トランプ氏、AI統括の新組織を創設
COPLUS AI NEWS | 2026年10月5日 朝
AIを束ねる国の司令塔と、AIが速めた攻撃の時計
米国ではAI政策を一手に束ねる新しい組織が動き出し、セキュリティの現場ではAIが見つけた脆弱性が公表の翌日には攻撃に使われました。AIをめぐる意思決定も攻撃も速くなるなか、企業側にも「誰が決め、どれだけ早く手当てするか」を決めておくことが求められています。本日朝は2本を取り上げます。
① トランプ米大統領、AI統括の新組織「Super Intelligence Force」を創設 国家情報長官のクレイトン氏がトップに
AP通信(PBS NewsHour掲載)/2026年10月4日
AP通信によると、トランプ米大統領は10月4日、連邦政府のAIへの取り組みを調整する新組織「Super Intelligence Force」を設け、国家情報長官のジェイ・クレイトン氏をトップに充てると発表しました。メンバーには連邦取引委員会(FTC)のファーガソン委員長、人事管理局のクーパー局長、国防総省で技術部門を率いるエミル・マイケル氏が名を連ねています。組織は大統領と首席補佐官に直接報告し、消費者や公益団体、宗教団体、重要インフラ事業者、AI企業との対話も担うとされています。先週にはホワイトハウスでAI企業の経営者らが自主的な安全管理の合意文書に署名しており、それに続く動きと報じられています。
💡 コプラスの視点
情報機関・競争当局・国防の責任者を同じ組織に並べた点から、米国がAIを産業と安全保障の両面で扱おうとしていることがうかがえます。米国発のAIサービスは規約や提供条件が政策に合わせて変わりやすくなるため、日本の企業も「どのAIを・誰が・どんな条件で使うか」を社内ルールとして持ち、変更があっても見直せる体制にしておくと安心です。
AP通信の記事を読む(PBS NewsHour掲載・英語)→
② Anthropicの「Mythos」が見つけた脆弱性、公表の翌日に悪用 日本のサーバーも標的に
The Register/2026年10月3日
英IT媒体The Registerによると、Anthropicの脆弱性探索向けAIモデル「Mythos」が見つけたファイル共有ソフト「Rejetto HTTP File Server(HFS)」の脆弱性(CVE-2026-61500)が、公表の翌日には攻撃に使われ始めました。セッションの署名鍵の作り方に弱点があり、管理者になりすましてサーバーを乗っ取れるもので、深刻度は「緊急」と評価されています。米セキュリティ企業Horizon3の研究者が9月30日に公表したところ、翌10月1日の夜には中国のIPアドレスから米国と日本のサーバーへの攻撃が確認されたと報じられています。対象はHFSの3.0.0〜3.2.0で、3.2.1以降で修正済みです。
💡 コプラスの視点
AIが脆弱性を見つける速さが上がるほど、公表から攻撃までの猶予も短くなっていきます。「月に一度まとめて更新」では間に合わない場面が増えるため、社内で使っているソフトの一覧と、緊急の修正をその日のうちに当てる担当・手順を決めておくことが大切になります。
本日のまとめ
国はAIの司令塔を置き、攻撃する側はAIの発見を翌日には使ってきます。企業に求められるのは、AIの使い方のルールと、問題が見つかった時にすぐ動ける手順を、あらかじめ社内に用意しておくことです。
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