
AIで資料作成とは、テーマやメモ、手持ちの文書を入力して、生成AIにスライドや報告書の構成・文章・デザインの下書きを作らせることです。結論から言うと、白紙から下書きを作る時間は短くできますが、数値や固有名詞の確認と、社内の情報をどのツールに入れてよいかの線引きは、人と会社が引き受ける必要があります。この記事では、資料作成に使えるAIを3種類に分けて整理し、ChatGPTからPowerPointへ流し込む手順、Excelの集計から報告資料を作るときの検算、社内資料を入れる前の線引き、社内ルールのひな形までを、社員10〜200名の会社の目線でまとめます。
AIで資料作成とは|できることと、人が担う部分
AIで資料を作るとは、構成・文章・デザインの下書きをAIに出させ、人が中身を確かめて仕上げる分担のことです。AIが資料を完成させるのではなく、白紙から最初の形を作るところを肩代わりする、と考えると期待と実際のずれが小さくなります。
テーマやメモから構成・文章・デザインを自動生成する|AIに任せられる4つの作業
- 構成(アウトライン)の案出し:Canvaの日本語の機能ページでは、テーマや文章を入力するとAIが内容を読み取り、スライドの構成・文章・デザインを自動生成すると説明されています。
- 文章の下書きと書き直し:箇条書きのメモを見出しと説明文に整える、社外向けの言い回しに直すといった作業です。Googleスライドに組み込まれたGeminiのヘルプにも、コンテンツを書く・書き直す機能が挙げられています。
- デザインの割り付けと画像の生成:Googleスライドでは、画像作成サポートから画像のほか、スライドやインフォグラフィック(いずれもベータ版)を作る機能がヘルプに記載されています。
- 既存の資料の要約とスライド化:Microsoftのヘルプでは、PowerPointのCopilotはプロンプトの指定かファイルの参照から作成を始められ、Wordの文書から作る場合は文書内の画像を組み込もうとすると説明されています。
AIを使うメリット|作業時間の短縮とデザインの知識が要らないこと
1つ目のメリットは作業時間の短縮です。資料作りで時間がかかるのは、中身を考えるより、枠を作り、文章の長さをそろえ、図形の位置を調整する作業であることが少なくありません。ここをAIに任せると、人は中身の判断に時間を回せます。
参考になる調査として、パーソル総合研究所の「生成AIとはたらき方に関する実態調査」(2026年2月3日発表)があります。正規雇用者3,000名の本調査(スクリーニング調査は就業者19,855名、調査時期は利用群が2025年10月24〜26日、非利用群が同10月27〜28日)で、生成AIを使ったタスク単位の所要時間は平均で16.7%(週26.4分)削減されたと発表されています。
※パーソル総合研究所の数字は、回答者の自己申告にもとづく所要時間の比較で、実測値ではありません。資料作成だけの効果を示す数字でもないため、自社での効果は後半の「1本あたりの作成時間の測り方」で測ることをおすすめします。
2つ目は、デザインの知識が要らないことです。総務や経理の担当者が配色や余白の取り方を学ぶ時間を取るのは現実的ではありません。AIを使えば一定の見た目の資料を誰でも作れ、作る人による品質のばらつきも小さくなります。
AIに任せられず、人が担う部分
- 数字と事実が正しいか:生成AIは、もっともらしい数字や存在しない出典を書くことがあります。
- 自社にしかない情報:実績、価格、取引条件はAIが知りません。何を入力してよいかは会社の判断です。
- 誰に何を決めてもらう資料か:読み手が経営会議か取引先かで、並べる順番が変わります。
- 社外に出してよいかの判断:資料を出す責任は、作った人と承認した人にあります。
資料作成に使えるAIツールは3種類|比較と紹介
資料作成に使えるAIは、普段使っているアプリのどこに組み込まれているかで3種類に分けると選びやすくなります。PowerPointやGoogleスライドに組み込まれたAI、ChatGPTなどの汎用の対話AI、Canva・Gamma・イルシルなどの資料作成専用ツールです。ここでは順位付けはせず、特徴と会社で使うときに確かめる点を並べます。選ぶ順番は、会社で既に契約しているアプリの中のAIから検討し、足りない部分を他の2種類で補うのが現実的です。
PowerPoint・Googleスライドに組み込まれたAI(Microsoft 365 Copilot・Gemini)
Microsoft 365 Copilot(PowerPoint)は、PowerPointの中でプロンプトやファイルを指定してプレゼンテーションを作る機能です。Microsoftのヘルプでは、作成のほか、最大約40,000語までのプレゼンテーションを要約できると説明されています。なお公式ドキュメントでは、Microsoft 365 Copilotの名前がMicrosoft Copilotに変わり、移行期間中は旧名が残る場合があるとされています。
注意したいのは、Microsoft 365の対象プランに追加料金なしで含まれるCopilot Chatと、PowerPointの中のCopilotが別物である点です。公式ドキュメントのライセンス比較では、Copilot Chat(Basic)はWord・Excel・PowerPointのCopilotにアクセスできないとされています。一方で、アドオンのライセンスがなくてもこれらのアプリのCopilotに標準アクセスできる区分(Microsoft 365 Copilot(Basic))も記載されており、優先アクセスはアドオンを含む上位の区分です。自社がどの区分に当たるかは、管理センターのライセンス情報で確かめてください。できることはMicrosoft 365 Copilotの解説、料金はMicrosoft 365 Copilotの料金でまとめています。
Gemini in Googleスライドは、Googleのヘルプに、画像の生成、新しいスライドの生成、プレゼンテーションの要約、コンテンツを書く・書き直す、ドライブ内のファイルを参照して新しいスライドを作る、といった機能が挙げられています。利用には、対象となるGoogle WorkspaceプランまたはGoogle AIプランのサブスクリプションが必要と記載されています。
このグループの強みは、保存先・共有・権限管理を今までの仕組みのまま使え、情シスの管理対象が増えないことです。
汎用の対話AI(ChatGPT等)で構成と文章を作る
ChatGPT・Claude・Geminiアプリなどの汎用の対話AIは、見た目を作るより、構成案と文章を練り上げる道具として力を発揮します。目的・読み手・枚数を伝えて構成案を出させ、やり取りで直し、決まった文章をPowerPointやGoogleスライドに流し込む使い方です。OpenAIは、PowerPointの中のサイドバーで動くChatGPT for PowerPointも英語のヘルプで案内しています(手順は後の章で説明します)。資料以外の業務にも同じ契約を使い回せる一方、デザインまで一気に仕上げる用途では手数が増えます。
資料作成専用ツール(Canva・Gamma・イルシル)
Canvaは、デザイン作成ツールの中にスライド作成AIを持つサービスです。日本語の機能ページでは、作ったスライドをPowerPointで開けるPPTX形式に変換してダウンロードできると説明されています。
Gammaは、テキストからプレゼンテーションなどを生成するサービスです。公式ヘルプ(英語)では、新規の無料ユーザーは登録時に400クレジットを受け取ると説明されています。
イルシルは、日本語の公式サイトで円建ての料金を掲載しているスライド生成AIです。公式サイトには、入力した内容は学習に使われず、無料プランを含むすべてのプランが対象であること、ISO/IEC 27001を取得していることが記載されています。
このほか、中小企業基盤整備機構の「ここからアプリ」の特集「プレゼン資料をどの生成AIで作る?」(2025年10月公開)では、ChatGPT、Mapify、PowerPointのCopilot、イルシル、Genspark、CursorとMarpの組み合わせが紹介されています。PowerPointやGoogleスライドに後から追加する拡張機能(アドオン)型のAIもあります。アドオンは、社員が自由に入れてよいのか、管理者が許可したものだけにするのかを先に決めておく必要があります。
| スライドアプリ組み込み型 | 汎用の対話AI | 資料作成専用ツール | |
|---|---|---|---|
| 代表例 | Microsoft 365 Copilot(PowerPoint)、Gemini in Googleスライド | ChatGPT、Claude、Geminiアプリ | Canva、Gamma、イルシル |
| 得意なこと | いつものファイル・保存先・共有のまま、作成と要約 | やり取りによる構成案と文章の練り上げ | テーマ入力からデザイン込みの下書きを一気に作る |
| 出来上がる形式 | PowerPoint・Googleスライドのファイルそのもの | 文章が中心。ChatGPT for PowerPointはPowerPointの中で編集 | 各サービス内のデザイン。CanvaはPPTXでのダウンロードに対応と記載 |
| 入力データの学習利用(公式の記載) | MicrosoftはMicrosoft Graph経由のプロンプト・応答・データを基礎LLMのトレーニングに使わないと記載 | ChatGPT Businessは既定でビジネスデータを学習に使わないと記載。個人向けプランは設定で無効化が可能 | Canva Business・Enterpriseは使わない、Gammaは個人ワークスペースでは既定で改善に使われうる、イルシルは全プランで使わないと記載 |
| 向く会社 | Microsoft 365やGoogle Workspaceを全社で使っている会社 | 資料以外の業務にもAIを広げたい会社 | 見た目の整った資料を多く作る部署がある会社 |
※2026年9月17日時点で、各社の公式ページ・ヘルプで確認した内容です(料金は9月15日〜17日に確認)。機能・対象プラン・データの扱いは変わることがあるため、契約前に最新の公式情報を確認してください。
日本語対応・国産ツールかどうかの確かめ方
日本語対応は、画面の表示言語だけでなく、生成される文章の自然さ、日本語フォントの扱い、ヘルプとサポートの言語で確かめます。Canva・Microsoft・Googleは日本語のヘルプや機能ページを用意しています。Gammaは日本語のページがある一方、クレジットや学習利用の説明は英語のヘルプで提供されています。国産かどうかを気にする理由が情報管理であれば、国籍より、次の項目を利用規約・プライバシーポリシーで確認することをおすすめします。
- 運営会社の所在地と、契約の準拠法・管轄裁判所
- 入力したデータや作った資料の保存場所(国・地域)
- 入力データをAIの学習や機能改善に使うかどうかと、その既定値
- 問い合わせ窓口の言語と、請求書払いなど法人向けの支払い方法
AIで資料を作る手順|テーマ入力から書き出しまで
ツールが違っても、流れはテーマ入力、アウトラインの確認、生成、編集、書き出しの5段階でほぼ共通です。時間を節約できるかどうかは、2段階目のアウトラインでどれだけ直すかで決まります。
手順1〜3 テーマ入力、アウトラインの確認、スライドの生成
- 目的と読み手を決めて入力する:テーマだけでなく、誰が読み、読んだ後に何を決めてもらうのか、何枚で収めるのかを伝えます。手元のメモや過去の資料を材料として渡すと、AIが一般論で埋める部分が減ります。顧客名や売上が含まれる場合は、後述の線引きを先に確認します。
- アウトラインを直す:見出しの一覧の段階で、順番の入れ替え、不要なスライドの削除、足りない論点の追加を済ませます。デザインが付いた後に構成を変えると、図形や画像の位置まで崩れて手戻りが大きくなります。
- 生成して、まず見出しだけを読む:生成直後は見た目に引っ張られて確認が甘くなりがちです。全スライドの見出しだけを読み、話の筋が通っているかを確かめます。
手順4 生成後の編集|AIへの指示による修正と手作業での修正
- AIに指示して直すほうが早いもの:文章量を減らす、言い回しをそろえる、1枚を2枚に分ける、トーンを変える
- 手で直すほうが確実なもの:数値の差し替え、固有名詞や日付の修正、グラフの元データ、ロゴや図の位置、社内規定どおりの注記
数値や固有名詞をAIへの指示で直そうとすると、直したつもりの箇所以外が書き換わることがあります。事実に関わる修正は手作業で行う、と決めておくと安全です。
手順5 PowerPoint(PPTX)・PDF・Googleスライドへの書き出しとパワポとの連携
社内で後から編集する資料はPowerPoint(PPTX)かGoogleスライドの形式、社外に送る完成版はPDF、という分け方が基本です。PowerPointやGoogleスライドの中のAIで作った場合は最初からそのファイルで、GoogleスライドはファイルメニューからPowerPoint形式やPDFでダウンロードできます。専用ツールでは、CanvaがPPTX形式でのダウンロードに対応していると説明しています。ほかのツールで書き出せる形式とプランごとの違いは、各社の公式ヘルプで確認してください。専用ツールから書き出したPPTXは、PowerPointで開くとフォントや図形の位置がずれることがあるため、書き出した直後に1枚ずつ確認します。
プロンプト(指示文)の書き方|6つの要素とひな形
資料作成のプロンプトは、目的、読み手、分量、構成の指定、使ってよい材料、禁止事項の6つを入れると、下書きの質が安定します。社内の月次報告なら、たとえば次の形です。
プロンプトのひな形(社内の月次報告)
目的:部長会議で、来月の人員配置を決めてもらうための月次報告を作ります。
読み手:営業部と管理部の部長5名。業務は知っていますが、数字の詳細は知りません。
分量:スライド6枚。1枚あたりの箇条書きは3つまで。
構成:1枚目に結論と決めてほしいこと、2〜4枚目に根拠、5枚目に課題、6枚目に次の行動。
材料:下に貼り付けたメモだけを使ってください。メモにない数字や事例は足さないでください。
禁止:数字が足りない箇所は【要確認】と書いて空欄にしてください。
(ここにメモを貼り付け。顧客名は伏せ字にしたもの)
最後の【要確認】の指示は効果が見込めます。AIは空欄を埋めようとする傾向があるため、埋めなくてよいと明示すると、もっともらしい数字が紛れ込む事故を減らせます。
ChatGPTでパワーポイントを作成する2つの方法
ChatGPTでパワーポイントの資料は作れます。方法は、PowerPointの中でChatGPTを使う方法と、ChatGPTで作った構成案をPowerPointに流し込む方法の2つです。
方法1 PowerPointの中でChatGPT for PowerPointを使う
OpenAIの英語のヘルプでは、ChatGPT for PowerPointを、PowerPointの中のサイドバーで動き、編集可能なスライドの構造を保ったまま作成・編集・理解・仕上げを手伝う機能と説明しています。対象のプランには、Free・Go・Plus・Pro・Business・Enterprise・ChatGPT Edu・K-12が挙げられています(2026年9月17日時点)。導入の方法や対応環境はヘルプで最新の情報を確認し、会社のPowerPointに追加の機能を入れる形になる場合は、個人の判断で入れずに情シスへ相談する流れにしておきます。
方法2 ChatGPTで構成案を作り、PowerPointのアウトライン表示に流し込む
追加の機能を入れずにできる方法で、ClaudeやGeminiでも同じ手順で進められます。
- 構成案を作らせる:前章のひな形で、出力の形式を「スライドのタイトルを1行、その下に箇条書きを1行ずつ」と指定します。
- やり取りで直す:順番の入れ替えや枚数の調整は、この段階で済ませます。
- アウトライン表示に切り替える:PowerPointで新しいプレゼンテーション(社内テンプレートがあればそれ)を開き、表示タブからアウトライン表示を選びます。
- 貼り付けて階層を整える:アウトラインの一番上の階層がスライドのタイトルになり、その下の階層が箇条書きになります。貼り付けたあとに階層を上げ下げして、タイトルと箇条書きを分けます(操作はPowerPointのバージョンによって異なります)。
- 数値と固有名詞を手で入れる:【要確認】と書かせた箇所に、元の資料から転記します。
枚数が多いときは、Wordで見出し1をスライドのタイトル、見出し2を箇条書きとしてスタイルを付けて保存し、PowerPointのホームタブの新しいスライドのメニューにある、アウトラインからスライドを作る機能で読み込む方法もあります。手順はMicrosoftのヘルプ「アウトラインから PowerPoint のプレゼンテーションを作成する」で案内されています。
※画面の名前や操作は、PowerPointのバージョンや表示の設定によって異なる場合があります。
Googleスライドで仕上げる場合の流し込み
Googleスライドで仕上げる場合は、方法2で作ったPowerPointのファイルをGoogleドライブにアップロードして開く方法と、構成案をGoogleドキュメントとしてドライブに保存し、Googleスライドの中のGeminiでドライブ内のファイルを参照して新しいスライドを作る方法があります。後者はGeminiを使えるプランが前提です。社内テンプレートを崩したくない資料は方法2、見た目を一から作ってよい資料は方法1や専用ツール、と分けると仕上げの手間が読みやすくなります。
手持ちの資料(Word・PDF・Excel・議事録)を読み込ませてスライド化する
手持ちの資料をAIに読み込ませてスライドにする使い方は、元の資料があるぶん事実を照合しやすく、最初に試す用途に向いています。ただし、読み込ませる資料に機密情報が含まれやすいため、入れる前の線引きがより大事になります。
Word・PDF・議事録・ドライブ内ファイルから作るときのコツ
- 範囲を絞って渡す:文書をまるごと渡すより、スライドにしたい章だけを渡すほうが、要点の取りこぼしと不要な話の混入の両方が減ります。
- 何を残すかを指定する:「決定事項と担当者と期限は必ず残す」と指示します。
- 議事録は発言者と決定事項を人が確かめる:AIは要約が得意ですが、誰の発言か、決定か検討中かを取り違えることがあります。
- アプリに組み込まれたAIを使う:PowerPointのCopilotはファイルを参照した作成、Googleスライドの中のGeminiはドライブ内のファイルを参照した作成に対応していると、それぞれのヘルプで説明されています。社内の保存先に置いたまま扱えるのが利点です。
Excelの集計表から報告資料を作る手順
Excelの集計から報告資料を作る作業は、時間が短くなる一方で、数値の転記や計算の誤りが入り込みやすい用途です。
- 計算はExcelで済ませる:合計、前年比、構成比はExcelの数式で作り、AIに計算させません。
- 必要な範囲だけ切り出す:明細ではなく集計結果だけを別シートに貼り、顧客名などの列は外すか記号に置き換えます。
- 読み取りと文章化だけを頼む:「この表から読み取れる変化を3つ挙げ、それぞれ1文で説明してください。数値は表の値だけを使い、新しい計算はしないでください」と指示します。
- グラフはExcelで作って貼る:AIに画像としてグラフを描かせると、目盛りや棒の長さが元の数値と合わないことがあります。
- 検算してから提出する:次のチェックリストで、スライドの数値を元の表と突き合わせます。
グラフの数値・前年比を元データと突き合わせる検算チェックリスト
- スライドの数値を、すべて元の表で指差し確認したか本文・グラフのラベル・注記に同じ数値が出ることがあり、1か所だけ直して他が古いままになりやすい箇所です。
- 前年比・増減率は、Excelの数式の結果と一致しているかAIが文章の中で計算し直すと、端数処理や分母の取り違えでずれます。
- 単位(円・千円・百万円・件・%)と、税込・税抜がそろっているか千円単位の表を円として書く誤りは、読み手が気づきにくく影響が大きくなります。
- 対象期間(月・四半期・年度)と締め日が元データと同じか年度と暦年、当月と累計の取り違えは、文章だけでは気づけません。
- グラフの軸が0から始まっていない場合、その旨を書いたか目盛りの起点で、差が実際より大きく見えることがあります。
- 「増加」「減少」などの言葉が、数値の向きと合っているか数値は正しいのに説明文の向きが逆、という誤りはAIの文章化で起きやすいものです。
- 合計と内訳の合計が一致しているか内訳の一部を省いた場合は、その他の項目を置くか、省いた旨を書きます。
集計そのものをAIに任せる場合の手順と、ExcelやCSVを渡す前に伏せる列の決め方はAIデータ分析のやり方で詳しく扱っています。
資料の用途別の例と、AIの向き不向き
AIの向き不向きは、ツールよりも資料の種類で決まります。構成や文章を整える作業が中心の資料は向いており、自社固有の数値や社外への約束が入る資料ほど、人の確認の比重が大きくなります。
| 資料の種類 | AIが得意な部分 | 人が入れる・確かめる部分 | 社内で試す順番の目安 |
|---|---|---|---|
| 社内の業務報告 | メモから見出しと箇条書きへの整理、定型の構成づくり | 数値の正しさ、課題の書き方への配慮 | 最初に試す |
| 議事録から報告書 | 長い記録の要約、決定事項と宿題の抽出 | 発言者の取り違え、決定と検討中の区別 | 最初に試す |
| 研修・マニュアル資料 | 手順の分解、初心者向けの言い換え、確認問題の案 | 社内規程や手順の現行版と合っているか | 最初に試す |
| Excel集計から報告資料 | 表から読み取れる変化の文章化 | 数値の転記と計算の検算は必須 | 検算の手順を決めてから |
| 企画書 | 構成案、論点の洗い出し、反対意見の想定 | 予算・体制・日程など実現性の裏付け | 2番目 |
| 営業提案資料 | 課題と解決策の流れ、読み手に合わせた言い回し | 自社の実績・価格・取引条件は人が入れる。顧客情報の入力可否 | 社内での検証後 |
| ピッチ資料・社外説明 | 話の順番、1枚1メッセージへの整理 | 市場規模などの数字と出典、将来の見通しの表現 | 社内での検証後 |
| 社外提出資料(行政・取引先) | 様式に沿った文章の下書き | 固有名詞・日付・出典の確認は必須。様式との照合 | 最後 |
右端の順番は、誤りがあったときの影響の大きさで並べています。社内の報告資料なら会議の中で気づいて直せますが、社外に出る資料の誤りは会社の説明として残ります。営業提案では業界の一般的な課題の整理や流れの組み立てにAIを使い、実績・価格・納期は人が入れます。ピッチ資料で市場規模などを使う場合は、AIが示した数字ではなく、一次資料を開いて確かめた数字だけを載せてください。
無料プランと有料プランの違い|無料でどこまで作れるか
無料のAIでも資料作成は試せます。ただし、無料プランには回数や機能の制限があり、会社の資料を入れる用途では、入力データの扱いと管理の仕組みを確認したうえで法人向けの契約を検討するのが前提になります。
無料プランでできることと、無料プランの制限
- ChatGPT:料金ページでは、無料版にもテキストチャットがある一方、アップロードを含むメッセージ数に上限があると記載されています。ChatGPT for PowerPointも、ヘルプでは対象にFreeが含まれています。
- Gamma:新規の無料ユーザーは登録時に400クレジットを受け取るとヘルプに記載されています。
- イルシル:公式サイトの料金表にフリープラン(無料)があります。
- Microsoft 365とGoogle Workspace:Copilot Chat(Basic)ではPowerPointの中のCopilotは使えず、アプリ内のCopilotを使えるかはライセンスの区分によります。Gemini in Googleスライドは対象プランのサブスクリプションが前提です。
無料プランは操作感や出来上がりを確かめる目的には十分です。試す段階でも、会社の実際の資料ではなく、公開済みの情報や架空のメモを使ってください。
有料プランの料金の例
- イルシル:パーソナル 月1,848円(税込)、パーソナルプラス 年66,000円(税込)、法人向けは応相談と公式サイトに記載されています。
- Microsoft 365 Copilot Business(既存のMicrosoft 365プランへのアドオン):1ユーザーあたり年払いで月3,148円相当、月払いで3,778円(いずれも税抜)。2026年7月1日から12月31日まで提供される割引キャンペーンでは、年間契約の初年度だけ月2,698円相当になると記載されています。対象となるMicrosoft 365プランのライセンスが別途必要で、一般法人向けは最大300ユーザーまでとされています。
※料金は2026年9月15日〜17日に各社の公式ページで確認した金額です。ChatGPTの法人向けプランはChatGPT法人プランの料金、法人向けサービスの比較は法人向け生成AI 38サービスの料金比較で扱っています。
総務・情シスから見た個人プランと法人版の違い
個人プランと法人版の違いは、生成の回数より、会社として管理できるかどうかに表れます。
- 契約主体は会社か、社員個人か社員個人が契約したアカウントの資料は、会社の管理の外に置かれます。異動や退職のときに資料を引き継げるかがここで決まります。
- 管理者がアカウントを発行・停止できるか退職者のアカウントをその日のうちに止められるか、誰がどのツールを使っているかを一覧で見られるかを確認します。
- 入力データの扱いの既定値が、規約上どう違うかChatGPTの料金ページでは、Businessは既定でビジネスデータを学習に使わず、個人向けプランは学習への使用を無効化できると記載されています。Gammaは、個人ワークスペースは既定で改善に使われうる一方、TeamとBusinessは自動的に除外されると説明しています。
- 請求書払いに対応しているかChatGPTの料金ページでは、Go・Plus・Pro・Businessは主要なクレジットカードで購入でき、Enterpriseで請求書払いなどを希望する場合は営業担当に問い合わせるよう案内されています。ほかのサービスは各社の公式ページで確認します。
自社テンプレート・ブランドの反映とカスタマイズの限界
自社のテンプレートやブランドの色はある程度まで反映できますが、社内規定の細部まで守らせるのは難しいのが現状です。反映しやすいのは、配色、ロゴの配置、フォントの種類など、テンプレートやブランド設定で指定できる要素です。ブランド設定の機能の有無や範囲は製品とプランで異なるため、契約前に試用で確かめてください。
限界になりやすいのは、余白や図表番号の付け方など社内規定で細かく決まっている書式、機密区分やページ番号など決まった場所に必ず入れる要素、複雑な表とExcelの元データと連動したグラフ、そして図の意味の正確さ(矢印の向きや要素のつながりが業務の実態と合っているか)です。
現実的な分担は、AIには中身の下書きを作らせ、型は自社のテンプレートに流し込んで整える方法です。前述の方法2はテンプレートを崩さない点でこの分担に合っています。専用ツールのデザインを社外向けの正式な資料にする場合は、ブランドの規定を持つ部署に一度見てもらう工程を入れておくと、後から全資料を直す事態を避けられます。
チームでの共有・共同編集で確かめること
チームで資料を共有・共同編集する場合は、AIの機能より先に、資料をどこに置き、誰が見られるかを決めます。
- 保存先を会社の管理下に置く:PowerPointやGoogleスライドの中のAIなら、会社のOneDriveやSharePoint、共有ドライブに置けば既存の権限管理がそのまま使えます。専用ツールは、会社として契約したチーム向けのワークスペースに作るのが基本です。
- ワークスペースの種類でデータの扱いが変わる:Gammaのように、個人とチームのワークスペースで学習利用の既定値が違うサービスがあります。個人のワークスペースで作ってからチームに共有すると、作成時には個人の設定が適用されていた、ということが起こりえます。
- 共有リンクの公開範囲を決める:リンクを知っていれば誰でも見られる設定を、社外秘の資料で使わないルールにします。
- 退職・異動に備える:個人アカウントで作られた資料は、会社が止めることも中身を確認することも難しくなります。会社の資料は会社のワークスペースに作る原則を最初に伝えます。
入力データの学習利用と、機密情報をプロンプトに入れない注意
会社の資料をAIに入れる前に確かめるべきことは、使うツールとプランで、入力したデータがAIの学習や機能改善に使われるかどうかです。同じサービスでも、個人向けと法人向けで既定値が違うことがあります。
主なツールの入力データの学習利用の扱い(公式の記載)
- Microsoft(Copilot):Microsoft Graph経由でアクセスされるプロンプト、応答、データは基礎LLMのトレーニングに使用されないと公式ドキュメントに記載されています。
- ChatGPT:料金ページで、Businessは既定でビジネスデータを学習に使用しないと記載されています。個人向けの無料・Go・Plus・Proは、コンテンツを学習に使用する設定が無効化可能です。ヘルプでは、学習をオプトアウトしていても、回答にフィードバックを送ると、関連する会話全体がトレーニングに使用されることがあると説明されています。
- Geminiアプリ(個人のGoogleアカウント):アクティビティの保存をオフにすると、今後のチャットはAIモデルのトレーニングに使われない(フィードバックを送った場合を除く)一方、72時間は保存されるとプライバシーハブで説明されています。
- Canva:BusinessとEnterpriseのコンテンツはAI機能の改善に使わないと記載されています。FreeとProは、プライバシー設定に沿う場合を除いて使わない、という書き方です。
- Gamma:個人ワークスペース(Free・Plus・Pro・Ultra)は既定でAI機能の改善にデータを使うことが許可されており(オプトアウト可能)、TeamとBusinessは自動的に学習から除外されると説明されています。
- イルシル:入力した内容は学習に使われず、無料プランを含むすべてのプランが対象と記載されています。
※2026年9月15日〜17日に各社の公式ページ・ヘルプで確認した内容です。設定の名前や既定値は変わることがあるため、使う前に各社の設定画面・ヘルプの該当項目で確認してください。
社内資料を入れる前の線引き表|入れてよい・伏せて入れる・入れない
線引きは、情報の種類と使う環境の2つの軸で決めます。環境は、会社が契約し学習に使われない扱いを公式の記載と設定で確認した環境(確認済みの環境)と、個人アカウントや設定を確認していない環境(未確認の環境)に分けます。
- 入れてよい:公開済みの情報、一般的な手順、架空のメモ自社サイトの会社概要や公開済みのプレスリリースは、どちらの環境でも入力できます。ツールを試す段階はこの範囲だけで行います。
- 伏せて入れる:顧客名・取引先名・社員の氏名確認済みの環境でも、目的に不要なら「A社」「B社」に置き換えます。未確認の環境では必ず置き換え、対応表は手元で管理します。
- 伏せて入れる:売上・原価・利益などの社内の数値確認済みの環境では、必要な集計値に限って入力し、明細は入れません。未確認の環境では、実数を架空の値に置き換えて構成づくりだけに使います。
- 入れない:未発表の新商品・価格改定・組織変更・人事情報確認済みの環境でも入力の可否と承認者を事前に決めます。未確認の環境には入れません。
- 入れない:個人情報(顧客の連絡先、社員の評価、健康情報など)次の節の注意喚起を踏まえ、利用目的の範囲内か、学習に使われないかを確認できない限り入力しません。
- 入れない:守秘義務を負っている取引先の資料契約で第三者のサービスへの入力が制限されている場合があります。秘密保持条項を確認するまでは入力しません。
確認済みと言えるかは、各社の設定画面・ヘルプの該当項目で次の5点を確かめて記録してから判断します。
- 入力データや作成した資料を、AIの学習や機能改善に使うかどうか
- その既定値(最初からオフか、自分でオフにする必要があるか)
- 管理者が全社員分をまとめて設定できるか、社員ごとの設定に任されるか
- 入力データや会話履歴の保存期間と、削除の方法
- フィードバックの送信など、学習をオフにしていても例外になる操作があるか
3つ目は見落とされがちです。社員ごとにオフにする方式では、1人の設定忘れで線引きが崩れます。
個人情報を含む資料で押さえる、個人情報保護委員会の注意喚起
個人情報保護委員会は、令和5年6月2日に「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」を公表しています。個人情報取扱事業者に対しては、個人情報を含むプロンプトを入力する場合は利用目的の達成に必要な範囲内であることを十分に確認するよう求め、本人の同意なく個人データを含むプロンプトを入力し、応答の出力以外の目的で扱われる場合は法に違反する可能性があるため、提供事業者が機械学習に利用しないこと等を十分に確認するよう示しています。生成AIの利用自体を禁止する文書ではなく、個人情報を含む資料をAIで作るときに、利用目的の範囲と学習に使われないことの確認が必要になる、という整理です。
社内の数字を入れて資料を作るとき、学習に使われる設定のアカウントが混ざっていませんか。UPGEAR AI(アップギアAI)は、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityを1つの契約で使える法人向けサービスです(人数無制限)。
生成内容の正確性の確認|目視チェックとファクトチェック
AIが作った資料は、見た目が整っているほど誤りに気づきにくくなるため、確認の手順を決めてから使う必要があります。IPA(情報処理推進機構)が2026年1月29日に公表した「情報セキュリティ10大脅威 2026」では、組織編の3位に「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が初めて入り、AIが加工・生成した結果を十分に検証せず鵜呑みにすることにより生じる問題が挙げられています。
確認は、作った本人の目視と、別の人による確認の2段階に分けると漏れが減ります。作った本人は、書いてあることではなく書きたかったことを読んでしまいがちだからです。社外に出す資料は、作成者以外の1人が次のチェックリストを通す運用をおすすめします。
社外に出す前の最終チェックリスト
- 数値:すべての数値に、元の資料か出典がひも付いているか出どころを言えない数値は削るか差し戻します。Excelから転記した数値は検算チェックリストを通します。
- 固有名詞:社名・製品名・人名・役職を、相手の公式の表記と照合したか株式会社の位置、全角と半角、旧社名の残りを確認します。
- 日付:年・月・曜日・年度が合っているか古い年号や過去の制度が、現在のこととして入ることがあります。
- 出典:引用した調査や資料を、実際に開いて確認したか調査主体、調査名、公表時期、対象人数を一次資料で確かめます。AIが示した出典名を書き写さないでください。
- AI生成画像:利用条件を確認し、社外に出してよい画像か判断したか商用利用の条件は各ツールの利用規約で確認し、実在の人物や他社のロゴに似た画像、崩れた文字がないかを見ます。考え方はChatGPTの画像生成の解説でも扱っています。
- ファイルのプロパティ:作成者名・会社名・タイトルに不要な情報が残っていないかテンプレートの元の作成者や、別の顧客名のタイトルが残っていることがあります。PowerPointではドキュメント検査の機能で確認できます。
- 隠しスライド・発表者ノート・コメント:社外に見せない内容が残っていないかAIとのやり取りで作った別案のスライドや社内向けのメモが残ったまま送られてしまうことがあります。
- 承認:社内ルールで決めた確認者が目を通したか誰が確認したかを、版の履歴か送付の記録に残します。
会社で安全に使うには|使ってよい環境とルールを先に渡す
会社でAIによる資料作成を安全に進めるには、禁止を先に出すより、使ってよい環境と入力のルールを一緒に社員へ渡すほうが効果が見込めます。便利な道具を禁止だけで止めると、見えないところで使われるようになるためです。
社員が個人アカウントの資料作成AIに会社の資料を上げてしまう問題
資料作成AIは、無料で登録でき、ファイルを上げるだけで見栄えの良いスライドができるため、社員が個人の判断で使い始めやすいツールです。会社が把握していないAIを業務で使うことは、野良AIやシャドーAIと呼ばれます(野良AIの解説)。
資料作成で問題になりやすい理由は3つあります。上げられるのが文書そのもので、顧客名や数値がまとまって入っていること。個人向けのプランやワークスペースでは、入力データの扱いの既定値が法人向けと違う場合があること。作った資料が個人アカウントに残り、退職後は会社から削除を指示しにくいことです。
禁止だけを通知しても、締め切りに追われる社員の行動は変わりにくく、むしろ報告されにくくなります。会社が使ってよい環境を用意し、入力のルールと合わせて配れば、社員は隠れて使う理由がなくなり、会社は利用の実態を把握できます。
社内ルールのひな形(A4一枚にまとめる例)
資料作成のAI利用ルールは、全社の規程とは別に、現場がすぐ参照できるA4一枚にまとめると定着しやすくなります。規程全体の作り方は生成AIの社内ガイドラインの作り方で解説しています。
資料作成でのAI利用ルール(例)
1. 使ってよいツール:会社が契約した◯◯と◯◯だけ。個人アカウント、会社が許可していない追加機能は業務の資料に使わない。新しいツールは情シスの◯◯に相談する。
2. 入力してはいけない情報:個人情報、未発表の新商品・価格・人事の情報、守秘義務のある取引先の資料。顧客名はA社・B社に置き換える。
3. 数値の扱い:計算はExcelで行い、スライドの数値は元データと突き合わせてから使う。
4. 社外に出す前の確認者:社外向けの資料は、作成者以外の1名(原則として所属長)が最終チェックリストで確認する。
5. 画像や図の権利:AIで生成した画像を社外向けに使う場合は、ツールの利用条件を確認する。
6. 保存先:作った資料は会社の保存先に置き、個人アカウントに残さない。
7. 誤って入力したとき:すぐに◯◯へ連絡する。報告したことを理由に不利益な扱いはしない。
7つ目の、報告した人を責めないという一文は入れておくことをおすすめします。報告が遅れるほど、取れる対応が少なくなるためです。点検項目はAIセキュリティチェックリストも参考になります。
社員10〜200名の会社で最初に試す順番と、1本あたりの作成時間の測り方
- 第1段階(社内向けの報告資料):総務や管理部門など数名で、週報・月報・議事録からの報告書・研修資料を作り、AIの癖と確認の手順を覚えます。
- 第2段階(企画書とExcel集計からの報告資料):確認の手順を文書にし、検算チェックリストを使う資料に広げます。
- 第3段階(社外に出す提案資料):最終チェックリストと確認者の運用が回ることを確かめてから広げます。
効果は、感覚ではなく1本あたりの作成時間で測ります。毎月作る同じ種類の資料を1つ選び、導入前に2〜3回、作り始めから確認が終わるまでの時間を記録します。導入後は、AIへの指示を書く時間と検算・修正の時間も含めて同じ範囲で測ります。下書きが早くなっても確認の時間が増えていれば、その分を差し引いて評価します。確認者から差し戻された回数も数えると、時間だけでは見えない品質の変化が分かり、次の段階に進むかや有料プランを契約するかの説明材料になります。
学習させない設定・ログ管理・社員への配布・複数AIの使い分け
- 学習させない設定を会社側で一律に適用できるか:社員ごとの設定に任せる方式では、設定漏れを会社が見つけられません。
- 利用ログを会社が確認できるか:誰が、いつ、どのツールを使ったかが分かれば、誤入力があったときに範囲を特定できます。
- 必要な社員全員に配れるか:配る範囲が一部に限られると、配られなかった社員が個人アカウントに流れる原因になります。人数を増やしたときの費用を契約前に確認します。
- 用途でAIを使い分けられるか:構成案の練り上げ、長い文書の要約、Web上の調査では得意なAIが分かれることがあります。マルチAIの解説とChatGPT・Claude・Geminiの業務別の使い分けで紹介しています。
資料・図版の生成と確認を、会社の管理下の環境で
UPGEAR AIは、ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexityの4つのAIを1契約で使える法人向けの環境です。画像・PDFの生成と、パワポ・Word・Excelを画面で確認できるOfficeプレビューに対応し、社内文書RAGで自社資料を読み込ませた回答や、よく使う指示を社内限定のBOTにするカスタムプラスも使えます。全モデルで学習非利用を標準適用し、管理者ダッシュボードで利用ログ・権限・モデルのON/OFFを管理できます。月額30,000円(税抜)からで、ユーザーごとの課金はありません(人数の目安はライト1〜5名、スタンダード6〜20名、プレミアム21〜50名)。
UPGEAR AIの詳細を見るよくある質問
ChatGPTでパワーポイントを作成できますか?
無料のAIで資料作成はできますか?
顧客名や売上を入力して資料を作ってもよいですか?
PowerPointのCopilotは、Microsoft 365を契約していれば追加料金なしで使えますか?
AIで作った資料を、そのまま社外に出しても問題ありませんか?
資料作成のAIは、どれを選べばよいですか?
まとめ
AIで資料作成とは、構成・文章・デザインの下書きをAIに出させ、人が中身を確かめて仕上げる分担のことです。使えるツールは、PowerPointやGoogleスライドに組み込まれたAI、ChatGPTなどの汎用の対話AI、Canva・Gamma・イルシルなどの専用ツールの3種類で、順位ではなく、会社で既に使っているアプリと、会社として管理できるプランがあるかから選びます。
会社の資料を入れる前には、ツールとプランごとに学習利用の扱いと既定値を確かめ、顧客名や売上は伏せて入れる、未発表の情報や個人情報は入れない、という線引きを決めます。社内向けの報告資料から始めて、1本あたりの作成時間を測りながら社外向けの資料へ広げ、使ってよい環境と入力のルールを一緒に社員へ渡してください。
法人のAI活用に関する他の記事はAI活用コラム一覧をご覧ください。
