プロミス、返済相談に生成AI
COPLUS AI NEWS | 夕版
AIに任せる相談と、AIが確かめる答え
消費者金融のプロミスが、返済の相談に24時間応じる生成AIのアシスタントを始めました。答えるAIとは別に、法令や社内ルールに照らして答えを確かめるAIを置いた点が特徴です。自治体向けのAI事例の公開や、コーポレート部門のAI定着支援、Geminiの機能刷新など、国内の業務に関わる動きを5本まとめます。
📋 本日のトピック
① プロミス、返済の相談に24時間応じる生成AIの「AIアシスタント」を開始 返済予定の受付まで対話で完結
SMBCコンシューマーファイナンス(PR TIMES) / 2026年9月28日
SMBCコンシューマーファイナンスは9月28日、消費者金融ブランド「プロミス」のスマートフォンアプリで、生成AIを使ったチャット型の「AIアシスタント」の提供を始めました。決まったメニューから選ぶのではなく、利用者が悩みを自由に入力でき、返済の相談から返済予定の確認・受付までを一連の対話の中で進められます。開発には、返済相談を長年担当してきた社員の応対スキルを取り入れ、別のAIが法令や社内ルールとの整合性、回答の適切性を確かめる仕組みも入れたと説明しています。同社は、貸金業でこうした顧客向けサービスは国内初(2026年8月時点・同社調べ)としています。
💡 コプラスの視点
電話では切り出しにくいお金の相談を、文字で・好きな時間にできるようにした点が要です。さらに「答えるAI」とは別に「確かめるAI」を置いた構成は、顧客対応にAIを使いたいあらゆる業種の参考になります。まず社内ルールを文章にしておくことが、こうした仕組みの前提になります。
② Googleと東京大学 松尾・岩澤研究室、自治体向け「ローカルAIプロジェクト」の9事例を公開 観光・教育・産業DXまで
Google Japan ブログ / 2026年9月29日
Googleの日本法人と東京大学の松尾・岩澤研究室は9月29日、2024年6月から続ける自治体向けの「ローカルAIプロジェクト」について、進行中のものを含む9自治体の事例を公開しました。40を超える自治体と対話を重ね、地域課題の解決に向けた生成AIのプロトタイプ開発と実証に取り組んでいるとしています。北海道南富良野町では、町の公式観光情報に加えてXや観光事業者の発信をAIが参照し、観光客の質問にチャットで答える仕組みを開発しました。ほかにも神奈川県の企業マッチング、福井県の技術営業向け商談シミュレーター、島根県美郷町の対話型ホームページ検索などが紹介されています。
💡 コプラスの視点
9事例のうち多くは「情報を探す・案内する」業務で、住民や観光客からの問い合わせ対応が生成AIの入り口になっていることが分かります。民間の中小企業でも、よくある質問への回答や商談の練習相手は、小さく始めやすい使い道です。
③ Gunosy、経理・人事労務などコーポレート部門のAI活用を定着まで支援する「CORPATH」を開始
Gunosy(PR TIMES) / 2026年9月29日
Gunosyは9月29日、AIの活用でコーポレート部門の生産性を高める実務定着型サービス「CORPATH(コーパス)」の提供を始めたと発表しました。経理、人事・労務、経営管理などの業務を対象に、効率化だけでなく、企業が自ら持続的に運用できる体制づくりまで支援するとしています。同社は自社のコーポレート部門でAI活用を進め、年間約4,000万円のコスト効率化と年間2,500時間以上の時間創出につながったと説明しています(同社調べ・2026年5月末時点)。料金は要件に応じた個別見積もりです。
💡 コプラスの視点
バックオフィスのAI活用は、ツールを入れた直後よりも「担当者が替わっても回り続けるか」でつまずきがちです。自社で実践した数字を示して定着支援を売る動きは、導入後の運用設計が次の競争軸になりつつあることを示しています。
④ Geminiのカスタム機能「Gem」、11月17日から「スキル」に刷新 Google Workspaceは2027年3月に移行
ITmedia NEWS / 2026年9月29日
Geminiで自分用の指示を保存して使う機能「Gem」が、後継機能の「スキル」に置き換わると報じられました。ITmedia NEWSによると、スキルはサイドバーから選ぶ方式から、チャット内で「/」を入力して呼び出す方式に変わり、複数のスキルを組み合わせて使えるようになります。移行時期は個人アカウントが2026年11月17日、Google Workspaceのビジネス・エンタープライズ・非営利組織向けが2027年3月、教育機関向けが2027年6月とされています。既存のGemは自動で変換されるほか、手動でも移行できるとしています。
💡 コプラスの視点
社内でGemを業務テンプレートとして配っている会社は、移行後に呼び出し方が変わる点を早めに周知しておくと混乱を防げます。AIの機能名や使い方は数か月単位で変わる前提で、指示文そのものは社内の共有フォルダなどツールの外にも保管しておくと安心です。
⑤ Meta、企業向けAI事業「Meta Enterprise Platform」を開始 AIエージェントやAPIを企業・開発者に提供へ
Meta / 2026年9月28日(米国時間)
Metaは9月28日(米国時間)、企業向けのAI事業「Meta Enterprise Platform」を始めると発表しました。個人向けAIエージェント「Muse」、顧客対応向けの「Meta Business Agent」、「Muse API」、コーディングエージェント「Muse Code」などを、企業や開発者向けに順次展開するとしています。事業の責任者には前MongoDB CEOのチランタン・デサイ氏が就き、マーク・ザッカーバーグCEOの直属になります。ITmedia NEWSによると、料金体系や提供地域、日本での展開は発表時点で明らかにされていません。
💡 コプラスの視点
OpenAI、Anthropic、Google、Microsoftに続き、Metaも法人市場に本格参入したことで、企業が選べるAIはさらに増えます。1社のAIに業務を寄せすぎず、複数のAIを比べながら使える体制を持っておくことが、値上げや仕様変更への備えになります。
明日への展望
今日の5本に共通するのは、AIを入れること自体よりも「どう確かめ、どう続けるか」に関心が移っている点です。OpenAIが米国で開く開発者向けイベント「DevDay 2026」では新機能の発表があるとみられており、法人向けの機能や料金に変更があれば、国内企業のツール選びにも影響します。Geminiのスキル移行のように、使い慣れた機能が形を変える動きにも引き続き注目です。
本日のまとめ
金融の返済相談から自治体の観光案内、バックオフィスまで、生成AIは「答える」だけでなく「確かめる」「定着させる」段階に入っています。使うAIの選択肢が増えるほど、社内のルールと使い分けの設計が成果を左右します。コプラスは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの環境で使える法人向けAI「UPGEAR AI」と、社内ルールづくり・研修で、AIを業務に根付かせるお手伝いをしています。


