国産AI「Sarashina」無料β公開
COPLUS AI NEWS | 2026年10月14日 夕版
国産AIは手軽に試せる段階へ、現場のAIは業種ごとに深く
ソフトバンク傘下のSB Intuitionsが、国産AI「Sarashina」を無料で試せるβ版サービスを公開しました。自治体の閉域網で使う生成AIへのモデル追加、地方のケーブルテレビによる電話対応のAI化、刺繍専用のAIエージェントなど、国内の現場でAIを使う動きが業種ごとに具体化しています。Z世代の就活とAIに関する調査とあわせ、夕方のAI動向5本を整理します。
📋 本日のニュース
- ① SB Intuitions、国産AI「Sarashina」を無料で試せるβ版サービスを公開 Googleアカウントでログインしてチャットと日英翻訳
- ② シフトプラス、自治体向け生成AI「自治体AI zevo」に新モデル2種を追加 全利用自治体に追加費用なしで提供
- ③ 栃木のケーブルテレビ、電話の一次対応にAIエージェント「Terry2 mini」を導入 夜間対応の委託費削減を目指す
- ④ ウォーカー、会話するだけで刺繍ミシン用データを作るAIエージェント「Embroid」を開発 実証実験を開始し11月にβ版公開へ
- ⑤ Z世代の就活、生成AIの利用は70.9% AIだけでは分かりにくい情報の最多は「職場の雰囲気」とJITSUGYOが調査
① SB Intuitions、国産AI「Sarashina」を無料で試せるβ版サービスを公開 Googleアカウントでログインしてチャットと日英翻訳
ITmedia AI+/2026年10月13日
ソフトバンク傘下のSB Intuitionsは10月13日、同社が開発する国産AI「Sarashina」を試せる無償のβ版サービスを公開しました。Googleアカウントでログインでき、事前の申し込みは不要で、チャットと日英の双方向翻訳を使えます。文章生成・対話向けの「Sarashina3 mini」、高速処理向けの「nano」に加え、RAG向けの埋め込み・再ランキング、テキストの安全性判定、翻訳の各モデルの計6種類を用意しています。無料で使える一方、リクエスト数には上限があります。
💡 コプラスの視点
国産モデルを手軽に触れる入口ができたことで、海外モデルとの日本語の得手不得手を自社の文書で比べやすくなりました。ただし試用サービスに機密情報を入れるかどうかは、利用規約とデータの扱いを確認してから判断するのが安全です。まずは公開済みの資料や架空のデータで、自社の用途に合うかを確かめるところから始めるとよいでしょう。
② シフトプラス、自治体向け生成AI「自治体AI zevo」に新モデル2種を追加 全利用自治体に追加費用なしで提供
PR TIMES(シフトプラス発表)/2026年10月13日
シフトプラスは10月13日、自治体向けの生成AIサービス「自治体AI zevo」で、Anthropicの「Claude Haiku 5.5」とGoogleの画像生成・編集モデル「Gemini Nano Banana 2.1」の提供を始めたと発表しました。自治体AI zevoは宮崎県都城市と共同開発したサービスで、ChatGPT・Claude・Geminiなどの生成AIを、自治体の閉域網であるLGWAN環境から使えるようにしています。新しいモデルは、全利用自治体に追加費用なしで提供するとしています。
💡 コプラスの視点
新しいモデルが出るたびに、職員側の契約や設定を変えずに使える選択肢が増える形は、自治体に限らず組織での生成AI運用の参考になります。モデルが増えるほど「どの業務にどれを使うか」の目安が必要になるため、用途ごとの推奨を簡単にまとめておくと現場が迷いません。画像生成を広報物に使う場合は、加工の有無の扱いもあわせて決めておくと安心です。
③ 栃木のケーブルテレビ、電話の一次対応にAIエージェント「Terry2 mini」を導入 夜間対応の委託費削減を目指す
PR TIMES(Hmcomm発表)/2026年10月13日
音声AIのHmcommは10月13日、AIエージェント「Terry2 mini」を、栃木県栃木市に本社を置くケーブルテレビ株式会社が導入したと発表しました。同社は栃木・群馬・茨城・埼玉で放送・通信サービスを展開しています。Terry2 miniは通話の自動録音、受電内容の即時の解析・要約、Slackなど外部ツールへのリアルタイム通知を備え、最短1週間で運用を始められるとしています。料金確認や機器操作などのよくある問い合わせをAIが受け持ち、24時間365日の受付を保ちながら夜間対応の委託費を抑え、人員を高度な技術対応に振り向ける狙いです。
💡 コプラスの視点
地域の事業者が、人手不足とコストの両面から電話対応にAIを入れる動きが広がっています。一次対応をAIに任せる場合は、AIが答えられない問い合わせを人にどうつなぐか、録音や要約の保存期間をどうするかを先に決めておくことが重要です。導入後は、AIで完結した件数と人に引き継いだ件数を分けて記録すると、効果を説明しやすくなります。
④ ウォーカー、会話するだけで刺繍ミシン用データを作るAIエージェント「Embroid」を開発 実証実験を開始し11月にβ版公開へ
PR TIMES(ウォーカー発表)/2026年10月14日
東京都文京区のウォーカーは10月14日、チャットで指示するだけで刺繍ミシン用のデータを作れる刺繍専用AIエージェント「Embroid」を独自開発し、実証実験を始めたと発表しました。針の密度を上げるといった指示を文章で伝えると、実際のミシンで縫えるデータを生成します。サテンやタタミ、クロスステッチなど23種類の技法に対応し、PES・DST・JEFなど主要なミシンの形式で出力できるとしています。実証では、マグカップの図案で糸切りの回数を49回から1回に減らした例などを示しており(同社発表)、11月中のβ版公開を目指しています。
💡 コプラスの視点
専門ソフトの操作に熟練が要る作業を、会話で指示できる形に置き換える例です。刺繍に限らず、ものづくりの現場には「やりたいことは分かるが操作が難しい」工程が多く、業種特化のAIエージェントが入り込む余地があります。数値は同社の実証結果のため、自社で検討する場合は自社の図案で試して効果を確かめるのが確実です。
⑤ Z世代の就活、生成AIの利用は70.9% AIだけでは分かりにくい情報の最多は「職場の雰囲気」とJITSUGYOが調査
PR TIMES(JITSUGYO発表)/2026年10月14日
奈良市のJITSUGYOは10月14日、18〜26歳の就職活動経験者481人を対象にしたインターネット調査の結果を発表しました(調査期間は9月4〜5日)。就職活動で生成AIを利用した人は70.9%でした。AIだけでは判断しにくい情報では「職場の雰囲気」が17.5%で最も多く、「1日の仕事の流れ」15.2%、「社員の人柄」15.0%が続きました。応募の判断で特に知りたい情報は「給与・昇給」35.6%、「休日・残業時間」31.6%、「具体的な仕事内容」31.2%が上位でした。
💡 コプラスの視点
求職者の多くがAIで企業を調べる前提に立つと、採用ページに何が書かれているかがAIの回答にも影響します。給与や残業時間、1日の仕事の流れといった具体的な情報を自社サイトに載せておくことは、求職者とAIの双方に正しく伝える近道です。特に中小企業は、職場の雰囲気が伝わる写真や社員の声を加えると差別化につながります。
明日への展望
国産モデルを無料で試せる入口ができたことで、国内企業が海外モデルと国産モデルを並べて比べる動きが進むかが注目されます。自治体や地方の事業者では、閉域網での生成AI利用や電話の一次対応など、人手不足を背景にした導入の発表が続くか、また業種特化のAIエージェントが試験段階から実際の提供に移るかを見ていく必要があります。
本日のまとめ
国産AIの無料試用、自治体向け生成AIのモデル追加、ケーブルテレビの電話対応のAI化、刺繍専用のAIエージェント、Z世代の就活とAIの調査と、国内の現場でAIの使い道が業種ごとに具体的になってきた一日でした。
コプラス株式会社は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの画面で使える法人向け生成AI「UPGEAR AI」を提供しています。安全な使い方の設計や社内ルールづくりのご相談は、お気軽にお問い合わせください。


