘルプは、言語設定を変えた後でもどの言語でも会話でき、Claudeは使われた言語で会話すると説明しています(原文:Claude will converse with you in the language you use)。
そのうえで、業務で毎日使うなら、次の3つを整えておくと手戻りが減ります。
- 画面の表示言語を日本語にする(メニューやボタンが日本語になり、社内で操作を説明しやすくなる)
- 個人設定の指示欄に、日本語で返すこと・文体・表記のルールを書いておく(毎回の前置きが要らなくなる)
- 文書の種類ごとに指示テンプレを用意する(メール、議事録、稟議書などで出来ばえがそろう)
表示言語と返答の言語は別の設定
混同されやすいのが、表示言語と返答の言語の関係です。表示言語は、画面のメニュー・ボタン・設定項目の表記を切り替えるものです。これを日本語にしても、Claudeが必ず日本語で返すようになるわけではありません。英語で質問すれば英語で返ってきますし、英語の資料を貼り付けて要約を頼むと、依頼文が短い場合は英語で要約されることがあります。
表示言語と個人設定の手順(Web・デスクトップ・スマホアプリ)
表示言語は画面左下のプロフィールアイコンから数クリックで変えられ、返答の文体は設定画面の指示欄に書いておけば全部の会話に効きます。
Web・デスクトップで表示言語を日本語にする手順
公式ヘルプによると、Claudeの表示言語は Web 版とデスクトップアプリで複数の言語から選べます。対応しているのは、英語、フランス語、ドイツ語、ヒンディー語、インドネシア語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語(ブラジル)、スペイン語(中南米)、スペイン語(スペイン)の11言語です。
- 画面左下のプロフィールアイコンをクリックする
- 言語(Language)の項目を開く
- 一覧から日本語(Japanese)を選ぶ
- 画面の表記が自動で切り替わる(保存ボタンを押す操作は公式ヘルプの手順にない)
個人設定の指示欄に「常に日本語で」と書いて返答を安定させる
毎回「日本語で」「です・ます調で」と書かなくて済むようにするには、設定画面の指示欄を使います。公式ヘルプでの現行の名称は Instructions for Claude で、アカウント全体に適用される設定です。ここに書いた指示は、Claudeとのすべての会話に適用されると説明されています。
- 画面左下の自分のイニシャル(アイコン)をクリックする
- 設定(Settings)を選ぶ
- 指示欄(Instructions for Claude)に、返答のルールを書く
書く内容の例を挙げます。そのまま貼り付けて、自分の仕事に合わせて直してください。
・文体はです・ます調にしてください。社内向けの箇条書きは、である調や体言止めでもかまいません。
・一文は60字程度までを目安にし、長くなる場合は文を分けてください。
・私は【会社名】の【部署名】で【担当業務】をしています。社外の読者は【取引先の業種】の担当者が中心です。
・前置き、依頼内容の復唱、最後の励ましの一文は不要です。結論を先に書いてください。
・分からないことや確かめられないことは、推測で埋めずに「不明」と書いてください。
指示欄は短いほど守られやすくなります。敬語や表記の細かいルールをすべて入れると長くなるので、全部の会話に共通するルールだけを指示欄に書き、文書の種類ごとのルールは、次に説明するプロジェクトの指示に分けるのがおすすめです。
プロジェクトの指示で文書の種類ごとに書き分ける
Claudeには、会話と資料をまとめておく作業場所としてプロジェクトの機能があります。プロジェクトごとに書ける指示は、そのプロジェクトの中の会話にだけ適用されます(原文:These instructions only apply to chats within that project)。たとえば「社外メール」「議事録」「稟議書」というプロジェクトを分けて作り、それぞれに文体・宛先・分量のルールを書いておけば、アカウント全体の指示欄を長くせずに済みます。
無料プランで作れるプロジェクトは5個までです。Team と Enterprise のプランでは、プロジェクトを組織内のほかのメンバーと共有できるため、部署で同じ指示を使い回せます。共有の考え方は後半の会社で使う前の確認で扱います。
スマホアプリで日本語を使うときの注意
Claudeは iOS と Android のアプリでも使えます。公式ヘルプで表示言語の切り替え手順が案内されているのは Web 版とデスクトップアプリで、スマホアプリの画面の言語について同じ手順は示されていません。ただ、返答の言語は画面の言語ではなく会話で使った言語で決まるため、スマホアプリでも日本語で入力すれば日本語で返ってきます。
指示欄はアカウント全体の設定と説明されているため、同じアカウントのスマホアプリでも適用されると考えられます。実際に適用されるかは、スマホで一度確かめてください。
音声モードの言語は表示言語と別に設定する
音声で話しかける音声モードには、表示言語とは別に言語の設定があります(原文:Voice mode has its own language setting, separate from your display language)。表示言語を日本語にしても、音声の言語は変わりません。音声の言語は、設定(Settings)の一般(General)にある音声(Voice)の言語(Language)で選びます。
公式ヘルプは、音声モードの英語以外の言語への対応はベータ版(試験提供)であるとしています。会議のメモを音声で取るなど業務で使う場合は、自分の環境で選べる言語と認識の精度を試してから、社内の手順に組み込んでください。
日本語の精度と、不自然になりやすい所
Anthropic が公表した Sonnet 4.5・Haiku 4.5 の数値では、日本語は英語を100%とした相対値で9割台ですが、指示が少ないと翻訳調や回りくどい文になることがあるため、読者と文体を指定し、別の目で点検させる運用が効きます。
公式に示されている日本語の精度(英語比)
Anthropic の開発者向けドキュメントには、多言語の性能を英語を100%としたときの相対値で示した表があります。日本語は、Claude Sonnet 4.5 で96.8%、Claude Haiku 4.5 で93.5%です。表の注記によると、これは拡張思考(回答前に段階を踏んで考える機能)を有効にした場合の値です。
測り方は、英語の試験問題集(MMLU)を専門の翻訳者が14の言語に翻訳したものを使い、例題を与えずに段階的に考えさせる方式(ゼロショットの思考の連鎖)で解かせたものと説明されています。
※上記はいずれも Anthropic が公表した値(同社発表)で、第三者による独立した検証ではありません。また、表に載っているのは Sonnet 4.5 と Haiku 4.5 で、現在の最新モデルの日本語の数値ではありません。知識を問う試験の正答率であり、敬語や文章の自然さを測ったものでもない点に注意してください。
業務で問題になりやすいのは正答率よりも、文章の自然さと、日本の商習慣に合った書き方ができるかどうかで、こちらは指示の出し方で変わります。また公式ヘルプは、Claudeが不正確な返答をすることがあるとし、唯一の情報源として頼らず、示された出典を確認するよう求めています。社外に出す文書の数字・日付・固有名詞は、人が元の資料と照合してください。
日本語が不自然になる原因(直訳調・冗長さ)
Claudeに限らず、生成AIの日本語が不自然に感じられる場面には、いくつかの型があります。
- 直訳調の言い回し:「〜することができます」「〜において」「〜を行うことが重要です」のように、英語の構文をそのまま移したような表現が続く
- 主語と指示語の多用:「それは」「これにより」「私たちは」が文頭に繰り返し出てくる
- 冗長な前置きと締め:依頼の復唱から始まり、「お役に立てれば幸いです」のような定型句で終わる
- 断定を避けすぎる:「〜と考えられます」「〜の可能性があります」が重なり、何が言いたいのか分かりにくくなる
- 箇条書きと見出しの多用:短いメールでも見出しや太字を付け、日本のビジネスメールの体裁から外れる
- 長い会話での前提の忘れ:最初に指定した文体や読者が、やり取りを重ねるうちに守られなくなる
これらの多くは、Claudeが誰に向けて何のために書くのかを知らないまま、無難な一般向けの文章を書いていることから起きます。読者・目的・分量・体裁を先に伝えると、改善が期待できます。
自然な日本語を引き出す指示の工夫
Anthropic の開発者向けドキュメントは、多言語で使うときのコツとして、入力と出力の言語をはっきり指定すると信頼性が上がること、その言語を母語とする人のような自然な言い回しを求めること、文化的な背景を考慮することを挙げています。日本語の業務文書に当てはめると、次の工夫になります。
- 直訳調を避けるよう明示する:「翻訳調の表現を避け、日本のビジネス文書として自然な言い回しにしてください」と一文入れる
- 役割と読者を指定する:「あなたは総務部の担当者です。読者は取引先の経理担当者で、専門用語は避けてください」のように、書き手と読み手を決める
- お手本を渡す:過去に社内で評判のよかったメールや通知文を貼り、「この文体と長さに合わせて」と頼む(顧客名などは伏せてから貼る)
- 分量と体裁を数字で決める:「本文は300字以内」「見出しは付けない」「箇条書きは3点まで」のように、あいまいさを残さない
- 段階を分けて確認する:いきなり完成品を求めず、構成案→本文→推敲の順に進め、各段階で直しを入れる
- 使わない表現を指定する:「お役に立てれば幸いです」「〜することができます」など、社内で嫌われる言い回しを禁止リストとして渡す
別のモデルや別のチャットに文体を点検させる
書いたのと同じ会話の中で「見直して」と頼むと、直しが甘くなることがあります。そこで、点検は書き手とは別の目に任せます。方法は3つあります。
- 新しいチャットで点検させる:完成した文章だけを新しい会話に貼り、「次の観点で問題のある箇所を指摘してください」と点検の観点を渡す。書いた経緯を知らない状態で読ませるのがポイント
- 別のモデルに点検させる:有料プランで複数のモデルを選べる場合は、書いたモデルとは別のモデルに点検だけを頼む。同じ癖を見逃しにくくなることがある
- 別の生成AIに点検させる:会社で複数の生成AIを使える環境があれば、Claudeで書いた文を別のAIで点検する使い方もできる(使い分けは主要4AIの違いと使い分けを参照)
点検を頼むときは、直した文章ではなく、問題のある箇所と理由の一覧を出させると、意図しない書き換えを見落としません。点検の観点は、後の敬語と表記ゆれをそろえる指示の節にまとめています。
文書別の指示テンプレ(社外メール・お詫び・稟議・議事録・社内通知)
日本の業務文書は、種類ごとに宛先・敬語の度合い・決まった構成が違うため、文書の種類別に指示テンプレを作っておくと、誰が頼んでも同じ水準の下書きが出てきます。以下は、【】の中を埋めればそのまま使える指示文です。個人設定の指示欄に共通ルールを書いてある前提で、文書ごとの条件だけを書いています。
※テンプレに顧客名・個人名・金額などを入れる前に、後半の会社で使う前の確認で、入力してよい情報の範囲を確かめてください。
社外メールの指示テンプレ
・宛先:【取引先の会社名・部署名】の【役職】の方(面識は【あり/なし】)
・目的:【日程の調整/資料の送付/見積もりの提出 など】
・伝える内容:【箇条書きで事実を並べる】
・相手にしてほしいこと:【返信の期限・確認してほしい点】
・分量:本文は【300】字以内。件名の案を3つ付けてください。
・体裁:見出し・太字・絵文字は使わず、段落の間は1行空けてください。
・冒頭のあいさつは一文にし、季節のあいさつは入れないでください。
・署名は入れないでください(こちらで付けます)。
お詫び文の指示テンプレ
・何が起きたか:【日時・内容を事実だけで】
・影響:【お客様に生じた不便・損害】
・原因:【分かっている範囲。未確定の部分は未確定と書く】
・対応:【すでに行ったこと/これから行うこと・期日】
・再発防止:【具体策】
・書き方:最初にお詫びを述べ、次に事実・原因・対応・再発防止の順に書いてください。言い訳に聞こえる表現、責任の所在をぼかす表現、未確定の原因を断定する表現は避けてください。
・分量:【600】字程度。見出しは付けないでください。
お詫び文と稟議書では、渡していない原因や数字が補われていないかを必ず確認してください。
稟議書の指示テンプレ
・件名:【購入・契約・支出の内容】
・目的と背景:【なぜ必要か。現状の課題】
・内容:【購入するもの・契約先・期間】
・金額:【税抜・税込を分けて記載。数字は渡したものだけを使う】
・比較した案:【他の候補と、選ばなかった理由】
・効果:【期待する効果。数字がなければ定性的に】
・リスクと対策:【想定されるリスク】
・書き方:である調、項目ごとに見出しを付け、各項目は3行以内。決裁者が1分で判断できる分量にしてください。渡していない数字は書かず、必要な数字が足りない場合は【要確認】と書いてください。
議事録の指示テンプレ
・会議名・日時・出席者:【記入】
・構成:1. 決定事項 2. 宿題(担当者・期限) 3. 議論の要点 4. 次回の予定、の順
・書き方:である調・箇条書き。発言者の名前は宿題の担当者にだけ付けてください。
・メモにない内容は補わないでください。聞き取れない箇所や、決定したかどうか分からない箇所は【要確認】と書いてください。
・固有名詞・数字・日付は、メモの表記のまま変えないでください。
社内通知の指示テンプレ
・件名:【通知の内容が分かる件名】
・対象者:【全社員/特定部署】
・伝えること:【変更点・実施日・理由】
・社員にしてほしいこと:【手続き・期限・問い合わせ先】
・書き方:です・ます調。最初の3行で、誰が・いつまでに・何をすればよいかが分かるようにしてください。
・日付は西暦で、曜日を添えてください(例:2026年10月1日(木))。
・分量:【400】字以内。
日付に曜日を添える指示を入れた場合は、曜日が正しいかを人がカレンダーで確かめてください。
敬語と表記ゆれをそろえる指示
日本語の業務文書で手直しが出やすいのは、敬語の誤りと表記のばらつきなので、点検の観点と自社の表記ルールを文章で渡しておくのが近道です。この2つは、書かせる指示と、書いた後の点検の両方に使えます。
敬語の点検観点
生成AIが書く敬語は、丁寧にしようとして過剰になることがあります。次の観点を点検の指示に入れておくと、直すべき箇所を拾いやすくなります。
- 二重敬語になっていないか「おっしゃられる」「ご覧になられる」「お伺いさせていただく」のように、同じ種類の敬語が重なっていないかを見ます。
- 「させていただく」が続いていないか相手の許可を得て行うことでない場合は「いたします」「します」で足ります。1通のメールに何度も出てくると、くどい印象になります。
- 尊敬語と謙譲語が逆になっていないか相手の動作に謙譲語(「参る」「申す」など)、自分の動作に尊敬語(「いらっしゃる」「おっしゃる」など)を使っていないかを確認します。
- 社外と社内で敬語の度合いを分けているか社外の人に自社の上司の動作を話すときは、上司にも尊敬語を使わないのが一般的です。社内向けの文書では、過剰な敬語は読みにくさの原因になります。
- クッション言葉と結びの定型句が多すぎないか「恐れ入りますが」「お手数ですが」が一文ごとに入っていないか、「何卒よろしくお願い申し上げます」が重なっていないかを見ます。
点検を頼むときの指示文の例です。
二重敬語、させていただくの多用、尊敬語と謙譲語の取り違え、社外向けなのに自社の人に尊敬語を使っている箇所、クッション言葉の重なりを探し、該当箇所・理由・直した案を一覧にしてください。問題がない箇所は書き直さないでください。
表記ゆれ・全角半角・和暦と西暦を統一する指示
同じ文書の中で「お問い合わせ」と「お問合せ」が混ざる、数字の全角と半角がそろっていない、日付の書き方が和暦と西暦で入り交じる、といった表記のばらつきは、読み手に雑な印象を与えます。元の資料の表記がばらついていると、Claudeがそれをそのまま引き継ぐことがあります。自社の表記ルールを短い一覧にして、個人設定の指示欄やプロジェクトの指示に入れておきましょう。
・お問い合わせ(お問合せ・お問い合せは使わない)
・行う(行なうは使わない)、下さい→ください、致します→いたします(補助動詞はひらがな)
・数字は半角(例:3件、2026年)。桁区切りのカンマを付ける(例:30,000円)
・英字は半角。記号の括弧は全角()を使う
・日付は西暦で書く(例:2026年10月1日)。和暦が必要な公的書類だけは和暦を先に書き、西暦を括弧で添える
・会社名は正式名称で書く(株式会社の位置を省略しない)
・社内の用語:【顧客/お客様】、【社員/従業員】のどちらに統一するかを記入
和暦と西暦の変換は、Claudeが誤ることもあります。公的書類など和暦が必要な文書では、変換後の年を人が確認してください。
すでにある文書の表記をそろえたいときは、PDF や Word(DOCX)のファイルをアップロードして点検させる方法もあります。Word・Excel・PowerPoint・PDF のファイルを作る機能は Free を含むすべてのプランで使えると案内されているため、表記を直した版を Word ファイルで受け取れます。
途中で英語に戻る・文字化けするときの対処
日本語で話していたのに途中から英語が混ざる場合は、会話が長くなって最初の指示が薄れているか、英語の資料に引きずられていることがあり、新しいチャットで指示を入れ直すと立て直しやすくなります。文字化けの多くは、画面や端末の文字コードの設定で起きます。Claude側の言語設定とは別に考えます。
長い会話の途中で英語に戻る・指示が効かなくなるとき
英語の資料やプログラムのエラーメッセージを貼り付けた直後は、返答が英語に切り替わることがあります。返答の言語は会話の中の言語から推し量られるため、会話の中で英語の量が増えると、英語で返すほうが自然だと判断されることがあるためです。対処は次の順で試します。
- その場で言い直す:「以降はすべて日本語で返答してください」と一文送る。これで戻ることがあります
- 資料を貼るときに言語を添える:「以下は英語の資料です。内容を日本語で要約してください」のように、入力の言語と出力の言語の両方を書く
- 個人設定の指示欄を見直す:「英語の資料を読ませた場合も日本語でまとめる」という一文が入っているかを確認する
- 新しいチャットを始める:やり取りが長くなり、最初に決めた文体や読者の設定も守られなくなってきたら、要点をまとめさせてから新しい会話に移る
新しいチャットに移るときは、「ここまでの決定事項・前提・文体のルールを、次の会話に貼れる形で箇条書きにしてください」と頼み、その結果を新しい会話の最初に貼ると、やり直しの手間が少なくて済みます。
有料プランでは Claude Fable 5.1・Opus 5・Sonnet 5 で100万トークンの範囲を一度に扱えるとされていますが、扱える量が大きくても、文書ごとに会話を分けるほうが指示は安定します。
文字化けするとき(ターミナルの文字コード)
文字化けは、Claudeの言語設定ではなく、文字を表示する側の文字コードの設定で起きるものです。開発者が使う Claude Code のように、ターミナル(コマンドを入力する黒い画面)で動かす道具では、ターミナル側の文字コードの設定によって日本語が崩れることがあります。
基本の対処は、ターミナルの文字コードを UTF-8 にそろえることです。Windows のコマンドプロンプトには、いま有効なコードページ(文字コードの番号)を表示・変更する chcp というコマンドがあります(Microsoft Learn の解説)。引数を付けずに chcp と入力すると、現在の番号が表示されます。
Microsoft の解説には、コードページを変えた後に起動したプログラムは新しいコードページを使い、変える前に起動していたプログラムは元のコードページのまま動き続けるとあります。文字コードを変えたら、Claude Code を起動し直してください。どの番号に変えるか、会社のパソコンで設定を変えてよいかは、社内の情報システム担当に確認してから行うのが安全です。
設定の変更を情報システム担当に確かめるように、社員が業務で使うAIも会社が決めておくと迷いません。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
Claude Code と API で日本語にする
開発者向けの Claude Code と API では、画面の設定ではなく、指示ファイル・設定ファイル・system プロンプトに日本語の指定を書きます。
Claude Code の CLAUDE.md に日本語の指示を書く
Claude Code は、CLAUDE.md という名前のテキストファイルに書かれた指示を、作業を始めるたびに読み込みます。公式ドキュメントによると、置き場所によって効く範囲が変わります。
- プロジェクト用:プロジェクトのフォルダ直下の CLAUDE.md、または .claude フォルダの中の CLAUDE.md。チームでファイルを共有して、同じ指示を使える
- 自分用(全プロジェクト共通):ホームフォルダの .claude フォルダの中の CLAUDE.md(~/.claude/CLAUDE.md)。自分が扱うすべてのプロジェクトに効く
- 組織全体用:管理者が決まった場所に置く CLAUDE.md(Windows では C:\Program Files\ClaudeCode\CLAUDE.md)。そのパソコンの全利用者に効き、個人の設定で外せない
日本語の指示の記述例です。
- ユーザーへの返答、説明、作業の報告は日本語で書く
- コードのコメントとコミットメッセージは日本語で書く(既存のコードが英語の場合はそれに合わせる)
- 文体はです・ます調。一文は60字程度まで
- 表記:数字と英字は半角、補助動詞はひらがな(ください・いたします)
- 推測で補わず、確かめていないことは未確認と書く
公式ドキュメントは、CLAUDE.md の指示は強制される設定ではなく読み込まれる前提情報であり、具体的で簡潔な指示ほど一貫して守られると説明しています。1ファイルは200行未満を目安にするよう案内されています。読み込まれたかどうかは、作業中に /context と入力し、Memory files の一覧で確かめられます。
Claude Code の設定ファイル(settings.json)の language で応答言語を指定する
Claude Code には、既定の返答言語を指定する language という設定項目があります。設定ファイル(settings.json)に language の項目を作り、値に japanese のように言語名を入れます。公式ドキュメントによると、返答に使える言語の決まった一覧はなく、書いた値はそのまま system プロンプトに、常にその言語で返答するよう求める指示として加えられます。
注意点は、値の綴りが確かめられないことです。公式ドキュメントは、Claude Code が値を点検しないため、綴りを間違えてもエラーにならず、書いたままの文字が Claude に渡るとしています。設定した後に、実際に日本語で返ってくるかを確認してください。
同じ値は、音声による入力(音声ディクテーション)の言語と、自動で付けられる作業のタイトルの言語にも使われます。音声ディクテーションの対応表には日本語(ja)が載っています。既定値は未設定です。
API の system プロンプトで日本語の返答を指示する
社内のシステムから API でClaudeを呼び出す場合、返答の言語は system プロンプト(会話の前提として最初に渡す指示)で指定します。Anthropic の開発者向けドキュメントは、Claudeは会話から返答の言語を推測するが、本番で使うアプリケーションでは目的の言語を明示すべきで、最も確実な場所は system プロンプトだとしています。
ドキュメントの例はフランス語ですが、日本語に置き換えると次のような指示になります。
翻訳の用途では、元の言語と訳す先の言語の両方を明記するよう勧められています。また、ローマ字などに書き換えず、その言語本来の文字で入力することもコツとして挙げられています。
※API の料金は使った量に応じてかかります。本番に組み込む前に、利用量の上限と請求の監視を設計に入れておくことをおすすめします。
料金プランと消費税
日本語で使うこと自体に追加料金はなく、料金はプランで決まりますが、2026年4月1日から日本の利用者には消費税10%が加算されているため、日本から見える金額が税込か税抜かを区別して読む必要があります。料金ページには、同じプランについて税抜の米ドルの金額と、日本から表示したときの消費税込みの米ドルの金額の両方が載っています。
料金プラン(Free・Pro・Max・Team・Enterprise)
- Free:0ドル。Web・デスクトップ・モバイルでのチャット、Web検索、ファイル作成などが使える
- Pro:日本から表示した税込で、年払い時の月額18ドル(220ドル一括請求)、月払い22ドル。税抜では年払い時の月額17ドル(200ドル一括請求)、月払い20ドル。Claude Code や Research(出典つきの調査レポート)などが加わる
- Max:日本から表示した税込で月額110ドルから、税抜で月額100ドルから。Pro の5倍または20倍の使用量を選べる
- Team:2〜150名のチーム向け。日本から表示した税込で、スタンダードシートが年払い時のシートあたり月額22ドル(月払い27.50ドル)、プレミアムシートが年払い時110ドル(月払い137.50ドル)
- Enterprise:シート料金にAPIレートでの使用量を加える形。日本から表示した税込でシートあたり22ドル、料金ページのFAQ(税抜)ではシートあたり月額20ドル。年払いのみ
Enterprise のシート料金には使用量が含まれず、チームが使った分は標準のAPIレートで別に請求されると公式ヘルプに書かれています。Claude Code の利用分も同じ扱いです。
支払い方法も確認しておきましょう。Web で購入する Pro と Max はクレジットカードかデビットカードのみです。Team はクレジット・デビット・プリペイドカードで、米国の銀行振込(ACH)などには対応していないと公式ヘルプにあります。料金ページの比較表では、請求書払いは Enterprise を営業担当経由で契約した場合に対応しています。
プランごとの細かい違いはClaudeの料金プラン、Team プランを人数別に計算した年額はClaude Team の料金、Claude全体の機能はClaudeとはで詳しく解説しています。
※金額は2026年9月16日〜18日に Claude の料金ページと公式ヘルプで確認したものです。円換算はしていません。実際の請求額は為替と請求時の条件で変わります。
2026年4月からの消費税10%と適格請求書
Anthropic は公式ヘルプの告知(2026年3月16日付)で、2026年4月1日から、日本の消費税法に従い、日本の顧客へのサービスに10%の消費税を別途課すと案内しています。すべてのプランの料金に10%の消費税が加算されます。
- 適格請求書発行事業者の登録:Anthropic は適格請求書発行事業者の登録を済ませており、登録番号は T7700150134388 です。国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで確認できると案内されています
- 法人の場合:消費税の課税事業者である法人は、Anthropic が発行する適格請求書を使って仕入税額控除を受けられます
- 個人の場合:Anthropic は、個人の顧客は仕入税額控除を受けられないと案内しています。個人事業主の方の扱いは、顧問の税理士にご確認ください
- 請求の通貨:請求の通貨は変わらず、消費税の額は適格請求書に日本円で表示されます
経理の観点では、会社の経費として使うなら、社員の個人名義の契約ではなく会社名義で契約し、適格請求書を会社で受け取れる形にしておくと処理が明確になります。社員が個人で契約した Pro の料金を経費精算する運用は、請求書の宛名と保管の点で確認が必要です。
会社で使う前の確認
会社の日本語の文書をClaudeに入れる前に確かめるべきなのは、どのプランで使うかによって入力した内容の学習利用と保存期間が違うこと、入力してよい情報の線引き、社員がそれぞれの個人アカウントで使っている状態をどう整理するかの3点です。日本語で自然に書けるようになるほど、顧客名や社内の事情を含む文書を入れたくなるので、使い始める前に決めておきます。
プラン別のデータの扱い(学習と保存)
公式の説明をプランの種類ごとに整理します。
個人向けプラン(Free・Pro・Max、それらのアカウントで使う Claude Code を含む)
- 料金ページの比較表では、モデルのトレーニングへの利用は「オプトアウト」と表示されています。つまり、各自が設定でオフにしない限り、会話が学習に使われうる扱いです
- 設定の変更は、設定(Settings)のプライバシー(Privacy)にある Help Improve our AI models の切り替えで行うと公式ヘルプにあります
- 学習への利用を許可した場合、データは個人を特定する情報を取り除いた形(de-identified)で最長5年保持されることがあります。許可しない場合の保持期間は30日です
- 学習をオフにしていても、安全性の確認の対象になった会話は、社内の安全対策のモデルの改善に使われることがあります。利用ポリシー違反として検出された場合、入力と出力は最長2年、判定のスコアは最長7年保持されます
- 返答に高評価・低評価のフィードバックを送ると、その会話全体が最長5年保存され、ユーザーIDから切り離したうえで学習に使われることがあります
- シークレットチャット(Incognito)は、学習の設定をオンにしていても学習に使われません。保持期間は既定で30日です
- 会話を削除すると、履歴からはすぐに消え、バックエンドの保存領域からは30日以内に削除されます(保存期間の公式ヘルプ)
会社向けプラン(Team・Enterprise)と API
- 料金ページでは、Team と Enterprise はコンテンツを既定でモデルのトレーニングに使わない(デフォルトではなし)と表示されています。2025年8月28日に発表された個人向けプランの規約改定(学習に使うかを利用者が選ぶ方式)は、Team・Enterprise・API などの商用の利用には適用されないと Anthropic は説明しています
- Team・Enterprise のアカウントとデータは、組織が指定した Primary Owner(主たる管理者)が管理します。会話やアップロードしたファイルを含むデータの書き出しを求めることや、メンバーの利用を止めることができます
- データの書き出しができるのは、組織の Primary Owner だけです。シークレットチャットの内容も、組織のデータの書き出しに含まれます
- 商用製品(Enterprise・API など)についての公式ヘルプでは、データは米国に保存され、通信は米国・欧州・アジア・オーストラリアの国に振り分けられることがあると説明されています
- メモリ(会話をまたいで内容を覚える機能)は、個人向けプランでは既定でオン、Team・Enterprise ではオーナーが有効にした場合だけ使えます
※2026年9月16日〜18日に Anthropic の公式ヘルプ(privacy.claude.com・support.claude.com)と料金ページで確認した内容です。いずれも Anthropic の説明(自己申告)です。個人向けプランのデータの保存国は、この記事では扱っていません。
業務で入力してよい情報と、入力する前の確認
プランの違いを踏まえて、会社として入力してよい情報を決めておきます。個人情報保護委員会は2023年6月の注意喚起で、個人情報取扱事業者が本人の同意なく個人データを含む指示を生成AIに入力し、そのデータが応答の出力以外の目的で扱われる場合、個人情報保護法の規定に違反する可能性があるとし、入力する場合は提供事業者が個人データを機械学習に利用しないこと等を十分に確認するよう求めています。
実務では、情報を3つに分けて決めておくと、社員が迷いにくくなります。
- 入力してよい公開済みの情報、社名や個人名を伏せた文面、一般的な書き方の相談。例:公開しているサービス紹介文の言い換え、個人名を【担当者】に置き換えたメールの下書き。
- 会社の管理下の環境でのみ入力してよい学習に使われない設定を会社として確認できる環境に限って扱う情報。例:社内会議の議事録、取引先名を含む見積もりの説明文。
- 入力しない顧客や従業員の個人情報、未発表の決算や人事の情報、契約で守秘義務を負う情報。環境にかかわらず、原則として入力しない。
この線引きは、使う環境が決まっていないと引けません。個人向けプランでは、学習のオン・オフが社員一人ひとりの設定に任されるため、会社として「学習に使われない」と説明できる状態を作れないからです。社内ルールの作り方は生成AIの社内ガイドラインの作り方、点検項目は生成AIのセキュリティ対策チェックリストで整理しています。
チームで日本語のルールと指示テンプレをそろえる
日本語の文書をAIに任せると、人によって出来ばえに差が出ます。差は、Claudeの性能より指示の違いから生まれることがあります。チームで次の3つをそろえると、誰が頼んでも同じ水準の下書きが出るようになります。
- 共通の指示文:個人設定の指示欄に入れる文面(日本語で返す・文体・一文の長さ・推測で埋めない)を1つに決め、全員に配る
- 表記ルールの一覧:前の節の表記ルールを自社版にして、全員の指示欄かプロジェクトの指示に入れる
- 文書別の指示テンプレ:社外メール・お詫び・稟議・議事録・社内通知のテンプレを共有の場所に置き、改善したら全員に反映する
Team・Enterprise のプランでは、プロジェクトを組織内で共有できるため、テンプレを入れたプロジェクトを部署で使い回せます。個人向けプランの場合は、テンプレを社内の共有フォルダなどに置き、各自が貼り付けて使う形になります。開発チームで Claude Code を使う場合は、プロジェクトの CLAUDE.md をチームで共有すれば、言語と文体のルールが全員にそろいます。
AIの下書きを社外に出す前に誰が確認するかは、どのプランを選んでも会社が自分で決める必要があります。
個人アカウントから会社のプランへの移行は片道
社員がすでに個人のアカウントで Pro などを使っている場合、会社として Team や Enterprise を契約したときの移行の扱いを知っておく必要があります。公式ヘルプによると、移行には、本人が自分で移す方法(Team・Enterprise)と、管理者が自社のドメインのアカウントを引き取る方法(Enterprise のみ)の2つがあります。
移るもの:チャット、チャット内のアーティファクト(Claudeが作った文書やツール)、プロジェクトとその指示・ファイル、アップロードしたファイルと添付、チャットとプロジェクトのメモリ(組織でメモリをオフにしている場合を除く)。
移らないもの:自作のスキル、連携したアプリやサービスへのログイン(認証はすべて取り消される)、自分で追加したカスタムコネクター、公開したアーティファクト(Team・Enterprise では公開機能がない)、チャットの公開共有リンク(永久に使えなくなる)、デスクトップアプリの Cowork のセッション。
公式ヘルプは、Team や Enterprise のワークスペースへの移行は一方向で、一度移した内容は個人アカウントに戻せないと明記しています。個人で使っていた頃の会話に私的な内容が混ざっている場合、移行すると、会社の Primary Owner によるデータの書き出しの対象になります。移行の前に、社員に何が移るかを説明し、私的な会話を事前に削除するか、移行せず個人アカウントを残すかを本人に判断してもらうのが丁寧な進め方です。
- App Store で購入した個人のサブスクリプションの場合は、両方のアカウントを残す方法しか選べないとされています
- Enterprise の管理者がドメインのアカウントを引き取る場合は、少なくとも30日先の期限が設けられると案内されています
社員が会社の把握していない個人アカウントで業務の文書を扱っている状態は、いわゆる野良AI(シャドーAI)です。会社が認めた環境を用意し、個人アカウントからの移行と、退職時のアカウントの停止までを手順にしておきましょう。Claude以外の生成AIも社内で使われている場合は、複数のAIを1つの管理の下で使う考え方をマルチAIとはで紹介しています。
よくある質問
Claudeは無料プランでも日本語で使えますか?
表示言語を日本語にすれば、返答も必ず日本語になりますか?
Claudeの日本語は英語と比べて精度が落ちますか?
会社の文書をClaudeに入力しても大丈夫ですか?
Claudeの料金に消費税はかかりますか?
法人のAI活用に関するほかの記事はAI活用コラム一覧をご覧ください。
日本語の文書仕事を、会社の管理の下でAIに任せる
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で使える法人向けのサービスです。会話の途中でもモデルを切り替えられ、書いたAIとは別のAIに点検させる使い方もできます。よく使う指示と手順をBOTにして社内限定で共有する機能(カスタムプラス)で、文書別の指示テンプレを全員にそろえられます。管理者ダッシュボードで利用ログ・権限・モデルのオン・オフを管理でき、基盤はAWSの日本リージョンで稼働しています。料金は月額30,000円(税抜)からで、ユーザーごとの課金はありません(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。初期費用100,000円(税抜)が別途かかります。
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