
SEOのAI活用とは、キーワード調査・構成・下書き・点検といったSEOの作業に生成AIを使うことと、AIによる概要やAIモードなどのAI検索に自社のページが表示・引用されるように整えることの、2つを指して使われる言葉です。結論から言うと、Googleは作り方ではなく内容で評価すると説明しているため、Googleは、AIで下書きすること自体を問題とはしていませんが、事実の確認と社外秘の扱いは人が責任を持つ必要があります。この記事では、Googleの公式ガイドを2026年9月17日時点の原文で確認したうえで、工程ごとの使い方、AI検索への対応、情報漏洩や著作権のリスク、社員1〜2名でSEOを回す会社が安全に続けるための社内ルールと公開前チェックリストまでを解説します。
SEO AIの2つの意味|AIを使うSEOと、AI検索に選ばれるSEO
SEO AIという言葉は、AIを作業の道具として使う話と、AI検索に自社の情報を使ってもらう話という、向きの違う2つを含んでいます。社内で話すときは、どちらの意味なのかを先にそろえておくと、担当者と経営者のすれ違いを防げます。
意味1:AIを使ってSEOの作業を進める
1つ目は、検索意図の整理、記事の構成案、下書き、言い換え、表の整理、構造化データのたたき台など、SEOに関わる作業の一部を生成AIに手伝わせる使い方です。自社サイトのSEOを社内の1〜2名で回している会社では、調べものと下書きに時間を取られて、記事の公開や既存ページの見直しが止まりがちです。AIはこの手を動かす時間を短くする道具として使います。
意味2:AI検索に表示・引用されるように整える
2つ目は、Google検索のAIによる概要やAIモード、ChatGPTの検索、PerplexityのようなAI検索エンジンが回答を作るときに、自社のページが参照先として表示されるように整える取り組みです。検索結果の一覧で上位に出ることに加えて、AIの回答の中でリンクとして示されることが、新しい入口として意識されるようになりました。
ただしGoogleは、この分野の特別な対策の多くは不要だと公式ガイドで説明しています(AI検索への対応で詳述)。
AIO・GEO・LLMO・AEOなど呼び方の違い
意味2の取り組みには、AIO、GEO、LLMO、AEOといった複数の呼び名があり、使う会社によって指す範囲が少しずつ違います。LLMOのLLMは大規模言語モデルの略で、ChatGPTなどの土台になっている仕組みを指します。AIOという略語は、AI検索への最適化の意味や、AIによる概要(AI Overviews)の略として使う解説もある一方、AIシステムそのものの性能や運用を最適化するという別の意味で使われている解説もあり、同じ略語でも中身が一致しないことがあります。
Googleは「Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する」というガイド(検索セントラル、最終更新日2026年7月14日)で、AEOやGEOといった言葉に触れたうえで、生成AI検索向けに最適化することは検索エクスペリエンス向けに最適化することであり、SEOの範疇にあると説明しています。社内では呼び名の違いに時間を使わず、Google検索については通常のSEOの延長として扱う、と決めておくと話が早くなります。ChatGPTやPerplexityのようにGoogle以外のAI検索については、各社が公開しているクローラの説明に従って別に考えます。
AIで作ったコンテンツに対するGoogleの公式見解
Googleは、AIで作ったかどうかではなく内容で評価すると説明しており、AIの使用そのものを禁止してはいません。一方で、検索順位の操作を主な目的として、価値を足さずに大量のページを生成することはスパムポリシー違反と明記しています。つまり、判断の分かれ目は道具ではなく、使う目的と、読者にとっての価値があるかどうかです。
AIで作ったコンテンツは作り方ではなく品質で評価される
Google検索セントラル ブログの「AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」(2023年2月8日投稿)は、見出しで「制作方法を問わず高品質のコンテンツを評価」と掲げ、ランキングシステムはE-E-A-Tを満たすオリジナルで高品質なコンテンツを評価すると説明しています。E-E-A-Tは経験・専門性・権威性・信頼性の頭文字で、Googleが品質を考えるときの観点です。
同じ記事のよくある質問では、AIや自動化は適切に使っている限りガイドライン違反にならないとしつつ、AIを使ったからといってランキングで特別なメリットがあるわけではなく、作成方法ではなく内容が評価の対象だと述べています。さらに、AIを検索順位を操作する安価で手軽な方法と考えているならおすすめしない、とも書かれています。
AIの使用を読み手に伝えるかどうかについては、どのように作られたのかと読者が思うようなコンテンツでは開示が有益だとしています。ただし、著者の署名欄に「AI」と書くことは、その方法としてふさわしくないと説明しています。開示は義務ではなく推奨の位置づけで、著者欄には内容に責任を持つ人や組織を書く、と理解しておくのが原文に沿った読み方です。
スパムポリシー(大量生成コンテンツの不正使用)との線引き
Googleのスパムに関するポリシー(最終更新日2026年9月2日)は、大量生成されたコンテンツの不正使用を、ユーザーをサポートすることではなく検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成することと定義しています。対象は作成方法を問わず、人が書いたかAIが書いたかでは区別していません。例の1つ目には、生成AIツールなどを使って、ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成することが挙がっています。
| ポリシーの例に挙がっている行為 | SEOの現場で起こりやすい形 |
|---|---|
| 生成AIなどで、価値を付加せずに大量のページを生成する | 地域名や業種名だけを差し替えた記事を、AIで一度に何十本も作って公開する |
| フィードや検索結果をスクレイピングして大量のページを作る(類義語への置き換え、翻訳などの難読化を含む) | 上位記事の本文をAIに読ませて言い換えさせ、自社の記事として出す |
| 複数のページの内容を、価値を加えずにつなぎ合わせる | 上位数本の要点をAIにまとめさせ、自社の知見を足さずに公開する |
| 大量生成を隠す目的で複数のサイトを作る | 同じ内容のサイトを複数ドメインで立ち上げる |
| 検索キーワードは含むが、閲覧者にとってほとんど意味がないページを大量に作る | 検索回数のある語を並べただけの一覧ページを語ごとに作る |
※左列はGoogleのスパムに関するポリシー(2026年9月17日時点の日本語版)に挙がっている例の要約です。原文は例を「これらに限定されません」としています。右列は、それぞれの例がSEOの作業で起こりやすい形を示したもので、Googleの記載ではありません。何本以上で違反になるという本数の基準は、ポリシーには書かれていません。
生成AI機能向けのガイドも、検索の言い換えやバリエーションごとにページを作ることを、ランキングや生成AIの回答の操作を主な目的として行うと、このスパムポリシーに違反すると注意しています。本数の目標を立てる前に、1本ごとに読者にとって何が新しいのかを言えるかを確認しましょう。
生成AI検索の時代でも従来のSEOは有効か
Googleは、有効だと答えています。生成AI機能向けのガイドは、生成AI検索でも引き続きSEOは有効かという問いに、手短に言えば有効だと回答し、生成AI機能はコアとなる検索ランキングと品質システムに根差していると説明しています。技術面でも、AIによる概要やAIモードにページが表示されるには、インデックスに登録されていて、Google検索でスニペットが表示でき、検索の技術的要件を満たしていること、さらにSearch Consoleの検索の生成AI機能にサイトが含まれていることが、要件として挙がっています。
同じガイドには、明示的なSEOをまったく行わなくても多くのコンテンツが成功を収めている、という一文もあります。AI検索のための新しい体制やツールを用意する前に、インデックスの状態と、読者の質問に正面から答えているかという基本を確かめるのが先です。
有用なコンテンツの自己点検「誰が、どのように、なぜ」
Googleの「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」(最終更新日2025年12月18日)は、コンテンツを自己評価するための質問を並べ、誰が、どのように、なぜ作ったのかを考えるよう勧めています。AIを使う会社にとって参考になるのは、次の3点です。
- 誰が:著者の情報が求められるであろうコンテンツでは、バイライン(署名)などで正確な著者情報を加えることを強くすすめています。
- どのように:AIによって生成されたコンテンツやAIの支援で作られたコンテンツもここに含まれるとし、生成の大部分に自動化を使う場合は、使用していることを開示などで明確にしているか、どう使ったかを説明しているか、有用と考える理由を説明しているか、を自問するよう挙げています。
- なぜ:おそらく最も重要な質問だとしたうえで、検索ランキングの操作を目的にAI生成などの自動化でコンテンツを作ればスパムポリシー違反と見なされる、と書いています。
同じページは、検索エンジン第一のコンテンツの警告例として、価値を足さずに他人の意見を要約していないか、特定の文字数になるように書いていないか(そのような設定は存在しないと明記)、中身を変えずに日付だけを新しくしていないか、などを挙げています。E-E-A-T自体はランキングに直接影響する要因ではない、とも書かれています。
SEO業務にAIを使うメリットとデメリット
AIが得意なのは作業時間を短くすることで、記事の独自性と正しさは人が足す部分です。メリットとデメリットは表裏の関係にあり、AIに任せる範囲を決めるときは、両方を1枚の表で見ておくと判断がぶれません。
SEO業務にAIを使うメリット(工数・外注費の削減)
社員1〜2名でSEOを担う会社にとってのメリットは、白紙から書き始める時間と、情報を並べ替える時間が減ることです。具体的には次のような作業で効果が出やすくなります。
- 狙う語から想定される読者の疑問を洗い出し、見出しの候補を出す
- 既存記事の冗長な段落を短くする、表にまとめる、FAQの候補を作る
- 構造化データ(JSON-LD)のたたき台を作る
- 公開前の文章から、誤字や表記ゆれを見つける
これまで構成案づくりや下書きを外部のライターや制作会社に任せていた会社では、その一部を社内で回せるようになり、外注費を見直す余地が生まれることもあります。ただし確認の時間は減らないため、削減できる工数は確認の手間を差し引いて見積もります。
AIに任せるデメリット(専門分野に弱い・独自性不足・重複)
AIに任せきりにしたときの弱点は、大きく3つあります。
- 専門分野や自社固有の事情に弱い:生成AIの回答は、一般に公開されている情報をもとに組み立てられます。自社の製品の細かな仕様、現場で起きた失敗、業界の慣習、施行されたばかりの制度の運用といった、公開情報の少ない内容はAIからは出てきません。そこを推測で埋めた文章が、それらしく出てくることがあります。
- 独自性が足りない:Googleの生成AI機能向けガイドは、既存のコンテンツの要約は言い換えたにすぎないとし、体験談のような独自の視点を持つよう勧めています。同じ語で上位にある記事をAIにまとめさせると、読者から見て新しい情報のない記事になりがちです。
- 内容が重複しやすい:同じ指示を繰り返すと、構成や言い回しの似た記事が並びます。自社サイトの中で、テーマの近いページが互いに似た内容を持つと、どのページを読めばよいのか読者にも分かりにくくなります。
工程別のAIの使い方と使い分け手順
工程ごとに、AIに任せる部分と人が決める部分を分けておくと、品質を落とさずに作業時間を減らせます。ここでは、キーワード調査から公開後の見直しまでを順に見ていきます。
キーワード調査・検索意図の分析にAIを使う
キーワード調査でAIが役立つのは、狙う語の周りにある疑問を広げる作業です。たとえば、自社のサービスに関する語を1つ渡し、その語で検索する人の立場(初めて調べる人、比較している人、導入を決めた人)ごとに、知りたいことを書き出させます。担当者1人で考えると抜けやすい観点を拾えます。
一方で、検索回数や競合の強さといった数字は、AIの回答をそのまま使わないでください。生成AIは実際の検索データに接続しているとは限らず、もっともらしい数字を返すことがあります。自社サイトにすでに表示されている語は、Search Consoleの検索パフォーマンスで実際の表示回数を確かめるのが確実です。
検索意図の分析は、上位ページを人が開いて見たうえで、共通の論点とどのページも扱っていない論点をAIに整理させる順番にします。人が集めた材料をAIに並べ替えさせる分担にすると、誤りが入りにくくなります。
構成案・下書きの作成にAIを使う
構成案は、AIに複数案を出させて人が選び、組み替える使い方が向いています。1案だけを受け取ってそのまま使うと、一般的な記事の型に引きずられます。見出しの順番は、読者が知りたい順になっているか、結論が冒頭にあるかを人が確かめます。
下書きは、見出しごとに分けて書かせ、各見出しに入れる材料(社内の聞き取りメモ、公式資料の該当箇所、自社の事例)を一緒に渡すと、内容の薄い一般論になりにくくなります。材料を渡さずに書かせた段落は、あとで事実確認の手間が大きくなるので、下書きの段階で材料のない部分に印を付けておくと、確認すべき箇所がひと目で分かります。プレスリリースや社内報など記事の種類別の任せ方と、そのまま使えるプロンプト例は、AI記事作成のやり方でまとめています。
プロンプトの書き方(目的・読者・形式・制約を渡す)
プロンプトは、AIへの指示文のことです。SEOの作業では、目的・読者・形式・制約の4つを毎回渡すと、出力のぶれが小さくなります。Perplexityの公式ヘルプ「Tips for Getting Better Answers from Perplexity」も、意図をはっきり伝えて詳しく書くことを基本に、明確な質問から始める、背景を足す、答えの形を指定する、一度に1つずつ聞く、やり取りを重ねて詰める、といったコツを挙げています。
| 渡す要素 | 書く内容の例 |
|---|---|
| 目的 | 社員30名の製造業の総務担当者が、社内規程の見直しを始める前に読む記事の構成案を作りたい |
| 読者 | 専門用語に詳しくない。上司に説明するための根拠を探している |
| 形式 | h2を6〜8個、各h2の下にh3を2〜3個。各h2の1文目に結論を書く。表にできる部分は表の案も出す |
| 制約 | 数字や日付は書かず、入れる場所に【要確認】と印を付ける。特定の会社名や商品名は出さない。社外秘の情報は渡していないので推測で補わない |
SEOの作業で特に効くのは、制約の中の「数字や日付を書かせない」という一行です。事実の部分は人が一次資料から入れると決めておけば、AIが作った数字が確認をすり抜けて公開される事故を防ぎやすくなります。よく使う指示は社内で共通の文面にしておくと、引き継ぎも楽になります。
E-E-A-Tと一次情報・体験で独自性を出す
AIで下書きした記事に独自性を足すのは、自社にしかない一次情報と体験です。Googleの生成AI機能向けガイドも、独自の視点を持つこと、コモディティ化された(どこにでもある)コンテンツを避けることを勧めています。社員10〜200名の会社でも、次のような材料は社内に眠っていることが多いはずです。
- 顧客からよく受ける質問と、その回答で実際に伝えていること(顧客名は出さない)
- 導入や作業の手順を、社内でどの順番で行っているか
- 失敗した事例と、その後に変えたこと
こうした材料を人が集め、AIには文章の整理と読みやすさの調整を任せる、という分担が基本になります。著者欄には、内容に責任を持つ担当者や監修者の名前と経歴を書きます。前述のとおり、Googleは著者欄にAIと書くことはふさわしくないと説明しています。
リライトは結論先出し・見出し・FAQで読みやすく整える
既存記事のリライトは、AIが効果を出しやすい工程です。公開済みの記事は社外に出ている情報なので、入力してよい情報の線引きでも迷いにくい点も利点です。リライトでAIに任せやすいのは、次のような整え方です。
- 各見出しの冒頭に、その節の結論を1文で置く
- 長い段落を分け、比べる内容は表にする
- 本文から読者が持ちそうな質問を拾い、FAQの候補を作る
Googleの生成AI機能向けガイドも、見出しでコンテンツを整理することを推奨事項に挙げています。一方で、中身を実質的に変えずに日付だけを新しくする行為は、有用なコンテンツのページで警告例に挙がっています。リライトしたときは、何を変えたのかを記録し、変更が読者にとって意味のあるものかを確かめてから更新日を変えるようにしましょう。
構造化データの扱い
構造化データは、ページの内容の種類(記事、FAQ、商品など)を検索エンジンが理解しやすい形式で書き添えるための記述です。書式が決まっているため、AIにたたき台を作らせる作業に向いています。ただし、次の2点は人が確認します。
- ページに表示されている内容と一致しているか:Googleの「AI 機能とウェブサイト」(最終更新日2025年12月31日)は、SEOの基本として、構造化データをページに表示されるテキストと一致させることを挙げています。FAQの構造化データを作るなら、画面に出ている質問と回答の文と一字一句そろえます。なお、FAQのリッチリザルトは2026年5月7日以降、Google検索に表示されなくなったとGoogleは案内しています(2023年8月からは政府と医療のサイトに限られていました)。
- AI検索のために特別な記述を足していないか:生成AI機能向けのガイドは、生成AI検索に構造化データは必須ではなく、特別なschema.orgのマークアップを追加する必要もないと説明しています。
ただし同じガイドは、構造化データそのものを不要とは言っておらず、リッチリザルト(検索結果で特別な形式で表示する機能)のためにSEO全体の一部として引き続き使うことを勧めています。
ハルシネーション対策と人によるファクトチェック
ハルシネーションは、AIがもっともらしいが事実と異なる内容を出力することです。制度の施行日や統計の数字で起こると、読者の判断を誤らせ、会社の信用にも関わります。
AI事業者側も、この点を利用者に注意しています。OpenAIのヘルプ「ChatGPT でウェブを検索する」は、検索結果や引用は不完全だったり古かったり誤っていたりする場合があるとして、引用元を開いて回答を裏付けているか、公開日や更新日も確認するよう案内しています。Perplexityのヘルプも、回答に付いたリンク先の情報源で確認することが重要だと書いています。出典が付いていることは、正しいことの保証ではありません。
社内で回すファクトチェックの手順は、次のように決めておくと担当者が迷いません。
- 記事の中の数字・日付・固有名詞・引用に、すべて印を付ける
- 印を付けた箇所ごとに、出典のURLを人が開き、該当する記述があるかを確かめる
- 出典は、官公庁や事業者の公式ページなど一次資料を優先し、まとめ記事は出典にしない
- 出典のページに書かれた更新日と、記事内に書く確認日を控える
- 確認できなかった記述は、書き換えるのではなく削る
主要な生成AI(ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexity)の違い
SEOの作業で使う主要な生成AIは、どれも文章の作成と検索を伴う調べものに対応していますが、設計の出発点と、個人向けプランでの学習の扱いが違います。機能はプランによって異なり、更新も頻繁なため、ここでは各社の公式ページで確認できた範囲だけを並べます。
| サービス | 設計の出発点(公式の説明) | SEO作業での使いどころの例 | 個人向けプランの学習の扱い |
|---|---|---|---|
| Perplexity | AIを使った検索エンジン。質問のたびにWebを検索し、回答に引用元のリンクを付ける | 出典つきの下調べ、公式資料の所在の確認 | Free・Pro・Maxは、AI data retentionが既定でオン。オフにしても、それ以前に集めたデータには適用されない |
| ChatGPT | 会話全般のAI。最新情報が役立つと判断したときに自動で、または手動でWebを検索し、引用を含める場合がある | 構成案の複数出し、言い換え、FAQ候補の作成 | 料金ページの比較表で、無料版・Go・Plus・Proの「コンテンツをモデルの学習に使用」は「無効化可能」 |
| Claude | チャット履歴と資料をまとめて置けるProjects(組織内での共有はTeam・Enterprise)や、成果物を会話の横に作るArtifactsがある | 表記ルールや過去記事をまとめた場所での下書き、長い段落の整理 | 料金ページの比較表で、Free・Pro・Maxのモデルのトレーニングは「オプトアウト」 |
| Gemini | 個人のGoogleアカウントで使う会話型AI(Geminiアプリ)。Deep Researchなどの機能がある | Deep Researchでの調べもの、長めの文章の整理 | アクティビティの保存をオフにすると、今後のチャットはAIモデルのトレーニングに使用されない(フィードバックを送った場合を除く) |
※2026年9月16日〜17日に、各社の公式ヘルプ・料金ページで確認した内容です。法人向けプランでは学習の扱いが異なります(後述)。機能と設定の名称は変更されることがあります。
4つのAIの特徴と、業務ごとの割り当て方は主要4AIの違いと使い分けで、Perplexityの仕組みと法人での注意点はPerplexityとはで詳しく解説しています。
工程ごとのAIの使い分け手順(調べもの→構成→下書き→人の確認)
複数のAIを使える場合は、工程ごとにどれを使うかを決めて固定すると、担当者ごとの品質の差が小さくなります。以下は、SEO記事1本を作るときの割り当ての一例です。どのAIでも同じ工程はこなせるため、大事なのは組み合わせそのものより、受け渡しの形を決めておくことです。
- 調べもの(出典つきのAI検索):Perplexityなど出典を示すAIで、テーマに関する公式資料や一次情報の所在を探す。回答の本文ではなく、リンク先のURLの一覧を成果物にする
- 出典の確認(人):URLを人が開き、使える記述を原文のまま抜き出してメモにする。確認日も書く
- 構成(会話型のAI):ChatGPTなどに、狙う語・読者・抜き出したメモを渡して構成案を3案出させ、人が1案に組み替える
- 下書き(例:Claude):Claudeなどに、確定した構成・メモ・表記ルールを渡し、見出しごとに下書きさせる。数字と日付は【要確認】のまま残させる
- 事実と社外秘の確認(人):【要確認】の箇所をメモの原文で埋め、社外秘・顧客名・未公開情報が混ざっていないかを確かめる
- 整え(どのAIでも):結論先出し、表、FAQ候補、構造化データのたたき台を作らせ、画面表示との一致を人が確認する
サービスが分かれていると、工程をまたぐたびに出力を貼り替えることになり、どの会話で何を渡したかが追いにくくなります。複数のAIを1つの環境でまとめて使う方法はマルチAIとはで整理しています。
AI検索への対応とGoogleが不要としている対策
AI検索への対応で先にやるべきことは、特別な仕掛けではなく、ページがインデックスされ、スニペットが表示でき、クローラに読める状態を保つことです。Googleは、AIによる概要やAIモードのための特別な最適化は不要と説明しており、AI検索向けとして紹介される対策の一部は、Google検索では無視されると明記しています。
AIによる概要・AIモード・Perplexityで引用される仕組み
Googleの生成AI機能向けガイドは、仕組みの説明として、検索拡張生成(RAG、グラウンディングとも呼ばれる)とクエリファンアウトを挙げています。RAGは、AIが回答を作るときに検索で見つけた情報を根拠として使う方式です。クエリファンアウトは、1つの質問から関連する複数の検索を行い、その結果を合わせて回答を組み立てる方式を指します。
Googleの「AI 機能とウェブサイト」(最終更新日2025年12月31日)は、AIによる概要やAIモードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もないと説明し、サポートリンクとして表示される条件を、インデックスに登録されていて、Google検索でスニペットが表示され、検索の技術的要件を満たしていることとしています。より新しい生成AI機能向けのガイド(最終更新日2026年7月14日)は、これに加えてSearch Consoleの検索の生成AI機能にサイトが含まれていることも要件に挙げています。この設定の既定は含める状態です(後述)。AIによる概要は、従来の検索結果に対して付加価値があるとシステムが判断した場合にのみ表示されるとも書かれており、AIモードとAIによる概要では使用するモデルや手法が異なる場合があるとしています。どちらも、表示は保証されているものではありません。
同じページでGoogleは、AIによる概要が表示される検索結果ページからのクリックは、ユーザーがサイトに長く滞在する傾向があるため質が高い、と説明しています。これはGoogleによる説明で、クリック数やトラフィックが増えるとは書かれていません。
Perplexityは、公式ヘルプでAIを使った検索エンジンと自らを説明し、各回答に引用と元の情報源へのリンクを含めるとしています。Perplexityの検索結果にサイトを表示するためのクローラはPerplexityBotで、同社の説明では、AIの基盤モデルの学習用に内容を集めるものではありません。ChatGPTも、ウェブ検索を使った回答に引用を含める場合があると公式ヘルプに書かれています。Google以外のAI検索では、各社のクローラを拒否していないかの確認が出発点です(後述)。
Googleが「する必要のないこと」と上位記事の説明が食い違う点
Googleの生成AI機能向けガイドには、生成AI検索の誤解を解く、する必要のないこと、という節があります。AI検索向けの対策として解説記事やツールで紹介されているものの中に、この節で名指しされている項目が含まれているため、社内で予算や作業を決める前に照らし合わせておく価値があります。
| AI検索向けとして紹介されることがある対策 | Googleのガイドの記載(最終更新日2026年7月14日) | 実務での受け止め方 |
|---|---|---|
| llms.txtなどAI向けの特別なファイルを置く | LLMS.txtファイルやその他の特別なマークアップはGoogle検索では無視される。他のサービス用に作って維持するのはまったく問題ない | Google検索の表示や順位のための作業にはならない。Google以外のサービス向けに置くかは別に判断する |
| AIが読みやすいように本文を短い塊に分ける(チャンク化) | 不要。理想的なページ長というものはない | 読者にとって読みやすい見出しと段落の分け方を優先する |
| AIシステム向けに文章を書き換える | 不要 | 書き換えるなら読者のために書き換える |
| AIの回答に使われるよう、あちこちで言及を集める | 不正確な言及を追い求める必要はない | 実体のない言及を増やす施策に費用をかけない |
| AI検索のために構造化データに力を入れる | 構造化データに過度に注力する必要はない。生成AI検索に構造化データは必須ではない。ただしリッチリザルトのためにSEO全体の一部として引き続き使用を推奨 | AI検索専用の記述は足さず、従来どおり正しく書く |
| Googleの内部指標が分かるとうたうツールで測る | ランキングの成功を約束したり、Googleの内部指標を使っていると主張したりするサードパーティ製ツールに注意。そうしたツールがGoogleの内部ランキングシステムやAIシステムにアクセスすることはない | 測定はSearch Consoleの数字を基準にする |
※中央の列は、Google検索セントラル「Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する」(日本語版)の記載を2026年9月17日時点で要約したものです。ガイドは、提案されているハックの多くは効果がないとしています。ここでの記載はGoogle検索についての説明で、ChatGPTやPerplexityなど他社のAI検索での扱いを述べたものではありません。
外部の業者やツールから提案を受けたときは、その対策がどの検索サービスに向けたものか、Googleのガイドではどう書かれているかを、提案書の段階で確認しましょう。
llms.txtとAIクローラ(robots.txt)の扱い
AI検索に関わるクローラの制御は、表示のためのクローラと、AIの学習のためのクローラを分けて考えるのが基本です。robots.txtは、サイトのどの部分をどのクローラに巡回させるかを指定するファイルです。各社の公式ページで確認できた説明は次のとおりです。
| 事業者 | 名前 | 公式の説明 |
|---|---|---|
| Googlebot | Google検索のクロール。AI機能のクロールもGooglebotのrobots.txtで制御する | |
| Google-Extended | robots.txtで使うプロダクトトークン。次世代のGeminiモデルのトレーニングや、Geminiアプリでのグラウンディングなどに自社サイトの内容を使わせるかを管理する。Google検索での登録やランキングシグナルには影響しない | |
| OpenAI | OAI-SearchBot | ChatGPTの検索機能で、検索結果にサイトを表示するためのもの |
| GPTBot | 生成AIの基盤モデルの学習に使われうる内容をクロールする。拒否すると、学習に使わないよう示せる | |
| ChatGPT-User | ユーザーの質問時にページを訪れる。ユーザーの操作が起点のため、robots.txtのルールが適用されない場合がある | |
| Perplexity | PerplexityBot | Perplexityの検索結果にサイトを表示し、リンクするためのもの。基盤モデルの学習用のクロールには使わない(同社の説明) |
| Perplexity-User | ユーザーの質問時にページを訪れる。ユーザーの要求による取得のため、一般にrobots.txtのルールを無視する |
※Googleは「Google の一般的なクローラーの一覧」(最終更新日2026年4月25日)と「AI 機能とウェブサイト」、OpenAIとPerplexityは各社のクローラの説明ページ(英語版)を2026年9月17日に確認した内容です。
実務で押さえたい点は3つです。1つ目に、OpenAIは、OAI-SearchBotとGPTBotの設定はそれぞれ独立しており、検索結果への表示を許可しつつ学習への利用を拒否できる、という例を示しています。robots.txtの更新が検索結果に反映されるまでは、およそ24時間としています。2つ目に、Googleは、Google-Extendedを生成AI機能のモデルのトレーニングを制限する手段と説明しています。生成AI機能での表示を止める手段としては、Search Consoleの生成AI設定(ヘルプ)と、nosnippet・data-nosnippet・max-snippet・noindex(「AI 機能とウェブサイト」)を別に挙げています。3つ目に、Perplexityは、CloudflareやAWS WAFなどのファイアウォールで、User-AgentとIPアドレスの両方を条件にクローラを許可するよう案内しています。セキュリティ設定でクローラを弾いていると、robots.txtで許可していても届かない可能性があるということです。
著者情報とサイテーション(外部での言及)
著者情報は整え、外部での言及は無理に集めない、というのがGoogleの公式ページに沿った方針です。有用なコンテンツのページは、著者の情報が求められるであろうコンテンツでは、バイラインなどで正確な著者情報を加えることを強くすすめ、著者の背景情報へのリンクにも触れています。社員が書いた記事であれば、担当者の名前、担当している業務、記事の内容に関わる経験を簡潔に書くページを用意すると、読者にとっても判断材料になります。
サイテーションは、他のサイトやメディアで自社の名前や情報が言及されることです。AI検索の対策として言及を増やすことを勧める解説もありますが、Googleの生成AI機能向けガイドは、不正確な言及を追い求めることを、する必要のないことに挙げています。言及を増やす目的だけで中身の薄い掲載を買う施策は、Googleの説明と方向が合いません。
Search Consoleでの効果測定(生成AI機能での表示の確認)
AI検索での露出は、Search Consoleで確認できます。Googleのヘルプによると、2026年8月31日から、Google検索の生成AI機能にサイトを含めるかどうかを選ぶ設定と、生成AI機能での表示を確かめるレポートが、世界中のウェブサイトにリリースされています。外部のツールを契約する前に、まず自社のSearch Consoleを開いて確認しましょう。
検索の生成AI設定で、掲載の可否を選べる
Search Consoleヘルプ「検索の生成 AI 設定」によると、この設定の対象は、AIによる概要、AIモード、Google Discoverの生成AI機能です。場所はSearch Consoleの[設定]>[検索の生成 AI]です。
- 既定の状態:検索の生成AI機能にサイトのリンクとコンテンツを含める、がすべてのプロパティのデフォルト設定です。特に操作していなければ、含める状態になっています。
- 除外した場合:サイトのリンクとコンテンツは、生成AI機能でリンクされることも、回答の根拠として使われることもなくなり、これらの機能を通じたインプレッションやトラフィックは発生しません。除外しても、内容の似た他のサイトのコンテンツは引き続き表示される場合があります。
- 通常の検索への影響:この設定は、Google検索の他の部分に影響するランキングや掲載可否のシグナルとしては使われない、とヘルプに書かれています。
- AIの学習との関係:この設定はAIのトレーニングには影響しません。トレーニングへの利用を制限するのはGoogle-Extended、検索にまったく出さないならnoindex、と使い分けます。
- 反映までの時間:通常は数日以内とされていますが、キャッシュなどにより時間がかかる場合もあります。
会社として押さえておきたいのは、誰かが設定を変えると、Google検索のAIによる概要やAIモードからの露出が止まるという点です。Search Consoleの権限を持つ人を把握し、この設定を変更するときは理由と日付を社内で残すようにしましょう。
生成AIパフォーマンスレポートで見られること
Search Consoleヘルプ「生成 AI パフォーマンス レポート(検索)」によると、このレポートの対象はAIによる概要とAIモードで、Discoverは別のレポートです。Search Labsの試験運用版の機能は含まれません。
見られるのは、生成AI機能でユーザーにサイトへのリンクが表示された回数であるインプレッション数の推移と、ページ別、国・デバイス・日付別の内訳です。データは書き出すことができ、行数の上限など通常のパフォーマンスレポートと同じ制限が適用されます。
※2026年9月17日時点でヘルプを確認した内容です。ヘルプで確認できた指標はインプレッション数で、クリック数やクリック率がこのレポートで見られるとは書かれていません。ヘルプには、段階的にリリースされているため一部のプロパティはこのレポートにアクセスできない、との記載もあります。
また、Googleの「AI 機能とウェブサイト」は、AI機能に表示されるサイトもSearch Consoleの検索トラフィック全体に反映され、検索タイプがウェブのパフォーマンスレポートに含まれると説明しています。月に一度、インプレッションの多いページの記載が最新で正しいかを見直す使い方なら、社員1〜2名でも続けられます。
順位保証や内部指標をうたうツールに注意する
効果測定の数字は、Search Consoleを基準にします。前述のとおり、Googleは、ランキングの成功を約束したり、Googleの内部指標を使っていると主張したりするサードパーティ製ツールに注意するよう呼びかけ、サードパーティ製ツールがGoogleの内部ランキングシステムやAIシステムにアクセスすることはないと書いています。外部ツールの数字は、推定の方法を確かめたうえで、Search Consoleの実測と並べて見るのが安全です。
SEOでAIを使うときの4つのリスク
SEOでAIを使うときのリスクは、事実の誤り、著作権、情報漏洩、ステルスマーケティングの4つに整理できます。いずれも、AIを使わなくても起こりうるものですが、AIで作業が速くなるほど、確認をすり抜けたまま公開される危険が大きくなります。
事実の誤り:出典を開かずに公開しない
1つ目は事実の誤りです。AIの回答に付いた出典リンクは、回答が正しいことを保証するものではありません。Perplexityの個人向け利用規約(日本語版、最終更新日2026年1月23日)も、本サービスが不正確、偏向、または不完全な情報を含む出力を生成する可能性があることを利用者が認める、という条項を置いています。対策は、先に挙げたファクトチェックの手順を全記事に例外なく適用し、法令・制度・料金・他社製品の記述は一次資料を開かずに公開しない、とルールにすることです。
著作権:既存の記事を入れて書き換えさせない
2つ目は著作権です。文化庁の文化審議会著作権分科会法制度小委員会がまとめた「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月15日)は、生成AIによる生成物についても、生成・利用の段階で既存の著作物との類似性と依拠性が認められれば、差止めや損害賠償を請求し得ると整理しています。依拠性が認められる例として、既存の著作物そのものを入力する場合や、既存の著作物の題号など特定の固有名詞を入力する場合が挙がっています。なお、この考え方そのものに法的な拘束力はないと明記されています。
SEOの作業に置き換えると、競合の上位記事の本文をAIに貼り付けて書き換えさせる使い方は、この整理で依拠性が認められる典型に近い形です。上位記事は、人が読んで論点を把握する材料にとどめ、AIには自社で集めた材料を渡して書かせる、と分けておきましょう。
情報漏洩:未公開情報と個人情報を入れない
3つ目は情報漏洩です。SEOの作業では、公開前の新商品の情報、顧客の事例、問い合わせの本文、アクセス解析の数字など、社外に出していない情報を扱う場面が意外に多くあります。これらを、学習への利用や保存の条件を会社が確認していないAIに入力すると、会社の管理の外に情報が出ることになります。
個人情報保護委員会の「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(令和5年6月2日)は、個人情報取扱事業者に対し、個人情報を含むプロンプトを入力する場合は利用目的の達成に必要な範囲内であることを十分に確認するよう求めています。あわせて、本人の同意なく個人データを含むプロンプトを入力し、その個人データが応答結果の出力以外の目的で取り扱われる場合は個人情報保護法の規定に違反する可能性があるため、提供事業者が機械学習に利用しないこと等を十分に確認するよう示しています。総務省・経済産業省の「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」(令和8年3月31日)も、AI利用者が個人情報や機密情報を不適切に入力しないよう注意を払うことを挙げています。どの情報を入れてよいかの具体的な線引きは、次の節の表で整理します。
ステルスマーケティング:AIで作った口コミ風の文章を第三者の声として出さない
4つ目は、景品表示法のステルスマーケティング規制との関係です。消費者庁の告示「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」(令和5年3月28日内閣府告示第19号)は、2023年10月1日から施行されています。消費者庁の特設ページは、広告であるにもかかわらず広告であることを隠すことをステルスマーケティングと説明し、規制の対象は商品やサービスを供給する事業者(広告主)だとしています。
告示とその運用基準の原文に、AIという語は出てきません。作成の手段で区別していないため、AIで書いた文章でも同じ枠組みで考えることになる、というのがこの記事での解釈です。SEOの現場で気をつけたいのは、AIで作った体験談や口コミ風の文章を、自社が内容に関わっていることを示さないまま、第三者のブログや口コミサイト、SNSに第三者の感想として出す使い方です。運用基準は、第三者のSNSや口コミサイトに表示させることや、アフィリエイターに委託することなどを事業者の表示の例に挙げ、表示を明瞭にする方法として「広告」「PR」などの文言を示しています。事業者自身のウェブサイトでの表示は、原則として告示の対象とならない例に挙がっています。ただし運用基準は、自社サイトであっても、特定のページで専門家や一般消費者などの第三者の客観的な意見のように見せているものの、実際には事業者が依頼・指示して書かせた場合や、事業者自身が作成した場合には、事業者の表示であることを明瞭に表示しなければならないとしています。個別の判断に迷う場合は、専門家に相談してください。
担当者ごとに違うAIと指示文で書くと、同じサイトの中で書きぶりや確認の深さが変わります。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
会社で安全に回すための社内ルール
SEOでAIを安全に使い続けるには、担当者の注意力に頼らず、入れてよい情報、使うアカウント、外注先との約束、作業の記録の4つを会社のルールとして決めておくことが必要です。SEOは担当者が少なく、1人の判断で公開まで進みやすい業務なので、ルールがないと問題が起きても誰も気づけません。
SEO作業でAIに入れてよい情報・入れてはいけない情報
入力の可否は、その情報がすでに社外に公開されているかどうかを第一の基準にすると、担当者が迷いにくくなります。SEOの作業でよく扱う情報を、3段階に分けると次のようになります。
| 区分 | SEO作業での例 | 扱い |
|---|---|---|
| 入れてよい | 公開済みの自社記事・サービスページの本文、狙う検索語、一般的な業界用語、公的機関の公開資料、自社で書いた見出し案 | 会社が認めたAIであれば入力してよい |
| 加工してから入れる | 顧客事例(社名・人名・特定できる数字を消す)、問い合わせでよくある質問(本文ではなく要旨にする)、社内の聞き取りメモ(社外秘の部分を削る) | 特定につながる部分を人が削ってから、会社が認めたAIに入力する |
| 入れない | 未公開の新商品・価格改定・提携の情報、顧客名入りの事例原稿、問い合わせフォームの本文やメールアドレス、GA4やSearch Consoleの非公開の数字をまとめた社内資料、取引先から受け取った資料 | AIに入力しない。必要なら人が要点だけを一般化して書く |
アクセス解析の数字は見落としやすい項目です。どのページに何件のアクセスがあり、どこから問い合わせが来ているかは、競合から見れば価値のある経営情報です。AIに分析を手伝わせたい場合は、ページ名を記号に置き換える、実数を割合に直すなど、社外に出ても困らない形にしてから渡します。入力ルールを含む社内規程のひな形は生成AIの社内ガイドラインの作り方で、点検項目の一覧は生成AIのセキュリティ対策チェックリストでまとめています。
個人の無料アカウントで記事を書かせる危うさ
Web担当者が、自分の個人アカウントのAIでSEO記事を書いている状態は、会社から見ると3つの点で管理できていません。
- 学習の設定が本人任せになる:前述のとおり、個人向けプランの多くは、学習への利用を利用者がオフにできる形になっています。Perplexityの公式ヘルプは、Free・Pro・MaxではAI data retentionが既定でオンであり、オフにしてもそれ以前に集めたデータには適用されず、この設定は個々の利用者にだけ適用されると説明しています。会社は、担当者がどの設定で使っているかを確かめられません。
- 退職や異動のときに履歴が個人に残る:記事の構成案や下書きのやり取り、入力した社内メモは、担当者個人のアカウントの履歴に残ります。個人のアカウントの履歴は、会社の側から削除や引き継ぎをする手段がないのが通常です。
- 誰がどの記事をAIで作ったかを会社が追えない:誤りの指摘を受けても、どのAIで何をもとに書いたかを確認できません。
規約の面でも確認が必要です。Perplexityの個人向け利用規約(日本語版)は、サービスの利用を「お客様個人の非営利目的での利用に限り」許可すると定め、法人向けのPerplexity Pro for Enterpriseには別の規約が適用されるとしています。また、本サービスを明記せずに本サービスで生成された出力を公開することを禁じる条項もあります。個人向けの規約のもとで会社の記事を書き、そのまま公開する使い方は、こうした条項との関係を確かめないまま進めることになります。会社で使うなら、法人向けの契約と規約を確認しましょう。
会社が認めていないAIを社員が業務で使う状態は、野良AI(シャドーAI)と呼ばれます。社内でどのようなAIが使われているかを把握する方法は野良AI(シャドーAI)とはで解説しています。
会社としてアカウントを配り、学習させない設定とログをそろえる
個人アカウントの問題を解消するには、会社として契約したアカウントを担当者に配り、学習の扱いと利用の記録を会社側で管理できる状態にします。主要な生成AIの法人向けプランでは、学習の扱いが個人向けと異なります。
- ChatGPT Businessは、料金ページで、デフォルトではビジネスデータを学習に使用しないと案内しています。
- Claudeは、料金ページの比較表で、TeamやEnterpriseなどのモデルのトレーニングを「デフォルトではなし」と表示しています。
- Perplexityは、公式ヘルプでEnterpriseのデータはAIの学習に使わないと説明しています(同社の説明)。
- Geminiアプリは、仕事用または学校用のGoogleアカウントで使う場合、データの取り扱いに別の規約が適用される場合があると案内しています。
※2026年9月16日〜17日に各社の公式ページで確認した内容です。契約前に、各社の最新の規約とプライバシーに関するページを確認してください。
複数のAIを使い分ける場合、サービスごとに契約すると、アカウントの発行・停止や設定の確認をサービスの数だけ繰り返すことになります。誰がどのAIをいつ使ったかを会社側でまとめて見られるかも、契約形態を選ぶ判断材料です。
外注先・ライターがAIを使うときの確認事項
SEO記事を外部のライターや制作会社に任せている会社では、外注先がAIを使うかどうか、使うならどう使うかを、発注の段階で確認しておく必要があります。自社でAIのルールを作っても、外注先に渡した資料が外注先の個人アカウントのAIに入力されれば、同じ問題が起こります。
| 確認する項目 | 具体的に聞くこと |
|---|---|
| AI利用の有無と範囲 | 構成・下書き・リライト・画像のどこにAIを使うか。使う場合はどのサービスか |
| 渡した資料の扱い | 自社が渡した資料や取材メモをAIに入力するか。入力する場合、学習に使われない契約・設定になっているか |
| 著作権 | 他社の記事や画像をAIに入力して作っていないか。納品物の権利の帰属と、第三者の権利を侵害しないことの保証 |
| 事実確認の責任分担 | 数字・日付・引用の出典URLを納品時に一覧で添えてもらうか。確認は外注先と自社のどちらが行うか |
| AI利用の申告 | 納品時に、どの部分をAIで作ったかを申告してもらうか |
| 利用する規約との整合 | 外注先が使うAIの規約が、商用での利用や出力の公開を認めているか |
これらは発注書や業務委託契約の特記事項に入れておくと、担当者が替わっても確認が続きます。
どの記事をどのAIとプロンプトで作ったかを記録する
公開した記事ごとに、AIをどう使ったかを記録しておくと、誤りの指摘を受けたときや、Googleのガイドが更新されたときに、見直すべき記事をすぐに探せます。記録は、表計算ソフトで次の列を持つ程度で十分です。
- 記事のURLと公開日・更新日
- 使ったAIのサービス名と、会社のアカウントか否か
- AIに任せた工程(構成、下書き、リライト、構造化データなど)
- 使ったプロンプト(共通の文面ならその名前)
- 事実確認をした人と日付、確認した出典のURL
- 公開を承認した人
公開前チェックリスト
AIを使ったSEO記事は、公開前に次の項目を1つずつ確認すれば、この記事で挙げたリスクの多くを防ぎやすくなります。社員1〜2名で回している会社でも、公開ボタンを押す前に確認しきれる項目に絞っています。
- 数字・日付・固有名詞・引用の出典URLを、人が開いて確認したかAIの回答に付いたリンクも含めて、該当する記述がリンク先にあることを確かめます。確認できない記述は削ります。
- 出典の更新日と、記事内の確認日を書いたか料金・制度・機能は変わります。いつ時点の情報かを読者が判断できるようにします。
- 社外秘・顧客名・未公開情報・個人情報が混ざっていないか下書きの材料に使った聞き取りメモや事例から、特定につながる情報が残っていないかを確認します。
- 他社の記事や画像を入力して作った部分がないか上位記事の言い換えになっていないか、構成や言い回しが特定の記事に寄っていないかを見ます。
- 自社にしかない一次情報や体験が入っているか上位記事の要約で終わっていないかを確認します。
- 似たテーマの自社ページと内容が重なっていないか重なる場合は、統合するか、役割を分けます。
- 著者・監修者の情報が正確か著者欄にAIと書かず、内容に責任を持つ人や組織を示します。
- 構造化データが画面の表示と一致しているかFAQの質問と回答が、画面の文と一字一句同じかを確認します。
- 口コミ・体験談の形で自社の商品を勧める文章が、第三者の声に見えないか自社サイトのページも対象です。自社が作成・依頼した表示であることが読者に分かる形になっているかを確認します。
- 会社が認めたアカウントで作業し、作業の記録を残したか使ったAI、任せた工程、確認者、承認者を記録します。
- 中身を変えていないのに日付だけを更新していないか更新日を変えるのは、読者にとって意味のある変更をしたときだけにします。
ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1画面で使える法人向けのAI環境です。構成案、下書き、言い換えまで、会話の途中でもモデルを切り替えて進められ、利用ログ・権限・モデルのON/OFFは管理者ダッシュボードで確認と設定ができます。よく使う指示と手順をBOTにして社内限定で共有するカスタムプラスもあり、記事づくりの指示を担当者間で共有する使い方もできます。基盤は国内サーバー(AWSの日本リージョン)です。UPGEAR AIの料金は月額30,000円(税抜)からで、ユーザーごとの課金はありません(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。別途、初期費用100,000円(税抜)がかかります。
UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
AIで書いた記事は、Googleの評価で不利になりますか?
AIを使ったことを記事に書く必要はありますか?
AI検索に引用されるために、llms.txtを置くべきですか?
AIによる概要に自社サイトを表示させたくない場合はどうすればよいですか?
社員が個人のAIアカウントでSEO記事を書くのは問題ですか?
まとめ
SEOのAI活用には、AIを使ってSEOの作業を進めるという意味と、AI検索に自社のページが表示・引用されるように整えるという意味の2つがあります。どちらについても、Googleは公式ガイドで考え方を示しており、AIで作ったこと自体ではなく内容で評価すること、ランキング操作を主な目的とした価値のない大量生成はスパムポリシー違反であること、生成AI検索でも通常のSEOが有効であることを説明しています。
作業面ではAIが時間を減らしてくれますが、事実の確認、一次情報による独自性、社外に出してよいかの判断は人に残ります。AI検索については、Google検索では不要と明記された対策より、インデックスの基本を整え、Search Consoleの生成AI設定とレポートで状況を確かめるほうが確実です。
そして、社員1〜2名でSEOを回す会社ほど、担当者個人の注意力に頼らない仕組みが必要です。入れてよい情報の線引き、会社として配るアカウント、外注先との約束、記事ごとの記録、公開前チェックリストの5つをそろえれば、AIで作業を速くしながら、誤りや漏洩の事故を防ぎやすくなります。広告運用やメルマガなど、SEO以外のマーケティング業務でのAIの使い方と顧客データの扱いはAIマーケティングとは?できること・活用例と顧客データを守る始め方で解説しています。法人のAI活用に関する他の記事はAI活用コラム一覧をご覧ください。
