トランプ氏、AI Force創設を表明

COPLUS AI NEWS / 2026.09.21 夕

入れたあとの、残り1割

米国のAI新組織構想、若者向けの安全指針、自動化の残りを担うBPO、中小企業の伴走支援、情シスAI。9月21日夕のAI動向5本。

米国ではトランプ大統領がAIを担当する新組織「AI Force」の創設を打ち出し、規制よりも産業の後押しを前面に出す姿勢をあらためて示しました。国内では、AIを入れたあとに残る人手の作業や、使える人が増えないといった「導入の先」の課題に向けたサービスが相次いでいます。OpenAIの若者向け安全指針や、鋼管メーカーのSaaS管理の事例とあわせて、9月21日夕のAI動向5本を整理します。

① トランプ米大統領、AI担当の新組織「AI Force」創設を表明 「AI脅威論はでっちあげ」

出典: ITmedia NEWS / 2026年9月21日

トランプ米大統領が9月19日、自身のSNS「Truth Social」への投稿で、AIを担当する新組織「AI Force」を創設すると表明しました。第1期政権で創設した宇宙軍(Space Force)になぞらえたもので、「AI Czar」と呼ぶ責任者を近く指名するとしています。投稿では「AI脅威論はでっちあげ」とし、AI業界の成長を妨げずに支援する考えを示しました。一方で、AI Forceが軍の一部門になるのか、予算や権限はどうなるのかといった具体的な中身は、投稿では触れられていないと報じられています。

💡 コプラスの視点:米国では、州レベルで先端AIの監査を求める動きがある一方、連邦政府は規制を抑えて産業を後押しする方向を強めています。国ごとに方針が割れるなかで、海外のAIサービスの利用条件やデータの扱いが変わる可能性は今後も続きます。自社で使うAIが、どの国の、どの条件のもとで動いているのかを把握しておくことが、変化に振り回されない備えになります。

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② OpenAI、オーストラリアの若者向けにAI利用の安全指針を公表 保護者が使える機能も

出典: AI Weekly / 2026年9月20日

OpenAIが、オーストラリアの若者がAIを安全に使うための指針「Australian Youth Safety Blueprint」を公表しました。AIリテラシーの育成、年齢に応じた保護、プライバシーに配慮した年齢確認、現実の相談窓口へのつなぎ、使いやすい保護者向け機能などを柱に掲げています。同社は8月から、13〜17歳と判定した利用者に向けた「ChatGPT for Teens」を同国で標準の体験として展開しています。保護者は利用できない時間帯の設定や、メモリー・会話履歴・音声・画像生成の無効化、子どもの会話を学習に使わせない設定ができるとしています。

💡 コプラスの視点:未成年の保護のための仕組みですが、記憶機能を切る、会話を学習に使わせない、使える時間を決めるといった考え方は、企業がAIを管理するときにもそのまま当てはまります。社員に配っているAIで、会話が学習に使われない設定になっているか、履歴を誰が見られるのかを、この機会に確かめておきたいところです。

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③ Generative Partners、AIと専任スタッフで自動化の「残り」を担うBPO 1シナリオ月額10万円から

出典: キーマンズネット(ITmedia) / 2026年9月20日

Generative Partnersが、RPAや生成AIを入れても残ってしまう人手の作業を、AIと専任スタッフで分担して引き受けるBPOサービス「AX BPO」を9月から提供しています。例外処理や目視での確認、マスターの更新、業務が変わったときの設計の見直しなどが対象です。請求書の読み取りと入力、入金消し込み、経費精算のチェック、仕訳作成、営業リスト作成などを扱い、Googleスプレッドシート、Excel、kintone、Salesforce、freee、Slackなどの既存の環境のまま使えるとしています。料金は1シナリオあたり月額10万〜30万円で、初期費用は原則無料、テスト運用を経て最短1か月で本番運用に入れると説明しています。

💡 コプラスの視点:AIを入れたのに仕事が減らないと感じる理由の多くは、例外や確認といった「最後の1割」が人に残ることにあります。そこを外に任せるか、社内で手順を整えるかは会社ごとの判断ですが、まずはどの作業が毎回人の手に戻ってきているのかを書き出してみると、次に打つ手が見えてきます。経理まわりは、この切り分けの効果が特に出やすい領域です。

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④ Stella Holdings、中堅・中小企業向けAI活用支援「AI Boost」 専門家の伴走と研修、助成制度の申請までを一体で

出典: キーマンズネット(ITmedia) / 2026年9月20日

Stella Holdingsが、従業員300人未満の中堅・中小企業を対象にしたAI活用支援サービス「AI Boost」を9月から提供しています。登録する800人超の専門家が経営課題に応じてツールの選定から導入、定着までを支え、あわせて生成AIの基礎から業務への当てはめまでを扱う社内研修を、業界や職種、習熟度に合わせて設計します。さらに、社会保険労務士や行政書士による公的制度の申請支援も組み合わせ、対象経費の最大75%が補助される可能性があるとしています(同社の説明であり、補助の可否や割合は制度の要件によります)。

💡 コプラスの視点:研修を受けた人が少ない、使える人が増えないという悩みは、規模の小さい会社ほど深くなりがちです。研修費用に使える助成制度は複数ありますが、申請の手間がネックで見送られることも少なくありません。外部に頼むかどうかにかかわらず、誰に、何を、どこまでできるようになってほしいのかを先に決めておくと、研修も制度の活用も無駄になりにくくなります。

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⑤ 大和鋼管工業、増えたSaaSのライセンス管理を情シスAIエージェントで一元化

出典: キーマンズネット(ITmedia) / 2026年9月21日

1932年創業の鋼管メーカー、大和鋼管工業が、SaaSとIT資産を管理するツール「zooba」を導入した事例が紹介されています。同社ではSaaSが増えるにつれ、ライセンスの利用状況を確かめる作業が情報システム部門の負担になり、部署ごとに管理者が分かれていたため、全社のSaaS費用もつかみにくくなっていました。zoobaは人とアプリ、端末の情報をまとめて管理し、情シスAIエージェントが社内の知識をもとにした問い合わせへの回答や申請手順の案内に加えて、Google Driveの権限付与、ライセンスの付与、入退社に伴うアカウントの発行・停止といった作業も支援するとしています。

💡 コプラスの視点:社員が使うAIやSaaSが増えるほど、誰が何を使っているのかが見えなくなり、退職者のアカウントが残ったままになるといった穴も生まれます。情報システムの専任者がいない会社でも、使っているサービスと利用者の一覧を作り、入社・退社のたびに更新する流れだけは決めておきたいところです。管理の手間を減らすことと、見えない利用をなくすことは、同じ作業の表と裏になります。

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明日への展望

米国については、AI Forceの位置づけや責任者の人選、予算の中身が示されるかが次の焦点です。国内では、BPOや伴走支援のように人の手を組み合わせるサービスが、料金と成果の両面でどう評価されるかに注目したいところです。デジタル化・AI導入補助金の第5次締切(9月29日)も近づいており、中小企業の導入計画にも動きが出てくる時期になります。

本日のまとめ

国の方針が大きく揺れる一方で、現場の課題はずっと具体的です。AIを入れても例外処理が人に戻ってくる、使える人が増えない、使っているサービスが把握できないといった悩みに、人の手や仕組みを組み合わせて応えるサービスが増えてきました。まずは自社で毎回人の手に戻ってくる作業と、誰が何のAIを使っているのかを書き出すところから始めてみてください。

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